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2016/11/26 (土) カテゴリー: セガサターン

時代はマルチメディア。
今となっては古語に等しいフレーズだが、とにかくそんなふわふわとした言葉に、そそっかしくも正しい人たちが踊らされていた幸せな時代があった。
で、そのマルチメディアって一体何なの?と言われれば、それはもう単なるCD-ROMのことですとしか答えようがない。
インターネットが一般的に普及する前、映像メディアもVHSビデオが主流、ほとんどの人が情報源をアナログメディアに頼っていたという時代背景があったからこそ、デジタル情報を詰め込んで流通に乗せられるCD-ROMが重宝されかけたのだが、結局はネットがあっさり普及して、すべてはそれでまかなえてちゃんちゃんというオチと共に、マルチメディアはあっさりと用済みになってしまった。

音楽業界もほいほいと、あるいはイヤイヤながらもこのマルチメディアの波に乗ってしまったクチだ。
森高千里からX JAPANまで、幾多のアーティストがこの新たな媒体に迂闊に食いついてしまう。
ましてや普段からサイバー的なイメージを売っている人ならば、避けては通れない道であっただろう。
エレクトリックポップデュオaccessで一世を風靡したキーボーディスト浅倉大介が、1995年に発売したソロアルバムのタイトルは「ELECTROMANCER」。
これの初回盤には例のマルチメディアCD-ROMが付属していたのだが、そのCD-ROMがどういう縁なのか、『mediaROMancer』といういかにもなタイトルでセガサターンに登場。
サターンはコアゲーマー御用達のイメージが強い割に、なぜかこの手の音楽系マルチメディアソフトが多く集っていたが、まあSME母体のプレイステーションには他のレコード会社は参入しづらい背景があったのだろう。

中身はもうビジュアルデザインから何から典型的な当時のアーティスト系マルチメディアCD-ROM。
バイオグラフィやギトギトの粗い映像で垂れ流されるインタビュー、ポートレート集など定番のラインナップで、特に目を引くのは、所有のシンセサイザー一台一台に、アーティストとしての顔をかなぐり捨てて楽器オタ丸出しでコメントするコンテンツだ。

そしてそこまで維持してきた90年代サイバーなイメージをいっきにひっくり返すのが、牧歌的なビジュアルで展開するゲームコーナー。
マネージャー嬢を叩くと減点されるとってつけたようなモグラたたきゲーム。イメージ云々以前に、サターンのパッドで遅いカーソルを動かしながらモグラたたきを強いられる基本的に破綻した内容なのだが、クリアすれば大ちゃんの隠しムービーが拝めるとあっては、ファンの人は頑張らざろうえまい。もっとも頑張りようがないのだが。
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