- 【Section 8: Prejudice】待ち焦がれるのは新DCM [2011/06/02]
- 【Shaq-Fu】シャキール・オニール怒りの鉄拳 [2011/06/03]
- 【Avatar Superstar】自分の歌声は罰ゲーム [2011/06/04]
- 映画【エア☆ドラム! 世界イチせつないロックンローラー】 [2011/06/05]
- 【Star Raiders】スペースコンバットの復権ならず [2011/06/06]
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パッチは、かねてから問題となっていたマルチ対戦中のフリーズ多発を解消するもの。そしてマップパックにはAbaddonとSky Dockという2つの新パックが収録されている。
Sky Dockはキャンペーンの序盤に出てきた雪景色の綺麗なマップで、パラマウント映画のロゴを思わせるロケーションがとても印象的だ。
Abaddonは溶岩に囲まれた、このゲームのマルチ対戦マップの中ではちょっと異色な、多層構造が特徴的なマップ。
拠点のCPが個室状になっているタイプがあり、ここに戦力が集中しての奪い合いとなると、しっちゃかめっちゃかのカオス状態になる。各種ジャマーが有効的なマップだ。

ただ、この手の有料追加マップにはありがちなことだけど、落としている人が少ないためか、肝心の部屋が過疎状態。
それに『Section 8: Prejudice』のマップは、元々がロケーション以外は代わり映えのしない、4カ所の拠点が対角上に置かれたデザインが殆どなので、このゲームを遊ぶ人は、あまりマップそのものに対するこだわりが基本的に無いのかもしれない。
やはりこのゲームの肝は突発イベントであるダイナミックコンバットミッション。
追加マップよりは、このDCMの追加があった方が、みんな喜んだんじゃないだろうか。
だから今回は、こんなのがあったらいいなという新しいDCMを、勝手ながら提案させてもらおう。

*ホバー戦車砲撃○×ミッション
空中から投下されるは、中立のホバー戦車。そして地面に浮き上がる「○」「×」と書かれたエリア。そして今までは拠点の争奪状況やDCMの始まりなどを事務的に告げるだけだったアナウンスが、唐突にクイズ問題を読み上げはじめる。
「"ツービートは、かつて空たかし・きよしという芸名であった"。○か×かでお答え下さい。なお、不正解のエリアには戦車が砲撃を開始します」
その鉄壁ののコンビネーションから、US-WEST最強と恐れられたダチョウクランの面々は、「これはこっちだろ~」と自信満々に×のエリア最前列に並び、全員揃って一斉に吹き飛ぶ準備を始めるのであった。
後にこのDCMは、エアーストライク(空爆)○×ミッションへと進化することとなる。

*人間ロケットミッション
上空から地上に向かって射出されるのはもう飽きた。これからは地上から空中に逆射出だ。
クイズに不正解すると、お馴染みの「かしゃっ、ういーん、ぱっしゅううぅぅぅぅぅ!」と共に天高く打ち上げられる。引力がブレーキ代わりだ。
ここでもダチョウクランは、不自然な形状のアーマーを着込み、射出と同時に全裸になるという荒技で、「あそこには例えSicといえども敵わねえよ」という不動の評価をモノにするのであった。

*コンボイ吊り下げアップダウンミッション
煮えたぎる溶岩の海にクレーンで吊り下げられたコンボイ。クイズの正解、不正解に応じてコンボイが上下するのだが、ご存じのようにこの溶岩地帯はほぼ即死ゾーン。
「マジで洒落んなんねえ!」「(ガチで)殺す気か!」などと、目で真剣に訴えながらも、溶岩の海にコンボイが沈むと大袈裟なリアクションで悶絶する一同であった。
溶岩の海に浮かぶ頭を数えながら「11、12、……あれ、1人足りない」などと洒落にならないことを呟くアシスタントの永井美奈子と、その隣で顔面蒼白になる飯星景子。
後に「やり過ぎだ」「いい加減にしろ」「今に死人が出るぞ」などと、あらゆる界隈から批判のやり玉に挙げられる問題ミッションとなる。

*ホバーバイクスタントミッション
タカハシレーシングのスタントマンが操るホバーバイクに同乗し、クイズにチャレンジ。
しかし何故か道中に、燃えたぎるナパーム弾や異様に横長となったコンボイなどが放置され、そのど真ん中を突っ切るハメに。
ここで名を挙げたのはダチョウクランではなく、xxDEGAWAxxというタグ名の野良プレイヤーであった。
タカハシレーシングのスタッフはこう証言する。
「ダチョウクランはビビリ芸だけど、あのxxDEGAWAxxってのは違う。だってあいつ、全然怖がってないんだもん。シールドゲージがなくなってマジでヤバいって言ってるのに、『おいしいからミサイルタレットの前を横切りましょう! 観戦者どこだ!?』言う奴なんかこいつだけだ」

*灼熱サウナダジャレミッション
120度を超えるサウナの中に閉じ込められる一同。サウナの前に用意された"お題"の品々(ビーコンやリペアツールなど)で上手いダジャレを言えば、ここから無事解放されるのだ。
「では、ダジャレ大会を始める前に、みなさんを和ませるために、ここでスペシャルゲストをお呼びいたします。アワ・スター・イズ・ランディング」
上空から片膝立ちで降り立つのはスターにしきのあきら。そして始まる歌謡コンサート。
「♪あいしてるー」「あいしてるー!」「♪とってもー」「とってもー!」

最初はコーラスするなどしてノリノリだった一同だが、にしきのの歌がいつまでたっても終わらないのに業を煮やすと、やがてSection 8、Arm of Orion両陣営揃って「やーめーろー! やーめーろー!」の大合唱。
これをアンコールと誤認したにしきのは、さらにコンサートを継続。やがて1時間が経過し、限界に達した一同のアーマーはガンガン減り始め……。

これらのDCMをクリアでアンロックされるのは、Section 8プレイヤーにとって憧れの、あの伝説の唐草模様アーマーである。
Section 8、Arms of Orion双方が真の意味で連帯意識を持てそうな、そんな新しいDCMの数々が来る日を、期待して待とうではないか。
(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-71.html
2011/06/02 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
あらゆるドラゴンの父祖である偉大なブルース・リーは、詠春拳やボクシングなどの格闘技を編纂して、自ら截拳道という武術を編み出しましたが、今回取り上げるブラックドラゴンもまた、自らの手によってオリジナル武術を編み出した、パイオニア精神溢れる武術家なのです。
それはカンフーとバスケットボールを融合させた、その名もシャックフー(Shaq-Fu)。
そしてその偉大なマスターこそが、シャキール・オニール。愛称はシャック。
もう説明は不要な存在でしょう。216センチ、150キロの巨体でコートの上を竜巻のように席捲する、NBA史上最強のセンタープレイヤーです。

最近ではWWEのリングにも登場したシャックですが、あのビッグショーと並んでも全く遜色のない体格(背はビッグショーよりも高いし、体の厚さでもまるで見劣りしない!)は、シャックフーという武術の威力に充分な説得力を与えていましたし、最後の最後には、何とビッグショーをタックルで吹っ飛ばしてしまいましたっけ。
シュートの勢いでゴールをぶち壊すこと数度。そんな規格外の戦闘力を誇る彼が、そのシャックフーの妙技をいかんなく発揮するこのゲーム。

チャリティーゲーム出場の為、はるばる東京にやってきたシャック。
試合開始までにちょっと東京観光を決め込もうと、あきらかに東京には見えない街に繰り出したシャックは、たまたま通りがかった小さなカンフー道場の老人から、「ちょっと魔界まで行ってネヅという子供を助けてきてくれんか?」という妙な依頼を受けます。
「何訳の分からねえこと言ってんだ?俺はこれからチャリティーマッチに出るんだっての!それに根津甚八は子供じゃねえだろ!」
「そんなつれない事言わず、ちょっとこのポータルに」
「ポータルって何だよ!うわああ!」
そんなこんなで魔界に放り出されたシャック。老人が魔界に送る戦士として、なんでシャックに白羽の矢を立てたのかは不明ですが、まあ、ネコ娘だの溶岩魔人だのロケットパンチを放つ改造人間だのが待ち受ける魔界のこと。
送り込む人間も規格外の奴がいいと判断するのは、当然のことかもしれません。

そしてまるで統一性のない魔界の敵たちを、格闘ゲームの流儀で相手にするハメになるシャック。いよいよシャックフーの出番です。
弱、強のパンチ、キックボタンの他に、ダッシュボタンが装備されているのが、このシャックフーの特徴。
これを後方入力と共に押せばバク転回避。前方入力と同時に押せば、ダッシュ移動でいっきに距離を詰める。
シャックの場合は、まるでコート上でボールをドリブルしながら突進するかのようなステップでダッシュ。
そしてシャックの主武器は、その長い足から繰り出されるマーシャルアーツ風のサイドキック。
そのキックのフォームは、『死亡遊戯』のジャバールそっくりですが、まあ同じ規格外長身バスケ選手ですから、そりゃそっくりにもなるでしょうとも。

ただ、ゲーム画面に対してキャラクターが小さいことが災いしてか、シャックの規格外ボディの利点をまるで活かせず、全体に迫力不足なことは否めません。
やっと探し出したネヅと言うガキは、どっからどう見ても悟空のパチモノみたいな奴。しかもこいつはカメハメ波みたいな技を繰り出して襲いかかってきました。
ラスボスに至っては、ミイラ男の出来損ないみたいな奴。冷静に考えれば、なんでバスケ選手がこんな奴らと闘わなければならないんでしょうか。
いや、それ以前に、素直にバスケやれや、シャック!
ちなみにシャックの必殺技は、シャック竜拳という名です。これ、ネタじゃありません。本当です。
<北米版 / プレイにはジェネシス本体かメガキーが必要です>
この記事に含まれるtag : スポーツゲーム
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2011/06/03 | Comment (1) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
『Lips』や『Sing Star』を筆頭に、『Sing It』、『Karaoke Revolution』と、海外市場を席巻するカラオケゲーム。
基本的には単なるカラオケなんだけど、これらのゲームがパーティーアイテムとして如何に強力かは、去年『Sing It』にさんざんお世話になった俺は身に染みて知っている。
キネクトの登場で旧態依然の形から新しい次元に進化しそうな兆しをみせているカラオケゲーム。その波が誰も頼んでいないのに、インディーズゲームにもやって来た!
それがこの「アメリカン・アイドル」をモロにパクったロゴが輝く『Avatar Superstar』だ。

『Lips』や『Sing It』の必需品であるUSBマイクの他にも、キネクトのマイク、さらには音質は落ちるがヘッドセットのマイクにも対応している、実に無駄な親切仕様。
だけどカラオケゲームというのは、楽曲を揃えてなんぼのジャンル。それをこのインディーズゲームに期待するのは、ハナから無理なことはこちらも承知している。
一応4曲ほどデモが収録されているけど、こんな得体の知れない曲が歌えるわけがない。
オケはこちらで用意してハードディスクにぶち込んでおけってことでしょ? はい、よござんすよ!
さぁ、それじゃかつて"桜上水のフィル・オーキー"と異名をとった、オレの美声をいっちょ披露するか!

サウンドトラックに乗せて歌っている間は、大観衆の前でステージングを決めるおのれのアバターが、延々と映し出される。
これを作ったのは、あの悪名高い『Avatar Alarm Clock』や『Avatar Avenue』を出した、とりあえずアバターを使えば何とかなると思っているところ。
まぁいかにもここらしい他愛のないアバターものかと脱力しながらマイクを置くと、なんといきなりモニターのスピーカーから、鼻歌レベルの無警戒な自分の歌声が、何の予告もなしに再生され始めたではないか。

こっちの歌声を録音していたなんて聞いてねえよ! しかもそれを、こっちに何の断りもなくいきなり再生すんじゃねえよ!
よりによって"桜上水のフィル・オーキー"とまで異名をとったほどの、オレのへったくそな歌を。
陶酔して歌うのは構わないけど、その直後に自分の歌声を冷静に聴きたい奴なんか居ねえっつの! どんな罰ゲーム用ソフトだ、これって!
(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-69.html
2011/06/04 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
「我々が最初に聴くのは母親のビート。だけど世界中のノイズに包まれているうちに、誰もがそのビートを忘れてしまう。……だが、そのビートを失わない奴も居る」
そんな大仰なイントロダクションと共に紹介される、名前もパワーとこれまた大仰な男。
しかしその見てくれは、どっからどう見ても「ナポレオン・ダイナマイト」のパチモノ。
大袈裟な名前の童貞オタク野郎が主人公。さぞやこの映画も「ナポレオン・ダイナマイト」の志の低いクローンかと思いきや、序盤のいかにもなオフビートっぷりから一変、物語は怒濤のスポ根王道へと突き進むのであった。

主人公パワーの特技はエアドラム。本物のドラムは一度も叩いたことがない。
「本物叩けやぁ!」と誰もが画面目がけて入れたくなるツッコミは、もちろん周囲の人間から嫌と言うほど浴びせられている。
そんな履歴書に書くのも憚られるような特技。しかしパワーはこれにこだわり続ける。それは何故か? だってパワーは、マジでこれしか取り柄がないのだから。

周囲から馬鹿にされっぱなしで、勤めていた銅工場もクビになったパワーは一念発起。賞金わずか2000ドルのエアドラム大会への出場を決める。
そこで出逢ったのが、両腕をなくした元ドラマーの熱血コーチ。
「本物のドラムなんか誰でも叩ける。だけどエアドラムは、そうはいかねえ。見えない何かに向かって魂こめて叩かなきゃいけねえからだ」
そしてパワーは耳の聞こえない少女と出会う。階下でエアドラムの練習に没頭するパワーの元に、溜まらず「うるさい。静かにして!」と怒鳴り込んでくる少女。
「聞こえないのに……、うるさかったの?」「……音を感じたの」
エアドラムという、エアギター以上にあり得ないジャンル(ドラムがないなら、それこそ鍋でも茶碗でも、あるいは自分の太ももでも、叩く代用品はいくらでもある)に対する、そんな馬鹿馬鹿しいまでの意味づけの数々。

そしてこの大会はチーム戦。優勝候補であるセレブなリアルドラマーとその取り巻きたちに挑むのは、パワーが加わったマイノリティ&ホワイトトラッシュの混成チーム。
「スラップショット」や「がんばれ!ベアーズ」を思わせる、負け犬の逆襲スポ根ものの色を強める一方で、物語は二つの父と子の物語をも絶妙に絡め取っていく。
パワーの父親は銅工場のストライキを戦う労働組合長。そして大会でパワーの前に立ちはだかるセレブなリアルドラマーの父親は、そのストライキ潰しを画策する、銅工場の悪辣オーナーなのだ。
そしてライバルのドラ息子も嫌な奴一辺倒じゃない。本物のドラムをいくらでも叩ける彼が、賞金僅か2000ドルのエアドラム大会に固執するのには、彼にしか分からない理由があったし、そしてそこにはパワー親子とはまた別の、親子の深い確執があるのだ。

父親役のマイケル・マッキーン、「glee/グリー 踊る♪合唱部!?」のジェーン・リンチ、ドラ息子役のエイドリアン・グレアニー以外は、聞いたこともないキャストばかりのインディペンデント映画。
だけどインディペンデント系と言っても、ひねこびた映画じゃない。エアドラムという馬鹿馬鹿しい素材を、あまりにもベタベタなスポ根ドラマに仕立て上げた、その開き直りっぷりが心地よく痛快だ。
ラストには意外な(あんまり意外でもないか)スペシャルゲストが登場。あ、それと、Bow Wow Wowの"C30,C60,C90 Go!"をレパートリーに大会に参戦するニューウェーブ女子チームが可愛らしくて、ちょっとポイント高かった。
(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-68.html
2011/06/05 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
『Spacewar!』の登場により幕を開けたビデオゲームの歴史。その歴史は宇宙戦争の歴史でもあった。
『スペースインベーダー』、『Asteroids』、『Gravitar』、『ギャラクシアン』、『スクランブル』、『Space Duel』、『Tempest』。メインストリームを彩った数多の宇宙戦争と共に、ビデオゲームは大きな進化を重ねてきたのだ。
その流れから派生し、一世を風靡したのがスペースコンバットゲーム、或いはスペースコンバットシムと呼ばれるジャンル。
これを定義しようとすると、また色々とややこしいのだが、一般にはコクピット視点や自機後方視点で展開する、3D、或いは疑似3Dの宇宙空間シューティングゲームのことを指す。

『ウイングコマンダー』シリーズや『Star Wars: X-Wing』シリーズなど、多くの人気タイトルを生み出し、かつては一世を風靡した人気ジャンルであったが、今ではコアなファンによって細々と支えられた存在となっている。
一時は保守本流を極めながらも、今ではメインストリームからすっかり退潮して、熱狂的なマニアだけが残った流れは、日本の2Dシューティングゲームなんかの状況に近いものがあるかもしれない。
日本の2DSTG同様、こちらも『X』シリーズなど優れた作品を今でも生み出してはいるが、それらも複雑化してすっかり一見さんお断りの世界と化してしまっているからだ。

そのスペースコンバットゲームの始祖とも言えるのが、1979年にATARIから登場したStar Raiders。
この時代にコクピット視点の疑似3Dシューティングを実現させた野心作であり、後に登場する全てのスペースコンバットゲームの礎となった、エポックメイキングなゲームである。
後にATARI 2600に移植され、このバージョンは現在Game Roomなどでプレイが可能だ。
日本でもナムコが、この『Star Raiders』をそのまま戴いちゃったような『スターラスター』というゲームを、ファミコンでリリースしていたりした。
そんな創成期ATARI看板タイトルの一つであり、あらゆるスペースコンバットゲームの元祖とも言える『Star Raiders』が、スペースコンバットゲームの復権を高らかに掲げて帰ってきた!

歴史的な連続性は無いクセに、何故か今のATARIは、かつてのATARIクラシックのリメイクにご執心なのだが、それらのデキはというと『Haunted House』のようにオリジナルを手堅く現代風にしたものもあれば、『Yar's Revange』のようにオリジナルとは全く関係ないゲームなっていたりと(『パンツァードラグーン』作りたきゃ、他所で作れや!)、開発会社によってまちまちだ。
そしてこのリメイク版『Star Raiders』は、『Yar's Revange』のような「リメイク版にかこつけて、自分の好きなゲームを作っちゃいました」みたいな事態は避けられたものの、その内容はあまり芳しいデキではない。

戦略マップから戦術マップに移動するシステムなど、オリジナルの要素を色濃く踏襲しているのは確かだけど、肝心のスペースシューティングパートが、やたらと作業感が漂う単調なものになってしまっているのは何故だろう。
遊んでいて「あれ? スペースコンバットゲームって、こんなに心躍らないものだったっけ?」などと、ジャンルそのものにまで疑問を呈してしまったのだが、勿論そんなワケはない。『ウイングコマンダー』や『コロニーウォーズ』は、間違いなく面白かった。
リメイク版『Star Raiders』は、これらの旧世代スペースコンバットゲームのプレイ感覚から全く進化していないにも拘わらず、ゲームバランスやスピード感、浮遊感といった、グラフィック部分を除いたあらゆる要素が減退してしまっているのだ。

結局のところ『Star Raiders』は、『ウイングコマンダー』や『Star Wars: X-Wing』といった優れた後継を生み出した時点で、その役割を終えていたのだろう。
だけどどれだけ優れた後継が出ようとも、『Star Raiders』のオリジネイターとしての偉大な功績は揺らぐものではない。
今回のように、うっかり後継者たちに劣るリメイクを作っちゃう必要なんか、そもそも全くないのだ。
それを分からずに、このエポックメイキングな作品のリメイクを、やる気の全く無さそうな開発会社に丸投げしてしまう時点で、今のATARIを詐称する会社の、自社ブランドに対する愛情の薄さが伺えてしまうだろう。
<日本未配信 / ダウンロードには海外タグが必要です>
この記事に含まれるtag : フライトシム XBLA 宇宙 STG
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2011/06/06 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |