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2011/12/04 (日) カテゴリー: iOS

大型スーパーやデパートのゲームコーナーは、人が幼少期のうちに触れる、恐らく最初のゲームセンターでしょう。
しかし常に素寒貧で、10円のうまい棒1本を買うにも往生していた子供時代、1プレイに100円を必要としていたビデオゲームは高嶺の花でもありました。
そんな金のないガキどもの大きな味方となったのがエレメカです。
既に時代遅れのシロモノであったために、1プレイが20円から30円程度で済むエレメカは、逆にそんなリーズナブルさが重宝されて、ゲームコーナーの中では結構しぶとく生き残り続けていました。

そんないにしえのエレメカの中でも、私が特に思い出深いのが野球のエレメカです。
野球盤の原型にもなったこのエレメカの歴史は古く、遡れば1930年代にまで行き着くそうです。
アメリカでは"Baseball Pinball"という名称で知られているそうですが、言われてみれば確かにピンボールの亜流とも言える構造ですね。
スマートボールから派生して、やがてバットでボールを打ち返すギミックが確立されて、そのスタイルが固定化したという流れも、ピンボールにそっくりです。

バンパーを備えたピンボールと瓜二つのものから、ランナーの人形がちゃんとダイヤモンドを1周する本格派まで、その長い歴史の中で様々なタイプのBaseball Pinballが産まれましたが、ビデオゲームの登場によってそれらはやがて駆逐され、ピンボールのように細々と生き残ることもなく消滅していきました。
そんな懐かしのBaseball PinballをiOS上で再現したiPhoneアプリが、この『Hit The Deck Baseball』です。

フィールドの奥に、アウトやシングルヒット、二塁打や三塁打のゾーンが配置され、その一段奥の高いところにホームランゾーンが設けられた、Baseball Pinballとしてはシンプルな構造。
通常の状態ではホームランゾーンにボールを打ち込むのは至難の業ですが、シチュエーションに応じてセカンド後方の板が斜めにせり上がり、ホームランゾーンへの誘導台となってくれます。
これなんかは実機のBaseball Pinballにも、よく見られたギミックですね。
Baseball PinballのiPhoneアプリは他にも数種類出ていますが、台の再現性の高さに加え、ボールがごろごろとフィールドを転がる音や、昔のエレメカのそれをしっかりと再現した電子音など、サウンド関係が非常に丁寧に作られているこの『Hit The Deck Baseball』は、他の"もどき"レベルなBaseball Pinballアプリを、遥かに凌駕するクオリティです。
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(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-1393.html
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