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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【踝兄弟劇場第一巻 麻雀編】

   ↑  2012/10/03 (水)  カテゴリー: セガサターン
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ユーメディアのブランド名で知られるアローマは、一般にはプレイステーションの『70年代風ロボットアニメ ゲッP-X』で知られているみたいですが、私がここの名を聞いて真っ先に思い出すのは、声優ゲームの怪作『ザ・スターボウリングDX』です。
他にも『同級生麻雀』や、単なるアニメのファンディスクなのに、どういうわけかX指定がついてしまった『天地無用!魎皇鬼 ごくらくCD-ROM』など、まるで公園をうろつく不審者の行動みたいに脈略のないラインアップで、ユーザーたちを困惑させたメーカーでした。
こういう悪い意味で好き勝手やってるところは、得てしてワケの分からないところに力を入れたがるものですが、このアローマも例外ではなく、まだソフトのリリース点数もろくに無いのに、ファンクラブ会員向けの会報だけは熱心なペースで発行していたのです。
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踝(くるぶし)兄弟は、その会報の顔となったキャラクター。
猿に似た踝星の第一王子、悶太郎と、タコみたいな外見をした第二王子、玉太郎の兄弟。まぁ今で言う"ゆるキャラ"みたいなものですが、アローマにとっては、ソニックみたいに自社の顔となるキャラクターだったのでしょうか、無謀にもファンクラブ会報の枠を超えて、一般販売のゲームにしゃしゃり出てきたのです。
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「こんなすっげーゲームはユーメディアにしか作れない」
そんなヤケクソとも開き直りもとれるキャッチコピーと共に登場したのが、この『踝兄弟劇場第一巻 麻雀編』。
踝兄弟を始めとするユーメディア会報のゆるキャラたちが登場する麻雀ゲームですが、麻雀部分は基本的にシャノアールの『麻雀悟空 天竺』をベースにしているので、ごくごくオーソドックスなガチ麻雀。
しかしそれを彩るのが、いかにも狙いすぎたキャラクターたちと、吉田戦車の打ち損ねポップフライみたいな不条理ギャグ風のサイドストーリー、そして恐らくアローマの社員や関係者によるものと思われる、神経を逆撫でする生ボイスとなれば、それはもう珍味を通り越して、「これ………、食べられるの?」と疑って掛かりたくなってきます。
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そしてエクストラ的存在なのが、テレホンショッキングと題された、踝兄弟グッズ紹介ムービー。
もっともこれとて、やはり社員と思しき二人組が、全身タイツを着込んで勝手におちゃらけているだけの実写映像。
♪いちかばちかのアローマどこいく?「いちかばちか過ぎるよ!」 ♪入荷ゼロはいやん(はぁと)「注文するわけねえだろ!」など、ツッコミどころ満載な自虐テイスト溢れる、ごく一部で話題となったゲーム主題歌(踝兄弟行進曲)も、案の定メイド・イン・内輪。♪あ、よいしょ じゃねえよ!
身内の間だけで「ちょっと変でいいんじゃない?」と面白がっているものを、調子に乗って広く世間に放つことの無謀さを、反面教師的に教えてくれるソフトと言えるのではないでしょうか。あうあう。

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2012/10/03 | Comment (2) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【唐沢なをきの大富豪】

   ↑  2012/10/04 (木)  カテゴリー: PCゲーム
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ある日、いつものように何の気なしに読売夕刊を開いてみたら、そこに唐沢なをきの4コママンガが、当たり前のように載っていた衝撃ときたら。
かつての読売夕刊には、鈴木義司の「サンワリ君」という4コマが、実に40年近くにわたって連載されており、2004年に鈴木先生が逝去してからは、読売夕刊社会面4コマの座は、ずっと空席のままだったのです。
そこにまさかマンガ倫理にもとる狼藉をさんざん繰り返してきた居座ろうとは!
いや、確かに以前にも夕刊フジに連載を持っていたこともあったかもしれませんが、しかしフジと読売では、漫画ローレンスと少年ジャンプくらいの違いがあります。
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「必殺山本るりこ」では、女子高生に毎回サディスト的な行為を繰り返し、「カスミ伝」では読者を置いてきぼりにした実験に興じ、「からまん」では稀少生物を虐待し、「ホスピタル」に於いては人体破壊描写を極めきった唐沢なをきのことです。
読売で始まった連載は、今のところは「サンワリ君」の伝統を受け継いだ、なにごとも起こらない平穏無事な新聞4コマとなっていますが、どうせそのうち新聞記者に絵を描かせたり、あの狭いスペースに無理矢理36コマくらい詰め込んだり、版画になったり、「サンワリ君」そっくりのタッチになったりするに決まってますとも。と言うか、それを期待してますとも!
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一見毒の無さそうな絵柄だからか、意外とあちこちで重宝されている唐沢先生ですけど、「電脳炎」や「電脳なをさん」など、そっち寄りの作品が目立つ割りには、ゲーム絡みの仕事は案外少なかったりします。
ビデオゲーム系では、ボトムアップから発売されたWindows用ゲーム、『唐沢なをきの大富豪』くらいのもの。他にはコーエーから出た『ゲームデザイナーの野望』というカードゲームも、あったような気もします。
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この『唐沢なをきの大富豪』も、基本的には唐沢キャラクターが出てくるだけの、ごくごく普通のトランプ大富豪。
トランプが版画でできていたりとか、山根青鬼タッチのキャラが紛れ込んでいるとか、プレイヤーにトランプの絵柄を描かせるなんてフィーチャーは為されておりません。
そんな「これだったら、別に唐沢なをきでなくてもいいじゃん!」テイストは、現在読売夕刊連載中の「オフィス ケン太」に通じるものがあるかもしれませんね。

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2012/10/04 | Comment (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Fire Pro Wrestling】悶絶くすぐり地獄

   ↑  2012/10/07 (日)  カテゴリー: XBOX 360
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くすぐりだって立派な格闘の技なんです!
XBLA版『Fire Pro Wretling』のクラッチ技で、唯一のネタ系と思われがちで、オンライン対戦でこれを使ったりすると、「ふざけてんじゃねえ!」とブチ切れる外国人(まるで技がナマで入っちゃったときのアドリアン・アドニスみたいに)とかも、たまに出てくるこのくすぐりですけど、決しておちゃらけ技と侮ってはいけません。
世紀の大泥棒や数多の悪党どもを手玉にとる、あの峰不二子だって、くすぐり攻撃の前には、あられもなく悶絶していたではありませんか。
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何たって巷ではくすぐリングスという団体だってあるくらいです。
それに、くすぐりフェチビデオの大家である松下一夫監督だって、元を正せばジェットセンター出身のマーシャルアーツ選手。
最初期W★INGマットにセンセーションを巻き起こした、あのマスクマンの正体であるとも噂されているくらいですから。
そんな歴戦の強者が辿り着いた極意がくすぐり。これを以てしても、いかにくすぐりが優れた格闘のテクニックであることが、お分かりいただけると思います。
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そして、同じ技も二人がかりでやれば、威力が倍加したように見えるのが、プロレスのお約束。
マンハッタンコンビのハイジャック・パイルドライバーを始め、ロード・ウォリアーズのダブル・インパクト、ダッドリー兄弟の3Dなど、現実のプロレスに於いても、様々な合体技が披露されてきました。
このXBLA版『Fire Pro Wrestling』でも、眉山のようなリアルプロレス技から、あり得ない系の無茶技まで、いくつかのツープラトン技が存在しますが、その中でもやはり注目されるべきは、羽交い締めくすぐりでしょう。
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これはパートナーが羽交い締めして身動きのとれない相手に、容赦のないくすぐり攻撃を加えるという、大変恐ろしい攻撃。
ファンタジックな他のツープラトン技と違って、リングを離れても応用できるような、非常に現実的な技ですが、おかげでそのビジュアルも、プロレスをしているというよりは、何かの性犯罪に手を染めてしまったかのような、大変危険なものとなっています。
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一通り弄ばれた後の、まるで精気が抜けたあとのような相手のぐったりっぷりも、真に差し迫っている感じ。
このままパートナーにカットを阻止させて、ゆっくりとフォールに入るのもいいですが、できることなら、ここから派手技&アピールでソウルゲージをすかさず満タンにして、「おらおら、まだ終わったと思ったら大間違いだよ」なんてアタッカーズの出演男優みたいなセリフと共に相手を引き摺り起こし、再び悶絶くすぐり地獄を味合わせてやるといいでしょう。

この記事に含まれるtag : プロレス XBLA 

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2012/10/07 | Comment (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Hologram Time Traveler】自称世界初の立体ホログラムゲーム

   ↑  2012/10/08 (月)  カテゴリー: DVD-PG
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その怪しげな筐体は、何の前触れもなく、ある日忽然とゲームセンターに現れた。
洗濯機みたいなボディに半円状のモニターを備えた不思議な形状のそれを取り巻く、好奇心旺盛だけど、そのくせちょっと消極的な人だかり。
それをかき分けて近づきモニターを覗き込んだ俺は、軽く度肝を抜かれた。そのモニターの中では、「スターウォーズ エピソード4/新たなる希望」の冒頭でオビ=ワンに助けを求めるレイア姫さながらに、実写の立体映像が蠢いていたからだ。
このゲームこそが、「世界初のホログラムゲーム」という売り文句で、アメリカでセンセーショナルに売り出された『Hologram Time Traveler(ホログラム・タイムトラベラー』だったのである。
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モニターのちょっと奥まったところに、まるで金魚鉢の住人みたいに動き回る実写の小さい人たち。
思わずその筐体にコインを放り込もうとした俺だったが、一瞬躊躇した。
正確な料金は忘れてしまったが、その時「牛丼一杯食えちゃうじゃん!」と声に出そうになったことだけは覚えている。だから1プレイ400円くらいだったのだろう。
それでも思い切って大金を投じ、このゲームに向き合ったはいいが、ものの一分も経たないうちに、ワケも分からないままゲームオーバー画面を呆然と眺めることになった。
そのプレイ感覚は、かつで『ドラゴンズレア』に初めて対峙したときと、まったく同じ。
それもその筈。この『Hologram Time Traveler』の作者は、『ドラゴンズレア』主要スタッフの一人であるリック・ダイアー。
なんのことはない、『Hologram Time Traveler』も、『ドラゴンズレア』に端を発したレーザーディスクゲームの末裔だったのだ。
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そして「世界初のホログラムゲーム」という売り文句も、香具師の口上みたいなもの。
『Hologram Time Traveler』の映像は、立体でもなんでもなく、凹面鏡を利用した筐体のトリックで、普通のムービーを無理矢理立体風に見せているだけであった。
なんかもう花園神社の見せ物小屋みたいなノリのゲームである。
こういうインチキ臭さは嫌いではないけれど、いくらなんでもこれに400円を立て続けに貢げるほど、俺はお大尽ではない。
それは他の人も同様であったらしく、この『Hologram Time Traveler』も、他のLDゲームのように、物珍しさから注目だけ集めては、遊ぶ者も少ないまま、ゲーセンから早々と姿を消していったのだった。
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そんな進化に失敗した末のヤケクソの産物みたいなゲームも、LDゲームのDVD-PG復刻の流れに乗って再登場。
90年頃のLDゲームと言えば、『マッドドッグマックリー』に代表される、映画顔負けのセットを組んだ実写映像ものが主流になっていたのだが、この『Hologram Time Traveler』の実写ムービーは、それとは対照的に、固定画面のちゃちい書き割りセットの前で、役者たちがまるでコントみたいな寸劇をひたすら繰り返す内容。
何の因果か時間旅行に出るハメになってしまったカウボーイが(LDゲームにはタイムスリップものが多いような気もするが、まあ深い理由も無しに色んなシチュエーションを用意できるからなんだろう)、行く先々で遭遇するLDゲーム特有の絶体絶命シチュエーションも、『ドラゴンズレア』みたいなダイナミックなアニメーションや、『マッドドッグマックリー』のような大がかりな実写劇ならともかく、しょぼい書き割りコントだと盛り上がりようがないのであった。
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もっともこのDVD-PG版は、アーケード版のようなインチキ立体ではなく、素の2Dムービーのまま。
一応3Dモードも新たに用意されていて、同梱の赤青メガネでアナグリフの立体映像が楽しめるようにはなっているが、やはりあのアーケード版の絶妙な胡散臭さの再現には程遠い。
そのすちゃらかコントの連続も、インチキ立体越しだと、それなりに楽しさや味わい深さもあるのだけれど、それ抜きだと、要は素材を調理せずそのまま出されているようなものだからなあ。

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【暗闇の果てで君を待つ】母性を育むサスペンスADV

   ↑  2012/10/09 (火)  カテゴリー: ニンテンドーDS
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イケメンたちに囲まれた紅一点という、これ以上は無いポジションで、林間合宿帰りのバスの中。
しかしバスは事故に遭遇し、気づいてみれば、見知らぬ廃校に閉じ込められているではないか。
そして流れる不気味な校内アナウンスは、イケメンたち一人一人を七つの大罪になぞらえ殺害予告。
さらに罪作りなことに、一行の中に一人内通者が居ると余計なカミングアウト。疑心暗鬼に駆られ、とたんにぎくしゃくしだすイケメンたちの仲。
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そんなのっぴきならないシチュエーションで、ただ一人か弱い女性であるこちらの立場と言えば、イケメンたちからは「お前が内通者ってことはないだろ」と、あっさり信頼を勝ち取り、不気味な殺害予告者からは、「あんたはうっかり紛れ込んで来ちゃった、予定外の人間だからねえ……」と困惑される。
あれ? あたし、この緊迫した状況の中では、もしかして一番お気楽な立場なワケ?
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そして始まるのは、『慟哭 そして…』タイプの監禁型探索アドベンチャー。
マップを巡っては各部屋を探索し、アイテムなどを手に入れて新たな場所を切り拓く。
もちろんこの危険な状況下で女性の一人歩きなんか許してくれるわけはないから、大手を振るって任意のイケメンに同行だ。
みんな一様に主人公には優しいが、しかし二人きりで行動をしてくると次第に露わになってくるのが、イケメンたちそれぞれの、弱みやコンプレックス、心の葛藤など。
どうしよう! イントロダクションでは、どいつもこいつも自信満々で頼りがいがあるように見えていたけど、緊迫な事態下に置かれて、実は揃いも揃ってまったくアテにならない奴らでした!
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こうなりゃあたしが一人で頑張るしかない! アイテム探索に謎解きにと八面六臂の主人公。
まあこの手の脱出型アドベンチャーってのは、プレイヤーキャラが能動的に働かないと話がちっとも進まないので、ゲーム中、最も頼れる奴=紅一点の主人公となってしまうのは、構造的に仕方の無い部分もあります。
主人公も、その辺りのことはきちんとわきまえていて、「このアイテムを使ってみたらいいんじゃないかな?」などと、いちいち男どもを立てる気遣いを忘れません。
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イケメンたちの中で最もギャップが激しいのは、パッケージでは一番目立つ場所に位置している生徒会長。
プロローグでは、一ミリも隙のないリーダーシップ振りを発揮して、このメンバーでは最も頼れそうな奴を印象づけている会長ですが、いざ廃校に舞台が移ると、この人は「こいつが居ると話がややこしくなるから、どっかに閉じ込めとこうぜ!」なんて提案が出てしまうくらい、とんだお荷物のへたれ野郎に変貌してしまうのです。
そんな役立たずのぼんぼんに付き従い、謎解きは全部請け負うわ、命まで救ってやるわ、ついでに心のケアまでしてやるわと、甲斐甲斐しく立ち回る主人公。
思わず「あたしはお前の母ちゃんか!」なんて叫びがでてきちゃいそうな生徒会長ルート。一番オススメのシナリオです。
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それぞれのシナリオでは、事件や人間関係が各々の側面からしか語られないので、自然と全キャラの攻略を積極的に目指してしまうでしょう。
攻略順は好み次第ですが、一種のトゥルーシナリオとても言うべき、高坂先生ルートはメインディッシュに取っておくのが良いかもしれません。
物語の終盤では、主人公の行動次第で、イケメンたちが次々と惨たらしい死を迎えるブルータルな展開もあり。
その果てにあるのは、吊り橋効果により育んだ、砂糖菓子よりも甘い甘いハッピーエンディング。
サスペンスADVとの合体が、ほのかな緊張感と、リズミカルなテンポの良さを生み出した、ニンテンドーDSきっての乙女ゲーム秀作です。

この記事に含まれるtag : 乙女 ミステリ アドベンチャーゲーム 

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2012/10/09 | Comment (2) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |