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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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音楽【Union - S/T】

   ↑  2009/02/02 (月)  カテゴリー: 音楽
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書店の音楽雑誌コーナー前を通ったら、なにやら妖しい視線を感じる。
気になって振り返ってみると、雑誌の表紙を飾る金髪女性と目が合った。あれは'80年代を代表するパンクロック・クイーン、ベキ・ボンデージ様ではないか。
今月号のDollは、Vice Squadを率いるベキ様と、X(日本のXとは違う)のエクシーンのインタビュー。そしてガールズパンド総括と題した小特集が目玉。
巻頭のガールズバンドの系譜という記事は、紙数の関係からかZeldaやNurseに始まる日本の'80年代ガールズバンドについて駆け足で触れていく程度の内容となっているが、その中で懐かしのユニオンの写真がちょっぴりと掲載されていた。
このスリーピースのパンクバンドを一時期オレは熱心に追っかけていたのであった。
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Unionがこの世に残した音源は、そんなに多くはない。
市民レーベルから出した六曲入りフレキシ(ソノシート)、太陽レコードからリリースした三曲入りEP、メジャーのビクターから出たS.O.S.というオムニバスアルバム(他にNewest Model、Mescaline Driveなどを収録)、そしてライブ録音を収めた無料配布のフレキシ(他にThe Strummers、Gomessなどを収録)。オレが知る限りは、この四枚のみだ。
他に解散ライブの模様を収めたビデオが出ていたような気がするが、もうここら辺は記憶が定かでない。
その中から太陽レコード版EPの一曲をアップしておく。

ただ、この人たちは、その本来の魅力をスタジオ録音には、残念ながら巧く残せたとは言い難い。
特に一番数が多く出回った太陽レコード版EPは、スタジオ録音を意識し過ぎてこぢんまりと纏まりすぎてしまった印象がある。
彼女たちは、不器用でけれんのない、勢いに任せた一本調子なライブに、その最大の魅力があったからだ。
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今となっては殆ど顧みられる事のないグループだけど、ボンクラ十代だった頃のオレにとっては、フェイバリットバンドであり、また憧れの格好いいお姉様方でもあったのだ。
やはり太陽レコードからシングルを出していたヒステリックス(イカ天第一回放送で、生放送中全裸になった事件で有名)には、このユニオンのメンバーが参加していたような覚えもあるんだけど、ここら辺もやはり記憶が曖昧になっているなぁ。

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2009/02/02 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【メックアサルト】新時代を告げるもの

   ↑  2009/02/03 (火)  カテゴリー: XBOX
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日本製のロボットアニメを、垢抜けないフィルターで濾過して出来上がったアメリカ産バトルロボット、その名はメック。
ダサさを通り越して何だか格好よく見えてくる微妙なデザインが魅力のメックだが、その歴史は結構古い。
一番のおおもとは'80年代中期に登場したボードゲームらしいけれど、この辺になるとオイラはさっぱり門外漢で詳しいことは殆ど分からない。
オイラにとってメック(テック)と言えば、'90年代初期に渋谷のドクタージーカンズに存在したバトルテックセンターだ。
鉄騎のコントローラーのようなものを備え付けた大型コクピットが並ぶ、マルチ対戦を前提としたバトルテック(メック)専用のアミューズメントパークである。そんなバブリーなシロモノが、あの頃の日本には存在していたのだ(アメリカでは未だに存在するらしい!)。
コクピット内に備え付けられた計器類が全て飾りではなく、自機や戦場の状況に合わせて動作するという凝りよう。
そして操作の難しさも半端ではなく、ワンプレイの値段の高さ(確か1000円以上したと思う)と相まって、そうそう気安くプレイできる存在ではなかった。
ゲームセンターの大型筐体ではなく、完全にアミューズメントパークのアトラクションの感覚である。
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まぁそんな敷居の高いシロモノだったので、しばらくしてこのバトルテックセンターは日本から姿を消してしまったのだが、オイラにマルチプレイビデオゲームの面白さを最初に味合わせてくれたのは、間違いなくこのバトルテックセンターだった。
その後もメックは手を変え品を変え、様々な媒体で登場したのだが、日本でもサターンやPSで発売されたメックウォリアを始めとして、ビデオゲーム界隈のメックはどうにもしょっぱい作品が多かったのも事実だ。
元々日本産ロボットアニメからのいただきだったメックを、さらに逆輸入した形であるガングリフォンがビデオゲーム版メック以上の完成度を誇っていたことも、さらにビデオゲーム界隈でのメックの立場を悪くしていた。
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そんなメックの大反撃は、XBOX LIVEと共にやってきた。
2003年にスタートしたXBOX LIVEサービスは、あのバトルテックセンターでのマルチ対戦のインパクトをリビングにそのまま持ち込んできたのであった。
XBOX LIVE立ち上げ時の目玉タイトルが、このマイクロソフト版メックであるメックアサルト。
そしてこのメックアサルトは、複雑な操縦性が特徴だった(設定まみれのボードゲームがベースになっているので、この複雑さはある意味セールスポイントの一つだった)過去のビデオゲーム版、PCゲーム版メックから一転、シンプルな操作体系で初心者でもとっつき易いカジュアルな仕様になっている。
この路線転換はメックの魅力を損なうものでは全く無く、むしろその本質的に大雑把さが魅力のゲーム性を逆に際立たせていたりするのだ。
そしてそのネットを介してのマルチ対戦の楽しさは、あのバトルテックセンターそのまま。
ビルのワンフロアをまるまる潰した大袈裟な施設でなければ味わえなかった興奮が、家のリビングでそのまま味わえるとんでもない時代がやってきたのだ。
そしてその新時代の到来を高らかに告げた傑作ゲームが、このメックアサルトである。

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2009/02/03 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

映画【シャラップ・アンド・シング】

   ↑  2009/02/05 (木)  カテゴリー: 映画・DVD
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スーパーボウル会場での国歌斉唱までをも勤め上げた超人気カントリーグループ、ディクシー・チックスのイギリス公演中、折しも火蓋を切ったイラク戦争に絡んで、リードシンガーのナタリー・メインズが「ブッシュが同郷で恥ずかしいわ。」と発言したのが始まりだった。
なにせリスナーの大半を保守派が占めるカントリーミュージック界。これはNOFXがブッシュ批判をするのとは、ちょっと訳が違う。
彼女らは自分たちの今までのファンからのバッシングに晒される事となる。ラジオからは締め出され、CDは捨てられてまとめて廃棄処分される。

彼女たちからしてみれば青天の霹靂だった。元々彼女らはポリティカルな立場にあるグループではないし、本来の政治信条だって穏やかなものだ。
「戦争は嫌よね。」そんな気分でポロッと出た軽口。この時の映像を見る限りその程度の印象だ。
しかしブッシュとイラク戦争を支持する人間たちは、そうは受け取らない。ましてやそれが今まで自分たちが愛でていたカントリーの歌姫たちによる発言である。飼い犬に手を噛まれるとはこの事だ。
小娘ども、お前らは余計な事は喋らず、ただ俺たちに耳障りのいい歌を歌っていればいいんだ(シャラップ&シング)。
「何でこんな騒ぎになっているの?」当惑する彼女たち。「あれは些細なジョークですって取り繕う事はできないの?」
人気の頂点にいるミュージシャンの軽はずみな舌禍事件。日本ならきっと巨大掲示板で囃し立てられ、ミクシィには脊髄反射のニュース引用日記がずらりと並ぶことだろう。ここまでならよくある話だ。
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ここからの彼女たちの腹の括り方が実に見事で惚れ惚れとするのだ。
おのれの言ったことに対する責任はきちんと持とう。それに軽い気持ちで放った言葉だが、よくよく考えてみれば決して間違った事は言っていない筈だ。
それから彼女たちの徹底抗戦が始まる。ラジオ局にも頭を下げはしない。保守派カントリーの大物シンガー、トビー・キースとも真っ向からやり合う。そしてその極みは、自分たちに対する批判を逆手にとったエンターテイメント・ウィークリー誌のセミヌード表紙。
彼女たちを批判する者だって黙ってはいやしない。ダラス公演の直前に送りつけられるメンバーの殺害予告。
これに対し「こんな脅しで私の信念を曲げさせはしないわ。」などと反応したら、いっきにこのドキュメンタリーは安っぽくなるところだが、ナタリーはこの脅迫文に心の底から怯え、何を考えたのか占い師に電話して「私の運勢どうなってる!?」と相談する有様だ。
彼女を笑う無かれ。2ちゃんの殺害予告とは訳が違う。これを送りつけてきた人間は、FBIもマークする札付きの要注意人物なのだ。
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こんな逆風に晒され続ける間に、彼女たちはあの力強い大傑作アルバム"Taking the Long Way"を作り上げ、そして子供まで出産したのだ。
イデオロギーなどに寄りかかることなく、おのれを貫き通した。母とは、女とは、なんと強く逞しい生きものであろうか。
そしてチックスは、カントリーミュージックの枠を飛び越えてさらなる大きな存在となり、やがてあの騒動の発端となったイギリス公演のステージに立つ。
そこでナタリーは、あの時とは違い、今度は覚悟をきめた力強い声で、もう一度例の台詞を口にするのだった。

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2009/02/05 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

音楽【The Cramps - Stay Sick】

   ↑  2009/02/06 (金)  カテゴリー: 音楽
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世界でもっともカルトなロックンロールバンド、The Crampsのリードシンガーにして、ロックンロール界の裏カリスマ、ラックス・インテリアが、2月4日、持病の心臓疾患が原因で死去。享年60。
思わず言葉に詰まってしまうようなニュースが飛び込んできた。
華奢な体をエナメルスーツで包み、正に”変態のショーケース”とでも呼ぶべき怪しげな動きでステージをのたうち回っていた姿が、嫌でも目に焼きついている。
その横で、そんな旦那の姿なんぞ目に入らないようにクールにギターを弾き続けるポイズン・アイヴィー。ある意味、とても理想的で幸せな夫婦像がそこにはあった。

Crampsのディスコグラフィー(それこそ膨大な数のブートレグを含む)の中でオイラがお気に入りなのは、やはりロックンロール原始の衝動をそのままビニール盤に封じ込んだファーストアルバムの"Songs The Lord Taught Us"。
それと並ぶくらい好きなのが、ベースにキャンディー・デルマーを迎えてビジュアル的な猥雑さでは頂点を極めていた頃にリリースされた4thアルバム(あ、"Smell of the Female"を入れると5作目になるのか?)である"Stay Sick"。
この"Stay Sick"、驚く事なかれ、"病気宣言"の邦題で東芝から国内盤もリリースされていたのであった。
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いつまでも年齢不詳のまま、あのミラーボールが世界一似合う猥雑なロックンロールを、いつまでも続けていてくれそうなイメージがあっただけに、この訃報はひときわショックだ。
ロックンロールの表側の象徴、Ramonesは既にこの世になく、そして裏側の象徴として地下で蠢き続けてきたCrampsの長い歴史にも、これで終止符が打たれるのであろう。
Ramonesが活動を休止し、そしてジョーイやジョニーが鬼籍に入った時にも、一つの時代が終わったとは感じなかった。それは裏面、B面であるこのCrampsが健在だったからなのだろう。
そして今、オレの中で一つの時代が終わりを告げた。
R.I.P. Lux。

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2009/02/06 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Fallout 3】メガトン神社

   ↑  2009/02/08 (日)  カテゴリー: XBOX 360
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プレイヤーのホームタウン、メガトンのど真ん中に鎮座し、住人たちも「まぁ在るもんは仕方ないわな。」と何となくその存在を認めてしまい、一部のイカレポンチからは信仰の対象にまでなっている巨大な不発弾。
復興の街、そのど真ん中の不発弾、そしてそれを拝んで暮らす人々。そう、確かこれと同じシチュエーションが登場する邦画があった筈だ。
だけどそれがなんて映画だったかを思い出せず、気になって夜も眠れず悶々とした日々を送っていたのだけれど、ある日テレビに出演なさっていた名取裕子様のご尊顔を拝見していて、その映画がなんであったかにようやく気付いたのであった。
その映画とは、五社英雄監督の1988年作品「肉体の門」。
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田村泰次郎著"肉体の門"の映画化作品は、1964年の鈴木清順版が有名だけど、オレにとって「肉体の門」といえばやはり五社版だ。何故なら清順版には名取裕子様が出演されていない。
そして五社映画でオレが一番好きな作品もこの『肉体の門』。理由は『吉原炎上』以上に名取裕子様が生き生きとしていらっしゃるからだ。
かたせ梨乃と裕子様のインディアンストラップデスマッチ。盲目の傷痍軍人が募金箱から掴みだした現金を受け取った後、気付かれないようにそっと募金箱に戻して体を許すかたせ梨乃(彼女が恋に破れた直後のエピソード)。いい味出しまくりの汐路章と志賀勝。そして警官とMPの一斉射撃で蜂の巣にされる裕子様の凄絶な最後。
見所には事欠かない映画だが、その主な舞台となるのが焼け跡にぽつりと残った廃ビル。
ここをスクォッティングするパンパン(意味はおとうさんおかあさんに聞いてみよう)たちがご本尊として崇め奉るのが、ビルのど真ん中に鎮座する一トン爆弾の不発弾。名付けて一トン神社だ。
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なにせこの一トン神社の御利益は絶大だ。地回りのヤクザが来たって、このご本尊をがんがん叩けば、みんな泡食って逃げ出してしまう。
考えてみれば、ルーカス以外はまともに武装している住人が見当たらないメガトンがこのウェイストランドである程度の平和を保っていられるのは、あの不発核爆弾の存在によるところなのかもしれない。
レイダーやエンクレイブソルジャーたちが押しかけ来ようが、みんなであの爆弾を囲んでがんがん蹴っ飛ばせば、連中だって血相変えて逃げ出すに違いないだろうから。
もっとも「肉体の門」では、最後の最後に一トン神社は炸裂し、かたせ梨乃の”パラダイス”の夢と共に四方八方を跡形もなく吹っ飛ばして終わるのだが……。
それにしても、まさかFalloutと五社英雄がリンクするとは思いもしなかったな。

この記事に含まれるtag : FallOut 

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2009/02/08 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |