- 【Nitro Family】おしどり夫婦はシリアスサムクローン [2017/04/03]
- 【ウエーブレース64】64の代表作 [2017/04/06]
- 【Riptide GP: Renegade】嵐の海のジェットスキー [2017/04/10]
- 【爆走コンボイ伝説~男花道アメリカ浪漫~】Big Mutha Truckers [2017/04/12]
- 【Ingress】オペレーション・ポータルリコン [2017/04/14]
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東京太・ゆめ子に新山ひでや・やすこ。共に落語芸術協会に所属する熟練の夫婦漫才コンビ。
この二組には、それまでの相方が抜けた穴をを、急遽漫才経験のまったくない奥さんを登用して埋めたという、もう一つの共通項がある。
厳しい芸の道において、切羽詰ったときに頼りになるのは、やはり嫁さんなのだろう。
それは人だかなんだかわからないようなクリーチャーが大挙して襲いかかってくるシリアスサムライクな状況においても同じことだ。

シューターの世界でもバディものは流行だが、いくら信頼できる相棒とは言ってもしょせんは他人。苦楽を共にしてきた女房には及ぶべくもない。
『ニトロファミリー』の両手撃ちマッチョガイ、ビクター・チョップスキーが頼りにするのもやはり女房。だが夫唱婦随なんて前時代的な関係じゃない。嫁さんとセットで一体の主人公だ。
なにせマッチョガイは常にその背中にセクシーな嫁さんをおんぶしっ放しの状態。その嫁さんの仕事は、旦那に接近してきた敵をムチでしばいて撃退する近接打撃役アンド、緊急時にロケットランチャーをぶっ放すボムの役割だ。
夫婦一体の修羅道。ゲーム版「おしどり右京捕物車」って表現も思いついたけど、まあそれはちょっと違うような気もするな。あるいはFPS版「ミラクルカンフー阿修羅」。……もっと違うような気もする。

二人が何故おしどり行脚の道を選んだかといえば、それはもう誘拐された愛息を取り戻す理由があるから。ガキのためだ。女房の私が家で待ってるなんてマネはしてられないよ。
どっちの血だかは知らないが、とにかくクソ憎らしいガキだけど、いちおう実子だしな!(多分)
ショットガンで敵を浮かせ、マシンガンの追い撃ちでコンボボーナス。左右の武器を自在に入れ替えられる仕様で、道中の敵嬲りもリズミカル。背中から頻繁に合いの手を入れてくれるのは、もちろん嫁さんだ。旦那に負けず劣らず口が汚いのは玉に瑕だが……。

武器や情報を融通してくれるショップの役目はキャンギャル風の衣装に身を包んだセクシーなお姉ちゃん。
これがデューク・ニューケムなら買い物を済ませた後、卑猥な一言と共に尻でも撫でてくんだろうが、あいにくとこちとら背中に無粋なもん背負っちゃってるんだよ!蛇の生殺しみたいなサービスだな!

世に夫婦が出てくるゲームは数あれど、嫁さんの立場はたいていは庇護される側。
夫婦が共に力を合わせて何かに立ち向かうゲームってのは、ありそうでなかなかないもんだが、『ニトロファミリー』は、よりによってその数少ない一つ。
「とにかく敵をばっかんばっかん撃ち殺しまくりゃいいんだよ!」
アーリー2000年代のお気楽極楽なシューター流儀と、夫婦愛のキメラ合体はおんぶスタイル。浮気は厳禁、……って言うか、これじゃやりようがないぜ(実はワンチャンあり)。
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2017/04/03 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
ロンチから3ヶ月間音沙汰なし。今の時代ならばしょうもないまとめブログの槍玉に挙げられそうな話だが、ともかくニンテンドウ64のソフト発売間隔は、悠長なんて言葉じゃ生温いペースだった。
3ヶ月も間が開けば、いくら渾身の『スーパーマリオ64』もいい加減遊び飽きるし、新たな遊びの形を提言した個性的な64コントローラも、単なる風変わりなオブジェと化してしまう。
プレステとサターンが熾烈な戦いを繰り広げている中、任天堂、ホントにやる気あるのか?と悶々とするユーザーのもとに届けられた64久々のタイトルは任天堂の本気。
そしてニンテンドウ64の理想を、『スーパーマリオ64』以上に分かりやすく噛み砕いて提供したソフトであった。

その舞台となるのはデジタルの水面。
96年当時、CGによる水の表現は、かなりハードルの高い課題であった。
そして数多のソフトが"水場を模した青っぽい平面"で留まる中、任天堂は64の実力を、この水面表現に余さず注ぎ込んできた。
打ち寄せては引く波。うねる波紋と共に現れては消えてゆく白い泡立ち。ビーチ、港湾、湖、運河、様々なシチュエーションで再現された"生きた水面"。

それは見た目だけではない。
浮かぶはカワサキの水上バイク。その操縦を司る3Dスティックに指を添えれば、生きた水の感覚がダイレクトに腕に伝わってくるだろう。
力を入れたスティックに反応して、ずずっと軽く水に沈み込む水上バイク。横からやって来た波が、今度はバイクを上に押し上げる。
水面は常に表情を変える。そしてニンテンドウ64の底知れぬポテンシャルは、その一つとして同じ表情は見せない水面を、当時としては驚くべきクオリティで表現してきた。

変わるのは水面だけではない。快晴の空の下、あるいは水平線に沈みゆく夕陽に見守られて。
一周目には湖面を深く覆っていた霧が、次の周回は綺麗に晴れ、そして霧の中ではうすぼんやりだった湖の景色がくっきりと姿を表わす。
64の豊穣な色表現に支えられた美しいロケーションも、これまた表情が多彩であった。

奔放に動く水面を押さえつけ、あるいは荒れ狂う波に身を任せ、陸と違って一筋縄ではいかないコースを捌く手綱は3Dスティックの繊細なコントロール。
3ヶ月間の待ちぼうけの価値は充分すぎるくらいあった、水上レースゲームのエポックにして金字塔。
後に振動パックに対応したバージョンが発売されたが、そんな追加オプションがなくとも、水の上で揺られ揉まれる感覚は、個性的なコントローラを通してしっかりと感じられた。
ニンテンドウ64を代表する、そして64というハードの魅力をもっとも端的に伝える、そして何故だかセガアーケードっぽいテイストもちらっと垣間見えたりする名作。
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2017/04/06 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
『ウエーブレース64』が切り拓いた水上レースゲームの心意気を現在に受け継ぐ独立メーカーVector Unit。
"水もの"を専門とし、数少ない陸レースゲームですら舞台はビーチから離れないなど、「うちはもうこれ一本でやってきますから!」な職人的気概に溢れた会社だ。
代表作はXBLA発でその名を轟かせた『Hydro THunder Hurricane』。
以降はモバイルゲームにその主軸を移し、ジェットスキーゲームシリーズ『Riptide GP』を、主にAndroidやiOSで展開してきた。

そのシリーズ最新作が『Riptide GP: Renegade』。
前作『Riptide GP2』はモバイル版のおこぼれという形でXbox One版もリリース。しかし国内未発売に終わっていたが、今作は無事日本のストアにも登場。
前作と同様にモバイル版をほぼそのままコンバートした内容だが、元が完成度の高いゲーム。
据え置き機に移植されても見劣りするような部分はないだろう。

『Riptide GP2』からの大きな変化は演出面の強化。
うねりまくる荒天の海。ジェットスキーを大きく跳ね上げる大波。可動式のギミックなど、『Hydro Thunder Hurricane』を思い出させるスクリプト的なディレクションは、ストイックなレースに徹していた前作や前々作から明快に進化した点だ。

サブタイトルの由来でもある、どことなく「ワイルド・スピード」風なストーリーも特徴の一つ。
もっともこのストーリー、ステージ間のキャラクター会話でアバウトに語られているだけなので、まあかっ飛ばしても支障はないだろう。
ストーリーの絡みでパトロールバイクがレースに介入してきたりもするが、このオーバースペックな闖入者も、やはり『Hydro Thunder Hurricane』を、どことなく思い出させたりするな。

コースバリエーションの少なさと、同じことの延々繰り返しになってしまう単調さは、過去作から改善されていない欠点。
されどこの水の上をたゆんたゆんと跳ねるように進む疾走感は、たとえマンネリであろうとも、なかなか代替のきかない独特の魅力だ。
この記事に含まれるtag : レーシング
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2017/04/10 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
あの偉大な「トラック野郎」シリーズの強い影響力もあってか、我が国ではVシネマを中心にトラッカーものが今でも盛んだが、それに対して割りを食っているのがアメリカだ。
「コンボイ」や「オーバー・ザ・トップ」「ダーティファイター」なんてのもあることはあるが、基本あちらの映画におけるトラッカーの立ち位置は、クロマニヨン人よりも多少脳みそのしわがある連中として描かれているのが常だ。

ではゲームにおいてはどうか?
やはり「トラック野郎」の影響下であるデコトラゲームを擁する日本に対して、あちらで中心となるのは比較的ストイックなトラックシミュレーター。
代わり映えのない風景の中を運転しているうちに、ついうつらうつらしてマジ居眠り運転してしまうようなものが中心だが、そんな趨勢になってもちろんアウトローだっている。
粗野で無教養なレッドネックというステロタイプなトラッカーのイメージを、さらに安っぽいバーベキューソースでぐつぐつ煮詰めたようなゲーム、それが『Big Mutha Truckers』。

運送会社を営む肝っ玉母ちゃん。悩みはやはりトラック運転手である種違いの4人の子どもたちが、揃いも揃ってバカなこと。
ただトラックを転がすだけならそれでも務まるが、会社を受け継ぐとなると話は別だ。
かくして我が子たちへの母ちゃんからの課題。今から60日の間にトラック運送でもっとも利益を出したやつに会社を譲ると。

さあ大変だ。ただ目的地に荷物を運ぶだけじゃ済まない。上下する相場を読んで商品を押さえ、高値で売りさばく投機眼が要求される。
やめてよ母ちゃん、オレたち足し算もあやしいんだって!
しかし肝っ玉母ちゃんの命令は絶対だ。嫌だって言ったらさんざんどやされまくった後にケツを蹴っ飛ばされるに決まってる。
かくしてそれぞれのパーソナリティに応じてデコレートされたトラックを駆って、いざ銭儲けの旅へ。

ドライブのお供はカーラジオ。
おそらくこれがメインになるであろうカントリー局に、ロック局、ソウル・ミュージック局、そして山本譲二……、って何だこりゃ!!!
これは『爆走コンボイ伝説~男花道アメリカ浪漫~』なんて邦題をつけて、和製デコトラゲームに便乗しようとしたスパイクの野暮で余計なサービス。
代わりにオミットされたのは南部訛りのトークラジオ局。これを外したくなった気持ちは分からないでもないけど、でもここは頑張ってかっぺ訛りの外画吹き替え風トークをつっこんで欲しかった。

敵は家業継承チャンスを前に、バカなキャラクターをかなぐり捨ててとたんに抜け目なくなった兄弟だけじゃない。
トラッカーの天敵、官警の皆さまはもちろんのこと、それよりもタチの悪いのはトラックに飛び移って煮を奪おうとするバイカー集団だ。
これに対抗するはワイルドなハンドルさばき。ぶちかましを食らわせたり、トレーラーを暴れさせたり、大型トラックをなめんじゃねえ!
粗野なトラッカーをさらにデフォルメしたキャラクターを前面に推しながらも、それと相反するようなつい投機要素を加えてしまったのは、欧米トラックゲームの悲しい性か。
そしてデコトラものを装ったスパイクのローカライズ戦略が、果たしてどの程度功を奏したのかは、なんとも微妙なところである。
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2017/04/12 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
茨城県の片田舎にある、平野の中にぽつんと建つ火の見櫓。オレの生活においてまったく縁などなかろう場所だ。
その鉄製の火の見櫓の調べられる限りあらゆるすべての情報を、オレは何故だかくまなくチェックしている。
ポータル、エキゾチックマターが湧き出すパワースポット。それは歴史的な由来がある場所や地域のシンボル、個性的な建物やモニュメント、人々が集う場所などに現れる。
そしてこの今まで見たこともない火の見櫓が、果たしてそのポータルに相応しい場所かどうかの判断が、今このオレに委ねられているのだから。

一昨日の朝、全国のレベル15~16エージェントのもとに一斉に送られてきたナイアンティックからのメール。
それはOperation Portal Reconへの招待状。
全国津々浦々から申請されたポータル候補。その妥当性を在野のエージェントに採点させる新たな試みだ。
もちろん誰もかれもが無責任に審査に加われるわけではない。
プロジェクトへの参加希望者が潜らなければいけないのは、ポータルリコンへの正しい知識があるかを判定するトレーニングテスト。
「この年になってテストですかあ!? うわー、カンベンしてくださいよお!」と頭を抱えたのは言うまでもない。
もっともこのテスト、知識というよりは、Googleアースやストリートビューなど、与えられた判断材料を細かくチェックする手間を惜しまないかを試されている感が強い。
写真をパッと見ただけで、「はい、これは○、これは×」と、アバウトに選別するような輩はお断りというわけだ。まぁそりゃそうだろう。

そして無事テストを通過したオレの下に送られてくる、申請されたポータル候補地の情報。
それらに加えて周辺の地勢や郷土史など、さらに調べられる限りのあらゆる情報を入念にチェックし、熟考の末に候補に採点をつける。
もっともこっちに判断のツケが回ってくるような場所ばかりだ。
フェンスの上にちょこっと盛られたオブジェ、近所の人間がいい加減に建てた鳥居、雑木林に埋もれてなんだか分かんないとこなど、「いや、ちょっとそれは……」な物件ばかりが、やたらと多いのは致し方ない。
きっとナイアンティックも、こんなのばっかチェックするのが面倒くさくなって、こっちに丸投げしてきたってのが、この企画のホントのところなのだろう。
トンネルの入り口に貼られた小さいレリーフ。「こんなもん申請してんじゃねえ!」と問答無用で刎ねたいところだが、周りを詳しく調べてみるとポータルがまったくない過疎地帯。
きっと申請した人も、なんとかポータルを生やしたいのだが、それに相応しい場所が見当たらずに無理くりこんなとこをひねり出したのだろう。
インテルマップを使って周辺一帯のIngress情勢をチェックし、このポータルがスカスカな地域にいるエージェントの普段の活動に、つい思いを巡らしたりする。

ここに一つ新しいポータルができるだけで、その人たちのイン活にどんな変化が訪れるだろうか。
それを考えると無下に弾くわけにもゆかず、「どうしようかなー……」とPCモニターの前で、またしばし悩むことになる。
ポータル条件の原則を四角四面に守るだけじゃなくて、こんなエージェントでしか理解や把握ができない事情なんかを反映させる目的もあるんじゃないかなあ、なんてことをぼんやり思ったりしながら、オレは群馬や静岡や大分の、まったく見知らぬ片田舎の土地について、あれこれアタマを楽しく悩ますのだった。
この記事に含まれるtag : イングレス
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2017/04/14 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |