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【Everspace】輪廻のぼっち宇宙旅

   ↑  2020/06/04 (木)  カテゴリー: XBOX ONE
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記憶喪失状態を告げる簡素なオープニングと共に戦闘機一機で放り出された広大な宇宙。機に搭載されているAIはオタク気質の皮肉屋。なんて気の乗らない相棒!
しかし記憶がないとは言っても、この宇宙戦闘機の乗り心地や操縦の手応えには、なんとも懐かしい覚えがある。
目印となるランドマークは遠い星ばかりで、いくら全速ブーストを利かせてもちっとも得られないスピード感。
そして重力や地面の概念がないから、ちょっと縦軸に方向転換すると上も下も右も左もすぐ分からなくなる方向感覚。ってか宇宙にそもそも上下左右なんてない。
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スペースコンバットは宇宙空間を舞台にしたコクピット視点の疑似3Dシューティング。ATARIの『Star Raiders』を始め。『ウイングコマンダー』に『Star Wars: X-Wing』、ナムコの『スターラスター』などの名作を生み出し一世を風靡したジャンル。
もちろんその潮流は途絶えてしまったわけではなく、メインストリームからは後退したものの、モダナイズされながらそれなりに脈々と系譜を保っている。
とは言えオレがこのジャンルをプレイするのは、かなり久しぶりだ。Xbox 360で出ていた『PROJECT SYLPHEED』やリメイク版の『Star Raiders』あたりが最後かもしれない。
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まあかなりブランクが空いてはいるが腕に多少の覚えはある。
そう言い聞かせてなんの情報もない宇宙空間に飛び出し、中立勢力らしき戦闘機の間を縫ってなんとなく宇宙戦闘艦らしいものに近づき、とりあえず目の前にあった物資コンテナに接触したら猛り狂った中立戦闘機たちに袋叩きにされて、あっという間に宇宙の藻屑となった。すいません、もしかしてオレいま泥棒しちゃいました?
しかしいくら不埒な行動をとったにせよ、そしていくら複数機が相手にせよ、こうまで早々とゲームオーバーにさせられてしまうのは、いくらなんでもハードコアなゲームバランスすぎる。
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釈然としないオレの前に現れたのは機体のパワーアップ画面。
さっき(意図せず)かっぱらったのは幾ばくもないクレジットだが、それでもわずかながらも機体の性能値を上昇させられる。
そう、この『Everspace』は死ぬこと前提。死んだらそれまでに入手したクレジットで機体をパワーアップさせ、そしてまた一から宇宙の深部とその先のストーリーを目指す、スペースコンバットにローグライクを折衷したゲームなのであった。
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そうと分かれば気が楽だ。
プレイヤースキルの向上なんて曖昧なものだけでなく、一回の行脚で機体のレベルアップの蓄積を見込めるとなればゲームオーバーのし甲斐もあるものだ(もちろんレベルアップ分のクレジットを獲得できないケースも、ままあったりはするが)。
機体の速度や耐久力などのベーシックなものから機体各部の損傷確率や修理コスト、探索能力など、パワーアップできる能力値は細部にまで及ぶ。
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汎用機に偵察機、ガンシップと機体も複数に及ぶ。機体の能力を最大値にまで高めるのは気が遠くなるような話なので、自然とレベルアップ画面とにらめっこしながら、当面の自分好みのセッティングを突き詰めていくのがメイン作業となるだろう。
道中では獲得した資源によって装備をアップグレードさせたり、換装可能な新しい兵器も手に入ることもあるが、これらはゲームオーバーの段階ですべて失われてしまう。
まあそれらは一期一会の存在。大丈夫、クレジットだけは確実にゲームオーバー後に持ち越され、戦闘機は一回死を迎えるたびに着実に強くなっていってるはずだから。
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やっかいなのは星間移動の際に消費される燃料。
宇宙の先に進むためには必要不可欠な存在であるのだが、区分けされたステージはオブジェクトや敵の配置がランダム生成されるため、これを確実に手に入れられる保証はない。
最悪燃料がゼロでも星間移動は可能なのだが、機体に大きな損傷が生じる確率が跳ね上がる。
中間勢力はなかなか強いのでぶっちゃけ穏便に済ませたい相手なのだが、場合によっては燃料入手のために事を構えるのを覚悟しなければならない。
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物資を交換してくれるトレーダーシップや支援を求める貨物船など、ランダムイベントもそれなりにあるが、行った先にそれがあるかは運次第。場合によってはなんも無かったなんてのも、この手のゲームではお約束だ。
機体がぼろぼろになり燃料もないなんて八方塞がりの状況では、「さっさとゲームオーバーになってお楽しみのレベルアップ画面になってくんねえかなあ」なんて本末転倒な感情も生まれてきたりもするが、そういうときに限ってしぶとく生き延び続けるのも、これまたお約束。
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過去に遊んだスペースコンバットゲームは、僚機や仲間たちにかなり恵まれていたような記憶もあるが、『Everspace』の旅路はとことん孤独。
ひとりぼっちな自分に頼りなさを覚えながらも、再出撃を重ねるたびに自機もプレイスキルも少しずつ少しずつ上昇し、一回の出撃(からゲームオーバーに至るまで)の時間も徐々に長くなる。
蓄積のまた蓄積のその繰り返しの果てに、前回より先、さらにその先と辿り着く宙域もどんどん伸びてゆく。
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Xbox版は国内ストア未配信(SwitchとPS4には国内版あり)のこのゲーム、地味ながらも中毒性が高くて面白い。
廃宇宙船に小惑星、雷放電にブラックホール、出会うオブジェクトや自然現象も様々だ。
そんな美しいビジュアルの宇宙を漂いながら、このスペースコンバットとローグライクの思いがけない折衷のおかげで、宇宙の旅はぼっちが似合うことに改めて気付かされるのであった。

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