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シネマゲーム
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2010/03/03 (水) カテゴリー: ニンテンドーDS

「モンスター・ハウス」と言っても、踏み込んだ瞬間に大量のモンスターとご対面する部屋のことでもなければ、狼男の絵が揃えば確変に突入するパチンコ台のことでもない。
日本では三年前に公開された、スピルバーグとロバート・ゼメキスが製作した3Dアニメーション映画のことだ。
偏屈な老人(声はスティーブ・ブシェミ!)が一人住む不気味な屋敷は、実は人を喰らう生きた屋敷だった。
向かいに住むDJという少年は、この事実に気付き周囲の大人に訴えるが、もちろん誰も相手にしやしない。
唯一の相棒は、チャウダーというデブでお調子者の、全く頼りにならない親友のみ。
このままハロウィンの夜になってしまうと、お菓子目当てに屋敷を訪れた子供達がまとめて餌食になってしまう。
そんな事態を回避しようと、DJとチャウダーは、たまたま知り合ったジェニーという少女と共に、このお化け屋敷に立ち向かうのだが、実はこの屋敷には、ぽちゃさんへの偏愛という哀しい秘密が隠されていた。
エンディングロールに流れるのは、スージー&ザ・バンシーズの"Halloween"(バンシーズ作品の中でも、飛びきりゴスなアルバム"Ju Ju"に所収)。
「子供の頃にこんな映画を観たかった!」と歯噛みしてしまうくらい素敵な映画。全く今の子供達は幸せ者だ。
もっとも、この「モンスター・ハウス」。親はあんまりいい顔しないタイプの映画だろうけど。

そのゲーム化作品は全方位型シューティングゲーム。
映画ではあれほど丹念にアニメーション化されていた主人公三人組が、どっちがモンスターだか分からないような不気味な外見に変貌してしまっているのは、まあDSだから仕方がない。
これの操作システムは一風変わっていて、レーダーの役割をする下画面をタッチすると、その方向に水鉄砲を発射することができる。
レーダー画面に映る赤い点はモンスターやポルターガイスト。つまり赤い点をピンポイントでタッチすれば、そちらの方向を確実に迎撃してくれるのだ。

全方位型シューティングというと、スティックやレバーで弾の発射方向を制御するタイプが一般的だが、このスクリーンタッチ型ならスティック型よりも、確実に無駄なく弾をばらまけるという寸法だ。
さらにタッチスクリーンの上でぐるんぐるん輪を描き続ければ、全方位型シューティングでは有効な”360度回転撃ち”も無理なく出す事もできる。

もっとも、このレーダー画面だけで、なんの支障もなくゲームを進行できてしまうので、本来のメインである上画面を、わざわざ見る理由も必要も全くなくなってしまうという、本末転倒な弊害もあったりするのだけど。
単調な展開のまま代わり映えのしないステージが延々続くなど、今ひとつ煮え切らない内容。
何よりも原作映画の雰囲気を、これっぽっちも取り込めていないのが致命的かな。
ニンテンドーDSに良くあるタイプの、「とりあえず適当に作ってみました」的なキャラクターゲーム。
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