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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【ジェイドエンパイア ~翡翠の帝国~】謙遜は美徳にあらず

   ↑  2019/02/03 (日)  カテゴリー: XBOX
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オレの名前は激情のミン。
なんかすぐに癇癪を起こす厄介者みたいな通り名だが、これはあくまでデフォルトのネーミングなので、オレの正しい姿を表したものではない。
こう見えても修行院で崇高なお師匠様から武技のみならず、人としてのあり方を厳しいくらい教え込まれた身だ。自分の感情や欲得を律するすべは、きちんと備わっている。
なに、そうは見えない? お前、疑うのか!? そういうやつはきっちり身体に教え込んでやる必要があるな。ちょっと格斗場まで来い! 嫌だと言っても引きずっていってやる!
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まぁオレなんかはまだマトモなほうで、この修業院にはリトルガオというもっと性根のひねくれた野郎がいたりするんだが、なんかこうお師匠様の指導能力を根本から疑ってしまう話だな。
リトルガオはともかく、オレはお師匠様から特別に目をかけられて指導された人間だろ?
それがこんな険のある性格に育ってしまってるんだから、なんかここよりも便器を素手で掃除させる学校とかに行ったほうが、少しはマトモな人間になったような気がするな。
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オレが自身の性格にどん引いているのにはワケがある。
ゲームでは主人公キャラがセリフの選択でシナリオの分岐や自分のアティチュードを決めていくことがあるが、この『ジェイドエンパイア ~翡翠の帝国~』の場合は、どれを選んでも角が立つことが往々にしてある。
『ときめきメモリアル』に例えると、詩織とデートしたあとに「貴重な休日を潰した代償はあるんだろうな?」「で、いつヤラせてくれるんだ?」「美樹原とかいうお前の友だちに、二度とつきまとうなって言っとけ!」の三択しか出てこないようなもんかな。
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またそのセリフがなんかいちいち癇に障る言い方が多かったりしてな。
たとえ穏当なセリフでもどことなく違和感がつきまとう物言いに、このゲームに出会った当時は物凄く強烈に"異文化としての洋ゲー"を感じたりしたもんだ。
ここまで聞いて「なんかアレっぽいな?」って思った人もいるかもしれない。
そう、アレだ。『Mass Effect』、そして『Dragon Age』。壮大な風呂敷を広げた設定の下で、やることなすこと言うこと角が立つ主人公が、どうでもいい近所の揉め事にいちいち絡んでゆく。
いずれもBioware社制作。会話のボリュームが尋常じゃないRPG三部作。
『ジェイドエンパイア』はその記念すべき第一作といえるポジションだ。
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RPGといえば仲間キャラ。しかし『Mass Effect』や『Dragon Age』と同様、この作品で仲間になる顔ぶれも、どいつもこいつも持て余しかねる問題児ばかりだ。
なんかもうことあるごとにオレに突っかかってくるし、言葉遣いが無性にイラつかせるし、RPGの仲間って、たとえ遠回しにでもオレを程よく持ち上げてくれる役割じゃねえのかよ!
腹に収めるべき言葉は収める。波風立てない。周囲の空気を読んで穏当に。激しい自己主張は控える。
そんな日本人としての美徳……、なんかじゃねえな、物ごとや社会を円満に収める全体主義的小賢しい知恵全否定。
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だが帝国全土に亡霊が溢れ殺蓮団が暗躍する、このご時世に必要なのは、過剰なまでの自己主張なのかもしれない。
だったらオレも開き直って、和製RPGなんかではハナっからチョイスできないような毅然とした態度を貫かせてもらうぜ。謙遜は弱者の言い訳だ!
痴話喧嘩の仲裁してくれ? オレは世界を救う者だぞ!? そんなもん知ったことか、勝手に殺し合え!(真に受けられて死人が必要以上に出てしまいました)。
メインストーリーよりも枝葉のサブクエストのほうが圧倒的に面白いのも、やっぱりBiowareの作法。
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中華武侠RPGを名乗ってはいるが、あくまで欧米人のフィルターを通した中華ファンタジーなのでアジア感は皆無。
そしてアクションRPGの括りに入れられているけれど、戦闘モードのアクションも極めて簡素。
膨大な量の会話によって主人公キャラのパーソナリティや様々なシチュエーションを自前で構築していく。
本作の主をなすこの部分に魅力を見い出せないと、受け手によってはフックの弱い平凡なアクションRPGに留まってしまうのも、後に続く『Mass Effect』らと同様。
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互換対応を経てXbox Oneで動作させると、初代Xbox版をプレイしたものなら驚かずにはいられないハッキリくっきりグラフィックで遊ぶことができる。
そして初代Xbox時には大きなマイナスポイントだった長い長いローディングも、Xbox Oneではこれまたビックリするほど短縮しているぞ。

<Xbox One互換対応タイトル>

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2019/02/03 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【EAT LEAD マット・ハザードの逆襲】

   ↑  2019/02/09 (土)  カテゴリー: XBOX 360
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そいつの名前はマット・ハザード。8bitドットゲーム時代のヒーロー。つまり、今の時代じゃ全くお呼びじゃない奴。
そんないにしえのヒーローは、大人しく追憶の世界に生きて化石のようなレトロゲームマニアだけを相手にしていればいいものを、のこのこと復権を企むから話がおかしくなる。
すっかり過去の人となっていたゲームキャラが突然華々しい新作ゲームの舞台に引っ張り出される。しかしその裏には恐るべき陰謀が……。
そんなメタフィクション的な流れが『EAT LEAD マット・ハザードの逆襲』のメインストーリー。
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だが"ゲーム役者がゲーム世界のキャラクターを演じている"って設定は、実は結構あちこちで使い古されていて陳腐だ。
古いところでは、鈴木みそのコミックで、零落したブラッキー(居たんだよ。マリオにそんなライバルが)が任天堂の同窓会に出ようか出まいか煩悶するってネタがあったけど、実際この手のメタフィクションは、ブラッキーみたいに本当に存在した奴を使ってなんぼのもの。
「そんなレトロゲームヒーローが存在していたってことで、ひとつ宜しくお願いします」と、端っからこちらに設定の咀嚼を要求してくる時点で、マット・ハザードという存在の煮え切らなさは、早くも露呈しちゃってるのだ。
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この『EAT LEAD マット・ハザードの逆襲』を一番楽しんだのは、開発陣の中の、設定や、ギャグや、パロディネタを考えた連中だろう。
そして肝心のプレイヤーたちは、連中がノリノリで作り込んだネタに、時折笑ったり、無表情でやり過ごしたり、或いは「そんなことよりも、もっと気を遣うべきとこがあるだろう!」と、イライラをぶつけたりする。
そう、確かに『EAT LEAD』には、すれたゲームマニアならば、ついつい反応してしまうようなパロディネタが詰め込まれている。
オレだって、エレベーターの中でローディングが延々と終わらなかったり、今どきのポリゴンキャラが、いきなり『ウルフェンシュタイン3D』に逆戻りしたような世界に放り込まれたときは、思わずニヤリとしてしまった。
しかし、そんなゲームパロディネタの一方で、このゲームはそれ以外のことに全く労力を注いじゃいないのであった。
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このゲームが出た2009年は猫も杓子も『Gears of War』の影響を受けたカバーアクションTPSに走っていた時代。
しかしその大半は当然の如く『ギアーズ』に及ぶわけがなく、逆にカバーアクションの欠点をことさらに際立たさせるものばかりだった。
そしてこの『EAT LEAD』に至っては、タイミングも何もなしに四方八方から敵が出現。
カバーアクションというのは基本的に進行方向に敵が現れるから物陰に隠れて銃を撃つ動作が機能するのであって、それを遮蔽物のこちら側になんの前触れもなしで登場されるのは、もう何かが破綻しているどころの騒ぎではない。
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そんなシステムが崩壊したへっぽこサードパーソンシューターに終始イライラさせられ、ストレスが溜まる一方なこちらの表情はどんどん無表情になり、そして連中渾身のパロディやギャグにも、やがてはピクリとも反応しなくなる。
「JRPGボス戦の回りくどさや鬱陶しさパロってみたよ、ハハハハハ」
追い打ちをかけるのは、勿体ぶったポーズと共に、FF風美形キャラがいちいち体力を回復しまくる、HPが極端にインフレ化した中ボス戦だ。
あのな、パロディってのは百も承知だけどな、こっちはその鬱陶しさを受け止めて攻略しなけりゃなんないんだよ。
こっちの立場じゃ、うんざりするだけで、ちっとも笑えないっちゅうの、それ!
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これでメタフィクション的な構成のゲームネタパロディゲームが、この『EAT LEAD』の他に無いのであったら、まだこちらの評価も甘くなるとこだけど、おなじコンセプトの『The Simpsons Game』という秀作がほぼ同時期にリリースされていただけに、『EAT LEAD』の立場はますます微妙なものになってくる。
はっきり言って、ゲームとしてのデキはもちろん、パロディの切れ味も『The Simpsons Game』の方が遥かに上だ。さらにあっちにはシンプソンズという付加価値まであるし。
駄作として切って捨てるには、ちょっぴり惜しい切れ味が、ところどころ瞬発的に存在するだけに、ギャグやパロディ以外の部分をもう少し丁寧に作ってくれていたらと惜しまれる。
このゲーム、正直な話、予告編を観ている時点が一番面白かったよな。

<Xbox One互換対応タイトル>

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2019/02/09 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【World Enduro Rally】超アバウトTrials

   ↑  2019/02/13 (水)  カテゴリー: XBOX ONE
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駆るのはダートバイク。
アクセルトリガーのオンオフとスティックによる重心の微調整で障害物や段差やジャンプ台を乗り越えゴールを目指す2Dモトクロスゲーム。
そう、『Trials HD』。でもあんな緻密さや繊細なフィーリングを要求される、やりごたえに満ちたゲームじゃない。
もっとアバウト。言い換えれば雑。でも許せちゃう。安いし。
Xbox Oneの国内ストアでもひっそりと配信されている『World Enduro Rally』は、そんな感じのゲーム。
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アバウトなモトクロス大会『World Enduro Rally』は、その名の通り世界規模開催。
チュートリアルステージの南米はアルゼンチンのイグアスの滝に始まり、オーストラリアの渓谷、パタゴニアのペリト・モレノ氷河、カリフォルニアのヨセミテ国立公園、サンフランシスコの金門橋、スペインのイラティの森、メキシコはカンクンビーチ、そして中国は万里の長城。
いずれも名だたる絶景の観光地がその舞台だ。
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なんか資料を集めやすような所ばっかだねって? いい線ついてる。さらにつっこむと、フリー素材の画像集めやすそう。
そんな開発事情を穿ちたくもなる『World Enduro Rally』の最大の特徴は実写画像を使った背景。
狙ったんだか背景を一から作り込む手間を惜しんだのかは分からないが、とにかくそれは妙な開放感とキッチュな質感の折衷という、思ってもみない効果をもたらしているのだった。
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ステージ構成はほぼ行き当たりばったり。大ジャンプ地点にエレベータやゴンドラでの移動、急坂や洗濯板地形などが雑然と散りばめられている。
タイムアタック的な要素も勿論盛り込まれてはいるけれど、実績やトロフィーさえ気にかけなければ記録の短縮に一喜一憂する人もそうはいないだろう。そういうのがやりたければ素直に『Trials Fusion』でもやってくれ。
チェックポイントの間隔も短めで全般に難度は相当に甘め。ジャンプ距離を大幅に稼げるフロントフリップは、とりあえず最初から頭に叩き込んでおいて損はないトリックだ。
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まるでWindowsのログイン画面のような風光明媚なワールド名所を巡って、最後のステージは月面。
ここも当然実写背景。そして重力が少ないぽよーんぽよーんとしたここ限定の挙動。
もっともだからといってディフィカルティがそんなに上がるわけじゃない。地球上と同じくざっくりとしてなんとなくクリアできてしまうゲームバランス。
ゲーム全体でも1時間弱でクリアできてしまうボリューム。

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2019/02/13 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【The Elder Scrolls V: Skyrim Special Edition】七年ぶりの北の大地

   ↑  2019/02/16 (土)  カテゴリー: XBOX ONE
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二度目の旅行地。そこは思いのほか楽しい。
たしかに新鮮さはない。でも欠けるのはそれくらいだ。むしろ新鮮さを上回る心のゆとりがある。
漠然と把握している地形、街道のつながりや街と町との位置関係。その地に対するぼんやりとした記憶は、周囲の風景を思うがままに観察したり寄り道したりの余裕を与えてくれる。
数年の間隔が空いているのなら尚更だ。
細々としたことは程よく忘れ、そこに過去の記憶が呼び覚まされると、遠い地を訪れる旅情と懐かしさが入り混じった、ちょっと不思議な気分になってくる。
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数年も経てば旅に臨むこちらの環境だって大きく変わってくる。
買った写ルンですを現像に出し、一週間後に上がってきた写真を見て旅を反芻していたのは遥か昔の話。
デジカメをいちいち引っ張り出していたのだって、もはや過去のことだ。
今はスマホのカメラからボタン一発で、自分の感動から目の前のちょっとした珍事まで、あらゆる情景を即座に世界とシェアできてしまう。
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しばらく旅行に行ってない。どこか離れたところに行きたい。
そんな衝動に駆られてなんとなく頭に浮かんだのは、以前訪れたことがある信州の湖畔の景色だった。
2月に入ってもまだまだ身を切るような寒さが続く。そうなるとさらに空気がより澄んで研ぎ澄まされたとこに行きたくなるのは何故だろう。
しかし今のオレは、少なくとも年度を越すまでは連休を取れそうな自由はない。
でもどっかに行きたい。無性に行きたい。そんな逡巡のはてに思い当たったのは、信州に似た景色と空気の地であった。
タムリエル大陸の北にある地方、スカイリム。
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とは言えMicroSoft Storeからこれをポチるのには、それなりの葛藤があった。
なにせ一週間やそこらで終わる旅ではない。行ったが最後、少なくとも半年は向こうに留まりっぱなしになるのは目に見えている。
いくら大傑作といえども、もう七年以上昔のゲームだ。それに莫大なリソースを割く余裕が果たしてあるのだろうか。
…………旅に出るには衝動が肝心だ。ましてやストアの購入ボタンをポチッとクリックする衝動は、特急あずさの切符を買うよりはるかにハードルが低い。
そしてオレは七年ぶりにドナドナ馬車の荷台にいる。「ああ、これからまた首チョンパされかけるんだな!」と、妙にウキウキした気分になりながら。
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七年も経てば旅に臨むこちらの環境だって大きく変わってくる。
いちいち手間ひまかけてスクリーンショットを撮って、それをパソコンのフォルダに収めていたのは、もはや過去のことだ。
今はハード標準のスクリーンショットやビデオ録画機能で、旅の様々な風景や出来事を気軽に残してシェアできる。
スマホで撮る画像のように次々と貯まってゆくスカイリムの情景。その一枚一枚、どれとして同じ表情の景色はない。
インスタ映えしそうなポイントだってたっぷりだ。もっとも第四紀ミード朝のタムリエルにInstagramがあるのかは定かではないが。
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七年前はおっかなびっくり歩いていて周りを見渡す暇すらなかったリバーウッドからホワイトランまでの道のりも、今度の旅ではゆとりがたっぷりとある。
ささやかな峠道から見下ろせるのはホワイトランの城塞だ。あそこから再び始まるのはオレのドラゴンボーンとしての使命。
だけど今回はそんなおのれの運命すらも気軽に適当に受け流し、読み込み時間が驚くくほど短縮されて遥かに快適になったこの凍てつく大地を、時間も忘れて思いのまま巡ってゆこう。

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【The Elder Scrolls V: Skyrim Special Edition】森のくまさん

   ↑  2019/02/21 (木)  カテゴリー: XBOX ONE
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前回「二度目のスカイリムは余裕を持った旅だ」と言ったが、あれは嘘だ。
山の青い花を摘みながら鼻歌交じりに山道を歩く脳天気なオレは、あいつの存在をすっかり忘れていた。
♪ あるー日 森のなーか くまさーんに であーったー
急なエンカウント勘弁してください、いやマジで!
たかがクマだなんて言うなかれ。なにせ今回のオレはローブ一枚の魔道士プレイ。クマの一撃がマジで致命傷になるのだ。
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クマは強い。クマは恐ろしい。
トロールとか氷の精霊とか序盤でプレイヤーの難敵になりそうなクリーチャーは、他にちらほらいたりはするが、少なくともオレはあいつらの恐ろしさを肌で感じた経験はない。
しかしクマは違う。動物園でホッキョクグマを間近で見たことある。
囲いの中で飼われている呑気な個体でさえ、いざとなればシャレになんねえ禍々しさを強烈な獣臭と共に放っていた。
それにあいつらは絶対話が通じねえ。山賊や吸血鬼の侍従といえど同じ人間だ。こんこんと"一杯のかけそば"の話でもしてやれば、構えた斧を収めて涙を流してくれるかもしれない。
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主人公の宿命の敵となるドラゴンですら、いちおうは会話が成立するのだ。
だがクマはそうじゃない。有り金出そうが「キャバクラおごりますよ!」と懐柔しようが一切聞く耳持ちやしない。問答無用で襲いかかってきやがる。
それにこのゲームのドラゴンってけっこう雑魚いとこある。
そりゃそれなりに強いことは強いけど、なんだかんだ言いながらそれほどみんなに恐れられているわけじゃないし。
ドラゴンが出没したときには、そこらの馬やヘラジカですら果敢に立ち向かうじゃん。それあいつらが意外とナメられている証拠じゃねえの? オレ、一度ヤギにトドメ刺されたドラゴン見たことあるぞ!
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だけどクマに歯向かうヤギの姿には、さすがにお目にかかったことない。
クマ>>>>ドラゴン。スカイリムの生態系の真の序列。
いや、もっと精緻に書くと、メイビンさん>クマ>>>>ドラゴン≧ドラゴンボーン、こんな感じかな。
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ゲームの中でおのれの分身がワケのわからないクリーチャーにどんなエグい殺され方をされようが、たいして心を動かされることはないが、クマにがつがつ食われているゲームオーバーだけは、さすがにブルーな気分になってくる。
前にも書いたことがあるかもしれないが、中学生の時に読んだヒグマが開拓地を襲撃した実在事件を下にした吉村昭の小説「羆嵐」が、オレのクマ観のベースとなっている。
あいつらは話が通じないどころかめちゃくちゃキレやすく、いざお腹が空けば人間をバリバリ食ってしまうことにまったく躊躇しない恐ろしい連中だ。
くまのプーさん? それは人間を油断させるクマどものプロパガンダだ。パンダ可愛い? あいつもクマの仲間だぞ! 黒い隈取りでごまかしてはいるが、ヤツの眼とかけっこう凶暴で獣そのものだぞ。ダマサれるな!
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このスカイリムはそんなシャレにならない獣が、平気でそこらを闊歩する恐ろしい地。
この事実に比べたら、サルモールの陰謀だとかドラゴンの目覚めなんてちゃんちゃら可愛いもんである。
イヴァルステッドで製材所を営んでいるテンバさんは、このクマにエラくご立腹で、「連中の毛皮を十枚集めてこい!」なんてクエストを平気な顔でプレイヤーにぶん投げてくるが、お怒りの理由はこちらも分かるんだけど、やっぱりそっとしとこうよ! そしてクマの方もオレをそっとしておいてくれ!
キノコを摘み摘み森の中を歩いていたら、どっかの方角から「ぐるる」という不機嫌そうな唸り声。
そして突然飛び出してくるホラアナグマ。左利きがでやや左右盲の気があるゆえに「ダッシュのLBボタンって左と右とどっちだったっけ!? それより何より左ってどっち?」とパニクるオレ。
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いきなり差を詰められたがそれでも頑張って走って逃げた。
逃げた先にはフロストスパイダーの姿。ラッキー! こいつらをかちあわせてその隙に逃げてしまおう!
そんなこちらの緊急回避プランをあっさり裏切って、クマと一緒になってオレを追いかけ始めるフロストスパイダー。
生活スタイルも価値観も違うくせに会っていきなり意気投合してんなよ! 仲良く並走して追っかけてくんじゃねえよ!
自然豊かなスカイリムはリフト地方の森の中で奏でられる無慈悲な森のくまさん。
切羽詰ったオレは街道の片隅でハチミツ酒を片手にアゲアゲの陽気な人々の一団の中に逃げ込み、惨劇をさらに拡大させるのであった。

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2019/02/21 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |