この記事に含まれるtag :
イングレス
↑
2016/03/06 (日) カテゴリー: Android
今までにイングレスには2つの企業タイアップアイテムが導入されてきた。
フランスの損保会社の名を借りた最堅固の防御MOD、AXAシールドと、ポータルからのリンク距離とリンク本数を増大させるソフトバンクリンクアンプだ。
AXAシールドはそれなりに重宝されているものの、ソフトバンクリンクアンプに至っては、やはりというか"禿"呼ばわりされ、事実上ゴミのような扱いを受けている。
AXAシールドにしたって最終的には気休め程度の効力しか持たないし(それはそれで保険らしいが)、これらのタイアップアイテム、提携先にイメージ向上のメリットがあるのかは、ちょっと疑問なところだ。
そんなタイアップに新たに加わったのは、コンビニエンスストアのローソン。
全国の店舗のポータル化やパスコード付きのMACHIcafeカードなど、イングレスとは既に様々なコラボレーションを行っているローソンだが、それがついにアイテムの分野にも及ぶこととなった。
その名もローソンパワーキューブ(Lawson Power Cube)。
イングレスエージェントの活動の源となるXMを補給するパワーキューブ、その上位系のアイテムだ。
実装からしばらくの間は、これがローソンのポータルからしかドロップしないという縛りがついた。

いずれ他のポータルからも出現し嫌というほど手に入るのだから、焦る必要はない。
だがイングレスというのは直接的な人のつながりが多くのウェイトを占めるゲームだ。
同じ青の仲間に「ローソンキューブ、まだ手に入れてないんですか? ほら、これですよ、これ。あげませんけどね」などと、誇らしげにスキャナーを見せられては、穏やかではいられなくなってくる。
ラッセルヨーヨーのスプライト、6輪タイレルのラジコン、リックドムのプラモ、PC-8801やFM7。ガキの頃、手の届かなかったガジェットを友だちにこれみよがしに見せつけられて屈辱に震えた思い出が、走馬灯のように蘇ってくる。
リックドムのプラモは、おもちゃ屋のオヤジの肩を揉んだり使いっ走りまでして、入荷した時にキープしてくれるように頼んだ。
しかしオヤジはそのわずかな入荷分のリックドムを倍額出せるガキどもに売り払ってしまい、パシリの屈辱に甘んじたオレによこしたのは、クソ不細工なジグ・マックのプラモだった。
たとえオレがガンジーに生まれ変わったとしても、あのオヤジだけは八つ裂きにしても飽きたらねえ、チクショウ!
つい興奮して脱線してしまったが、とにかく今はローソンキューブだ。
一刻も早く手に入れて、オレもまだ持ってない仲間に、「え、出てないの? これだよ、これ」と、いやみったらしく見せびらかしたい。
さっそくオレは近所のローソンに向かった。まだオレしかレゾを挿していないレベル5のポータルだが、そんなことお構いなしにベリーレアのヒートシンクとマルチハックをぶち込む。
補給仕様にしてとにかくハックしまくれば、いくらドロップ確率が低いとはいえ、そのうち出てくるだろ。
そのローソンで買ったコッペパンをむさぼり食いながら、オレはひたすらグリフハックを続けた。
出ない、出ない、出ない、ぜんぜん出ない、要りもしないX5バースターやレゾネーターだけが、がんがん溜まりまくる。出ない、出ない、ちっとも出ない、ポータルバーンアウト、しゅーりょー。
頭に血が登ったオレはいったん家に帰ってクルマに乗り換え、ちょっと離れたところにある別のローソンに向かった。
今度はクルマの中で、気を落ち着けながらのんびりとハックしよう。
そのローソンで買ったおにぎりをむさぼり食いながら、オレはひたすらハックを続けた。
出ない、出ない、出ない、ぜんぜん出ない、要りもしないX5バースターやレゾネーターだけが、がんがん溜まりまくる。出ない、出ない、ちっとも出ない、ポータルバーンアウト、しゅーりょー。
バーンアウトと同時にクルマを出す。めざすは別のローソンだ。もう気分はイングレスエージェントではなく、パチ屋で引っ込みがつかなくなった客のそれだ。
しかしそこでも出ない、出ない、ぜんぜん出ない。別のローソン、出ない、出ない、ちっとも出ない。
そのたびにローソンで菓子パンやらドーナツやらを買い食いして、売上に貢献してやってるのに、肝心のキューブはまったく姿を見せない。高まるのは糖尿の危険性だけだ。
しかしこればっかりは「出ねえぞコノヤロウ!」と、ローソンのバイト店員に食って掛かるわけにもいかない。警察を呼ばれるのがオチだ。
次のローソン、そのまた次のローソン、気づけば隣の隣の市まで来てしまった。しかしここで引き下がるわけにはいかない。
「ほら、これですよ、これ」。仲間のエージェントの自慢気な声がリフレインする中で、オレはひたすらハックを続けた。気づけば夜が白々と明けてきた。

身も心もボロボロとなって、べそをかきながらハンドルを握り、オレは家路についた。
イングレスをやってこんなみじめな思いをしたのは初めてた。緑10人がかりでボコボコにされたときだって、ここまで情けない気持ちにはならなかった。
もういい、寝て忘れてしまおう。元々パワーキューブなんて余りがちだったじゃないか。ローソンキューブなんてオレには必要のないものだ。
そう言い聞かせてムリヤリ床に就いた翌日、ソジャーナ消化のために家の近所でアバウトにノーマルハックしたら、ローソンキューブがポロッとドロップした。どうやら今日から全面解禁されたらしい。
念願のローソンキューブ初ゲット。スキャナーの中でくるくる回転するローソンロゴのキューブを前に、オレはただただ虚しい気分にとらわれるのであった。
フランスの損保会社の名を借りた最堅固の防御MOD、AXAシールドと、ポータルからのリンク距離とリンク本数を増大させるソフトバンクリンクアンプだ。
AXAシールドはそれなりに重宝されているものの、ソフトバンクリンクアンプに至っては、やはりというか"禿"呼ばわりされ、事実上ゴミのような扱いを受けている。
AXAシールドにしたって最終的には気休め程度の効力しか持たないし(それはそれで保険らしいが)、これらのタイアップアイテム、提携先にイメージ向上のメリットがあるのかは、ちょっと疑問なところだ。
そんなタイアップに新たに加わったのは、コンビニエンスストアのローソン。
全国の店舗のポータル化やパスコード付きのMACHIcafeカードなど、イングレスとは既に様々なコラボレーションを行っているローソンだが、それがついにアイテムの分野にも及ぶこととなった。
その名もローソンパワーキューブ(Lawson Power Cube)。
イングレスエージェントの活動の源となるXMを補給するパワーキューブ、その上位系のアイテムだ。
実装からしばらくの間は、これがローソンのポータルからしかドロップしないという縛りがついた。

いずれ他のポータルからも出現し嫌というほど手に入るのだから、焦る必要はない。
だがイングレスというのは直接的な人のつながりが多くのウェイトを占めるゲームだ。
同じ青の仲間に「ローソンキューブ、まだ手に入れてないんですか? ほら、これですよ、これ。あげませんけどね」などと、誇らしげにスキャナーを見せられては、穏やかではいられなくなってくる。
ラッセルヨーヨーのスプライト、6輪タイレルのラジコン、リックドムのプラモ、PC-8801やFM7。ガキの頃、手の届かなかったガジェットを友だちにこれみよがしに見せつけられて屈辱に震えた思い出が、走馬灯のように蘇ってくる。
リックドムのプラモは、おもちゃ屋のオヤジの肩を揉んだり使いっ走りまでして、入荷した時にキープしてくれるように頼んだ。
しかしオヤジはそのわずかな入荷分のリックドムを倍額出せるガキどもに売り払ってしまい、パシリの屈辱に甘んじたオレによこしたのは、クソ不細工なジグ・マックのプラモだった。
たとえオレがガンジーに生まれ変わったとしても、あのオヤジだけは八つ裂きにしても飽きたらねえ、チクショウ!
つい興奮して脱線してしまったが、とにかく今はローソンキューブだ。
一刻も早く手に入れて、オレもまだ持ってない仲間に、「え、出てないの? これだよ、これ」と、いやみったらしく見せびらかしたい。
さっそくオレは近所のローソンに向かった。まだオレしかレゾを挿していないレベル5のポータルだが、そんなことお構いなしにベリーレアのヒートシンクとマルチハックをぶち込む。
補給仕様にしてとにかくハックしまくれば、いくらドロップ確率が低いとはいえ、そのうち出てくるだろ。
そのローソンで買ったコッペパンをむさぼり食いながら、オレはひたすらグリフハックを続けた。
出ない、出ない、出ない、ぜんぜん出ない、要りもしないX5バースターやレゾネーターだけが、がんがん溜まりまくる。出ない、出ない、ちっとも出ない、ポータルバーンアウト、しゅーりょー。
頭に血が登ったオレはいったん家に帰ってクルマに乗り換え、ちょっと離れたところにある別のローソンに向かった。
今度はクルマの中で、気を落ち着けながらのんびりとハックしよう。
そのローソンで買ったおにぎりをむさぼり食いながら、オレはひたすらハックを続けた。
出ない、出ない、出ない、ぜんぜん出ない、要りもしないX5バースターやレゾネーターだけが、がんがん溜まりまくる。出ない、出ない、ちっとも出ない、ポータルバーンアウト、しゅーりょー。
バーンアウトと同時にクルマを出す。めざすは別のローソンだ。もう気分はイングレスエージェントではなく、パチ屋で引っ込みがつかなくなった客のそれだ。
しかしそこでも出ない、出ない、ぜんぜん出ない。別のローソン、出ない、出ない、ちっとも出ない。
そのたびにローソンで菓子パンやらドーナツやらを買い食いして、売上に貢献してやってるのに、肝心のキューブはまったく姿を見せない。高まるのは糖尿の危険性だけだ。
しかしこればっかりは「出ねえぞコノヤロウ!」と、ローソンのバイト店員に食って掛かるわけにもいかない。警察を呼ばれるのがオチだ。
次のローソン、そのまた次のローソン、気づけば隣の隣の市まで来てしまった。しかしここで引き下がるわけにはいかない。
「ほら、これですよ、これ」。仲間のエージェントの自慢気な声がリフレインする中で、オレはひたすらハックを続けた。気づけば夜が白々と明けてきた。

身も心もボロボロとなって、べそをかきながらハンドルを握り、オレは家路についた。
イングレスをやってこんなみじめな思いをしたのは初めてた。緑10人がかりでボコボコにされたときだって、ここまで情けない気持ちにはならなかった。
もういい、寝て忘れてしまおう。元々パワーキューブなんて余りがちだったじゃないか。ローソンキューブなんてオレには必要のないものだ。
そう言い聞かせてムリヤリ床に就いた翌日、ソジャーナ消化のために家の近所でアバウトにノーマルハックしたら、ローソンキューブがポロッとドロップした。どうやら今日から全面解禁されたらしい。
念願のローソンキューブ初ゲット。スキャナーの中でくるくる回転するローソンロゴのキューブを前に、オレはただただ虚しい気分にとらわれるのであった。
- 関連記事
この記事に含まれるtag : イングレス
(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2463.html
2016/03/06 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |コメント:を投稿する 記事: 【Ingress】ローソンパワーキューブ
お気軽にコメント:をぞうぞ。非公開 (管理人のみ閲覧可能なコメント:) にしたい場合には、ロック にチェックを入れてください。
Comment