- 【マリア 君たちが生まれた理由】昼ドラ風味のADV [2014/09/02]
- とりあえず… [2014/09/04]
- Xbox One 音声入力モード [2014/09/05]
- 【Voice Studio】音声サンプルデータ収集アプリ [2014/09/06]
- 【Kinectスポーツライバルズ】我が家のテニスコート [2014/09/08]
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『Alan Wake』や最新版『Alone In The Dark』など、チャプターやステージが前回までのあらすじとスタッフロールにサンドイッチされた、連続テレビドラマのような体裁をとるゲームは結構多い。
1時間半程度で終わる劇場用映画よりも、ボリュームのある連続ドラマの尺に近いゲームの総プレイ時間は、こうしたチャプターを区切ってメリハリつける構成に適していたりするのだろう。
連続テレビドラマというと、ついWOWOWやCSのメインコンテンツとなっているアメリカ産の人気作ばかりを連想してしまう昨今だが、日本にだってお昼の連ドラや一世を風靡した大映ドラマの伝統がある。
大仰な演技、ベタベタで強引な展開、お約束を視聴者に無理矢理刷り込む力業。乱造の中から「真珠夫人」や「牡丹と薔薇」などのパワフルな名作をぽんと生み出す昼ドラ、連ドラは、海外ドラマに負けないエネルギーを秘めた、誇れる国内産コンテンツである。

90年代末期に業界一部を騒がせたアクセラ(開発はブレイク)がリリースした『マリア 君たちが生まれた理由』。
発売前情報から伺えるおどろどろしい雰囲気や、妙に怖いヒロインのキャラクターショットなどから、誰もがホラー系のインタラクティブドラマを想像したが、蓋を開けてみれば実は昼ドラのコンセプトをそのままゲーム化したものだった、いい意味で期待を裏切ってくれた印象深い作品だ。
主人公は大病院の外科医。担当となった自殺未遂少女は、絵に描いたような昼ドラ的解釈で濾過された多重人格者。
バラの花、陶器のかけらなどのキーワードで、突然豹変する少女のカウンセリングを続けるうちに、おのれの過去にも関わるとんでもない運命の輪廻に巻き込まれてゆくという、新聞ラテ欄風のあらすじ紹介がどんぴしゃハマってしまうような王道の連ドラ風ストーリー。

基本的にはテキストで進行して思い出したように選択肢が混ざるサウンドノベル的な体裁。
各話の終盤、話が佳境に入るとムービーパートに入り、そこで無理矢理ドラマチックな盛り上げが施された後、一話終了のスタッフロール。
このムービーパートにおける、当時のポリゴンキャラ特有の大仰なアクションや、大雑把な表情の変化が、これまたいかにも大映ドラマ的なアイドルの稚拙な演技を想起させて、連ドラムードをさらに湧き立ててくれるのだ。
ゲームの中でインタラクティブな操作を一切はねつけるムービーが長々と挿入されたら、普通はうんざりとするところだが、この『マリア』の場合は、むしろ「いよっ、お約束。待ってました!」な気分。
特にヒロインであるマリアが人格豹変時に見せる無理矢理な表情の推移は、伊藤麻衣子や堀ちえみなどの大映ドラマヒロインたちの、喜・怒・哀・楽が明確に区切られたざっくばらんな芝居を、思わず重ねあわせてしまうことだろう。

ヒロインの家を捜索する3Dパートを変化球的に挟みつつ、この昼ドラ風インタラクティブドラマがやがて行き着くのは、登場人物ほぼ全員が運命の渦に強引に絡め取られるお約束のクライマックス。
昼ドラとゲーム。一見あまり接点がなさそうな両カルチャーを見事にお見合い結婚に導いた、90年代コンシューマ産インタラクティブドラマの密かな佳作。
続く続編『マリア2 受胎告知の謎』は、設定や登場人物などは引き継がれているものの、昼ドラテイストが大きく減退して、一作目ほどのインパクトに欠ける無個性な作品に留まってしまっている。
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2014/09/04 | Comment (3) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |そう、よく知ってるじゃねえか。これは全世界の人々と、日本のごく一部の物好きの間で話題沸騰のオールインワンエンターテイメントマシン、Xbox One。我が家の新しいファミリーだ。ケーブルとか齧ったら飯抜きだぞ!
漆黒の外箱を心高ぶらせながら開封し黒い梱包材を抜き出すと、出てきたのは黒光りする本体とKinect。オールインワンはオールブラック。
Kinectとマイクの設定も拍子抜けするほどあっさりと終わり、ちょと長いアップデートの後に出てきたのは、まだWindows7ユーザーでタブレットもAndroidなオレには目に新しいメトロUI。

戸惑いながらメトロUIと格闘するオレにアプローチしてきたのは、「Xboxって言ってみてください」という音声入力モードへの誘い。
ちょっと照れつつ「エックスボックス」と軽く発声したその先には未来が待っていた。
BowWowWowのヒット曲に"チワワは素敵な合言葉"なんてのがあったが、真の素敵な合言葉はXbox。
これを枕詞に始まる音声入力によって、オレはついにリモコンボタンだのマウスだのといった数十年来のドン臭いインターフェースから解放されたのであった。
Xbox 360のKinectを体験済みの人にとっては今更の話だろうが、Kinect童貞だったオレにとってはあまりにも鮮烈な初体験である。

「Xbox 音声入力モード」の一言から始まる最新のインターフェース体験。
この魔法の言葉によって緑にハイライトされた文字には、もうカチャカチャと間抜けにカーソルを合わせる必要はない。
「ピン留め」、「ホーム」、「ストア」。この三言で基本画面を行ったり来たり。そこから派生する語彙も想像以上に多彩だ。
飯を食ってようが、洗い物をしていようが、タブレットやスマホをいじってようが、わんこの毛づくろいをしていようが、どんな両手がふさがったシチュエーションだろうが、いつでもXbox Oneにアプローチすることができる。
掃除機をぶん回しているときでも、騒音を物ともせずこちらの音声指示を認識してくれたのには、ちょっとビックリした。

Xbox Oneでテレビを眺めているとき、Blu-rayディスクや動画系アプリを観ているとき、メディアプレイヤーで音楽をときなどは、この音声入力の恩恵をもっとも感じられるだろう。
「プレイ」、「ストップ」、「早送り」、「次の曲」、「ポーズ」、「早送りスキップ」。手にしたコーヒーカップをテーブルの上に置く必要なく、リモコン抜きで自在にコントロールが可能だ。
オールインワンエンターテイメントシステムは、パソコンとはまたちょっと違ったベクトルのマルチタスクマシン。
Xbox OneとKinectさえあれば、リビングが究極の"ながら空間"に一変する。これはオレのウチナカライフスタイルを、今日から一変させてくれるデジタルガジェット。
「Xboxオン」の一言で「ピコピン!」と起動し、映画にゲーム、スカイプ通話と、コントローラーやリモコンレスでいつでも始まるオールインワン体験。

Xbox Oneは廉価ゲーミングパソコンなんかじゃない。このハードでなければ体験できないことが山ほどある。
そしてそれはXbox 360のときとは比較にならないほどの、現在進行形の進化をたっぷりと含んでいるだろう。
今こうしている間にも、Xbox Oneは刻一刻と変化している。今できていることは、これから数年のうちに体験できる数多の夢見るようなできごとの、ほんのプロローグなのだ。
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2014/09/05 | Comment (4) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
新しいゲーム機を購入して、とりあえず一刻も早くゲームを遊びたい人と、インターフェースや各機能周りをひと通りチェックしてみたい人の二派に別れるとしたら、私は明確に後者です。
Xbox Oneを手にしたその日は、特に音声入力モード周辺を弄くり倒すことに夢中になって、ゲームにはほとんど手も触れませんでした。まあ『TitanFall』がなかなか落ちてこなかったってのもありますけど。
そしていざ『Titanfall』が遊べるようになっても、今度は各種アプリを試してみるのに忙しくてまたもや後回し。
だってこっちにとっては、Xbox Oneは単なるゲーム機に留まらないガジェットという位置づけなんだもん。

ロンチで配信されたアプリは、メディアプレイヤーや動画編集スタジオ、Blu-rayプレイヤーなど、基本機能的なものがほとんどでしたが、Voice Studioはその中の一つ。
音声入力モードの品質向上のために、様々なボイスサンプルデータを収集することを目的としたアプリで、あくまでユーザーに協力を頂いている建前からか、アプリにしては珍しく総計50Gの実績が付いてきます。
音声入力がブラッシュアップされるのは、巡り巡って自分の益にもなることですし、おまけに実績も貰えるとあって、さっそくやりまくってみたのですが、「『Titanfall』を後回しにしてそっちか!?」とツッコまれたら、ちょっと返す言葉がないかもしれません。

性別、年齢はともかくとして、出身県まで入力を要求されるのは、イントネーションの違いを考慮してなんでしょうか。
そしてサンプルプロフィールを作れば、あとはノイズチェックを経て、画面に表示される文字を順に発声して、そのデータを送信するだけ。
地道な協力ですが、これがやがて将来的には私の滑舌の悪い不明瞭な発声をしっかり聞き取ってくれる参考になってくれると思えば、さほど苦にはなりません。
さっそくKinectセンサーに正対して音声データ収録開始。と、始まるやいなや、開け放たれた窓からけたたましく飛び込んできたのは、ジェット機の凄まじい轟音。
基地の近くに住んでれば、もう慣れっこになってしまってる米空軍機のエンジン音ですが、Kinectセンサーの集音マイクにとっては慣れてるどころの騒ぎじゃないでしょう。
大轟音に私の声がほとんどかき消されてるようなサンプルデータを、「果たしてこれが何かの参考になるんだろうか」と申し訳なく思いながら送信。

これだけではさすがにアレなので、無粋な米軍機が静まるのをまって再チャレンジです。
このVoice Studioには、音声の聞き分けのためにスピーカーから音楽やノイズなどの様々な音を鳴らして、その上で声を収録するパターンもあったりします。
そして今回選ばれたのはジャングルの環境音。「ぱおーん!」というゾウの吠え声や、「うきっ、うききききっ!」なんてサルの鳴き声などが、ずっと鳴り響いているシチュエーションなのですが、この臨場感溢れる動物の鳴き声てんこ盛りに、我が家のわんこどもが敏感に反応してしまい、「わんわんわんわんわんわんわん!!!!」と一斉に吠え出す始末。
それでもジャングル環境音は、我関せずで鳴り続けるもんですから、わんこ軍団の一斉シャウトも当然響き続けるわけで、犬の吠え声で私の声がほとんどかき消されているようなサンプルデータを送信しながら、私は「こんなもん送られても、向こうは困るだけじゃないだろうか」などと、再び申し訳ない気持ちになるのでした。
(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2156.html
2014/09/06 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
Xbox Oneに首ったけの日々だが、さすがに昨日の深夜はそれをほっぽりだしてWOWOWのUSオープン中継に釘付けになっていた。錦織がジョコビッチを下して決勝へ駒を進めた歴史的な試合だ。
かつて伊達公子が女子シングルスのトップ戦線で戦っていた頃。フェド杯やウィンブルドンでグラフと激闘を繰り広げた翌日なんかは、興奮して居てもたってもいられなくなり、ラケットとシューズを引っ張りだしてコートの予約に奔走したものだった。
しかしさすがに歳を重ねるごとにテニスで走り回る気力は次第に失われ、気づけばコートとは久しく疎遠になってしまっていた(なのに未だにグランドスラムに出場し続けるダテックは、山本昌に負けないくらい、何かがおかしい)。

だけどやはりああいう試合を観てしまうと、昔の血が再び滾ってくる。
こう見えてもオレだって、学生時代に勧誘のときだけ疑似餌の女の子を並べてナンパ系を装うガチ系テニスサークルに騙されて入ってしまい、「話が違う……」とぼやきながら球拾いをしていたキャリアを持つ男だ。
日本中でインスタントに沸き上がっている、このテニスフィーバーの乗らないわけにはいかないだろう。
愛用していたブリヂストンV-QB2.6は、『Quest for Fame』を遊ぶときのギター代わりの役割を経て、今や物置の奥深くだ。
だが案ずることはない。今のオレにはXbox Oneと『Kinectスポーツライバルズ』がある。
シューズがなくとも、ラケットが見当たらなくとも、Kinectの前に立てば、オレはいつでもテニスへの情熱と、あの無為な球拾いの日々を思い出すことができるのだ!

『Kinectスポーツライバルズ』に収録されている6つのスポーツの中で、テニスは個人的に一番操作の把握に手間取った競技だった。
飛んでくるボールに合わせてフォアかバックハンドでタイミングよく腕を振るだけ。
結構ややこしいサッカーやクライミングなどと違って、テニスの操作はボウリングと並んで、元の競技の動作をさらに簡略化したシンプルなものなのだが、オレはついボールを追いかけて左右にアクティブに走ってはKinectセンサーの認識範囲から飛び出してしまい、自ら必要以上に事態をややこしくしてしまっていたのだ。
足は動かさずにモーションは腕の振りだけ。それをなんとか飲み込んでしまえば、走らずに済むこれほど横着で楽なテニスはないのだが、それでもつい横に動いてしまいそうになるのを抑えるのは、思ったより大変である。

まずはタイミングを覚え、スライスとトップスピン(実際のショットと同様に、腕を下に切るように振ればスライス、こすり上げるように振ればトップスピン)をものにし、サーブの打ち分けをマスター。
体を使って段階的にテクニックを習熟する過程は、やっぱりコントローラを通じた従来のテニスゲームとは感覚がちょっとばかり違う。
そしてラリーが続いてしこり合いの様相を呈してきたときの、あの息の詰まるような我慢比べの雰囲気は、体感ではないテニスゲームでは、なかなか味わえない緊張感だ。
気づけばラケットを握っているつもりの腕を振るたびに、「うっ!」とか「はっ!」などと息を吐き出すような唸り声を上げていることだろう。
ラリー合戦の末に根負けした相手がふらふらと打ち上げたチャンスボール。今だ、スマッシュだ!
千載一遇のチャンスに慌てたオレは、ついうっかり前に向かってダッシュしてしまい、テレビに激突しそうになってようやく我に返るのであった。

エースを決めればガッツポーズ、ミスショットをすればラケットに八つ当たりするフリ。コントローラの楔から解き放たれたオレに、キメられないアクションはない。
ルコント、マッケンロー、ムスター、ベッカー、ノア、サンプラス、そしてもちろんエアケイだって。慣れてくれば憧れやお気に入り選手の物真似を入れる、カラオケならぬテニスオケみたいな楽しみ方だってできる。
もう当てにもならない公営コートの抽選に期待する必要もない。テニスコートはいつでも我が家にある。
あとは物置の奥からラケットを見つけ出してきて、それを振り回せばほぼ完璧なんだろうが、うっかりすると家財に甚大な被害を与えてしまいそうだから、そいつはちょっとよしておいた方がいいかもしれないな。
(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2157.html
2014/09/08 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |