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【Paper Ghost Stories: 7PM】ペーパーゴーストストーリーズ 序章

   ↑  2023/04/28 (金)  カテゴリー: XBOX Series X|S
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お盆に家の玄関先で焚く迎え火。
特に意識することなく当たり前のように毎年続けている習わしだが、ある年いつものように火を焚いていると、近所に越してきたばかりの外国人の方に奇異な目で見られたことがあった。
自棄になって自宅に放火していると思われてもなんなので、「これはこの時期に帰ってくるご先祖様の霊が迷わないように目印で火をつけてるのだ」と説明しようとしたのだけれど、よくよく考えればそれも異文化の人たちにとってみれば物凄くストレンジな風習であることは間違いない。
だいたいオレだって「そもそも自分の家だから迷うなよ!」と改めて思ったほどだから。
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どの国に限らず死生に関する習わしは、異国の人々にとってはもっともエキゾチックさを感じさせる文化だ。
同じ仏教をベースにしていても、日本のお盆と中華圏の盂蘭盆会はその姿かたちがだいぶ違う。
そして中華系の人たちが多く暮らし国に溶け込んだマレーシアでも、お盆の季節にはハングリーゴーストフェスティバルという仏教と道教をハイブリッドしたような行事が開かれる。
マレーシア生まれのホラーADV『Paper Ghost Stories: 7PM』は、中華系の3人の子どもがその行事の一環である街なかの京劇舞台に足を運ぶワンカットから幕を開ける。
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御札や紙銭など紙製のアイテムはマレーシア華人の文化風習と深い関わりがあるらしいが、『Paper Ghost Stories: 7PM』が紙を模したアートワークを基調としているのも、もちろんそれと繋がりがあるのだろう。
とにかくこの個性的でインパクト抜群のビジュアルが本作の最大の魅力だ。
華やかさも薄汚さも細密に書き込んだ集合住宅のビジュアルは圧巻で、何気ない日常のすぐそこに、どんな奇々怪々が潜んでいてもおかしくないような印象を与えてくれる。
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子どもの目線で接する生活の傍らに存在する怪異。日常と怪奇現象のオンオフめりはりの効いた繰り返しは、プレイしていて初代プレイステーションのカルト作『夕闇通り探検隊』と共通するものを感じさせた。
ただし本作、そのボリュームはめちゃめちゃ少ない。一回のプレイ時間が20分程度の短さ。
そしてその20分は、まるで映画のプロローグ部分のごとき余韻を残してあっという間に過ぎ去る。
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そう、『7PM』は『Paper Ghost Stories』の名で展開する連作ADVの、まさにプロローグ的な役割を担った小品。
キックスターター的な意味を多分に孕んだ本作を経て、今年にはいよいよ本格的な新作となる『Paper Ghost Stories: Third Eye Open』がリリース予定だ。
現状英語のみで日本語化はされていないが、同じアジア圏の作品ということもあって使われている英語は比較的平易で取っつきやすい。

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