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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【阪神タイガースDS】今年の干支ゲー

   ↑  2022/01/01 (土)  カテゴリー: ニンテンドーDS
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2022年、あけましておめでとうございます。
年賀状代わりにその年の干支にちなんだゲームを俎上に載せるようになって長いことになるんですけど、今年は寅年。
実は寅って亥に次いでゲームのネタにするのは大変だったりするんですよね。
意外と無いもんですよ、虎にちなんだゲームって。
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アクションゲームの海外人気シリーズにタスマニアンタイガーってのがありますけど、あれフクロオオカミで虎じゃないし、『究極タイガー』はヘリだし、『フライングタイガーズ』はノーズがサメで虎感皆無だし、EAのゴルフゲームの冠はタイガー・ウッズからローリー・マキロイに取って代わられちゃってるし、もうこれゲームじゃねえけどまあいいか!って辿り着いたのがニンテンドーDSのデータベースソフト『阪神タイガースDS』です。
寅。もう文句なしに寅。誰がなんと言おうと寅。
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私は千葉ロッテマリーンズのファンなんですが、2021年シーズンのロッテと阪神タイガースは共に優勝行けるだろ!って位置にいながらも、終盤失速して2位に甘んじた似た者同士だったりします。
いくらシーズン途中で首位にいようが、最終的にそこにいなければ何の意味もないってことを嫌というほど思い知らされたシーズンでした。
まあ「優勝だああああ!」って舞い上がった気分的なものはともかくとして、洒落にならないのはその捕らぬ狸の皮算用に終わった浮かれ気分を形にしちゃったもの。
その意味で今でも語り草となっているのが、2008年の夏に出たムック本「Vやねん!タイガース」ですよね。
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この年のタイガースのシーズン途中までの強さは去年の比じゃなかった。
8月の時点で2位ジャイアンツに10ゲーム差近くをつけて独走。そりゃあ「優勝間違いなし!」って舞い上がるのも無理はありません。
そんな時期に他所よりいち早く!とばかりに登場した優勝記念本でしたが、しかしタイガースは秋に入って大失速。
最終盤でジャイアンツにかわされて優勝を逃し、この早まりに早まった優勝記念ムックは一転V逸の戦犯扱いされるハメになってしまいました。
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そしてこの『阪神タイガースDS』も、「Vやねん!タイガース」と同じく「阪神優勝や!」のムードが高まる2008年の夏にリリースされた曰く付きの一作。
さすがにソフトの開発自体はシーズン前から始まっていたでしょうから、これを「Vやねん!タイガース」のような当て込み商品と一緒にしてしまうのは憚られるのですが、まあ本作リリースまでのタイガースの快進撃は、ソフトの担当者にとっては神風のように思えたことでしょう。
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しかしこのソフトが発売になったのがきっかけかのように、そこからジャイアンツがまさかまさかの大覚醒。
足踏みするタイガースを神がかり的な勢いでまくってシーズン最後の最後で首位を奪い、そのまま優勝を決めたのでした。
「Vやねん!タイガース」のように浮かれた内容ではなかっただけに戦犯扱いは免れましたが、生粋のタイガースファンですら「阪神のことはしばらく考えたくない」と落ち込むムードではソフトもイマイチ話題にならず、山のようなニンテンドーDSノンゲームソフト群の中に埋もれてしまったのです。
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選手名鑑やデジタルベースボールカード、データベースに六甲おろしのカラオケ、そしてメインとなるのはトリビアクイズモード。
入門、初級、中級、上級、特級の五段階に分かれたこのクイズ。初級問題までなら、野球ファンなら常識的な問題が多く出ますので、タイガースファンでなくとももなんとかなりますが、中級以降は他球団ファンには辛い問題が目白押し。
上級以降になると「年度別の基本打順オーダーをタッチペンで入れ替えて完成させろ」なんて問題まで出てきますが、熱心なタイガースファンだってウインやスペンサーが何番を打っていたかなんて覚えている人は少ないんじゃないでしょうか。
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DSにはこの手のデータベース系ソフトがやたら多かったんですが、雑に作られている率もこれまた高く、『阪神タイガースDS』のその分に漏れず肝心のデータに間違いが散見されるアバウトっぷり。
そんないい加減さもタイガースファンに見透かされた部分もあったかもしれません。
新年早々景気のあんまり良くない話になってしまいましたが、それも布石として2022年はロッテと阪神で日本シリーズやるってことで、少なくとも今年は8月9月あたりで浮かれないぞ!

この記事に含まれるtag : マルチメディア 干支ゲー 野球 

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2022/01/01 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Backbone】反骨の行方

   ↑  2022/01/03 (月)  カテゴリー: XBOX Series X|S
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人間の住む世界を舞台にしているが、出てくるキャラクターは様々な動物を擬人化したものになっている設定をよく見かけたりする。
この獣人キャラが重宝される理由の一つに、人種や民族、あるいは階層といった社会の様々な問題を、現実の具体的な存在にリンクさせずに表現できるメリットがあるからなのだろう。
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『Backbone』もそんな動物擬人化キャラで構成されるストーリーテリングに主眼を置いたアドベンチャーゲーム。
主人公のハワード・ローターはアライグマ。職業は私立探偵。
とは言っても素行調査の類がメイン。日本語の場合だとむしろ興信所って表現が正しいところだろう。
プロローグで請け負う仕事も旦那の浮気の尻尾を掴むというありふれたものだ。
場所を押さえて証拠の写真を撮る。そんな簡単な仕事のはずだった。
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しかし行方を突き止めた旦那は、洒落にならないシチュエーションで死体となって転がっていた。
これをきっかけにハワードは否応なしに重苦しい事件にに足を踏み入れることになるのだった。
ハードボイルド小説の王道のような展開。
レイモンド・チャンドラーやロス・マクドナルドの時代から半世紀以上の月日が流れ、社会の規範やモラルも大きく変容したが、人々や街をめぐる深い澱みや暗部は不変だ。
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そしていかに時代や社会体制が移行しようとも、貧富の格差は永遠に変わらない世の中の根源的な病巣だ。
だからこそ支配する側はそれを本気で治療根絶しようとは間違っても考えやしない。
ハワードの住むバンクーバーも例外ではない。
富める者と貧しい者、支配する側とされる側、我が世の春の謳歌と止めどない抑圧。それらがショーケースのように綺麗に陳列されて街の中に収まっている。
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『Backbone』は複雑なフラグ立てや手の混んだパズルもない、一本道のビジュアルノベルのような体裁。
主人公のセリフの選択がストーリーの分岐などに関わるものではなく、他人や事件に対するアティチュードをプレイヤー自身で決定して、自分なりの小説を綴ってゆくようなツールとして機能しているのは、『The Walking Dead』や『The Wolf Among Us』といったかつてのTelltale Gamesの諸作品と非常に共通した部分だ(ニュアンスは多少違うが、獣人探偵のハードボイルドという部分でも『The Wolf Among Us』とは共通項がある)。
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相棒であり親友でもあるタクシー運転手、手を組むことになる女性ジャーナリスト、失踪した少女の母親、そして謎多きナイトクラブの女主人。階層も種族も様々なハワードと事件を巡る印象深い人物たち。
弱い者はさらなる弱い者を、強い者はさらなる強い者を手繰り寄せ、浮気調査に始まった事件はドラッグに売春、殺人と混迷の度合いを深めてゆく。
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その筋のファンすら納得できるような前半~中盤の本格ハードボイルドから一転、後半は思いもよらぬ方向へ話が転がっていくのだが、その意表を突くSFミステリー的展開やプレイヤーを深い霧の中に置き去りにするようなエンディングも共に目が離せない。
このゲーム、特筆すべき素晴らしいポイントが二つあって、まず最初は8bitや16bit風のレトロ趣味とは一線を画した、ピクセルアートによる写実性をとことん追求したキメの細かいビジュアル。
もう一つは日本版に限ったことだけど、ハードボイルド小説の翻訳調を巧みに再現した、さり気なくも質の高い日本語ローカライズだ。

*関連記事
【The Wolf Among Us】現代的に正しいおとぎ話

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2022/01/03 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Going Under】ゴーイングアンダー

   ↑  2022/01/07 (金)  カテゴリー: XBOX Series X|S
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SNSなどでもお節介になだれ込んでくるライフハックやビジネス系のプロモーション。
煮詰まったおっさんたちは胡散臭さだけを感じる存在かもしれないが、未来がある若者にとっては話が別である。
自分を磨いて価値を高める。そしてキャリアを重ねてスキルアップしさらに高く売り込む。
それ自体はとても正しいし大いに目指すべきことだ。その志に付け込まれて食い物にされなければ。
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『Going Under』の主人公ジャッキーもそんな未来ある若者の一人。キャリアの第一歩を踏み出すために、この清涼飲料水の会社にインターンシップでやって来た。
Fizzleビバレッジは食事にもなるドリンクでイノベーションを巻き起こした話題のスタートアップ企業。
キラキラオフィスでゆくゆくはマーケティング関連の仕事をと期待に溢れるジャッキーだったが、最初に申し渡された仕事は、なんと地下のダンジョンに潜ってモンスターどもを退治してくること。
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そう、Fizzleは通販事業から急成長したCubicleという巨大企業の傘下。
様々なベンチャーを吸収して膨れ上がったこのビルの地下には、業績が低迷した会社が沈み込んでダンジョン化し、社員や経営者たちは怪物となってそこに蠢いているのであった。
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業務はまさかのダンジョンクローラー。しかしジャッキーはインターンの身だ。ここで断ったらビジネスキャリアのスタートラインにも立てなくなる。
ベンダーマシン、仮想通貨、マッチングアプリ、魑魅魍魎の巣窟と化したベンチャーの事業内容はいかにもだが、その最深部にはボス敵、もとい、創業者が待ち構えている。
ベンチャーを立ち上げる人間なんて、地上にいる時から既に妖怪みたいなパーソナリティの持ち主だ。彼らが巨大モンスターに変貌していたとして、何の不思議があるだろうか。
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ビジネスキャリアで大切なのは一にも二にもスキル。
ランダムで形を変えるダンジョンでジャッキーを手助けしてくれるのも、中でランダムに取得できる各種スキルの数々だ。
そしてもう一つビジネスで肝心なのは人脈。Fizzleの一癖も二癖もある先輩社員たち。彼らの中から一人をメンターに指名すれば、それぞれが与えてくれる特殊能力を常駐させることができる。
もっとも先輩たちの信頼を得るには、彼らが与えてくる無理難題に近いミッションをダンジョン内で達成してくる必要があるが。
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風刺の効いたブラックな設定を彩るのは、過剰なまでにカラフルでポップなビジュアルデザイン。
その見た目に反してゲームバランスは、歯ごたえがあるなんて言葉じゃ追いつかないほどシビアだ(いくら死んでも履歴書=ステータスに傷がつかないのは優しいところだが)。
デフォルトのバランスでクリアできる人は相当限られてくると思うので、ライフの数や敵の硬さなど各種のバランスサポート調整は必須となってくるだろう。

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2022/01/07 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Bud Spencer & Terence Hill - Slaps And Beans】笑激の乱闘遊戯

   ↑  2022/01/11 (火)  カテゴリー: PCゲーム
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バッド・スペンサーとテレンス・ヒルは1970~80年代にかけて活躍したイタリアのコメディ俳優コンビ。
いつも不機嫌にムスッとしている巨漢のバッドと口八丁の二枚目半テレンスは、共にマカロニウエスタンの脇役出身。
コンビを組み喜劇に転じていっきにブレイクを果たした。
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日本におけるその扱いは「笑激のギャンブルマン」だの「サンドバギー/ドカンと3発」だのといった力が抜けるような邦題から察してもらうしかない。
二線級の映画のさらに添え物みたいなポジションで、キネマ旬報からは軽く扱われ映画芸術あたりからはとことん無視される存在に甘んじていた。
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しかし欧州圏での人気は絶大なものがあるようで、今では一種のアイコン化していて彼らの名前をモジッたDub Spencer & Trance Hillなんてダブバンドもあるほどだ。
その海を越えてはなかなかピンとこない大きな支持の背景は、我が国の「トラック野郎」シリーズの人気と感覚的に共通したものがあるのかもしれない。
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ベルトスクロールブロウラー『Bud Spencer & Terence Hill: Slaps and Beans』も、そんな根強い人気から生まれたゲーム。
元はファンメイドの小品が関係者の許諾を受けて、めでたくバッド&テレンスの公式作品として正規リリースに漕ぎ着けた一作だ。
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バッドとテレンスの映画は基本的にどれも一緒。
西部劇、スパイアクション、警官ものなどシチュエーションは違えど、なんだかんだでつるんだ二人が緩い悪役相手の騒動に巻き込まれ、緊張感のない大乱闘でケリをつけて無理やり終わるのがその黄金パターンである。
だからこそ多人数を相手にとにかく殴って殴ってぶん殴りまくって突き進むブロウラーアクションとは、言うまでもなく相性が抜群だ。
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オープニングは彼らの初期作に多かったマカロニウエスタンのシチュエーション。
しかしそれは映画のロケの風景。そして撮影スタジオから奪われたギャラと美人秘書を追って、二人の闇雲なドツキ倒し行脚が幕を開ける。
バッドは重攻撃のパワー型、テレンスはスピード型と、それぞれのキャラは本人や映画の中での役柄に準じたスタイル。
ブロウラーアクションとしてのベーシックな部分はスピード感やメリハリに欠けるのだけど、まあ彼らの映画における乱闘シーンの呑気さを考慮したら、この旧世代感はそれはそれで飲みこめてしまえるかも。
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それよりも肝心なのはバッド&テレンスの世界の再現性。
まず版権ありきの商業系オフィシャルゲームには、これがおざなりな場合が多いが、熱心なファンの手による本作はその心配は無用だ。
海辺の遊園地、埠頭、南国のジャングルと、彼らの各映画に基づいたステージ。
そして変化球として「サンドバギー/ドカンと3発」に登場した赤いデューンバギーや「いけ!いけ!スパイ大作戦」の角付きキャデラックでのレースモードもある。
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キャデラックと言えば埠頭のステージでこれをド突き回してぶっ壊せる仕様。誰もが『ストⅡ』を連想するかもしれないが、これは「笑う大捜査線」の一シーンの再現。
バッドの強攻撃振り下ろしハンマーパンチには、その度に「ぼよーーーん」と間抜けな効果音が入るが、これも二人の映画ではお馴染みの演出だ。
そして特筆すべきは彼らの映画で使われていた実曲。これらはゲーム中のみならずジュークボックスモードでも自由に聴くことが可能だ。

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2022/01/11 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Forza Horizon 5】バッドとテレンスのフォード

   ↑  2022/01/14 (金)  カテゴリー: XBOX Series X|S
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ベルトスクロールアクションゲーム『Bud Spencer & Terence Hill - Slaps and Beans』の公認元となっているイタリアのコメディ俳優コンビ、バッド・スペンサーとテレンス・ヒル。
彼らの最盛期は1970年代。「サンド・バギー/ドカンと3発」は、その最も脂が乗りきっている時期に公開された代表的作品。
二人の役どころはオフロードレーサー。レースシーンを皮切りにバイクチェイスや屋内カーアクションなどが散りばめられた、彼らのフィルモグラフィでも屈指のクルマ映画でもある。
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邦題にもなっているプーマのデューンバギーと並んで本作でメインを張っている車がフォード・エスコートMk1のラリーモデル。
フォード・コーティナ(コルチナ)なんかと同様に、垢抜けない大衆車のボディに手強いエンジンを搭載した"羊の皮をかぶった狼"系の一台だ。
その見かけに反して当時のラリー競技でブイブイ言わせたマシンで、現行のフォード・フォーカスにその系譜は引き継がれている。
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冒頭のオフロードレースシーンに、バッドとテレンスが揃ってこの車で参戦。
テレンスはカーナンバー1の白ボディ、バッドはカーナンバー3の赤ボディ。
バッドの赤いエスコートはマフィア一家のパーティーに殴り込んだ室内暴走シーンでも大活躍だ。
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エスコートMk1のラリー特別モデルは勝利したレースにちなんで"メキシコ"の異名が授けられているが、その縁からかメキシコを舞台にした『Forza Horizon 5』では、掘り出し物のスペシャルレストアマシンとして登場。
そしてバッドとテレンスの根強い人気を反映するように、デザインストアフロントで検索すれば「サンド・バギー/ドカンと3発」で二人が乗っていた車のデザインが山のように出てくる。
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掘り出し物ミッションカーなので、誰もが手に入れながらガレージの肥やしになってる率も高そうなエスコートだけど、このバッドとテレンス仕様や各種ラリーレプリカスタイルなど、デザインの弄り甲斐が結構ある車なので、時々はメキシコの道路に繰り出させてやってみてはいかがだろうか。

この記事に含まれるtag : Forza レーシング シネマゲーム 

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2022/01/14 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |