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【Quantum Break】クォンタムブレイク

   ↑  2021/01/06 (水)  カテゴリー: XBOX ONE
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続編ビジネスというのは、いまやゲーム業界ではなくてはならないものとなっている。
シリーズタイトルが強固なブランド化する傾向のが強いとあっては、ヒット作やちょっと話題になった作品は続編を出さない選択が基本的にありえないのだろう。
だから『Alan Wake』の分かりやすい続編をあえて出さなかったマイクロソフトの選択は、周りにはとても奇妙な判断と映ったに違いない。
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このモダンホラーをモチーフにしたアクションアドベンチャーは、ユーザーや批評家界隈から高い評価を受けて、Xbox 360を代表するオリジナルタイトルの一つとなった
当然続編が期待され、開発元のRemedyもその方向で動いていたにも関わらず、スピンオフ作品を例外として、遅筆なうえに書いた原稿をすぐ失くす傍迷惑な作家の次なる物語は、結局のところ実現に至らなかった。
代わりに登場したのが、本作『Quantum Break』だ。
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しかし登場人物や舞台設定が引き継がれた明快な続編ではないにせよ、『Quantum Break』が『Alan Wake』の歴然たる後継作であることは間違いない。
本作は『Alan Wake 2』のために用意された基本プロットをベースに作られたなんて話も聞いたことがあるが、最終的に遅筆の小説家はショーン・アシュモア演じるドアを体当たりで壊すことに長けた男に入れ替わった。
そして『Alan Wake』から大きく変わった点となるのが、ゲームパートと長尺の実写ドラマパートが交互に入る独特の構成だ。
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一つのエピソードが30分程度のドラマパートは、ゲームのパートが終了すると同時にストリーミングによって再生される。
それはゲームのストーリーを補完する内容……、と言っては正しくない。
このただでさえ錯綜する複雑な物語は、ゲームパートとドラマパートが一体になることで、初めて全容の一端を現す。
世界から時間が終わる時が来る。
この確定事項に向かって登場人物たちが様々な思惑で蠢く中、主人公ジャック・ジョイスとその代理人たるプレイヤーに当初与えられた情報は極めて限定的だ。
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あらゆる主要人物が謎めいていて、その行動と目的が不明瞭な中、東南アジアから帰国したばかりのジャック・ジョイスは、なんの予備知識もないままいきなりこの混沌の渦に放り込まれる。
シチュエーションをさらにややこしくするのは錯綜する時間軸だ。
ジャックを呼び寄せた友人ポールは、開始早々タイムマシンの中に姿を消してしまう。
時間を行き来し、多くの出来事を見聞きしてきたポールに対して、ジャックはとことん限られたヴィジョンと情報のみで彼と対峙しなければならない。
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そしてゲームプレイとその間に手に入る情報コンテンツ、さらにドラマパートを経て、ジャックとプレイヤーに事実や状況や時間軸の連なりが少しずつ開けてゆく過程は、極上のストーリーテリングの力も相まってとてつもなくスリリングだ。
"タイムリープもののゲームは良ゲー"なんてのは、これまた雑な言説だが、それが通るとするのならば、『Quantum Break』はその正しさを証明するような一作と言えるだろう。
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『Quantum Break』に欠点があるとすれば、それはやはり『Alan Wake』準拠のものとなる。
悪夢をさまよう作家の道中でところどころに挿入された、闇の者を打ち払うサードパーソンシューティングのパートは、『Alan Wake』の物語にゲーム的なフックをもたらす存在だったが、しかしあれにどうも収まりの悪いギクシャクさを感じた人は多かったはずだ。少なくともあれはベターではあっても決してベストな要素ではなかった。
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『Quantum Break』は『Alan Wake』のそのシューティングパートを、凡庸なところや収まりの悪さまで含めてほぼそのままに受け継いでしまっている。
時を止めたりジャンプしたりと、時間を操作するギミックが味付けとして加えられてはいるが、それらは決して目新しいものではない(シューティング+時間操作では2007年作の『TimeShift』の方が遥かに面白かった)。
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しかしそれは『Quantum Break』の濃厚で目が離せない圧倒的なストーリーテリングの前では些細な傷でしかない。
そして良くできたタイムリープものの常として、本作も時間軸をある程度把握できてからの2周目プレイが、1周目とまた違った視点を持って楽しめる。
そして崩壊する時間と思惑に翻弄される魅力的な登場人物たち。
中でもジャック・ジョイスとプレイヤーの強力な導き手となる"時間の煉獄に囚われた信念の人"ベス・ワイルダー(演じるはRemedyの次作『Control』でもヒロインを務めることになるコートニー・ホープ)は強烈な印象を残す存在だ。
ストーリーを進めて彼女の豹変ぶりを目の当たりにしたとき、ジャック・ジョイスならずとも「未来を変える」という不可能と分かりきっている決意を改めて胸に刻みたくなるだろう。

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2021/01/06 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

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