↑
2016/08/04 (木) カテゴリー: XBOX 360

背後にうなるのはエンジンの甲高い鼓動。
喫水が浅く水面にミズスマシのように浮かぶパワーボートは、頼りないくらい不安定だ。
ちょっとの小波で翻弄されるボートを押さえつけるのは、巧みなステアリング捌きとアクセルワークのみ。
逆らえばボートの枷となる波だが、これを味方につけなければ上位入賞はとてもおぼつかない。
しかしここは水の上。不確定要素は陸上のサーキットの比ではない。
位置取りやコーナーワーク、様々な駆け引きが、水面の気まぐれで文字通り水の泡と化したりするのは、舟券握り締めて眺めている例の競技でもさんざんお馴染みだ。

しかも今のオレは小遣いをすり減らしに来た無責任なボート客ではない。ステアリングを握りボートを制御する立場。
南国の入江から冷たく凍りついた北海まで、水面の表情がそれぞれに違うコースを、カラフルなボートを乗り換え転戦する。
そこに待ち構えているのはストイックな水との戦いだけじゃない。
水中から姿をあらわすドラゴン、猛り狂う北欧神の巨像、そして異次元空間への突入。
アーケード出自の本領をフルに発揮した、ディズニーランドのアトラクションも真っ青のド派手なギミックの数々。

今は亡きMidwayが1999年に放った傑作アーケードゲーム。それをVector Unitが最新の水の表現力を駆使してブラッシュアップした、Xbox Liveアーケードに輝くレースゲーム『Hydro Thunder Hurricane』。
XBLAで舞夏行われていたSummer of Arcade 夏のイチオシ!は、『Braid』や『Shadow Complex』、『LIMBO』など、数多くの傑作を世に送り出したキャンペーンだったが、その中でもキャンペーンタイトルに相応しい輝きをもっとも放っていたのは、やはりこのゲームだ。

Xboxさえあれば、もうプールもウォータースライダーも必要ない。
灼熱の空気を切り裂く目にも涼しい水しぶきを感じながら、ブースター全開でコースを突っ走り、バラエティ豊かな仕掛けの数々にアバウトに翻弄されるもよし。
だが上位入賞やフレンドとの対戦を極めようとすれば、歯ごたえ抜群の難度に手に汗握って真剣に対峙することになるだろう。
はっちゃけとストイックが絶妙に共存した、夏の情熱と風情を凝縮したような一作。
日差しが強くなり、セミの鳴き声がやかましくなってきた今日この頃、握るべきはボートのステアリングだ。
水しぶきを撒き散らし、フルスロットルで夏を突き抜けろ!
<Xbox One互換対応タイトル>
- 関連記事
-
- 【Just Cause 2】傍迷惑なストレンジャー
- 【Forza Horizon】コロラドクルマ祭り再び
- 【Hydro Thunder Hurricane】夏を突き抜けろ!
- 【Interpol: The Trail of Dr. Chaos】ドクター・カオスの帰還
- 【Kinectディズニーランド・アドベンチャーズ】夢の国の狂気
(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2532.html
2016/08/04 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |コメント:を投稿する 記事: 【Hydro Thunder Hurricane】夏を突き抜けろ!
お気軽にコメント:をぞうぞ。非公開 (管理人のみ閲覧可能なコメント:) にしたい場合には、ロック にチェックを入れてください。
Comment