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2020/12/06 (日) カテゴリー: XBOX Series X|S

伝染病が世界的に猛威を振るう現在、「大量の人間を短時間に長距離移動させる」ことを旨とした旅客鉄道は、存在意義を問われるとまでは行かないにしても、ある意味非常に立場の困る業界である。
この状況がしばらく続くようだと、都市型のコミューターレールはともかくとして、地方と地方を結ぶような都市間鉄道は今後縮小を余儀なくされるようかもしれない。
ボードゲームのクラシック『日本特急旅行ゲーム』や、Switchでの新作が大ヒットしている『桃太郎電鉄』シリーズなど、都市間鉄道をテーマにしたゲームは昔からの定番であるが、長距離列車の旅情がそういったゲームの中でしか体験できなくなる未来は、できれば来ることなく済んでほしいものである。

『Ticket To Ride』も、そんな都市間鉄道をテーマにした作品の一つ。
2004年の登場以来、定番タイトルとして高い人気を維持するボードゲームだ。
近年では専門店のみならず、イオンや西友の玩具コーナーにも並ぶようになり、『カタン』や『カルカソンヌ』の並んでポピュラーな海外産ボードゲームの地位をしっかりと確立している。

乗車きっぷ間の乗り継ぎを繋げる主目的が明快で、とにかくとっつきのよい名作なのだが、その一方でそれぞれが各々の目標に黙々と邁進しがちで、まるでソロプレイが並行して行われているかのようなアナログボードゲームらしからぬ一面があったりもする。
しかしこの特性はむしろオンラインマルチプレイに向いていたりして、カタンなどに比べて1プレイにかかる時間が短いこともあり、ビデオゲームとは極めて親和性が高い。

そんな『Ticke To Ride』のXboxでのゲーム化は本作で二度目。2009年にXbox 360版が配信専用タイトルとしてリリースされて以来となる。
旧版(こちらもXbox Series及びXbox Oneでもプレイ可能)から10年近くのスパンでの登場とあって、あらゆる面で360版からアップグレードした内容だ。
旧版との大きな違いは、まずマップの表示が大きくなり見やすくなっていること。場札が画面の右に表示されるレイアウトもプレイアビリティを向上させている。
360版のレイアウトは、ちまっとまとまり過ぎて画面を有効に使い切れておらず、どうにも遊びづらいところがあった。

唯一360版に長があるのがインターフェイス面。
この新しい『Ticket To Ride』はマウスプレイのWeb版をベースにしているだけに、その入力システムはマウスによるそれをトレースしたもの。
列車カード、目的地カード、路線の主要アクションを3つのボタンに割り振った360版に比べると、マップの細かい位置指定などがコントローラだと、どうにももどかしいのは確かである。

しかしこの最新ビデオゲーム版の一番のアドバンテージは、ボードゲーム版ではパッケージ的にも価格的にもほぼ独立した商品と言っていい各種拡張セットが、ここではアドオン扱いでそれぞれ500円程度で追加購入できること。
アジア、インド、イギリス、フランス、スイス。アドオンさえ購入すれば、ここでは列車の長旅が気兼ねすることなくし放題だ。
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【Ticket To Ride】鉄道路線図の旅愁
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