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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【SEGA AGES パワードリフト】三半規管シェイカー

   ↑  2020/09/03 (木)  カテゴリー: セガサターン
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なんだかんだでみんなセガのことは好きで好きでたまらないようで、つい先日に某地上波番組でセガアーケードの特集が放映された際には、ゲームクラスタのTLがにわかに盛り上がりを見せていた。
まあアーケードにおけるセガの、悪球打ち大ぶりバッターみたいなやり過ぎ感やバランス感覚の欠如は、いにしえのゲーヲタならば今さら地上波番組を経ずとも身に沁みていることだろう。
開発陣がなにかの熱病に冒されていたとしか思えない80年代末から90年代初頭にかけての、遊ぶ者の負荷なんかこれっぽっちも鑑みてなさそうなセガアーケードの狂いっぷりには、ヒドい目に遭わされた人も少なくないだろうが、オレにとって忘れようとも忘れられないその手の思い出は、なんたって『パワードリフト』だ。
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ほどよく酔っ払った状態でセガの体感ゲームを遊ぼうとしたのが、そもそもの間違いだったのだが、とにかく酩酊したオレが連れと一緒にふらりと入った三鷹のゲーセンで、その無理矢理の力業だけで構成されたようなゲームは、こちらを待ち構えていたのだった。
「おー、『アウトラン』っぽいレースゲームだあ」と、酒が入った勢いで筐体コクピットに座ったオレを襲ったのは、過剰なんてレベルを通り越した尋常じゃないスプライト攻勢でぎゅるぎゅると迫っては過ぎ去るジェットコースターみたいなコースと、それに合わせてギシギシと軋む音をたてながら前後左右斜めにぐいんぐいんと揺れまくるムービング筐体。
ゲロ製造器と恐れられたR-360筐体ほどではないにしても、酔っぱらいを人事不省に陥らせるには、充分すぎるくらいの暴れ馬っぷりであった。
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この『パワードリフト』がR-360やギャラクシーフォースといったセガのトンデモ体感ゲームよりも際立っていたのは、筐体以上に肝心のゲームそのものが常軌を逸していたことだ。
スピード感はレースゲームにとって重要なファクターだが、スプライトで構成されたコースを尋常じゃない速さで動かして表現している『パワードリフト』のそれは、スピード感なんて言葉ではとても追いつかない。
こちらの視覚能力の限界を遥かに超えたそのビジュアルを前にして出てくるのは、「ワケ分かんない!」の一言だけである。
そのうえ視覚情報がオーバーフローした状態で、さらに無骨な動きのムービング筐体にガツンガツンと前後左右上下に揺られまくるのだ。
これはもはやゲーム機ではなく、こちらの三半規管にダメージを与えるのが目的の兵器みたいなものだ。
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『パワードリフト』にまんべんなくシェイクされて、まるでぐるぐるバットを30セットもやらされたような状態になったオレは、よろよろと筐体から這い出ると、そのままゲームセンターの隅で血の気が引いたまましばらくへたり込んでいた。
こんなもの決してゲームセンターに置いていいシロモノではない。本来なら「体調の悪い人、酒を飲んだ人、妊婦、幼児は遊ばないように」の注意看板を横に立てて係員を常駐させるべきものだ。
そんなゲームセンターを遊園地と勘違いしてしまったようなセガの狂いっぷりも、R-360をピークに収束していくのだが、この「脱ゲーセン」のアティチュードがセガのもう一方の柱であった家庭用ゲーム機事業と上手く噛み合うわけもなし。
アーケードから10年遅れでリリースされたこのセガサターン版も、それなりに頑張ってはいるものの、やはりこのゲームの本来の持ち味や狂気は、ほとんどオミットされてしまっているのだった。

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