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2017/05/01 (月) カテゴリー: XBOX 360

武装カーの狭義に於いて、ぴっかぴかのかっちょいいスポーツカーなんてのは以てのほかだ。
007のボンドカーも広義では立派な武装カーの仲間だが、しかし武装カー原理主義者は、それすらも認めない。
ポンコツでサビが浮いてロットで購入できそうな実用車の成れの果て。
まぁ「西部警察」なんかで盛大に壊されるタイプだが、それに見栄えなんかお構いなしにトゥーマッチな武装を載っけたクルマ。それが原理主義者の尊ぶ武装カーのあるべき姿だ。
中東辺りでゲリラが乗り回している、日本の中古商用車に機関砲やロケット砲を載せたシロモノなんかは、武装カーの理想が現実の台所事情と結びついた形だと言えるだろう。

ゲーム界隈で幅を利かす武装カーの原点となるのが、80年代に局地的に流行った「メガフォース」や「マッドファイター」などのバカ映画群だ。
トンチキな改造を施したボロ車が田舎暴走族規模の群れをなし、誰にも迷惑の掛からない荒野で不毛な争いを繰り広げる。
祖となったのは言うまでもなく「マッドマックス2」だが、それらは本家マックスの志の低いパチもんであるが故に、結果的に武装カーの本来の姿が、よりピュアに表れていた。

これら80年代低偏差値武装カー映画を真に受けたあんぽんたんどもが、やがてゲーム業界に入り、そして武装カーゲームというジャンルが萌芽する。
『Twisted Metal』に『ヴィジランテ8』、その柳の下の多くの有象無象ども。
いずれもバカ丸出しの改造武装車が、アンパンきめた暴走族なみの後先考えな破壊衝動で大暴れするだけの潔い内容ばかり。
そこにビデオゲームのもっとも純粋な理想を垣間見るのは、決してオレだけではあるまい。

火星の不毛な荒野を舞台に建設労働者たちが実用トラックを乗り回して破壊の限りを尽くす。
『レッドファクション』シリーズの最高傑作『Red Faction: Guerrilla』は、武装カーの狭義と極めて高い親和性を持ったゲームだったが、それに続く作品はズバリ武装カーゲームそのものに着地したのであった。
登場するのはお馴染みのバカ丸出し改造工務店車両に、前作で猛威を奮った建築用のパワーローダー、そして戦車。
見下ろし型固定フィールドの中で一同がやみくもに大暴れする、アリーナタイプの武装カーマルチプレイバトルロイヤルを基本とするゲームだ。

続くシリーズ最新作『Red Faction: Armageddon』のプロモ的な意味合いを多分に含んだ小品で、海兵隊教官風の悪口雑言を並べながら進行を司どるキャラクターは、同作からの出向。
『Red Faction: Guerrilla』の武装蜂起から時は流れ、かつての革命家たちが今じゃすっかり体制の人となっている変遷はあるが、このゲームに関しては、深いことなんか考えずに、とにかく自分以外の動いているモノを片っ端からスクラップにすればいいだけだ。
バカ車、迷惑の掛からない荒野、低偏差値、そしてざっくばらんすぎるゲーム性と、武装カーゲームの純粋性を、ある意味正統に受け継いだ作品と言えるだろう。ほんとバカなゲームだけど。
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