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2021/02/08 (月) カテゴリー: XBOX Series X|S

わずか数年の間に栄枯盛衰を極めたギターゲームに対して、ブームとは無縁ながらも根強く続いている音楽ゲームジャンルもある。
主に欧州圏で人気の高いカラオケゲームだ。
Xboxでは『LIPS』、PSでは『Sing Star』シリーズ、そしてマルチで展開したディズニーの『Sing It』。

Xbox OneやPS4の時代になって、ハードに国内外のカラオケサービスがアプリとして付随するようになってからは、これらのゲームソフトとして展開するカラオケゲームは存在意義を失ってしまったように思えたが、どうしてどうしてまだ元気なシリーズもある。
既存のフランチャイズと入れ替わるように、2016年に初登場したVoxlerの『Let's Sing』がそれだ。
これらの海外カラオケゲームは今まで日本国内でリリースされる機会に恵まれず、オレもその性質上、日本にもっとも縁遠いジャンルだと思っていたのだが、しかしこの度、クイーンの楽曲に特化したシリーズ作の『Let's Sing Queen』が、まさかの国内版発売となった。

しかしXboxに限って言えば、国内系ではカラオケDAM、海外系ではKaraoke Oneと豊富な曲数を売りにする汎用カラオケサービスがしっかり存在する中でアピールするには、やはりカラオケ"ゲーム"であることを押し出す必要がある。
デュエットでの相性診断や複数人でプレイするバラエティ番組風の対戦、そしてオンライン対戦と、パーティーゲームとしての需要に応えたモードが一通り揃っている。

気になる収録曲は、雌伏の時代と言える1st、2ndからは選ばれておらず、もっとも古いのは1974年の出世作「シアー・ハート・アタック 」から、

*Killer Queen
*Now I'm Here(誘惑のロックンロール)
の2曲。

そして初めてチャート1位を記録した1975年の名盤「オペラ座の夜」より
*Bohemian Rhapsody
*You're My Best Friend
クイーンを代表する名曲ボヘミアン・ラプソディは、本作収録曲中屈指の難曲でもある。

翌1976年の「華麗なるレース」からは、
*Tie Your Mother Dow
*Somebody To Love(愛にすべてを)
*Good Old Fashioned Lover Boy(懐かしのラヴァー・ボーイ)
ドラマチックに歌い上げたいのなら愛にすべてを。
パンクムーブメントに尻を押されるようにして出来上がったタイ・ユア・マザー・ダウンは、クイーンの中でも飛び切りハードロック度が高い一曲だ。

そしてアメリカで大成功を収めた1977年作「世界に捧ぐ」より
*We Will Rock You
*We Are The Champion
クイーンでもっともポピュラーな曲かもしれないウィー・ウィル・ロック・ユーは、本作中もっとも平坦な構成で、プラチナスコアを狙うならまずはこれだろう。

ビッグセールスを記録した前作に押し潰されず、肩の力が抜けてバラエティに富んだ一作となった1978年の「ジャズ」からは、
*Fat Bottomed Girls
*Bicycle Race
*Don't Stop Me Now
いずれも軽快な曲調で、「ジャズ」というアルバムの特性を改めて認識させてくれる。

世がニューウェーヴの時代に突入した中、明らかにその影響を受けた1980年の「ザ・ゲーム」。
*Play The Game
*Another One Bites The Dust(地獄へ道づれ)
*Crazy Little Thing Called Love(愛という名の欲望)
*Save Me
いかにもクイーンらしい曲と異色作が同居する、これまた「ザ・ゲーム」の内容を特徴づける選曲。

そしてファンからは総スカンを食った1982年の問題作「ホットスペース」からは、
*Under Pressure
のわずか一曲のみ。デヴィッド・ボウイが参加した同曲は実質独立したシングル曲なので、「ホットスペース」からのチョイスはゼロと言えるかもしれない。つくづく不遇のアルバムである。
ハイトーンのフレディパートと低音のボウイパートが同居するこの曲は、ソロで歌うにはなかなか手ごわかったりする。

「ホットスペース」の失敗を経て、レコード会社を移籍して作られた1984年作「ザ・ワークス」、
*RADIO GA GA
*I Want to Break Free
*It's A Hard Life(永遠の誓い)
後期クイーンの始まりを象徴する、いずれもクオリティの高いナンバー。

そして伝説のライブエイドを経て人気が再沸騰する中での1986年作「カインド・オブ・マジック」からは、
*One Vision
*Who Wants to Live Forever
*Princes of the Universe
*A Kind Of 'A Kind Of Magic

だが直後のツアーで疲弊したバンドはしばらく活動を停止。そして各自の活動を経て3年ぶりに再集結した1989年の「ザ・ミラクル」からは、
*Breakthru
*The Invisible Man
*I Want It All
フレディとロジャー・テイラーの曲を繋ぎ合わせたブレイク・スルーは、疾走感抜群でカラオケ向きの一曲だ。

そしてフレディが自らの死期を悟る中で作られた涙の最終作「イニュエンドウ」より、
*Innuendo
*The Show Must Go On
*Headlong
フレディのフィナーレとも言えるショウ・マスト・ゴー・オンはもちろんだが、個人的にはバンドでプレイできる喜びに溢れた軽快なロックンロールナンバーであるヘッドロングが、お茶目なフレディが満載のPVも相まってとても大好きな一曲である。

そんなこんなでクイーンの歴史を辿る全30曲。
もちろんただ聴くだけじゃない。スマホやヘッドセットでも代用可能だが、できればマイクデバイスを用意して、何だったらフレディのトレードマークだったボトムレスのマイクスタンドも調達して、周囲に迷惑さえかからなければ思う存分にフレディ・マーキュリーなりきり三昧だ。
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