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2016/08/08 (月) カテゴリー: Android

喫水の浅い船体の後部に扇風機のバケモノみたいなバカでっかいファンをぶん回し、水面を疾走するエアボート。
その轟音があまりにも近所迷惑を引き起こすからか、日本ではあまり馴染みないが、水深の浅い水辺でも取り回し易いその特性から、沼地の多いところなどでは重宝されている乗り物だ。
特にアメリカ南部の湿地帯は、このエアボートがよく風景に溶け込む。
『Hydro Thunder Hurricane』や『Riptied GP』など、水上レース系のゲームを専業とするVector Unitが、レースボートの次に目を付けたのが、このエアボート。

70年代に人気を博したTVドラマ「爆発!デューク」は、南部アメリカ人の限りなく黒に近い正業、密造酒販売に勤しむ若者二人が、ダッジチャージャーをかっ飛ばして警察を翻弄するお話だったが、『Shine Runner』はその湿地帯版とでもいうような面持ちのゲームだ。
このエアボートの持ち主も、その生業は闇トレーダー。密造酒はもちろんのこと、闇タバコに密猟品の皮など、真っ当な輸送業者は扱ってくれないようなブツを積んで南部の沼地をアバウトにぶっ飛ばす。
それぞれのポイントごとに闇交易品の相場変動があり、それを見越して商品を売ったり仕入れたり。まあ要するにミニマム級にまで減量した『Big Mutha Truckers』みたいなものだろうか。

レース的な要素は皆無で、各ポイント間のタイムボーナスと、その道中で拾うキャッシュ袋を元手に商品を交易し、最終的な利益がそのままスコアとなる。
ただし一回のプレイが十往復程度で終わりになってしまうリプレイ前提の少ないボリュームと、相場変動が完全ランダムで戦略性に欠けているなど、貿易部分は深みの全くない運任せのスコア代替品に留まってしまっているのが、なんとも勿体ない。

喫水の浅いエアボートの水上を跳ねるような独特の疾走感は、過去の同社作品譲りなVector Unitの独壇場。
沼っぺりの家をぶち壊し、ワニを轢き逃げ警察挺を翻弄する、「爆発デューク」チックな南部テイストが程良い味付けになっているだけに、ゲーム部分の作り込みのあっさりさが惜しまれるお手軽ボートゲーム。
Vector Unitはモバイルゲームが主戦場になってしまってるけど、『Hydro Thunder Hurricane』クラスの規模のゲームを、再び期待したいところだ。
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