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レーシング シネマゲーム スターウォーズ
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2018/03/26 (月) カテゴリー: SFC&N64

90年代半ばは、かつてないほどの数のゲームハードが同時期にシェアを争った空前絶後の時期。
その中にあって"ゲーム界の巨人"任天堂が送り出したニンテンドウ64ときたら、激しい争いを横にきわめてゴーイングマイウェイであった。
マリオやゼルダといった定番の一方ではレア社のクセのある作品が狂い咲き、日本人には馴染みの薄かったFPSの啓蒙に余念がなく、麻雀ソフトは乱立し、どさくさに紛れて力士がギャルの好感度をあげるために土俵で闘っていた。
まあソフトの総数が少ないから、よけいにジャンルの偏りが目立っているだけかもしれないが、それを差し引いてもその歪さは尋常じゃない。

そしてスター・ウォーズもニンテンドウ64のラインナップにおいて、ちょっとした偏りをみせたジャンルだ。
「エピソード1/ファントム・メナス」の製作に沸き立ち、スター・ウォーズ関連のマーチャンダイズが再び盛り上がりを見せていた頃。
表現力が向上して市場も成熟してきた家庭用ゲーム機には、多くの同シリーズ関連ゲームが投入された。
中でもニンテンドウ64で発売された作品は、いずれもクオリティが高く、「スター・ウォーズゲームといえば64」のイメージを強く与えてくれたのであった。

国内発売されたニンテンドウ64のスター・ウォーズ関連作は3本。
先陣を切った『スター・ウォーズ 帝国の影』は、フィギュアが歴史に残る売れ残りっぷりとなったダッシュ・レンダーが主人公のエキスパンションストーリーものだったが、続くこの『スター・ウォーズ エピソード1 レーサー』は、その名の通り正編「ファントム・メナス」の堂々たる関連作。
米国版は本国公開とほぼ同時、そして任天堂を通じて発売された日本国内版も、「ファントム・メナス」の全国一斉封切りに合わせるようにリリースされた。
テーマとなるのは映画中盤の山場となったポッドレース。
砂漠や渓谷の険しいコースをホバーマシンで駆け抜けるこのレースは、極めてゲーム向きな素材。というか映画のパート自体が、既にジャンルを確立していた『Wipeout』などの反重力SFレースゲームからの影響が強そうである(ルーカスの頭の中にあったのは「ベン・ハー」なんだろうけど)。

映画での舞台となったタトゥイーンを皮切りに、アクイラリス、ウーボ、モンガザといった星々を巡る連戦シリーズ設定は公式準拠。
参加するレーサーも、アナキン・スカイウォーカーを筆頭に、オディ・マンドレル、イランマック、ティーント・パガリスなど、「ファントム・メナス」に登場していた面々。
「アナキンとその噛ませ犬たち」と呼べなくもないメンバーだが、アナキン以外のすっとこどっこいどもが、もうちょっと頑張っていれば、あのクソ生意気なガキは一生ワトーの下で飼い殺しになって、その後の銀河を襲う様々な厄災は全部回避できたかもしれないのだ。
それを考えるとむしろ噛ませのすっとこどっこいどもに感情移入できるゲームかもしれない。ピットクルーをエンジンに吸い込んでる場合じゃないよ!

ゲーム内容自体は、スピード感もなかなかで反重力SFレースゲームのツボを充分押さえている。
ただしトーナメントモードの自機パワーアップシステムに少々クセがある。
パーツの購入代金はすべてレースの賞金で賄われるので、一つのレースで下位に甘んじてしまうと、それだけで上位のレーサーとパーツの性能で差をつけられ挽回が厳しくなってしまう。うっかりハマって打つ手なしになってしまった人も多かったんじゃないだろうか。
それとコースの一周の極端な長さもちょっとダレるところだが、まあこればっかりは映画中のポッドレースにおける一周の感覚を基準にしているようだから仕方ないだろう。
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