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2014/11/03 (月) カテゴリー: XBOX ONE

元旦には鳥居をくぐり、節分にはイワシの頭を掲げ、桜が咲けば浮かれ、端午の節句には柏餅をむさぼり食う。
玄関では律儀に靴を脱ぎ、炊いた白米を食らい、盆には墓参りをする。
そんなこてこての日本人なオレだが、実は自分にはラテンの血が流れていることに気づいている。
オレの先祖は代々武州多摩の百姓なのだが、そんなのはオレの中にたぎるラテンのスピリットの前には些細な事実でしかない。
さもなくばどうしてズンバの調べに、こうもウキウキと体が動いてしまうのか説明がつかないではないか。

ブラジル、ハワイ、インドにプエルトリコ。ラテンの血とズンバのリズムと共にオレは世界を巡る。
ズンバを通して体験するこれらの国々は、なんとエキゾチックで綺羅びやかなことだろうか。
例えしまむらで買ったステテコ一丁で部屋の中にいようが、外から石焼きいも売りの野暮な声がいくら響いてこようが、オレの心は海を越えて遥か異国にある。
何を大袈裟なという人もいるかもしれないが、体を動かしているだけで幸せになれるようなZUMBAダンスと、『ズンバ フィットネス ワールドパーティ』の、まるでミュージカルのようにキラキラとして、とことん浮世離れした画面のコラボレーションを前にすれば、そりゃあこちらだって自然とハッピーを通り越した脳天気な気分になってこようというものだ。

それくらいZUMBAダンスの中毒度は高い。
『ダンスエボリューション』に『ダンスセントラル』など、世にダンスをテーマにしたゲームは数多いが、それらのゲームと比べて『ズンバ フィットネス ワールドパーティ』は、純粋なダンス自体の楽しさでは遥かに群を抜いている。
動きのパーツをゲームに合わせて組み立て上げた他のダンスゲームと違って、ズンバのそれは生のダンスルーチンとして徹底的に練り上げられたものだから、ダンスとしての質の高さが段違いなのは、そりゃあ当たり前といえば当たり前の話なのかもしれない。

その代わりダンス"ゲーム"としての造りにおいては、『ダンセン』や『ダンエボ』に比べて『ズンバ フィットネス ワールドパーティ』のそれは非常に大雑把だ。
個々のダンスムーブやルーチンの成否を、スコアや目標に換算するような要素がおよそ希薄だし、プレイ時の基準となるズンバストリークの判定もめちゃくちゃ甘い。
コツはインストラクターの動きをこじんまりとトレースしようとせず、細かいとこはアバウトでもいいからダイナミックに体を動かすことなのだが、おそらくそれを特に意識せずとも、5つ星判定をばしばしと取ることができるだろう。

だがそんなゲーム性の薄さなどは、重たい体よりも先に心がフライングして踊ってしまいそうなズンバの前には、一切気にならなくなる。
『ズンバ フィットネス ワールドパーティ』の、とことんアッパーで装飾過多気味な画面とズンバサウンドに身も心も委ねていると、そのうち自分がミュージカル映画の一員になったように錯覚してくるかもしれない。
日常感に満ちた自宅の中に降って湧いたエキゾチックなファンタジー空間。
気づけばいつの間にか汗が滴り落ち、息遣いも荒くなってくるが、それすらも心地よいと思わせてしまうのがズンバの魔力だ。
ストイックなフィットネスワークアウトとは対極にあるような、快楽のフィットネスがここにはあるのだ。
こてこての日本家屋の中で感じる、リオの喧騒にキングストンの熱狂にアカプルコの潮風。ズンバと巡るエスニック世界旅行。
さあ、『ズンバ フィットネス ワールドパーティ』で、今こそ自分の中に眠るラテンの血潮を呼び覚まそう。
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