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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【Grand Mountain Adventure: Wonderlands】グランドマウンテンアドベンチャー

   ↑  2024/01/23 (火)  カテゴリー: Switch
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鳥瞰とも表現される斜め上から見下ろしたような視点。
飛行機やヘリからでしか拝むことができないアングルだったが、最近ではドローンの普及によりかなり身近な存在になってきた。
スノボ系の投稿映像なんかも、ドローンとの組み合わせによる見下ろし画面のものが目立ってきたいるが、スノボゲームにもその視点を基調としたゲームが出てくるようになった。
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『Grand Mountain Adventure: Wonderlands』はスノボとスキーを任意に切り替えて世界各国のゲレンデに挑戦できるウインターリゾート系のゲーム。
しかしその視点は定番の後方からではなく、遥か上からスキー場を見下ろした画面。
後方からの臨場感を捨てたちょっと現実離れしたファンタジックな視点が特徴だ。
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最近のレースゲーム界隈では見下ろし型視点のリバイバルが盛んだが、そうしたオールドスクールへの回帰とも違う、フィールドを広く捉えた画角。
ドローンを例えにするのが分かりやすいんだろうけど、この場合はやっぱり鳥瞰という言葉がよく嵌る。
スキー場の上を飛んでいる鳥からは、下界のカラフルな人間たちの行いはこのように映っているのだろう。
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豆粒のような自キャラや無数のNPCたちが思い思いに滑っている様は、近年根付いているXスポーツ的な立ち位置ではなくて、ウインタースポーツが上流階級のレクリエーションであった頃の優雅さを思い出させる。
リフトと整備されたゲレンデで構成された基本コースも、そのエレガントな雰囲気を後押ししてくれる。
もちろんコースを大きく外れれば、クレバスや雪崩、さらには熊などの野生生物の危険が待ち受けるエクストリーム体験だって可能だ。
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主にヨーロッパを舞台にした12ヶ所のゲレンデはそれぞれに特徴があり、鳥瞰によるジオラマチックな景観は各スキー場の個性をひと目で際立たせるだろう。
そしてリフトやゴンドラに乗って上に移動している無操作な時間さえも、練り込まれた小世界を隅々まで観察する楽しみがある。
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ボーダー、スキーヤー、一休みしている人に浮かれている人、さらには鳥や狐など雪山に生息する動物たちまで、空から見下ろすと小さな小さな無数のキャラクターたちに愛おしささえ覚えてくる。
リフトを乗り継いだらミッションコースにチャレンジするもよし、気の向くままに滑り降りるのもよし。
リフトでののんびりした時間と麓までのあっという間のライディングの反復がとにかく心地よい、そして何よりも雪原にシュプールを描くことの楽しさを伝えてくれる極上のウインタースポーツゲームだ。

この記事に含まれるtag : スノボ 

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2024/01/23 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【モスメン 1966】Mothmen 1966

   ↑  2024/01/13 (土)  カテゴリー: Switch
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フラットウッズの怪物にホプキンスビルの宇宙人、ブラジルのSEXYエロ宇宙人に日本では介良の小型UFO捕獲事件など。
20世紀、特に1950年から70年代にかけてのエイリアンやUMAの目撃事例はファンキーで微笑ましいものが多い。
その中にあって、爛々と光る赤い目に巨大な翼の人形生物というベタな外見をしていながらも、どうにも座りの悪さを感じてしまうのが、ウエストバージニアの地方都市である一定の期間に目撃されたモスマンだ。
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数ある宇宙人遭遇譚の中でモスマンケースにだけ異質さを覚えてしまうのは、都市伝説性の強さや多くの犠牲者を出した現実の橋崩落事故とリンクされている経緯もあるが、やはりこの事件を追った「モスマンの黙示」という奇書と、それを原作とした映画「プロフェシー」の印象によるところが大きい。
リチャード・ギア主演の「プロフェシー」は、観終わった後に「……え? どういうこと?」と困惑してしまう奇怪な映画なのだが、これに限らずモスマンを題材とした映画は投げっぱなしで説明を放棄したような怪作が多いイメージがある。
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なんかもうモスマンに関するお話は整合性を無視してOKみたいな認識が、各界のクリエイターの間で共有されているんじゃないかと疑いたくもなるが、SwitchやSteamなどで配信されているこの『Mothmen 1966』をプレイすると、その疑念も一層強くなってくるのであった。
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「ピクセル・パルプ」を標榜する超自然ネタADV三部作の一つだが、そのビジュアル表現はありがちなレトロ志向ピクセルとは明らかに違う。
確かに絵作りやサウンドは80年代風ではあるものの、それが80年代ゲーム表現とはそぐわない緻密な描写や映画的なカット割りなどと混然になると、途端に時代を越えたオーパーツのごとき不気味な異型の印象を与えてくれる。
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この三部作は作品ごとにそれぞれRGB各色を強調した色使いが特徴なのだが、特にグリーン系を過剰に押し出した『Mothmen 1966』のカラー表現はより一層不気味だ。
1966年の夜、4人の男女が、モスマンを始め、しし座流星群、南北戦争の亡霊、メン・イン・ブラックといったタームを壊れたミキサーで雑然とシェイクしたようなお話に振り回される1時間強の短編アドベンチャー。
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そこにソリティアや唐突なゲームオーバー、必要性のまったくない簡易SLGパートにザ・ドアーズといった諸要素が、これまたなんの脈略もなく放り込まれプレイヤーをさらに困惑させる。
そしてモスマン系創作物の例に漏れず混沌としたストーリーは理路整然とした説明や解釈がないままぶん投げられるのであった。
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なんとも居心地の悪い、もやっとした感想がチャプターを進めるごとにどんどん段重ねになって一切フォローされないまま終わる、あまりにも釈然としない、そしてその釈然としなさにほのかな魅力を人によって感じたり感じなかったりする怪作。
映画「プロフェシー」と同じく、その曖昧模糊な話や映像表現に引き込まれつつも、結局は「……え? どういうこと?」という強烈な違和感ばかりが強く残るゲームなのであった。

この記事に含まれるtag : アドベンチャーゲーム ホラー 

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2024/01/13 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Jessika】ジェシカ

   ↑  2024/01/04 (木)  カテゴリー: Switch
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革新的なスタイルは独自性を模倣するだけである程度成立してしまうがゆえに安易なクローンの追随が後を絶たない。
2015年の『Her Story』はフルモーションビデオとインタラクティブ性という、実は噛み合わせの悪い二つの要素を巧みにシンクロさせた傑作だが、そのシンプルな骨格をトレースしやすいことからか、やはり安直な追随者が湧いて出てくる。
このドイツ製FMV作品『Jessika』も、そんな一作だ。
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もしオレが死んだとき、遺されたパソコンを家族が開いてパスワードを片っ端から試し始めたら、ガッツで生き返り棺桶を蹴破って「おいやめろぉ!」と止めに入るに違いない。
それくらい個人的なデジタルデータは死んでも死にきれない代物だが、それでも遺族にとっては止むに止まれぬ思いで縋る故人の標なのだろうか。
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遺族からの依頼で故人のパーソナルデータをパソコンからサルベージする因業な仕事。それが本作でプレイヤーに与えられた役割だ。
自ら命を絶ってしまった娘、ジェシカの詳細を知りたがる父親からの切なる頼み。
それに応えるためにパソコンに遺された動画情報を辿る、PCのデスクトップ画面ですべてが構成されたアドベンチャーゲーム。
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すべての鍵となるはジェシカがセルフィーで収録したモノローグ動画の数々なのだが、これが『Her Story』などと比べると造り込みが非常に甘かったりする。
『Her Story』の取り調べ映像、『Telling Lies』のセルフィーに『Immortality』の映画メイキングなど、定評のある動画調査系のゲームは、そのムービーが収録されたシチュエーションとそれが残されたことにきちんと必然性が与えられていたが、本作のそれはゲーム側の都合により存在していることがあからさまな不自然なもの。
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少なくとも一個人がこのような形で自撮り映像を残すことはあまりにも考えられないことだろう。
この手のゲームは調査の対象となる動画のリアリティや迫真性が大きなキーポイントとなるだけに、その部分に歪さを感じさせただけでストーリーに対する興味は大きく損なわれてしまう。
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だからジェシカを取り巻く環境や陥っていく闇、そして背景となるネオファシズムなどの社会情勢との接点、そのどれもが取ってつけたような印象しか残さない。
そしてネガティブな印象はゲーム上のエフェクトなのかそれとも単なる不具合なのか判別のつかない不安定さや雑なローカライズにまで及ぶ。
逆説的に『Her Story』の緻密な構成や完成度を改めて思い知らされる、なんとも微妙なジャンル追随の一作なのであった。

この記事に含まれるtag : アドベンチャーゲーム 実写ゲーム 

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2024/01/04 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【よお、俺のビールはどこだ?】Dude, Where Is My Beer?

   ↑  2023/12/27 (水)  カテゴリー: Switch
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棚にぎっしり詰め込まれた6パックの段。圧倒的な物量に安心できるスーパーのビールコーナーは聖域だ。
ところが最近その神聖な場所でクラフトビールが少しずつその領域を広げつつある。
こっちがあたりめや柿の種なんかを用意しようものなら、「そんなもんと一緒に私を飲むつもりですか?」と不快感を露わにしそうなスカしたビールだ。
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今はまだ小賢しいやつらがウンチクと共にインスタに上げそうな存在に留まっているが油断は禁物だ。
飲み屋に入って「ビール!」と叫べば「あいよっ!」と生ジョッキが即座に出てくる当たり前が、いつ懐かしむ美しい過去となってしまっても不思議ではない。
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本作のオスロがまさにそうだ。
バーに入って「ビールちょうだい」の当たり前の一言に、「どのビール?」と返されて、地味な身なりのごく普通のおっさん主人公は困惑するのであった。
「黄色で透明で泡がたってる普通のビール」
「そんなもんないよ。あるのはクラフトビールだけ」
普通のビールの倍の値段して、そのくせへんちくりんな味のクラフトビールしかない地獄のような世界!
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かくしておっさんのごく普通なピルスナーを求めての、あちこちのバーを行ったり来たりする行脚が始まるのであった。
しかしおっさんはアルコールが入っていなければ人と話をできないほどシャイ(親近感バリ湧きだろ?)。
仕方なしにペールエールだのIPAだのを飲んでは無理やり酔っ払うのだが、そのたびに「ばあちゃんみたいな味」「古い下着の味」「腐った原油の味」と本音を漏らしまくる。
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そんな苦行を越えて会話に至る街の住人たちは、まあクラフトビールをありがたがるような連中だ。揃いも揃ってヒップを気取った奴らばっか。
そして連中以上におっさんを悩ませるのが古き時代のポイント&クリック式アドベンチャーゲームの作法。
要するにゲームにボリュームを持たせるのが難しかった時代に、異常に回りくどいパズルやフラグ立てを要求してエンディングまでの道を引き伸ばすやり口だ。
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そしてそんなルーカスアーツ的オールドスクールスタイルに対していちいち入る楽屋落ち的なツッコミ。こういうところもまたいにしえのルーカスアーツアドベンチャーっぽい。一刻も早く普通のビールを飲みたいおっさんとプレイヤーにとっては大迷惑だが。
そんな理不尽な難易度に加えて、これはSwitch版だけの問題なのか、言語を日本語にしていると特定の数カ所で強制終了くらうバグ付き(そしてこのゲームにはオートセーブ機能が無い。どれだけ悲劇的なことになるか分かるだろ?)。
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そんなわけでよっぽどのポイント&クリックADV好きでなければとてもオススメしづらい一作だけど、すっとぼけたユーモアや味のあるアートワークなどなど、これまた往年のルーカスアーツ作品を彷彿とさせる得も言われぬ魅力があることもまた確かだったりする。
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時にはWalkthroughサイトの力を借り、時には言語を英語に戻してバグ箇所を通過し、時には「こんなめちゃくちゃなアイテムの使い方なんか分かるわけねえだろ!」と憤りながら、オレは狭い街をめげずに彷徨った。
「いいからさっさと普通のビールを飲ませろ!」と、おっさんと100%のシンクロを果たしながら。
そのクリアのご褒美はもちろん、異様に麦っ臭くもフルーツの味もしたりしない、ごくごく普通のビールだ!(哀れおっさんのピルスナーは、出るのかどうかも定かではないTo Be Continueを喰らったが)

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2023/12/27 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【アガサ・クリスティ - エルキュール・ポアロ: 初事件】

   ↑  2023/11/08 (水)  カテゴリー: Switch
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NHKでも放映されたTVドラマシリーズや近年ではケネス・ブラナーの映画版などで、いまでも多くの人々に愛され続けている”灰色の脳細胞”の名探偵エルキュール・ポアロ。
彼がこの世に登場したのは生みの親であるアガサ・クリスティにとっても処女作となる1920年の「スタイルズ荘の怪事件」。
しかしそれがポアロにとっての最初の犯罪捜査案件ではない。
同書の中で彼はイギリスに来る以前は母国ベルギーで数々の難事件を解決した優秀な警察官であったと記されている。
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エルキュール・ポアロを主人公に据えたゲームは原作に準拠した『Agatha Christie - The ABC Murders』などがあったが、2021年の意欲作『殺人ミステリーマシーン: 犯罪推理捜査の館』で推理ADV界に一石を投じたBlazing Griffin Gamesがチョイスしたのは、原作では語られなかったベルギー警察時代。
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プロローグとなるのは彼がベルギーの田舎に飛ばされてきた(あの性格だからして、さぞや官僚機構の中では煙たがられることだろう)巡査時代。
そこでとある名家の盗難事件を担当するくだりはゲームのチュートリアルも兼ねている。
そして時は流れポアロが中央に戻り刑事として名を馳せている頃、プロローグに登場した名家の令嬢から脅迫事件の捜査を個人的に依頼され、再び田舎町を訪れるのが本編の始まりだ。
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令嬢の婚約披露パーティーに集まった招待客は、ジャーナリストに労働組合のリーダー、酔いどれな新郎の実兄など、どれも一癖も二癖もある人物ばかり(彼らは皆、脅迫の疑いをかけられている人物でもある)。
そして大雪で外部との連絡が閉ざされる中で起こる殺人事件。
関係者はいずれも動機はたっぷりある。しかしそれぞれの証言によって誰もが確たるアリバイもある。
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推理ADVでは今や老舗であるFrogwareの一連のシャーロック・ホームズものは、システムが煩雑でやや頭でっかちな欠点があるが、対してこの『エルキュール・ポアロ: 初事件』のシステムは非常にシンプルだ。
屋敷内という限定された空間の中で証拠や証言を集め、それにポアロの考察を加えたパーツをマインドマップと呼ばれる灰色の脳細胞をイメージ化した画面で繋ぎ合わせ、それによって新たな考察やフラグを展開して推理を進めていく。
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このシンプルながらもミステリとしてのストーリーラインが明快な基本システムに加えて、ポアロやその他の人物たちの言動や立ち回りがいかにもアガサ・クリスティらしい世界観に準拠しているところも本作のセールスポイント。
関係者一同を集めての大見得切っての推理披露もたっぷり二回。
タイトルではポアロなのにゲーム内字幕ではポワロとなる表記の揺れはちょっとばかり気になるところだけど、この件は突き詰めていくと早川書房に矛先が向かったりするので、この二重表記はポアロポワロ問題にもにょる人たちに対しての配慮ということにしておこう。

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【Agatha Christie - The ABC Murders】ABC殺人事件

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