
世界でもっともカルトなロックンロールバンド、The Crampsのリードシンガーにして、ロックンロール界の裏カリスマ、ラックス・インテリアが、2月4日、持病の心臓疾患が原因で死去。享年60。
思わず言葉に詰まってしまうようなニュースが飛び込んできた。
華奢な体をエナメルスーツで包み、正に”変態のショーケース”とでも呼ぶべき怪しげな動きでステージをのたうち回っていた姿が、嫌でも目に焼きついている。
その横で、そんな旦那の姿なんぞ目に入らないようにクールにギターを弾き続けるポイズン・アイヴィー。ある意味、とても理想的で幸せな夫婦像がそこにはあった。
Crampsのディスコグラフィー(それこそ膨大な数のブートレグを含む)の中でオイラがお気に入りなのは、やはりロックンロール原始の衝動をそのままビニール盤に封じ込んだファーストアルバムの"Songs The Lord Taught Us"。
それと並ぶくらい好きなのが、ベースにキャンディー・デルマーを迎えてビジュアル的な猥雑さでは頂点を極めていた頃にリリースされた4thアルバム(あ、"Smell of the Female"を入れると5作目になるのか?)である"Stay Sick"。
この"Stay Sick"、驚く事なかれ、"病気宣言"の邦題で東芝から国内盤もリリースされていたのであった。

いつまでも年齢不詳のまま、あのミラーボールが世界一似合う猥雑なロックンロールを、いつまでも続けていてくれそうなイメージがあっただけに、この訃報はひときわショックだ。
ロックンロールの表側の象徴、Ramonesは既にこの世になく、そして裏側の象徴として地下で蠢き続けてきたCrampsの長い歴史にも、これで終止符が打たれるのであろう。
Ramonesが活動を休止し、そしてジョーイやジョニーが鬼籍に入った時にも、一つの時代が終わったとは感じなかった。それは裏面、B面であるこのCrampsが健在だったからなのだろう。
そして今、オレの中で一つの時代が終わりを告げた。
R.I.P. Lux。
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2009/02/06 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |コメント:を投稿する 記事: 音楽【The Cramps - Stay Sick】
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