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【麻雀ステーション MAZIN ~麻神~】時代を突き抜きすぎた麻雀ゲーム

   ↑  2013/03/07 (木)  カテゴリー: PS1
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麻雀のビデオゲームは、本格派であろうとするほど、他社製品との差別化が難しくなるジレンマを抱えています。
特に90年代の本格派麻雀ゲームは、『麻雀悟空』シリーズで知られるシャノアール製の思考エンジンを使っているものが多く、多少の見た目は違っても、中身は結局『麻雀悟空』なんてケースが目立ちました。
そんな中で、家庭用ゲーム機に3Dポリゴンの波が到来すると、その勢いを借りて完全にあさっての方向に針を振り切ってしまったのが、サンソフトの『麻雀ステーション MAZIN ~麻神~』です。
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初代プレイステーションのロンチタイトルとなった、この『MAZIN』は、『リッジレーサー』と並んで"プレイステーションが切り拓く新時代ゲーム"を象徴するゲーム。
ただし、『リッジレーサー』と違ってその点に関する認知が低いのは、『MAZIN』が切り拓いたゲーム新時代が、人々の思うところの斜め上を行ってからに他なりません。
『アローン・イン・ザ・ダーク』、『バーチャファイター』、『リッジレーサー』。ゲームに押し寄せたポリゴンによる3D化の流れに、麻雀ゲームのクセして『MAZIN』は用もないのに呼応してしまったのです。卓も牌も対戦相手も、みんなポリゴン!
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この3D化による恩恵を、『MAZIN』は、もはやありがた迷惑なくらいプレイヤーに見せつけてくれます。
視点は一人称。画面の右下から伸びてきた手が、山から牌をツモると、いったん手牌に入れてから河に切り出す。
続くは、やはり牌をツモって切る下家の様子。お次は対面、続いて下家。2Dの麻雀ゲームでは、おおよそ省かれていたこれらの動作が、この『MAZIN』では、それはもうしつこいくらいに、こってりと再現されるのです。
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しかも対戦相手は、甲冑着た古代ギリシャの戦士だの、隻眼の剣豪だの、女吸血鬼だの、フランスの王女だの、ボディコンギャルだのと、こちらも必要以上に濃いメンツばかり。
このいかにもやっつけ感が漂うアバウトなキャラクター設定は、当時のB級格闘ゲームを彷彿とさせるのですが、設定だけではなく、格ゲー風な所作振る舞いまでも麻雀ゲームに持ち込んでしまったから、さあ大変。
牌をツモるたびに「うおりゃぁぁぁぁぁ!」、切るたびに「でええーい!」と、いちいち叫ぶのときてますから、もう鬱陶しくてしょうがありません。
例えしょうもないムダヅモであろうが、サンシャンテンのツモ切りであろうが、万事この調子だから、和了った日にはもう大変です。食いタンのみ和了りにも関わらず、格ゲーの必殺技ボイス風の響きで「ツモじゃあい!」。うるせえ!
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そんな力のいれどころを大きく間違えた、胃もたれさせるほどこってりとした体裁なのに、実際の麻雀部分は、シャノアール製の麻雀エンジンによる、小上がり至上主義の極めて地味な展開。このギャップは一体何ごとでしょうか?
初代PSのロンチには、これの兄弟分とも言える『麻雀悟空 天竺』も名を連ねていて、同系統麻雀ゲームがいきなり被って互いに食い合いしているようにも見えますが、この『MAZIN』は無意味なポリゴン化を追求する余り、麻雀ゲームとしてはおよそテンポが悪く実用性に欠けていますので、実は微妙に棲み分けができちゃったりしています。

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2013/03/07 | Comment (1) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


コレ持ってました、と云うかPSで最初に買ったソフトだったかも…w
麻雀ゲームはSCD-ROM²(挙句はACD-ROM²対応ソフトまで)PC-Engineの方で揃えてたので2、3度遊んだら起動すらしなくなりましたが ^^ゞ

オレ、 |  2016/03/28 (月) 23:26 [ 編集 ] No.1205

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