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2016/08/10 (水) カテゴリー: XBOX ONE

波打ち寄せる白い砂浜。照りつける真昼の太陽に水平線に沈む夕陽。
そんないかにも夏まっ盛りな風景に鳴り響く駆動音は、いつものボートのそれではなくバギーのエンジン。
パワーボートに水上バイク、エアボートと、とにかく水の上を突っ走るマシン専業だったVector Unitが、どんな気まぐれかついに陸に上がった。
それでもビーチという、水面が間近にある環境から離れられないのは、やっぱりこのメーカーの性(さが)なのだろうか。

リゾート気分満点のビーチから、漁港、熱帯の島、果ては冷たく凍りついた極地の海岸まで。
『Beach Buggy Racing』は、海辺から海辺をウェポンアイテムを駆使して突っ走る『マリオカート』タイプのレースゲーム。
ここ最近のVector Unit作品の例に漏れず、元はモバイル系で展開していた作品。
Xbox Oneにはこのタイプのお手軽レースゲームが少ない需要を見込んでか、据え置き機にまでやって来た。

Vector Unitといえば、なにせ水面や波の表現力を売りとするメーカーだ。
その得手とする水上をあえて離れるのは、陸に上がったなんとやらとなるとこかもしれないが、そこは過去作品で養ったカジュアル系レースゲームのノウハウがある。
手堅くまとまったマリオカートクローンとして、一定の水準はしっかりと維持している。
その一方でやはりこのメーカーの特性である、ちょっといびつなバランス曲線もちゃんと健在。
最初の数レースは接待気分でさくさくと勝てるが、その直後に難度がばーんと極端に跳ね上がるのは、『Hydro Thunder Hurricane』でもお馴染みだった。

ウェポン攻撃を食らった後のフォローに乏しいのも、ちょっと繊細さに欠けるところ。
常に接戦気味のレースになるだけに、勝負の鍵を握るのはゴール直前にゲットできるアイテム次第になることも少なくない。
鍔迫り合いを競り抜けて、アタマ一つリードでゴールラインを目前にして、お邪魔ウェポンを食らっていっきに再開に転落。こんな無念を何度経験することか。
Vector Unitのレースゲームでは初めての試みとなるウェポンアイテム、こればかりは洗練とはほど遠い仕上がりだ。

及第点はクリアしながらも、「やっぱりビーチに来たんだから、どうせならどぶんと海に飛び込んでボート走らせたいな」なんてもどかしい思いもさせられる、Vector Unitの初"陸(おか)"ゲー。
やはりこのメーカーは、海を横目で眺めてのレースではなく、水しぶきをばんばん撒き散らしながらの疾走こそそのが本領だ。
<国内ストア未配信>
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