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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【Starfield】惑星探索とホークウインド

   ↑  2023/10/08 (日)  カテゴリー: XBOX
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ベセスダRPGの楽しみ方は十人十色。期待に違わぬ最新作『Starfield』、皆さんはいかにこだわっていられるだろうか。
いまのオレはもっぱら片っ端から惑星の探索に赴いては脱臼を繰り返す日々を送っている。『Starfield』の主人公、骨弱すぎ! もっとカルシウム採れ!
(唐突にポップするCM【アドバンスド・ニュートリションのパック詰めミルクでほね元気!】)
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オレはずぼらな性格してるくせして何故かオープンワールド系ゲームでメインストーリーに関係ないようなポイントも虱潰しにするのが大好きだったりして、『Starfield』でも端の方の惑星から調査済みのタグをつけて回ることに案の定熱中しちゃっている。
「このゲームには1000もの星があるんですよ。そんなこと始めて大丈夫ですか?」と心配されるかもしれないが、安心してください。そのうち飽きて別のプレイに走ります。
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こういう探索行は単独に限る。
得も言われぬせつなさを感じさせる不毛の惑星なんかに、バレットだの熱狂的なファンだのを同行させたら、連中のクソやかましいトークに興醒めもいいところだ。
大気の存在する惑星から無重力の衛星まで、様々な星を巡るうちに巡り会う地平線から光射す恒星に巨大なぼんぼりのようなガスジャイアント。
過酷な環境でたくましく働く採掘者に行く先々で弟の方が瀕死になっていて回復パックをねだる姉弟(なんなんだあいつらは!)。
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その道中で唯一寂しさを感じるとしたら、それは音楽の不在だ。
『Starfield』は全般的にサウンドトラックが控えめで、それは時として環境音や自然音を引き立たせていることもある。
だけどカーステを鳴らしていなければ車の運転もおぼつかないオレにしてみれば、やっぱりこの閑靜な環境は落ち着かない。
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そんなときはやはりカスタムサウンドトラックの出番だ。
オレが『Starfield』で鳴らし続けているのは英国の大ベテランロックバンド、ホークウインド。
1970年のデビュー以降30枚以上のオリジナルアルバムを世に放ち、主要メンバーが80歳を超えた現在でも現役バリバリ。ついこの間も最新フルアルバムをリリースしたばかり。
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さすがに50年以上も活動を続けているだけに表面的な音楽性は微妙にふらふらしているのだが、一貫しているのはスペースサイケデリックというコンセプトだ。
往年のサンリオSF文庫の表紙カタログと見紛うかのような彼らのアートコンセプト。そして年季の入った人たちだけにいささか古めのSF観は、『Starfield』のちょっぴりベタなSFワールドにぴったりハマる。
ホークウインドのアルバムの中でも最も名高い2nd「宇宙の探求」の冒頭を飾る大名曲の邦題は"混迷の地球を逃れたい"。
これなんかはスターフィールド宇宙の成り立ちを簡潔に説明したかのようなタイトルだ。
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30枚超のオリジナルスタジオアルバムに加えて大量のライブ盤を擁したホークウインドの作品カタログは『Starfield』の膨大なプレイ時間をもたっぷり余裕を持って埋めてくれる。
反復するギターリフとぴゅんぴゅん挿入されるスペーシーなシンセサイザー音に身を委ねながら彷徨う大宇宙。
マイ宇宙船もホークウインドの大ヒット曲にちなんでシルバーマシーンと改名した(♪シルバーマシーンで宇宙の向こうまで突き抜けよう)。
宇宙はサイケだ。そしてスターボーンはスペーストリッパー。I got a silver machine!

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2023/10/08 | Comment (1) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Starfield】ホープテックのトラック

   ↑  2023/10/20 (金)  カテゴリー: XBOX
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膨大な数の宇宙船パーツを自在に付け替えできる『Starfield』は、元の宇宙船が分からなくなるくらい魔改造を重ねてとことんオリジナリティを追求することが可能だ。
しかしその一方で宇宙船メーカーのオリジナルモデルにこだわってみるのだってもちろんいい。
ダイモス、タイヨー、トライデント、ストラウド・エクランド。銀河には様々な造船メーカーが存在し、それぞれに自社ならではのモデルを販売している。
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その中でオレが一推しのメーカー、それはホープテック。
ヴァロ星系惑星ポルヴォにホープタウンという言わば企業城下町を構える会社だ。
ここの特性は日本の自動車メーカーだと、いすゞや日野のようなトラックメーカーに例えれば分かりやすい。
ラインナップはいずれもゴツい外見に大積載量。大宇宙を駆ける頼もしい貨物船が専門である。
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大量の貨物コンテナに宇宙船部分が付随したようなホープテックの無骨な船は、どれもこれも惚れ惚れするほど美しい。
宇宙船とは上っ面の見てくれではなく、いかにたくさん物を運べるか。
そんなホープテックの自信と信念は本社のメインホールにぶら下がる自社船の巨大モックアップに表れてるだろう。
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ホープテックがいすゞならタイヨーはス●ル。所詮はかっぺとオタクがありがたが……(以下自粛)。
それはともかくとして、そんなホープテックを一代で築き上げた傑物がロン・ホープさんだ。
これも起業家に例えると一昔前のワタミみたいな感じ。バイタリティ抜群。そのカリスマ性で社員は低賃金でも喜んで超過勤務する。
オレは社員じゃないからそんなこと知ったこっちゃないけどな!
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ホープテックの船を愛するオレが自由恒星レンジャーの身であっても、ホープさんの些細な不正を見逃すのは当然であろう。
そのことについてコンステレーションのメンバーはどいつもこいつも非難がましい目をしてきやがったけどな。
やっぱりあいつらとはことごとくウマが合わねえ!
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ホープテック船の中でも飛び抜けて美しい船。それはビッグリグ。
金もそこそこ貯まってきて取り回す荷物も増えてきた時期に頼りになる、前方からずらっと並んだ貨物コンテナが漆黒の海に映える使い勝手とコスパ抜群のスペーストレーラー。
ビッグリグと共に宇宙を駆けるオレのBGMはもちろんあの名曲"いすゞのトラック"だ。♪ど~こ~までも~どこ~までも~。

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2023/10/20 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Dordogne】ドルドーニュ

   ↑  2023/10/22 (日)  カテゴリー: XBOX
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小さかった頃、夏休みに父方の実家に行くのが本当に嫌だった。
そこは澄んだ川が流れる渓谷にほど近くて、今でもテレビの旅番組なんかのロケ地にも選ばれたりする自然の美しいところなのだが、街暮らしのガキンチョがそんなものをありがたがるわけがない。
古い田舎家の饐えた匂いも嫌いなら、外に出ればすぐ小さな虫がまとわりついてくるのも我慢できない。
人は空気が美味しいとか言うけれど、空気に美味いも不味いもあるわけねえだろ!
駄菓子屋もなければ本屋もない。一刻も早くこんなとこ離れてコンクリートとアスファルトに囲まれた環境に帰りたいと、実家にいる間はひたすらそう念じていた。
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本作の舞台となるドルドーニュはフランスの南西部にある実在の町。
豊かな自然に恵まれ美しい渓谷を擁するその風景は、どことなく父方の実家があった地方によく似ている。
そしてこの『Dordogne』をプレイしているうちに、あんなに嫌で堪らなかった実家の記憶が「いいところだったのかもしれないなあ」などと改ざんされてゆくのだから、つくづく良いゲームというのは性悪なもんである。
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祖父の死後にずっとひとりで実家を守ってきた祖母が天に召された。
その整理のために10年以上ぶりにドルドーニュを訪れた孫娘のミミ。とは言っても幼い頃のこの地での記憶はあんまりない。
ミミと祖母ノーラには大きな共通項が一つある。それは父親(ノーラにとっては息子)との関係がうまく行ってないこと。
父親から逃れるようにして主のいない祖父母の家にやって来たミミは、ドルドーニュで過ごした祖母との日々を少しずつ思い出すのだった。
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"子どもの頃のひと夏の思い出"ものって、意外とゲームではよくあるフォーマットだ。
過去と現在を交互しながら記憶を少しずつ回想してゆく流れも、まあありがちと言えばありがちなものかもしれない。
しかし『Dordogne』はそのフォーマットを構成するビジュアル、音楽、ストーリー、何もかもが飛び抜けて素晴らしすぎる。
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特に水彩画をベースにしたそのアートワークは圧巻だ。
ゲーム中でフィルムカメラを入手して風景写真を収める要素も、この途方もなく美しいビジュアルの存在によって一段と重みを増す。
そしてシチュエーションによって色の濃淡が変わる演出は、このビジュアルの素晴らしさをさらに引き立てている。
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肉親にまつわる思い出はそれが良いことであれ嫌なことであれ時が経てばせつなくも暖かい記憶になる。
プレイヤーがミミと一緒に追憶するのも、まさにそんな束の間の夏の出来事だ。
「良かったこと、悪かったこと、ためらわずに共有するの」
ゲーム中で深く印象に残る一言だが、まさにそんな想いで作られたかのような、ささやかながらも珠玉のアドベンチャーゲームだ。

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2023/10/22 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【A Memoir Blue】メモワール・ブルー

   ↑  2023/10/24 (火)  カテゴリー: XBOX
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掌ほどのサイズの瓶に水草などと一緒にメダカを飼ったりするボトルアクアリウム。
あれは盆栽なんかに通じる完結したミニマム世界の美しさがあったりして、よくできたボトルアクアリウムは長々と眺めていても飽きなかったりする。
肉親との過去を追憶する系のアドベンチャーゲームである『A Memoir Blue』は1時間ちょっとのボリュームだが、そんなボトルアクアリウムのような凝縮した小世界の端麗さを感じさせる一作だ。
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水泳選手として功成り名遂げた女性が幼い頃の自分を独り身で育ててくれた母親との思い出を回想してゆくゲーム。
その追憶のトリガーとなるのが様々なガジェットに触れること。
セリフも説明的なテキストも一切オミットされた中で、自分の心の奥底を手探りで解きほぐすかのようにメモリーは進行する。
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幼少時代の思い出はどこか懐かしさを覚える絵柄の2Dアニメーションで進行する。
リアルなCGで構成された現在の自分の心象と過去の記憶のアニメーション、そしてその触媒となるプレイヤーが起こすアクションの繋がりが詩的に美しく完成されていて、『A Memoir Blue』の素晴らしさはこの部分に凝縮されていると言ってもいい。
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水泳選手であるいまの自分に始まって、主人公の思い出にはすべて水に纏われている。
それはねっとりするほどではない適度な湿っぽさと、時には暖かさを、時には冷たさを感じさせる透明感を常に感じさせて、そんな一貫してブレない質感も、本作のミニマムに収れんした小世界のような美しさを支えている。

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2023/10/24 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Call of Cthulhu】コール・オブ・クトゥルフ

   ↑  2023/10/26 (木)  カテゴリー: XBOX
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ローリングトゥエンティーズ。アメリカの経済が風に舞う木の葉のように翻弄されている1920年代に人々の大きな娯楽となったのがパルプ雑誌だ。
粗悪なパルプ紙に印刷された安っぽい仕上がりの雑誌だが、そこから後の大衆文学に多大な影響を与える潮流が二つ飛び出してくる。
一つは伝記小説系のパルプマガジンから生まれたH.P.ラヴクラフトによる一連のクトゥルフ神話もの。そしてもう一つはブラックマスクなどの犯罪小説系雑誌による、いわゆるハードボイルド小説である。
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だから酒浸り私立探偵のもとにクトゥルフ絡みのオカルト案件が持ち込まれてくるのも必然なことなのだろう。
エドワード・ピアースはボストンに事務所を構える流行らない探偵。第一次世界大戦の退役軍人で、その塹壕体験からか閉所恐怖症持ちだ。
この設定だけで狭いところに押し込められて大変なことになりそうな予感。ああ、わかってるよ、SAN値ってやつだろ!?
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そんな彼に持ち込まれてきたのはダークウォーターという島で一家事故死の真相を探る依頼。
ボストンの沖合いにあるかつては捕鯨で栄えた漁村だが、鯨がいなくなったいまでは見る影もない。
『Call of Cthulhu』のビジュアルは決してリッチではないのだけど、その質感や表現はよく練り込まれていて、プレイヤーは島に降りるなり零落した漁村のどんよりとした気配と、ねっとりまとわりつくような空気をしっかりと感じることができるだろう。
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島に来てからの序盤はオーソドックスな推理ADVのスタイルで進行する。
よそ者を疎ましく思う島民たち、首を突っ込んできた探偵を快く思わない現地警察。街を離れて一風変わった舞台のハードボイルド。
しかし捜査を進めるうちに街を覆う不穏な雰囲気が次第に露わになり、そしてその不気味な何かはピアースの身の回りも侵食してゆく。
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この守旧的なミステリADVが少しずつねっとりじっとりとクトゥルフ神話のホラーに絡め取られていく過程が実に迫真に満ちていて、町の古い伝承や女流画家が残した美術品にまつわるあれやこれやなどの様々な物語上のフックも実に効果的に機能している。
逆に完全にホラーにスイッチしてしまう終盤が多少テンションが落ち気味かもしれない。このゲームはやはり共にパルプ雑誌を祖とするミステリとホラーの折衷部分にその大きな魅力がある。
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そして舞台造形からキャラクターのモデリングに至るまで、何もかもがねっとりとして嫌な雰囲気を湛えているところ。
ゲームから直接的に臭気や湿気を感じることはない。しかしこの生暖かくむわっとした生臭さに満ちたダークウォーター島の陰鬱なムードは、プレイヤーをしっかりと包み込むことだろう。
そして大都会ボストンからやって来たアル中の私立探偵が、もうここから後戻りできないことも。

この記事に含まれるtag : アドベンチャーゲーム ミステリ ホラー 

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2023/10/26 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |