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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【Sensible World of Soccer】90年代サッカーゲームの金字塔

   ↑  2022/10/09 (日)  カテゴリー: XBOX 360
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かつてXbox360でLIVEアーケードという区分で発売されていた配信専用ソフト。
海外ストアと日本国内ストアで販売ラインナップに差異がほとんどなくなった現在と違って、360の時代は日本でリリースされないゲームが相当数あり、我々もあれやこれやで対応していたのだけど、最近になって後方互換やセールのどさくさでこれら未発だったタイトルがしれっと国内ストアに登場している例が多くなった。
この『Sensible World of Soccer』(以下『SWOS』)もそんなひとつである。
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360版が発売されたのが2007年。XBLAではかなり初期の作品だが、日本での知名度がまったく無いこともあってか国内でのリリースは見送られた。
だがそのオリジナルは欧州では絶大な人気を誇るエバーグリーンクラシック。
テーブルゲームやアーケードクラシックなどが中心だった初期XBLAにあって、ヨーロッパをターゲットにした定番タイトルだ。
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Sensibleはこれまた日本では馴染みが薄いが、主にAMIGAでこの『SWOS』を始め『Cannon Fodder』や『メガロマニア』といった名作を立て続けに放っていた90年代ヨーロッパの重要メーカー。
スポーツ、シューティング、ストラテジーとジャンルは違うが、いずれもちまちましたキャラクターと戦略性を盛り込んだゲームコンセプトという共通項がある。
当時から高い評価を得ていたSensibleの諸作品だが、元がAMIGAということもあって日本ではほとんど紹介されずじまい。
メガドライブ版やスーパーファミコン版が国内発売された『メガロマニア』が唯一の例外であろうか。
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『SWOS』を説明するには我が国の『ファミリースタジアム』をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれない。
1994年の初代で「サッカーゲームといえばコレ!」の定番の座を獲得し、以後選手データを変えたバージョンが数代に渡って登場した。
同時期に日本でリリースされていたサッカーゲームと比べるとビジュアルはかなり前時代的に映るかもしれないが、ワンボタンにすべてのアクションが集約されシンプルな操作と、パスにホーミング機能がついておらず、最初のうちはボールを繋ぐのも一苦労な習熟と戦略を求められるゲーム性の組み合わせは、やり込めばやり込むほど深みを増す。
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特筆すべきはその選手データの豊富さ。
各国の代表チームのみならず、欧州や南米、アジアの各リーグ、しかもその下位ディビジョンまでをも網羅した、まさにサッカー万国博。
もちろん公認のわけはなく、その名前はファミスタの「おみあい」や「きよすく」のごとくスペルを入れ替えたりしたそれっぽい変名(おかげで日本の選手とかワケがわからなくなってる)、選手ステータスもパラメータの多少の違いでしかないのだが、やはりこういうのはその筋のファンが集うスポーツゲームでは大切な要素である。
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そんなデータを活かすためにシーズンモードやキャリアモードも充実。
シンプルでコミカルな見た目とは裏腹にサッカーマニアも熱中させるやり込み度がこれでもかと充実したスポーツゲームの歴史的傑作。
今でも多くの人に愛され現在進行系で大会も行われている、定番タイトルが名を連ねた初期XBLAでリイシューされるのも納得の一作だ。

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2022/10/09 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Rockstar Games presents Table Tennis】ロックスターテーブルテニス

   ↑  2022/06/20 (月)  カテゴリー: XBOX 360
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卓球は国内外のスター選手が認知され、メディアのニュースにも頻繁に取り上げられる人気スポーツとなっている。
しかしそれも近年からのこと。その昔となるとタモリからは「暗い」とディスられまくり、卓球部などは体育会系ではないような扱いを受けていた。
その風向きが変わってきたのはいつ頃であったろうか。
松本大洋のコミック「ピンポン」が登場した90年代末辺りがひとつの転機であったのは確かだろう。
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ではゲームにおける卓球の扱いはどうだろうか。
ビデオゲームの始祖のひとつである『PONG』のモチーフとなったのは間違いなく卓球であるが、それ以降となるとMSXの『コナミのピンポン』なんて秀作があったりはしたが、野球やサッカーのようなスポーツゲームの定番的な地位には至らなかった。
一応Simple1500に卓球もあったが、あのシリーズは取り上げられていないジャンルを探す方が大変だし、PS2期に至っては代表的な卓球ゲームはイロモノの『いくぜ!温泉卓球!!』である。
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そんな中で最初期Xbox360のオリジナルタイトルとして卓球ゲームの名がリストに上がってきたときは驚かされた。
しかも送り出すのがあの『Grand Theft Auto』のロックスター社。
ラケットで通行人をボコリ倒して路上強盗するゲームを想像する人がいたとしてもおかしくはない。
だが『Rockstar Games presents Table Tennis』というド直球なタイトルと共に登場したのは、これまたドが10個くらい付くようなストイック極まりない卓球ゲームであったから驚きも二乗三乗であった。
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ハイデフを謳う新世代機と足並みを合わせて多くのゲームが華美なビジュアルを売りにする中にあって、『Rockstar Games presents Table Tennis』はとことん装飾を削ぎ落とした表現で異彩を放っていた。
薄暗い会場に卓球台の上だけに灯された質素な照明。事務的に徹する場内アナウンス。
出てくる選手たちには一切の美化が施されず、派手な入場やパフォーマンスも皆無だ。
試合中のBGMも基本的にない。聞こえるのは選手の息遣いと控えめな観客や審判の声。そしてラケットの快音とボールが弾む音。
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そんな質素に質素を煮詰めたような環境だからこそ、4つのボタンでシンプルにスピンを打ち分ける攻防への没入感がハンパではない。
そしてラリーが続くとゾーン突入。まるで世界にはボールを打ち合う二人しかいなくなったかのような演出が入る。
このときのラリーに早くケリをつけたいような、それでいてこの瞬間が永遠に続いて欲しいような矛盾した感情は、ストイックにストイックを極めた『Rockstar Games presents Table Tennis』ならではのものだろう。
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WiiやSwitch、KinectにARといったデバイスの普及によって、現在では卓球のゲームはまたその数を増してきている。
しかしそれらにおける扱われ方は基本的に温泉卓球の延長のような、体感ゲームのお手軽な素材として重宝されているもの。
ストイックなスポーツゲームとしての側面をとことんまで追及した『Rockstar Games presents Table Tennis』の後継は、まだ当分出てくる気配もなさそうである。

<Xbox後方互換タイトル>

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2022/06/20 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Perfect Dark Zero】パーフェクトダーク ゼロ

   ↑  2021/12/13 (月)  カテゴリー: XBOX 360
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ファーストパーティーの大作タイトルが立て続けに登場し、本体の供給が安定してきたことも相まって盛り上がりを見せているXbox周辺だが、先日12月10日は古株のXboxファンにとってはちょっとした記念日。
今から16年前にXbox 360が日本国内でリリースされた記念日である。
四半世紀近いその数字に360の長寿ぶりを改めて思い知らされるが、そんな360の門出を飾ったパッケージタイトルは全6本。
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360の最大の功績はネットワーク対戦のハードルを大きく引き下げたことだが、オンラインマルチプレイの中で最もポピュラーなジャンルはやはりシューター。
ロンチラインナップにあって、そのシューター需要を一手に引き受けたタイトルが、初代Xbox後期にマイクロソフト傘下となったレア社の『Perfect Dark Zero』だ。
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前作となる『パーフェクトダーク』はニンテンドウ64を代表する名作のひとつ。
レアと共に移籍してきたこのIPに、販売元のマイクロソフトも特典のDVDや冊子が同梱されたリミテッドエディションを用意して歓迎。
しかしこの限定版、なまじ多く出荷しちゃった為に通常版の方がレアな存在となる、Xboxパッケージソフトあるあるなオチがついてしまった。
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ファーストパーティーが送り出すロンチとして大きな期待をかけられた『Perfect Dark Zero』ではあったけど、蓋を開けてみれば新世代機感にはイマイチ乏しい、なんとも煮え切らない一作であった。
しかしそれも仕方ない。なにせ本作、元々が前世代機であるゲームキューブで開発されていたゲーム。
それがレア社の買収を経て初代Xbox、さらにはXbox 360 と身柄を何度も移された経緯がある。
もっさりしたキーレスポンスやふわふわしたキャラクターの挙動、非リニアの素っ気ないステージ構成など、全体に漂う前世代機的な感触も無理からぬ話である。
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しかしシューター系のゲームが他に選択肢がない状況ではこれを遊ぶしかない。
Xbox Liveで蘇ったニンテンドウ64テイスト溢れるマルチ対戦でしのぎながら、ユーザーは360のタイトルが出揃うのを待つのであった。
そしてFPSのビッグネームである『バトルフィールド2 モダンコンバット』と『Call of Duty 2』が360発売から半年近くを経てようやく登場。
過渡期のタイトルとも言えるこの二作を間に挟み、いよいよ『ロストプラネット』や『Gears of War』そして『HALO 3』といったシューター新世代を高らかに宣言する作品が登場し、360のFPSTPS界隈は艶やかに花開いた。
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そんな360シューター史の中ではいささか分の悪い『Perfect Dark Zero』ではあるけれど、レア社のタイトルということもあり手厚い後方互換でしっかりと延命。
発売から16年も経つとあっては、当時感じた肩透かしな手応えもすっかり風化してしまっている。
そして2021年にプレイする『Perfect Dark Zero』は、キャラクターの造形やブロスナン時代末期の007映画を彷彿とさせるタイトルバック、主人公ジョアンナ・ダークの声を担当する釈由美子など、ゼロ年代の初めを強烈に感じさせる要素が満載の、懐かしくも心地よいノスタルジーに溢れた一作となっているのだった。

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2021/12/13 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Bankshot Billiards 2】Xbox20周年

   ↑  2021/11/16 (火)  カテゴリー: XBOX 360
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ついに迎えたXbox20周年。
それを記念して日本時間では今朝の3時頃からXboxアニバーサリーセレブレーションがライブ配信されましたが、その中で目玉となったのが初代XboxやXbox360ソフトの新たな現行機への互換タイトルの発表。
その数76。まあ新たな互換タイトルの追加はSeries X|Sの発売以降ピタリと鳴りを潜めていたので、ここでまとめて一気にの感はありますが、それでもこれだけのラインナップが今日からいきなりプレイ可能となるのは充分すぎるサプライズです。
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ただ今回のタイトルをもって、初代及び360ソフトの互換はこれでひとまず打ち止めとのこと。
互換にあたっては、なにより版権や開発元発売元の推移に伴う権利問題が一番の大きな壁になったそうですが、その事情から手を尽くしたがこれ以上はどうにもならないというところなのでしょう。
初代から360にかけてのOnly on Xboxの看板タイトルだった『Project Gotham Racing』シリーズなどが、ついに対応に至らなかったのは悔やまれますが、あれもこれも言い出したらキリがないし、今はとにかく互換作業にあたったチームを労うべきでしょう。
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『Dead or Alive』シリーズにMonolith Productionsの『F.E.A.R.』シリーズ、『Manhunt』に『Sacred 2』など目玉タイトルが多く名を連ねる新互換対応リスト。
その中で四代に渡るXbox20周年を記念するに相応しいソフトとなると、やはりこの『Bankshot Billiards 2』でしょうか。
「なんでそれなんだよ!?」ってツッコミが全方位から入ってるような気もしますけど、Xbox360本体と同時にLiveアーケードタイトルとして配信された、なんの変哲もないカジュアルなビリヤードのゲーム。
『Pool Nation FX』など新時代のビリヤードゲームが出揃っている今、いくら互換されたとはいえ今さらあえて遊ぶ人もそうはいないでしょう。
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360のロンチタイトルのひとつであるのですが、このゲームはさらに前歴がありまして、初代XboxのLiveアーケード(この存在自体が今では幻のものとなってますが)にも無印版が名を連ねていました。
つまり初代時から一貫してオンラインストアで販売され続けてきたXboxの歴史の生き証人みたいなソフト。
そして今回のOneやSeires X|Sへの互換対応をもって、四代に渡り現役を貫く形となりました。
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その事実を別にすれば特筆すべきことのない、シンプル極まりないビリヤードゲーム(あえて挙げるならLiveアーケードの相場が400~800だった頃に1200MSPという強気価格を打ち出して顰蹙を買ったくらいでしょうか)なんですけれど、私にとっては初代Xboxの末期から360の最初期にかけての空気を感じさせてくれる一作です。
まだ360のラインナップがろくに揃っていなかった頃、何とはなしに起動しては同じようなテンションの相手と、イマイチ気乗りしないまま互いにボールを打ち続けたあの時のことが懐かしく思い出されます。

*関連記事
【Xbox Liveアーケード】幻のプレXBLA

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2021/11/16 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【NINJA GAIDEN 2】ニンジャガイデン2

   ↑  2021/02/11 (木)  カテゴリー: XBOX 360
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忍者という一つのロールも、媒体ごとにそれぞれ理想とされるポジションが違ってくる。
小説では風変わりな名前で奇天烈な術を使う連中であって欲しいし、映画だと白人が「オリガエテマシデシタァ!」なんてインチキ日本語を駆使しながら手裏剣をデタラメに放り投げる奴らだ。
これがVシネマになると、ちっとも忍んでいない派手な忍者服を纏い、時々半裸、または全裸になるくノ一たちになる。
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そしてゲーム。人によってはアクワイアの『天誅』シリーズの忍んで忍んで必殺な忍者たちに、その範を求めるかもしれないが、オレにとってはやっぱりゲームの中の忍者は常人離れした体技を駆使してステージを駆け抜け、様々な武具で敵をばっさばっさと斬り刻む存在。
古くは『影の伝説』や『忍者龍剣伝』。最近ではその『龍剣伝』の流れを汲む『NINJA GAIDEN』がズバリな存在だ。
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初代『NINJA GAIDEN』の登場は2004年。すでに国産のビッグタイトルが頭打ちになっていた初代Xboxにおいて、国内メーカーが送り出す自信作とあって、月刊誌の「ファミ通XBOX」は体験版ソフトを同梱したスペシャル増刊号を出すなど、界隈は久々の盛り上がりを見せた。
ただその一方で当時のXboxは『O・TO・GI ~御伽~』や『魔牙霊 -magatama-』といった和風の剣戟アクションが飽和状態だったのも事実だ。
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しかしその中で登場してきた『NINJA GAIDEN』は、そんな飽和なムードも軽々と跳ね返す力作だった。
圧倒的なスピード感と一瞬たりとも気の抜けない緊張感。格闘ゲームのエッセンスを程よく取り込んだハイスパートアクションは、沈滞気味であった初代Xboxの存在感を久しぶりに高めてくれた。
『DEAD OR ALIVE』共々、この頃のテクモには足を向けて寝られないと思わせてくれたもんである。
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そしてXbox 360の時代に入って、龍の一族の忍者リュウ・ハヤブサは、再びマイクロソフトハードに還ってきた。
あまりに歯ごたえのありすぎたハードコアなゲームバランスを調整して間口を広くして、そして四肢がぽんぽん欠損するブルータルな表現も含め、けれんも当社比200%でたっぷりになって。
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だがいくら難易度が調整されたといっても、そこは中本のタンメンが北極から辛さ一段階下がった程度のもの。
近年のおもてなし志向の強いゲームに慣れた腕では、とことんハードであることには変わりはない。
しかしニンジャガには、その難易度をねじ伏せ集中力を振り絞って敵を斬り倒すことで得られる充実と快感がたっぷりと詰まっている。
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『Dead Space』に先んじた、アクションに直接リンクする四肢欠損描写は、今から見るとやりすぎでむしろコミカルな感じすら漂ってくるが、イービル都庁や安土城もどきなどけれんを増した設定共々、完成されていた前作をさらにとことん充実させているTeam Ninjaの意気込みを感じるべきなのだろう。
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本作のリリース後になんやかんやがあって、残念なことにこのシリーズは次作『NINJA GAIDEN 3』を最後に打ち止めとなってしまったが、その舞台裏のごたごたとは関係なしに、未だにこうして後方互換を経て現役のゲームとして手の届く存在になっている。
パズルやアスレチックの要素を極力排除した、一瞬たりとも気の抜けない白刃地獄のバトルアクションは、Xbox Series X|Sの時代になっても色褪せない。
いや、むしろマシンパワーを借り忍者服もつやつやテカテカになって、このけれんとストイックが奇跡のように同居した名作アクションは、より一層の輝きを鮮明にしているだろう。

<Xbox Series X|S、Xbox One 互換対応ソフト>

(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2983.html

2021/02/11 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |