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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【きゃんきゃんバニープルミエール】X指定の象徴

   ↑  2012/12/16 (日)  カテゴリー: セガサターン
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女性の皆さんは、男が救いようもないほどスケベで、どうしようもない生き物であることを、既に理解済みだと思いますが、恐らくその認識の程度は相当に甘いです。
皆さんがイメージしているところの100倍増しくらいで、ようやく実際の男どものスケベさやどうしようもなさに追いつくんじゃないでしょうか。
3DOとセガサターンは、そんな男のスケベさにつけ込んだ二大ハードと言えますが、しかし、元々はVHSビデオやDVDのような汎用規格を目指していた3DOと、純ゲーム機として登場したサターンのそれは、やはりちょっぴり意味が違ってきます。
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サターンのX指定も、元々は現在のCERO・Z指定のような年齢制限を目指していたもの。何も「これでエロエロなソフトをばんばん出して下さい!」って意味合いで設けられたわけではありません。
しかし、現実にこのレーティングで発売されたのは、そのほぼすべてがエロソフト。暴力描写が理由でX指定になったのって、確か『モータルコンバットⅡ完全版』くらいしかなかったんじゃないでしょうか。
こちらの足下を見られたかのような、このエロソフトの氾濫に、心あるフリをしたサターンユーザーは、「た、確かに出自はエロだけど、単なるエロに留まらない、ゲームとしてのしっかりとした内容の良さがあるんだよ!」などと、必死に弁解しておりましたが、じゃあお前それ、『野々村病院の人々』ならまだしも、『きゃんきゃんバニープルミエール』にも同じことが言えるのかっ!?
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当時のファミ通に載った数字を鵜呑みにすると、『野々村病院の人々』は24万本、『きゃんきゃんバニープルミエール』は16万本のセールスを記録したとありますから、恐ろしく景気のいい、きゃる~ん☆な時代もあったものです。
そんなサターンX指定ソフトを代表する両者は、その発売もほぼ同時期(96年4月)。
共にPC-98系エロゲーからの移植ですが、既に高い評価を得ていた『野々村』と違い、『きゃんバニ』の方は、調子の良いご都合主義や、軽薄という言葉をドーピングしたかのようなセリフやテキストなど、80年代末の青年誌系C調エロコメディを彷彿とさせるテイストで、この時点でかなりの前時代臭が漂いまくっていました。
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世界一ろくでもないボンクラ学生の立場となって、要約すれば「ムラムラしてるから、ヤラせてくれる人を探している」だけで済んでしまうようなお話を進めて行くゲーム。
だが、スケベの力とは恐ろしいものです。OL編のシナリオにおいて、普通のゲームだったら「こんなアホなこと、やってられるか!」と、あっさりと投げ出してしまいそうな、ホテルの全部屋総当たり行為に没頭しているのは、そのどこかにヤラせてくれる人が居るからに他なりません。
そしてヤルだけヤッたら、後は何のかんの理由付けて離ればなれになってしまう、お約束のパターン。
恋のキューピッド役であるスワティは、そのたびに「私の神通力が足りないばっかりに…」と恐縮してくれますが、いえいえ、男にとって、これほど後腐れが無く都合のいい展開は他にはありません。
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もっとも、そこに辿り着いたところで、待っているのは、いくら乳首OKのX指定と言えど、PC系のエロゲーでさんざん見慣れたそれよりもマイルドなエロ描写なのですが、しかしそういった表面上の退化ぶりよりも、ゲーム機から普通のテレビ経由でコマンド選択式インタラクティブエロ行為が行える物珍しさの方が遥かに勝っていました。
見慣れた日常に紛れ込むエロに勝るエロなし。そんなサターンX指定の真価を密かに証明していたのは、完成度の高い『野々村』ではなく、それと比べると実にしょうもないゲームである、この『きゃんきゃんバニープルミエール』の方だったのかもしれません。
1996年の秋にサターンのX指定は廃止されてしまいますが、セガに大切にすべきだったのは、世間体とか、国民的ゲーム機になるんだなんて背伸びし過ぎの夢ではなく、サターンユーザーたちのボンクラなスケベ心だったのではないでしょうか。

<アダルト作品>

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2012/12/16 | Comment (5) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


あなたへのおススメは X です。楽しんでね。

ハードオフやリサイクルショップ等でサターンのバックアップカートリッジRAMを無造作に選び、三個程サルベージしていますが、三つともギャルゲーやX指定ゲーのデータが多数名をつらねて残っていました。
私も含めてサターンユーザーというものは助平ばっかり。という認識は多分に間違っていないのだと思います。
X指定ソフトがお店に陳列されていた頃、私はボンクラな中学生でしたから、当然購入する資格がありません。
サターン通信の予告動画や参考画像を見ては悶々とした性春を過ごしていました。
(X指定ソフトを紹介するコーナーは隠しコマンドを入力しないと出てこないのが憎くもあり、また楽しくもあり。)
X指定の廃止。そこにはエロに頼りきってたるんだソフトやメーカーの粗製濫造を防ぐ、といった理由もあったのかもしれません。
が、YU-NOや慟哭みたいな良作が、もしX指定で発売されていたとしたら、もう二、三歩踏み込んだ表現が出来ていたのかもしれない…とか何とか考え出すと、やっぱり惜しい気もしますね。

性サターン |  2012/12/17 (月) 22:26 No.350


そう言えば、当時のサターン移植希望ランキングに、『放課後マニア倶楽部』が常連だったこともありましたね。
あの頃のX指定は、今と違って売り場が区別されずに一緒くただったのが、いずれ問題視されるんじゃないかなあって、私なんかも危惧していました。
『きゃんバニ』のパッケージには、「お子様の目に触れないようご注意ください」なんて注意書きがあるのが、ちょっぴり笑えますけど。

与一 |  2012/12/18 (火) 19:09 No.351


放課後マニア倶楽部なんてスカトロだらけのヌキゲーが移植出来る訳無いのに当時のサターンユーザーの多くは何を考えていたんでしょうかね。
でももし仮に移植されたとして、恋愛クラブとマニア倶楽部、どちらを選ぶか?と問われた場合、それはまぁマニ…
そういえば私の所持しているきゃんバニはサンキューソフト(廉価版)なんですけど、この二重に恥ずかしい名称が使われているソフトってコレ以外には見たことありません。
お子様の目に触れぬよう、って販売会社は「キッド」なのに。

性サターン |  2012/12/18 (火) 22:44 No.352


No title

結局男ってエロと切っても切れない縁と言うかエロ物だとなんでも売れています
異世界転生ハーレムとかダンジョン&セックスとか終末のハーレムとか
ゲームでも戦乱カグラとか野々村病院の人々とかこれとか色々
逆にシリアスな内容だったり可愛いだけだと売れていないのがほとんど
あんはぴも10巻止まり卒業まで描かれていないし灰と幻想のグリムガルもコミックで3
巻止まり
ガンスリンガーストラトスアニメーションもニコニコ動画再生数低いし

つばき |  2023/03/21 (火) 11:44 No.1593


「この程度で喜ぶだろ」って足元を見透かされたようなエロのフィーチャーは、男の側からしても複雑な感情を抱いてしまうのですが、その感情すら乗り越えて結局受け入れてしまうのが悲しいところですね。

管理人 |  2023/03/27 (月) 01:07 No.1594

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