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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【ザ・ピンボール・オブ・ザ・デッド】

   ↑  2012/03/15 (木)  カテゴリー: GB & GBA
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「フォレスト・オブ・ザ・デッド」だとか、「ワイルド・オブ・ザ・デッド」だとか、「アイス・オブ・ザ・デッド」だとか、「サバイバル・オブ・ザ・デッド」だとか、中には「ドーン・オブ・ザ・リビング・デッド」なんて不遜な上にややこしいものまであったりして、もはや"オブ・ザ・デッド"って言葉は、ゾンビ映画の後置定冠詞みたいになっちゃって、TSUTAYAとかGEOのホラーコーナーに余計な混乱をもたらしています。
この安易な風習は、今やアニメやライトノベル方面にも、周回遅れで波及している始末ですが、そんな"オブ・ザ・デッド"の大安売り状態を見ていると、今から10年以上も前に、"オブ・ザ・デッド"を早々とパロディ的に活用(しかも自社作品をダシにして)してしまった、セガの先見性を思い知らされますね。
会社にとって有益な方向には、ちっとも発動されないところが、ここの先見性の大きな問題点だったりもしますけど。
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そんなセガの『THE HOUSE OF THE DEAD』セルフパロディシリーズの第1弾は、アーケードを中心に展開した『ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド』。
さらに近年には、この『ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド』の発展系とも言える、『ゾンビ式英語力蘇生術 ENGLISH OF THE DEAD』なんて英語学習ソフトが、ニンテンドーDSで登場しました。
そしてこのゲームボーイアドバンスソフト、『ザ・ピンボール・オブ・ザ・デッド』も、『THE HOUSE OF THE DEAD』パロディ的派生作品の一つです。
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『ポケモンピンボール』に『スーパーマリオボール』、さらには『ソニックピンボールパーティー』と、横長画面に横長本体で、あまりピンボール向きには見えないゲームボーイアドバンスは、実は密かなゲームキャラクター系ピンボールの宝庫だったりします。
この『ザ・ピンボール・オブ・ザ・デッド』は、カラフルでライトなイメージが強いGBAピンボールゲームの中にあって、唯一ダークな輝きを放つ作品。
この手の、おどろおどろしいぐちゃどろ系ビデオピンボールと言えば、PCエンジンの『デビルクラッシュ』なんかが思い浮かびますが。本作も『デビルクラッシュ』同様に、フィールド内を蠢くクリーチャーが、通常ピンボールのバンパーの代わりを務めるシステム。
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そこかしこを彷徨うゾンビを、銃弾ならぬ鉄球で、ぐっちゃぐっちゃと叩き潰していくのですが、まぁそこはGBAですから、原作ゲームのようなグロテスクな表現は、ほとんどありません。
『THE HOUSE OF THE DEAD』に登場したボスたちもフィーチャーされ、特定の条件を満たすと、サブ画面に移行して対ボス戦に入ります。
ただ、肝心なボールの挙動が、この時期のビデオピンボールゲームにありがちな、ゴムボールのように軽いふわふわとしたもの。
特にフリッパー周りでは、頻繁に処理落ちを起こしたりして、動きがさっぱり定まらず、またフリッパーのリーチが極端に短いこともあって、ボールをホールドするのは一苦労となるでしょう。



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2012/03/15 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Shoot Many Robots】トリガーハッピー天国

   ↑  2012/03/16 (金)  カテゴリー: XBOX 360
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機械たちの逆襲! 人類に反旗を翻し、地上を埋め尽くすロボット軍団。
世界の終末を告げる者は、恐怖の大王でも、黙示録の四騎士でもなく、人間が自らの手によって作り出したロボットたちだった。
そんなこの世の終わりの中で、機械ども相手に人間様の意地を見せつける奴ら。それはジョン・コナーではなく、トレーラーハウス住まいの赤っ鼻な、すっとこどっこいたちであった。
贔屓フットボールチームのスコアすら計算できない、おめでたい脳みその持ち主なくせに、イスラム教徒だか、中国人だか、火星人だが、地中を這いずるどでかい人食いミミズだか、とにかく自分たちを攻めて来るであろう何かに対しての備えだけは、必要以上に怠っていなかったレッドネック野郎ども。
さあ、「こんなこともあろうか」と蓄えていたトゥーマッチな銃器類を、心置きなくぶっ放しまくれるチャンスの到来だ!
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ゴーストタウン、炭鉱、工場に山岳地帯。米国南部のド田舎を蹂躙するロボット軍団に立ち向かう、アメリカ合衆国憲法修正第2条の申し子たち。
しかし、その道中でも常時ボトルビールを手放さない野郎だ。そのビールで溶けた脳みそで、やれることと言ったら、ただひたすらトリガーハッピー状態で暴れ回ることぐらい。
もっとも、敵のロボット軍団も、そんな鉛玉の豆まき状態に応えるかのように、ひたすらうじゃうじゃと湧きまくるもんだから、世の中ってのは、つくづくバランス良くできているもんだ。
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そのお気楽極楽なトリガーハッピー道中も、ノーマルレベルの後半辺りから、硬度と数を増したロボット軍団の前に苦戦を強いられるであろう。
だが途方に暮れることはない。XBOX LIVEに接続すれば、そこでは自分と同じような、このゲームのすっとこどっこい主人公を操るのがお似合いのボンクラどもが、あなたの参入を待っているだろう。
薄汚いトレーラーハウスで落ち合った後は、それぞれ思い思いの銃器や装備を吟味し、あとはフィールドに飛び出して、トリガーハッピーの四重奏で、油臭いロボットどもに目にもの見せてやるのだ。
例え道中で斃れ伏しても、馬鹿なくせにおせっかいな仲間の誰かが、すかさずあなたの元に駆けつけ、あなたを蘇生してくれるだろう。
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この『Shoot Many Robots』は、やたらとアバウトなゲームシステムを、すっとぼけて味のある、緻密に描き込まれたビジュアルで包み焼きにした、横スクロールシューティングゲーム。
SNKの『メタルスラッグ』を例えに出せば、非常に分かり易いだろう。
その一方で、このゲームは、道中で入手することができる膨大な数の装備を、思い思いに組み合わせて、個性のある戦闘スタイルを作り出すことができる、『Borderlands』を思わせるRPGチックなゲームスタイルも兼ね備えている。
メイン武器、サブ武器、ヘッドギア、バックパック、ボトムスに分かれた各装備には、連射性や有効範囲等、それぞれに一長一短がある武器などに混じって、カクテルグラスや、ねんねこにくるまれた赤ん坊といった、何の役にも立たないネタ装備までもがある。
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ヘッドギア装備一つをとってみても、フットボールのヘルメットから、婦人帽、タケコプター付き野球帽(これを被れば滞空能力が格段にアップするのは言うまでもない)にワシントンのカツラなど、そのビジュアルだけでも多種多彩。
さぁ、個性溢れるコーディネートで、他の赤っ鼻どもに差を付けてやろう。
頭からは紙袋をすっぽりと被り、下はブリーフ一丁。そんな恰好で自己主張しても、それを咎めるような奴は、とっくにロボット軍団の餌食になってしまってる。
ちなみに紙袋は、集弾性が極端に悪くなる特性を持つ装備だが、これをアサルトライフルと組み合わせると、空に向けてくまなく弾幕を張ることができる優秀な対空キャラになったりする。
どんなネタ装備にも、何かしらの長所があったりするから、けっこう侮れないもんだ。
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一部の強力な装備は、マケプレで購入する有料アイテムになっているなど、因業な部分もちょっぴりあったりもするが、まぁそれらを買わずとも、他に有力なアイテムは山ほどあるから心配は無用だ。
とにかくこのゲーム、オンラインのCo-opプレイが抜群に楽しい。
とりあえず弾をばらまきながら、がんがん横に突き進むのが主眼なゲームだから、何も考えてない猪突猛進野郎が仲間に混じっていても、他のゲームと違ってそれほど気にはならない。
むしろインターバルの最中でも、せわしなく銃を乱射しているような、頭とトリガーの緩い野郎が仲間に居た方が、このゲームを断然楽しめるんじゃないだろうか。
トリガーハッピー天国、『Shoot Many Robots』にようこそ。弛緩した脳みそで、思うがままに弾丸を撒き散らそう。ここでは残弾の心配は無用なのだから。

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2012/03/16 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Mass Effect 3】大銀河の粘着男

   ↑  2012/03/18 (日)  カテゴリー: XBOX 360
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遅くなりました。出仕するまでに時間がかかって申し訳ありません、アンダーソン提督。
「やっと来たか! いくらなんでも遅いよ! ゲームを起動させてから、ここに来るまでに丸一日だぞ。やれ、顔が決まらないとか何とか、まるでお出かけ前のご婦人みたいな理由で、だらだらと手間取って。一体何をやっていたのかね」
仕方ないでしょう! 文句を言うなら、前作のキャラクターをインポートしたときに出てきた、「キャラクターの容姿情報を読み取れませんでした」って、ふざけたメッセージに言って下さいよ。こっちだって、まさか一からキャラクターフェイスクリエイトをやらされるとは、思ってもいなかったんですから。
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「別にそんなご大層な顔じゃないんだから、適当にちゃちゃっと作ってしまえばいいじゃないか」
そうはおっしゃいますけどね。いくらいいかげんに作ったキャラフェイスだからといって、数年越しの付き合いにもなれば、そりゃ愛着の一つも湧いてきますよ! 仕方ないから、一からキャラを再現しようと試みては、カスタマイズ画面ではそこそこ上手くいっても、いざゲーム内で動いてみると似ても似つかず、また作り直すの繰り返し。おかげでイントロダクションのムービーを何度も何度も観るハメになりました。もう冒頭のあのガキの顔は見飽きたわ!
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「で、それだけ時間をかけて、満足のゆく再現はできたのかね?」
どうやっても目元がおかしいんですよ。極端にぱっちりし過ぎて、まるで整形にしくじった人みたい。イエス、チャクワス・クリニック!
「まぁそれに何とか慣れて貰う他はないな」
まったくBioWareも最後の最後で詰めが甘いときてるんだから。なんかこの言葉は、『Mass Effect 3』の重要なキーワードになりそうな気もしますけどね。
「今から余計なことを言わんでよろしい! それよりも、閑職に追いやられていた君を呼んだのは他でもない。地球は今、リーパーの侵攻を目の前にして大変なことになっているのだ」
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やけに唐突な展開ですね。西尾維新でもやりませんよ、そんな風呂敷のたたみ方は。
「だから余計なことを言うなっつってるだろうが! とにかく、まずは君に引き合わせておきたい人物が居る。アシュリー・ウィリアムスのことは、当然覚えているよな?」
もちろんです。彼女のことは、右太ももの付け根にあるホクロから、騎乗位好きなところまで、しっかりと覚えております。まるで骨盤と骨盤を叩き合わせるかのような激しい情事を、彼女とは何度も何度も何度も……。
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「シェパード。お願いだから、そういうことを他人にべらべら喋るのは、止めてもらえるかしら」
アシュリー……。
「会いたくはなかったけど、仕事だから……」
いやいや、そんな心ないことを言うもんじゃない。しかし、しばらく会わないうちに、ずいぶんと垢抜けたな。やっぱりアレだな、私たちはよりを戻すべきなんじゃないだろうか。
「再開していきなりそんな話を切り出されても困るし、今はそれどころじゃないと思うの」
いきなりで困るというのなら、また明日辺りに改めて切り出そうじゃないか。どうだ? 明日の夜、一緒に夕食でも。
「今になってシェパードに復縁を持ち出されても、ホント迷惑なの」
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いやいやいや、そんなことはないだろう。あ、もしかしてあれか。あの全身刺青女のことが気になると言うのならば、あれとはもうきれいさっぱり終わりにしてるから。君と別れた後、新たな刺激が欲しくて付きあってみたはいいが、いざ男と女の関係になったら、あれは案外ありきたりな女だった。見かけ倒しとは、まさにあれのことだな。
「あなたの以前の女のこととか、もう本当にどうでもいいの」
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やっぱり私は君じゃなきゃダメなんだよ。君だって私がいない間は、きっと心にぽっかりと穴が空いたような状態だったはずだろ?
「そんなことは全くないから。もう本当に迷惑。お願いだからやめて」
だからそんな思ってもいないことを口に出すなよ。なぁ、お願いだよ、アーちゃん!
「その呼び方はやめて!」
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じゃ、じゃあいきなり昔のようにとは言わないから。とりあえず一晩くらい、こう昔を懐かしんで、あの時のように肌と肌を重ね合わせてだなあ……。
「久しぶりに会って、そんな話しかできないの!?」
だって連絡取ろうにも、君はあれ以来、携帯の番号もメアドも変えちゃってたじゃないか。あれは私を避けたわけじゃないんだろ? おい、どうなんだ!?
「いいかげんにしないと、警察呼ぶわよ!」
おう、呼べるものなら呼んでみろ! 言っておくがな、C-Secのベイリーは私の知り合いだぞ!
「……もうあなたには、つくづく失望させられたわ」
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いや、すまん。ちょっと言い過ぎた。じゃあ、せめて、せめてミクシィのマイミク承認だけでもしておいてくれないか。
「申し訳ありませんが、マイミク承認は知り合い限定にさせてもらってます」
私は知り合いじゃないってのか!
「どうせ人のミクシィ日記にまで、長々とレスをつけてしつこく粘着するつもりでしょうから」
レスをつけるくらい、何が悪いんだよ!
「……あのー、二人とも済まないが、今はリーパーの襲撃を受けている最中で、よりを戻す戻さないの話を長々とやっている暇はないんだが」
あんたは関係ねえだろ! すっこんでろよ、おっさん! あ、おい、アシュリー、どこへ行く!? まだこっちの話は終わってないぞ! ちょっと待てったら! おい、放せ、おっさん! アシュリーーーー! 俺は諦めないからなーーーっ!

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2012/03/18 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【デモリションマン】スタローンは怠けない

   ↑  2012/03/19 (月)  カテゴリー: 3DO
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サイモン・フェニックス(ウェズリー・スナイプス)は、人殺しなんか鼻くそをほじる程度の行為としか思っていない、筋金入りの凶悪犯。
ロサンゼルス市警きっての暴力刑事、ジョン・スパルタン(シルベスター・スタローン)は、このサイモンを追い詰めるが、その際に数十名の人質を巻き添えにしてしまい、過失致死の罪を負わされて冷凍刑に処されてしまう。
やはり冷凍刑を受けたサイモン共々、冷凍刑務所で長い日々を過ごしている間に、アメリカ社会は一変していた。
そこは強度な管理が施された社会となり、社会的に不適切なあらゆるものが、厳しく取り締まられていた。
酒やタバコはおろか、塩すらも禁止。ちょっと汚い言葉を吐いたりすれば、すかさず罰金を徴収される。落書きなんてのは、この世界ではもっとも忌まわしい重大犯罪だ。
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犯罪らしい犯罪なんてのは数十年来、全く起こっていない。もしここで万引きを犯せば、連日トップニュースのネタとなり、家族までもが凄まじい糾弾を受けることであろう。
そんなお花畑みたいなユートピアに、20世紀きっての殺人鬼サイモンが突如として解き放たれたから、さあ大変。
冷凍刑務所から出獄するやいなや、刑務所長以下3名をすかさず血祭りに挙げるサイモンに、もはや駐車禁止の取り締まりだけが主な業務となっていた警察は真っ青だ。
どうしよう。殺人なんて、歴史教科書の中だけのお話だと思っていた。私たちでは、この常軌を逸した犯罪者に全く対応できない!
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慌てた警察は、"伝説の暴力刑事"ジョン・スパルタンを解凍して、サイモンの対処を一任するのであった。
ところが当のスパルタンは、寝ている間に激変していた社会にただ戸惑うばかりで、トイレに入ってもどうやって尻を拭くのかすら分からない有様。
「紙は!? トイレに紙がないぞ!」「紙でお尻を拭くですって!? なんておぞましい!」「俺、なんかおかしなこと言ってるか!? 紙でケツを拭くのが何故悪い!」「ブーッ! ケツハフテキセツナコトバデス。バッキン」「いったい何なんだ、この世界は!?」
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まぁ一見ディストピアものに見えるかもしれないが、そんな大層なもんじゃない。
要はお花畑みたいにお上品な世界に、スタローンとウェズリー・スナイプスを、いきなり野放しにしたらどうなるか。「デモリションマン」は、そんな実験みたいな映画だ。
この馬鹿馬鹿しい設定に、スタローン以下がクソ真面目(特にサンドラ・ブロックにエッチを誘われたときの、スタローンのにやけっぷりは最高だ。直後、この世界のセックスは体を触れずバーチャルで行うと判明してブチ切れ)に取り組んだおかげで、意外と小気味よい映画に仕上がっている。
特にそれまでにインフレ状態となっていたスタローンの強さをチャラにする、ウェズリーのブチ切れて強力な悪役ぶりは冴え渡っている。
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例えどんなアホらしいことであろうと、真っ向から真摯に取り組む。
スタローンのそんな哲学は、同映画のシネマゲームである、このゲーム版『デモリションマン』でもいかんなく発揮されている。
普通、原作映画の主演俳優が、この手のシネマゲームでやることと言えば、「ゲームの中で僕を自由に操作してね」なんて、心の全くこもっていないプロモーションインタビューに出るくらいが関の山だったが、我らがスタローンは違う。
このゲームのためだけに、わざわざ映画と同じ衣装を着込んで、幕間ムービーや実写取り込みパート用に、ちょっとマヌケなブルーバック芝居の大盤振る舞い。
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格闘ゲームパートに於いても、プレイヤーが操るのは、もちろん実写取り込みのスタローン本人。
この有名俳優実写格闘というと、もう一人ジャン=クロード・ヴァン・ダムの名が思い浮かぶが、いかにも積まれたお金に応じてやってますな気配が濃厚なヴァン・ダムに対して、スタローンのそれは、「こういうのは、俺本人がやってなんぼのものだろ!」という、確たる意志が感じられるではないか。
そんな気概のもとに、ブルーバックスクリーンの前で、しゃがみ足払いをしたり、パンチを喰らってのけぞるなんて小芝居に、汗も厭わずチャレンジするスタローン。
「ちょ、スタローンさん。よくそんな青い布きれの前で、パンチだのキックだの一人で素面でやれますねえ、ひっひっひ」
「お前もやるんだ、ウェズリー!(CV・玄田哲章)」
「えええええ、マジっすかぁ!?」
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ダイジェスト進行の映画流用ムービーを間に挟んで、ガンシューティング、格闘、FPS、カーチェイス、4つのゲームパートがループするだけの内容なのだが、よくよく考えてみれば、映画も銃撃戦と殴り合いとカーチェイスの繰り返しだったような気もする。
それぞれのゲームパートは、どれも非常に大味な仕上がりなのだけれど、それがこのゲームの場合には、ちっともマイナス要因になっていないことは、言うまでもないだろう。スタローンの主演作が大味でなくてどうする!?
今や技術の進化は、実際の俳優に瓜二つなCGキャラをゲーム内に登場させられるようになったが、そんなご時世でも我らがスタローンは、自分の出演作がゲーム化されるときには、必ずこう言うだろう。
「で、俺は何をすればいいんだ? 何でもやるぞ。体はなまってないからな!」
『デモリションマン』は、そんな熱く真摯なスタローンが、頭から尻尾までみっちりと詰まった、極上のシネマゲームなのだ。

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2012/03/19 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【毎日が楽しい!綾小路きみまろのハッピー手帳』】

   ↑  2012/03/20 (火)  カテゴリー: ニンテンドーDS
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ニンテンドーDS躍進の原動力となった『東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング』は、色々な意味で非常に罪作りなソフトだったりします。
やたらと長々しいタイトルをつける悪習を蔓延させたこと。実用ソフトは大きな商機があるというムードを作り上げたこと。そして何よりも、市場に新たな購買層を開拓したという幻想を、業界に広めてしまったこと。
しかし、『脳トレ」に端を発したマルチメディア系ソフトは、『英語の苦手な大人のDSトレーニング えいご漬け』、『監修日本常識力検定協会 いまさら人には聞けない大人の常識力トレーニングDS』、『しゃべるDS お料理ナビ』、『財団法人日本漢字能力検定協会 漢検DS』と、それに続く人気作を次々と生み出したものの、そのヒットの規模は少しずつ縮小して行きました。
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そして2007年に入ると、このDSの実用系ソフトバブルも、終焉の兆しが見え始めてきます。
ところがいくらバブルが弾けようと、実用ソフトブームの真っ最中に、「これはイケるぜ!」と柳の下のドジョウを狙って開発を始めちゃったところは、もう今さら後には引けないわけで、バブル終焉後の2007年中頃になると、これらブーム後乗り組の作ったソフトが、完全にタイミングを逸した状態で、ぞろぞろと登場する有様となったのです。
DSで塗り絵をしよう、DSで資産運用、DSで相田みつを、DSでピラティス、DSで般若心経、DSで横山光輝の「三国志」を読もう。
この時期のゲームショップDSコーナーは、こんな間抜けな提案ばかりで溢れかえっていたのですが、既にほとんどの人が、「わざわざDSでそんなことをする必要はない」と悟ってしまった後では、これらのソフトは虚しく陳列棚の肥やしになるばかりでした。
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そんな「柳の下のドジョウ」を狙ってずっこけたメーカーの中で際立っていたのが、パチスロシミュレーター系を専門としていたドラスでした。
『美しくなろう デューク更家の健康ウォーキングナビ』、『カッコよくなろう 角ちゃん式筋トレナビ』、『ひろみちお兄さんの親子体操ナビ』など、ここの出す実用ソフトは、どれもちょっと微妙な有名人とのタイアップが常でしたが、そんな有名人の中でも、一際微妙な存在が綾小路きみまろです。
『脳トレ』のヒットによって開拓された中高年の購買層に絶大な人気を誇るきみまろを起用する。
まぁ確かに戦略としては間違っていないのかもしれません。この新たなシニア購買層の存在が、幻想じゃなければの話ですけど。
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この『毎日が楽しい!綾小路きみまろのハッピー手帳』は、シニア層向けの電子手帳アプリ。
個人データセッティングの段階で、デフォルトの年齢入力が50才だったり(私が正直に実年齢を入力したら、「お若いんですね!?」と、きみまろに驚かれました)、最終的なアドバイスが「どうしても名前を入力できない場合は、お孫さんにやってもらってください」だったりと、この時点で早くも「シルバー世代以外お断り」のムードは最高潮。
ちなみに知人一覧を制作しようとしたら、きみまろに「皆さんはまだご健在でしょうか?」と念を押されました。
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知人一覧、予定表、電卓、自作川柳入力、キッチンタイマー、そろばん(電卓があるのに何故わざわざ!?は愚問なのでしょう)、簡易メタボ判定、間違い探しのミニゲームと、ぶっちゃけこのソフトでやれることは、簡易レベルの電子手帳機能のみ。
まぁ、「あんまり難しい機能を付けても、お年寄りは分からないじゃないですか」という言い訳が通らないこともないですけどね。
そして他の電子手帳にはない、このソフトだけのセールスポイントが、綾小路きみまろのありがたい格言。
一日一個のペースで披露されるきみまろジョークは、今の私にとっては正直、罰ゲーム以外の何ものでもないのですが、これを爆笑と共に受け入れられる日が、そのうち私にもやって来るというのでしょうか。
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そんなシルバー世代への配慮がそこかしこに伺える、この『毎日が楽しい!綾小路きみまろのハッピー手帳』。
しかし肝心のシニア層の目に止まらなかったのか、あるいは目もくれられなかったのか、売り上げの方は惨憺たる結果に終わり、お店でも持て余した本作は、やがて福袋の中に紛れ込み、そして心せずしてこれを手にしてしまった非シニア層を、ひたすら困惑させるだけとなったのでした。

この記事に含まれるtag : タレントゲー マルチメディア 

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2012/03/20 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |