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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【Zaccaria Pinball】欧州ピンボールの帝王

   ↑  2019/04/02 (火)  カテゴリー: PCゲーム
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ザッカリア。力強い響きだがゲームクラスタにとっては、あまり耳に馴染みのない名前。
しかしここはかつてピンボールの分野で大きなシェアを獲得し、一時はビデオゲームにも手を広げたれっきとしたゲームメーカーである。
社名にもなったザッカリア三兄弟によってイタリアのボローニャに設立されたこの会社は、50台近くのピンボール台をこの世に送り出し、本場アメリカのメーカーに負けない存在感を示したものの、80年代の後半には失速。
アメリカで再びピンボールの隆盛が起こるのを横目に解散に追い込まれてしまう。
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最盛期は70年代末から80年代にかけて。しかもイタリアの会社。
そのような時代背景や地域性もあって、オレはこのメーカーのピンボール台にまったく馴染みがない。
日本にどの程度ザッカリアの台が輸入されていたのかもさっぱりだし、もし入っていて当時のゲームセンターで出会っていたとしても、その頃はどこのメーカーだとか、そんなことはこれっぽっちも意識しなかった年齢の頃だ。
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そんな実機を遊んだかどうかも定かではないザッカリアのピンボールマシン。
しかしこの『Zaccaria Pinball』でモニターの上に再現されたピンボールマシンは、どれもなぜか懐かしい手応えを感じさせる。
ぶっちゃけここの台はWilliamsやBallyなどの米国メーカーのそれと比べると、ゲーム性や台のレイアウトといった部分で面白みが決定的に欠けている。
『Pinball Arcade』や『Pinball FX3』の主軸となっている、ビデオゲームと真っ向から張り合っていた90年代の米国製台と比べるのはそりゃ酷だが、同時代のマシン、例えばGottliebの『Black Hole』やWilliamsの『PinBot』などの傑作タイトルに比するような台を、ザッカリアのカタログから見出すことも難しい。
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だけどザッカリアの平坦な構成の台からは、ビデオゲームの侵略が及ぶ以前、アミューズメントスポットが牧歌的なエレメカばかりで賑わっていた時代の手触りを感じることができるのだ。
南国サイケデリックな同社独特のビジュアルデザインも、ピンボール台がアミューズメントスポットに闖入してきた異国からの客人であった時代の空気を、ありありと伝えてくれる。
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このビデオピンボールシム『Zaccaria Pinball』に収録されているのは、そんな時代遅れなエレメカテイストぷんぷんのザッカリア実在台45と、それらの各種リミックスバージョン。
ベースのコンポーネントは無料で、それぞれの台を買い足してコレクションを完成させてゆく、ピンボールシムではお馴染みのスタイル。
Steam版の他に現在はコンソールゲーム機にも少しずつ進出中で、既にニンテンドーSwitchでは配信が始まっている(ただし海外のみ)。

<追記>
2019年4月3日、Xbox One版が国内ストアで配信始まりました。

この記事に含まれるtag : ピンボール  

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2019/04/02 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【The Bunker】地下壕の純粋培養引きこもり

