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映画【ROCK ME AMADEUS ~ファルコ 運命に翻弄されたスーパースター】

   ↑  2011/04/04 (月)  カテゴリー: 映画・DVD
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私が友人たちと催すカラオケ大会は、いつも大抵80年代ニューウェーブ中心の選曲になるんですが、そんな80年代のヒット曲の中にも、カラオケに根本的に向いていないような楽曲もあります。
その最右翼とも言えるのがファルコの大ヒット曲、"ロック・ミー・アマデウス"。
何せドイツ語ラップという我々の手に負えないシロモノですから、この曲がかかると本歌を放棄して「♪ アマデウス、アマデウス、アッマデウス」と、コーラス部分を歌う他はなくなってしまうのです。
こんな曲が、あの外国語の歌にはやたらと排他的なアメリカで、チャートの1位を記録してしまうスマッシュヒットとなったのですから、このファルコというオーストリア人ミュージシャンの、その人気の瞬間最大風速が、いかに凄まじいものであったかが、お分かり頂けるでしょう。

ただし、あまりにも"Rock Me Amadeus"一曲だけが突出しているため、この人にはどうしても一発屋のイメージがついて回ってしまいます。
そのファルコの伝記映画である『ROCK ME AMADEUS ~ファルコ 運命に翻弄されたスーパースター』を観ると、何よりもファルコ本人自身が、一発屋としてのイメージを誰よりも一番気にかけていた様子がうかがえます。
何せ「"Rock Me Amadeus"がプリンスを抜いて全米1位だぜ!」なんて、本来は歓喜すべき報を聞くやいなや、この人は「もうダメだぁ! 後は落ちて行くしかないんだぁ!」と、途端に鬱に入るのですから、周りからしてみれば、ホントに面倒臭い人です。
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「運命に翻弄された…」とサブタイトルにはありますが、実はこの人の音楽人生は、傍から見ればそれほど波瀾万丈のものではありません。
一発屋のイメージこそ強いですが、実は"Rock Me Amadeus"の後に発売されたアルバム"Emotional"は、彼の最高傑作と言ってもいいほどの完成度でしたし、それ以降も本国オーストラリアでは、一定の人気を維持していました。
しかし、言わばパチンコの確変みたいな"Rock Me Amadeus"の大ヒットの後では、以降の安定した地味な人気は、確変を確変と割り切れない本人にとっては、苦しみもがく状態が長期に渡って続いたようなものだったのでしょう。
後はお決まりのドラッグと酒への逃避。さらに人の気持ちをとことんないがしろにする性格も相まって、この人は自業自得的に、どんどんドツボにはまり込んで行きます。

その楽曲やステージングに垣間見える極端なナルシズムと、それに相反するかのような自信の決定的な欠如。
この二つの一見矛盾するかのような資質のせめぎ合いが、ファルコのミュージシャンの個性に反映されていたりもすれば、一方でその余りにも危うい足取りの人生にも繋がっていたのでしょう。
そして彼は異国の地であまりにもあっけない事故(この映画では自殺を示唆してるのかな?)により、40歳の若さでこの世を去ってしまいました。
ファルコと彼の独創的な音楽の関わりの描写が希薄など、彼のミュージシャンとしての側面の描かれ方には物足りない部分もありますが、その分、スーパースター・ファルコと常に表裏一体だったヨハン・ヘルツェルという一人のダメな男の、等身大の姿を描くことに比重が置かれた映画になっています。



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2011/04/04 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

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