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2016/10/11 (火) カテゴリー: XBOX ONE

赤い砂地をこすりつけるタイヤの悲鳴。
フロントガラスの向こうにはどこまでも続く渇いた大地。
そして彼方にそびえるのは、夕日に照らされてくっきりと映える明瞭な地平線。
コロラド、南欧に続くHorizonの開催地がここオーストラリアとなるのは、必然のことだったのかもしれない。
前作の完成度から、これ以上の上積みがまったく想像できなかった『Forza Horizon』の最新作だが、うれしいことにPlayground Gamesは軽々とそのハードルを超えてきた。

大盤振る舞いとなったのは、前作ではエクスパンション扱いだったオフロードだ。
オーストラリアは舗装道路に広大でフリーダムな荒野が隣接する土地。嵐の孤島にオフロード用の舞台を用意する必要は最初からない。
だからこの大盤振る舞いも、これまた必然。

クルマの祭典と音楽フェスの融合がコンセプトだった割に、音楽部分の存在が希薄だった点にも、いくらか手が加えられている。
スキルソングはそのささやかな改善の一つ。
カーラジオから鳴り響く楽曲と共に、クルマのケツを振りまくってボーナススキルポイントを稼ぎまくれ。
本来ならこれにGroove Musicアプリが補完の役目を果たすところだが、現状日本ではGroove Music Passが利用できない。
こればっかりはコンテンツビジネス後進国に住む自分の不幸を嘆く他はない。

Horizonの参加者ではなく主催者の立場であるのは、本作の一番の戸惑いポイントだが、なぁに、そんなに気に止める必要はない。
いざハンドルを握ってオーストラリアの大地駆け出せば、そんなのは瞬く間に有名無実になる。
まぁ唯一の心残りは、参加者の立場だったからこそ満喫できた、あの歯の浮くようなヨイショの数々が、今回はあまり味わえないってことかな。

ドローンカメラやさらに進化したソーシャルシステムなど、あらゆる面で前作からステップアップした『Forza Horizon 3』だけど、個人的にはトーンダウンした箇所もちらほらあったりする。
特に顕著なのはスクリプト演出が過剰になりすぎて、前作のTrain in Vainに代表される奇跡のようなグルーブ感が減退してしまったイベントレース。
それとこればっかりは仕方がないことなのだが、ちょっと馴染みのないオーストラリア車押しのラインナップ。
オージーピープルには申し訳ないが、ホールデンってイマイチよく知らないし!

クルマ、グルーブミュージック、今度はそれプラス美しい大自然。
サリーンで道なき大荒野をかっ飛ばし、ビンテージのフェラーリを遠慮なく砂浜から波の中に突っ込ませる。
どんなフェスティバルも回を重ねるとマンネリ化し停滞してしまうものだが、Horizonクルマ祭りはその危機をさらにはっちゃけまくることで一気呵成に突破した。
これからさらにクルマが出揃い、前作のときのような胸ときめかすエクスパンションがやって来る。
第3回クルマ祭りはまだ始まったばかりだ。もう当分の間、デジタルなオーストラリアの地から離れられそうもない。
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2016/10/11 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |コメント:を投稿する 記事: 【Forza Horizon 3】オージークルマ祭り開幕
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