   ↑  2019/04/04 (木)  カテゴリー: XBOX ONE
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まず医療用ビタミンを摂取し、次はラジオのダイヤルをくまなく回して電波をチェック。次はパソコンで施設の状態と放射線量を調べ、食料の残りを確認してついでに食事。最後は母親の様子をみる。
核戦争下の退避用バンカーの中で生を受けてから、もう1万日以上もジョンはこのルーチンを繰り返してきた。
軍人に科学者、医者にエンジニア、そして民間人。かつてはそれなりの数の人々が避難生活を送ってきたバンカーも、ジョンと母親の二人だけになってからもう気の遠くなるような月日が経っている。
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だが、この地下深くでジョンを設け、深い愛情と庇護で彼をずっと包んできた母親も、ついに病に倒れるときが来た。
「絶対にここから出て行かないと約束して」
今際の際に母親はジョンにそう言い残す。
「ここにいる限りあなたは絶対安全なのだから」
そして母親の死を待っていたかのように、コンピュータが設備の不調を訴える警報を発しだす。
施設を回復させるために、ジョンは母親から立ち入りを厳しく止められていた下層エリアに足を踏み入れる。
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『Late Shift』や『The Infectious Madness of Doctor Dekker』、『The Shapeshifting Detective』と、フルモーションビデオのゲームをいくつもパブリッシングしている英国のゲームメーカーWales Interactive。
それらの作品はどういう風の吹き回しか、最近になって日本国内のXboxストアでも配信が始まり、そして案の定みんなにスルーされていたりするが、『The Bunker』はそのWales Interactiveの最初のフルモーションビデオ作品。
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ほぼ選択肢があるだけの映画だった『Late Shift』に、最低限のミステリADVの体裁を整えていた『The Shapeshifting Detective』と、一口に同社の実写ゲームといっても、その切り口は様々だが、『The Bunker』の場合はポイント&クリックタイプのアドベンチャーゲーム。
だが基本的に短編映画規模の定まった実写映像が根幹にあるだけに、そのゲーム的な味付けの部分は必要最小限なもの。
実写ムービーにそれなりの臨場感を与える程度のインタラクティブ性だ。
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だからと言ってこの『The Bunker』が退屈かというと、まったくそんなことはない。
リプレイ性も無いしコレクタブル要素も申し訳程度。さらのそのボリュームは1時間程度だが、孤独の糠床みたいになった地下壕という閉鎖空間の息苦しさは、その1時間の体験にぐっと凝縮されている。
孤独の言葉すらも噛みしめる余地もない、生まれたときからの強制的引きこもり。
生死に関わる施設トラブルによって、常人ならば気が狂いそうになっているその引きこもり生活から脱したジョンの前にあるのは、さらなる閉鎖空間。
しかし彼にとっては何十年ぶりに広がった世界だ。そしてそこでの行動によって呼び覚まされる封じ込めていた過去の記憶。
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ホラーゲーム的な期待をかけていると思い切り肩をすかされるかもしれないが(実際ストアの第一印象では、こてこてのスラッシャーホラーと捉える人がほとんどだろう)、ジョンの置かれた環境、そしてその物語は、ねっとりとまとわりつくいたたまれなさと、じわじわ迫ってくるような怖さを放ってくる。
ジョン・カーペンターのスコアを思い出させるような重苦しい音楽も、この1時間ちょっとのインタラクティブ映画を構成する重要なパートの一つだ。

<日本語非対応>

この記事に含まれるtag : 実写ゲーム アドベンチャーゲーム 

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2019/04/04 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Mike Tyson Boxing】タイソン暗黒時代

   ↑  2019/04/06 (土)  カテゴリー: PS1
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マイク・タイソン、任天堂と『パンチアウト!!』に物申す!
Nintendo Switch Onlineのファミコンタイトルに新たに加わる『パンチアウト!!』に対して、元統一ヘビー級チャンピオン、マイク・タイソンが「オレがいねえじゃねーか!」とTwitter上で軽口を飛ばして、ちょっと話題になっている。
『パンチアウト!!』と言えばマイク・タイソン。そんな常識も過去のものとなって久しいが、しかし当時のタイソンには、後乗せで著名人キャラを看板に据える、任天堂らしからぬ力業も充分許せてしまえるくらいの知名度と強さと輝きがあったのだ。
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ファミコンソフト『マイクタイソン・パンチアウト!!』が登場した前後は間違いなくタイソンの全盛期。
マービス・フレージャーやミッチ・グリーンをボコり倒していた頃から、マイケル・スピンクス相手の統一王座防衛戦にかけての時期だ。
その期間、僅か2年弱。一時代を築いた印象が強いボクサーにしては、あまりに短い全盛期かもしれない。
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ファミコン=NES時代の終わりと共にタイソンの黄金時代も終焉を迎え、スーパーファミコンやメガドライブ期のボクシングゲームのタイトルを飾るボクサーは、そのタイソンに土をつけたジェームス・ダグラスやイベンダー・ホリフィールド。ジョージ・フォアマンやリディック・ボウらになった。
その間のタイソンと言えばビジネス絡みや私生活でトラブルが続き、挙げ句の果てにレイプ騒ぎでムショにぶち込まれる始末。
そして時代がPSやサターンなどのCD-ROM機に移ると同時に出所したタイソンはヘビー級戦線の最前線にカムバック。
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ところがそこでかつての統一チャンピオンがやらかしたことと言えば、ホリフィールドの耳を食い千切ったり、フランソワ・ボタにアームロックをかけて、ブチ切れたボタとラウンドが終わっても殴り合いを続けたり、オーリン・ノリスをラウンド終了を告げるゴングが鳴った後にぶん殴っちゃったりと、もうむちゃくちゃの限り。
そんな遂にリングの上にまで大混乱を持ち込んだタイソンと契約してゲームを一本作ろうと思ったCodemastersには、タイソン時代が再び来るという甘い目算があったのだろうか。
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『マイクタイソン・パンチアウト!!』から13年後。タイソン暗黒時代の真っ只中にプレステで登場したのが、この『Mike Tyson Boxing』。
登場するタイソンときたら、暗黒時代を象徴するかのような邪悪なオーラを放っている。
目なんか完全に飛んじゃっているじゃん! もし夜道でこんな人に出会したら、オレは即座にパンツ以外の着ているもの全部と有り金を差し出して土下座してるね!
タイソン以外のボクサーはすべて架空のオリジナルボクサー。そしてそのいずれもが、タイソンに負けず劣らない暗黒な香りを身に纏っている。
どいつもこいつもフェイタリティで相手の脊髄を引っこ抜いても、ちっともおかしくないような連中ばかりだ。
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PS1時代特有の薄暗くドロッとしたポリゴンビジュアルが、暗黒の雰囲気をさらに強調する。
邦題をつけるならば『マイク・タイソンの暗黒地下ボクシング』なんてあたりが相応しいような、やたらとダークなボクシングゲーム。
しかし肝心の試合に移ると、画面は真上からの見下ろし視点に移行し、まるでATARI2600版『Boxing』のような原始ボクシングゲームに先祖返りしてしまうのであった。おい、これって2000年に作られたゲームのはずだろ!?
ゲーム創成期に逆戻りしたかのような質素なボクシングゲームだが、タイソンのパラメーターだけはズバ抜けて強いので、これで並み居る悪党ヅラの連中を、片っ端からバービックやスピンクスみたいな目に遭わせてやれるのが、このゲームの唯一のセールスポイントと言えるかもしれない。

<北米版 / 日本のPS本体では動作しません>

この記事に含まれるtag : スポーツゲーム 

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2019/04/06 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Borderlands: The Pre-Sequel】アテナとスプリングス

   ↑  2019/04/11 (木)  カテゴリー: XBOX ONE
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「イツデモ殺ス!」と君が言ったから 9月13日はボーダーランズ記念日。
ついに発表された『Borderlands 3』。発売日は全世界一斉9月13日。
それに合わせて初代のリマスター版『Borderlands Game Of The Year Edition』が発売されるわ、2とプリシークエルを収めた『Borderlands: The Handsome Collection』のXbox One X向けウルトラHD解像度パックが無料配布されるわと、惑星パンドラ界隈が再び盛り上がりを見せている。
令和元年? そんなの知らねえ! 2019年はボーダーランズの年。メリーゴーランドノ頭ガ足リナカッタンダ。オマエノハチョウドイイゼ!
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FPS? ハクスラ? RPG? それらである以前にオレにとってボーダーランズシリーズはキャラクターゲームだ。
有名、無名、様々なキャラクターが好き勝手に蠢くこの地に身を置いているだけで、ただただ楽しかった。
プレイアブルなやつから弾の的になるために出てくるような連中まで、どいつもこいつも残らず魅力的だった。
1、2、プリシークエル、そして外伝ADV。これらにはかなりの数の主要キャラクターたちが連続して登場している。
解禁になった『Borderlands 3』のトレーラーからも、そのお馴染みのキャラクターたちの姿をまず探してしまうのは、当然っちゃあ当然だろう。
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いるわいるわ、リリスにブリック、モーデカイといった1の主人公にしてシリーズ皆勤の連中。2のマヤやゼロ。そしてマーカスにタニス、タイニー・ティナ、エリー。さらにはサー・ハマーロックとオーレリアの姉弟。意外なとこでは外伝『Tales From The Borderlands』の主人公だったリースの貫禄を増した姿まである。
そうなると逆に気になるのはトレーラーに出てこなかった人たち。
オレが今こうして『Borderlands: The Pre-Sequel』をプレイしているのは、本作のプレイアブルキャラクターである女アサシン、アテナの3での去就が気になるからにほかならない。
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初登場は初代のDLCシナリオ『The Secret Armory of General Knoxx』。
その後『Borderlands: The Pre-Sequel』と『Tales From The Borderlands』に続けて登場。
シリーズの流れをブリッジする役割を果たしていた、かなり美味しいところを取っているキャラクターだ。
小柄な体型にもかかわらず接近戦闘系。アビリティは攻防両用のシールド。戦闘スタイル以上にアテナのキャラを決定づけているのは、惑星パンドラの住人にしては比較的真人間ながらも、意外と押しが弱いゆえになんとなく風土に順応を強いられている、その性格だろう。
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クールに見えるけど結構気性は荒い。口数少ないけど実はツンデレ。
そんな弄りどころ満載の資質をジェイニー・スプリングスにチクチク突かれるちょっとしたやり取りは『The Pre-Sequel』の大きなチャームポイントだったが、そんな流れを経て『Tales From The Borderlands』では、この二人、しっかりカップルになっていた。
寡黙なアテナ、快活なスプリングス、小柄なアテナ、女性としては大柄なスプリングスの対比も、このカップルのクリティカルな萌えポイントだ。
この二人が出ていなかったら『The Pre-Sequel』の印象も結構下がっていたかもしれない。
いま一番気になってしょうがないのは、このカップルの3での去就(交際が続いているのかどうかも含めて)。
そんなこんなも含めて、とにかく9月13日が待ち遠しくて仕方ない。その日が来なかったら、モウ生キル理由ナーイ!

この記事に含まれるtag : ボーダーランズ FPS 

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2019/04/11 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【パチンコチャレンジャー】パチンコで掴む五輪のキップ

   ↑  2019/04/13 (土)  カテゴリー: SFC&N64
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元年なんて言葉すらも陳腐に思えるくらい定着の兆しを見せてきたe-Sports界隈。
世間一般での認知の度合いも少しずつ向上し、このままアジア大会を経て将来的にはオリンピックの正式種目と夢も膨らむ一方ですが、しかしちょっと待ってください。
日本にはe-Sportsよりも遥かに大きな競技人口を抱え、さらには古くからプロ(それで生計を立てる人)を多く輩出しているゲームがあったじゃないですか。
それはパチンコ・パチスロ。
なにせ愛好家の裾野の広さでは群を抜いていますし、さらにパチンコ屋駐車場の車に放置されて英才教育を施された、年若い世代のエリート候補にこれまた事欠かない競技です。
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日本が音頭を取ってパチンコ・パチスロの国際競技連盟を設立し、IOCの重鎮に甘めの設定の台なんかで接待攻勢をかければ、近い将来のオリンピックで、「デジパチ、羽根物、電役機、パチスロ、全部門で日本が金メダルを独占です!」なんて快挙を目の当たりにできるかもしれません。
そんなしょうもないことを考えていた極楽野郎が、どうやらゲーム界にも居た模様です。
「パチンコを世界のスポーツに」 悲願が実って、このスーファミソフト『パチンコチャレンジャー』の世界では、いよいよ次期オリンピックの正式競技にパチンコが選ばれる運びとなったのです。
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喜びに沸くパチンコ界は次なる段階として選手の発掘に乗り出します。
最低でも次の五輪は4年後のはずなのに、今から選手を発掘して間に合うのかどうかはさておき、彼らが選手発掘の場に選んだのは、フロアが5つある普通の駅前パチンコ屋。
少なくともうちの近所のパチンコ屋には、日本の代表として送り出しても恥ずかしくない人間は100%居ないと断言できますが、とにかく彼らが目をつけたパチンコ店には、世界レベルで戦えるダイヤモンドの原石のような人材が居たようです。
その未来の日本代表候補となるあなたに与えられた試練は死亡遊戯システム。
フロアごとの課題(五台打ち止めにしろなど)をクリアして、一つ一つ塔ならぬパチンコ店の中を登って行き、見事五輪へのキップを勝ち取るのです。
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『パチ夫くん』シリーズに代表されるオリジナルパチンコ台ゲームは、90年代には何故かそれなりに栄えましたが、架空のパチンコ台をひたすら打つ不毛さが飽きられたのか、実機シミュレータものと入れ替わるようにして、自然と尻すぼみになってしまったジャンルです。
この『パチンコチャレンジャー』も、その架空パチンコ台ものの一つ。
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架空パチンコ台ものは、景品交換できずなんの見返りもないパチンコの不毛さを覆い隠すように、とっぴな世界設定やストーリーを添えるものが多いですが、本作の"パチンコ五輪競技化"もその類。
しかし肝心の五輪編が存在しないために、結局はそこらの店で、おざなりに作られた架空のパチンコ台を、意味もなくだらだら打つだけになってしまってるんですけどね。

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2019/04/13 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |