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【DOOM 3: BFG Edition】暗闇でドッキリ

   ↑  2021/10/13 (水)  カテゴリー: XBOX ONE
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前作『DOOMⅡ』の発売が1994年。そこからちょうど10年の月日を経た2004年に登場した『DOOM 3』。
今でこそ大作シリーズの10年スパンでのリリースも珍しくはなくなっているが、90年代半ばから2000年代初頭にかけてはゲームがとんでもない勢いで進化を重ねていた時期。
わずか数年前のゲームですら旧作感が漂っていたこの時代に、10年越しの登場は忘れた頃に地獄から蘇ってきたような感があった。
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だからナンバリングシリーズの続編と言えど、今のHALOやCoDの新作を迎え入れる感覚とは全然違う。
あれだけ鮮烈だった初代や2もエボリューションの波に揉まれ、既にそのビジュアルが牧歌的なイメージすら漂っていたFPSニューエイジに、原点とも言えるDOOMがどのような形で新たに帰ってくるのかに注目が集まったシリーズ正編第3作。
PC版から遅れて(当時のオレのPCではこのゲームのかなり高めな要求スペックが足りなかった)初代Xbox版をプレイしたオレのファーストインプレッションは「とにかく暗い!」
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暗い、暗い、暗い。雰囲気が暗いとか性格が暗いとかではもちろん無い。
当時の3Dゲームは明度設定やコントラストの問題でプレイに支障をきたすほど画面が暗いものが少なくなかったが、そういうのとも違う。とにかく物理的に暗い。
そりゃ地獄の悪鬼どもに襲われて機能不全に陥った火星の基地が舞台だ。照明とかあちこち切れて暗くなってるのも当たり前である。
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そんな切羽詰まったシチュエーションの中、オレが手にするのはフラッシュライト一本。
ゲーム中の大半を占める暗い場所では、この頼りない光であちこちを照らしながら恐る恐る歩かなきゃならない。
へっぴり腰でそろそろ進んでるうちに隅の暗闇から明かりの中に唐突に顔を出してくるデーモンさん。
オレは「ふにゃぁぁぁぁ」と情けなさにもほどがあるか細い悲鳴を上げた後、「もーう、脅かさないでよぉ~!」と、まるで彼氏にドッキリ仕掛けられた女の子のようなセリフと共にショットガンを闇雲に撃ちまくるのであった。
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スピーディーにステージを駆け回り銃を撃ちまくるプリミティブなシューティングゲームからダークで重たいSFホラーへ。
リニア進行的なキャンペーンスタイルが主流となっていた当時のFPSシーンに適応した進化を『DOOM 3』はしっかりと果たしていたのであった。
密閉空間でのSFホラーシューターというと、『Dead Space』なんて話題作が『DOOM 3』のしばらく後に登場したが、工具でクリーチャーの手足をスパスパ刻む『Dead Space』は怖いと言うより、なんかコントの一歩手前のような印象があった(それはそれで面白かったのだが)。
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だが『DOOM 3』はホント怖かった。
当時としてもとんでもない高水準だったグラフィックに裏打ちされた、生々しい暗闇の畏れや不安がそこにあったからだ。
そしてそこに輪をかける、同じような風景が延々と続く密閉空間の重苦しいまでの閉塞感。
オレは根気が不足しているせいかゲームを長時間遊ぶことがなかなかできないのだが、『DOOM 3』の場合は特に30分もプレイしたらどっと気疲れして中断するの繰り返しだった。それは没入感の高さの証明であるかもしれない。
地獄の底から蘇ったDOOMは、シューターとしてもSFホラーアドベンチャーとしても圧倒的なクオリティを見せつけて、ネームバリューに違わない先駆者の凄みを見せつけたのであった。
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Xbox 360やPS3を経て現在ではXbox OneやPS4で発売されている『BFG Edition』は、オリジナル『DOOM 3』のリマスターバージョン。
調整が施されてモダナイズされ、何より完全日本語化によってオリジナルよりも格段に遊びやすくなっている。
特にフラッシュライトの仕様はユーザーフレンドリーに変更されているが、これによって恐怖感が減退していることも否めない。この辺はオプションで切り替え可能が望ましかった。
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家庭用機版においては、まだ登場前だった次世代機レベルのクオリティを早々と実現させていた『DOOM 3』。
現行エディションには追加キャンペーンの『Resurrection of Evil』と『The Lost Mission』が予め収録済みだが、初代Xboxでは単体ソフトとして発売された『Resurrection of Evil』は、現在ではダウンロード販売に軸足を移している拡張パックビジネスの、これまた家庭用ゲーム機における走りみたいな存在で、ここでもid Softwareはシーンから一歩先んじていたのであった。

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