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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【LocoRoco(ロコロコ)】PSPの申し子

   ↑  2020/07/27 (月)  カテゴリー: PSP
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『Carrion』を遊んでいて、そのプレイフィールにどことなくデジャブを感じ、色々思い返した末に「そうだ、PSPの『LocoRoco(ロコロコ)』がこんな感じだった」と行き当たりました。
そしてかなり久々にPSP本体を引っ張り出してきて『LocoRoco』をプレイしてみたんですけど、結論を言えばキャラクターが移動するときのもにょっとした質感に似たところはあるんですけど、操作のフィーリングは基本的に全然違うものでした。
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もうPSPを手に弄るのは何年ぶりだかすらも覚えてないんですけど、超久しぶりに手にしてビックリしたのは、その小ささですね。
Switchとか大ぶりのタブレットとか、最近のモバイルデバイスは両手で支えるような大きさが当たり前になっていただけに、その両手で包み込むようなホールディングの感覚は改めて新鮮でした。
手にとってみて指先に一番馴染むのは、方向キーや○☓△□ではなく上部両サイドのLRボタン。
『LocoRoco』はPSPを持った指の位置やスタイルから逆算して作ったようなゲームで、メインキャラクターのぷにょぷにょした生き物ロコロコを操作するのは、もっぱらこのLRボタンです。
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LRキーを押せば左右それぞれの方向にステージが傾き、ロコロコは傾いた先に向かって転がっていきます。
ジャンプはLR同時押し。しかし他のゲームのようなキャラクターの自発的なジャンプではなく、ステージの側を引きつけて離し、ロコロコを弾いて飛ばすような仕様です。
一般的なPSPのゲームでメインとなる○☓△□ボタンは、わずかに○が補助的な役割で使われるのみ。
プレイヤーはPSPを両手で包み左右の指をLRボタンに添える、無理のない自然な持ち方でゲームを終始遊ぶことができます。
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ロコロコは自分の意志で動くってことを知らない、ただ傾いた方向に転がされるままに移動するだけの生き物。
PSPには別に傾きセンサーが搭載されているわけではないんですが、『LocoRoco』をプレイしていると操作に直結するわけではないのに、ついなんとなくPSP本体も一緒に傾けがちになってしまうのは、この他人任せの可愛い生き物に対するもどかしさ混じりの親心と、あとはPSPというハードの軽快さがその理由でしょう。
『LocoRoco』は現在PS4にも移植されていて、こちらは私は未プレイなんであんまり迂闊なことは言えないんですが、PSPというハードの特性に大きく依存したこのゲームのチャームポイントは、そのまま100%コンバートとはいかないような気がします。
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そんなPSPの申し子のようなゲーム『LocoRoco』。
PSPの最大の弱点は、プラットフォームホルダーであるソニー自らがキラータイトルを提供できなかったことにあるのですが、『LocoRoco』はそれを補うべく本体同梱パックの発売や大々的なプロモーションと共に送り出されました。
魅力的なビジュアル、とっつきやすいゲーム性、そして話題を集めたメロディー・チューバックが歌うテーマ曲など、今までPSPとは疎遠だった層にアピールする要素は多々あったのですが、しかし爆発的なヒットにまでは届かず。
代わりにPSP普及の起爆剤となったのが、PSPの自然な持ち方とはおよそ程遠い、それどころかあまりにもフリーキーなホールディングを強いられる『モンスターハンターポータブル』シリーズであったのは、なんとも皮肉なことです。

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2020/07/27 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【ポータブル・アイランド 手のひらのリゾート】自由で不自由な南の島

   ↑  2017/07/14 (金)  カテゴリー: PSP
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さざなみしか立たない静かで美しい海に建つ水上バンガロー。
こうも猛暑日が続く東京に閉じ込められていると、あまりにも魅惑的なロケーションだが、透き通った海の上で寝起きするステキな妄想を現実に引き戻してくれるのは、その後に続く「一泊40万円から」のナレーションだ。
割り引きもクーポンも効かなければ、そもそもじゃらんに載ってない。自分のキャパシティをあまりにも超越した事実に、枕の下から聞こえる穏やかな波の音も、流れ込んでくる潮風に包まれた快適な寝起きの感覚も、たちまちのうちに雲散霧消するが、そんなときにうちわを片手に敗者復活戦とばかりに引っ張り出すのは、バーチャルリゾートライフを謳ったこのソフトだ。
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オープニングムービー中に瞬く間にたどり着くのは、サンゴ礁に囲まれた美しい南の島。たちどころにチェックインするのは夢の水上バンガローだ。一晩寝てはベッドの上で半起きになって「これで40万……」とブルーになる必要もない。
永久泊分の宿代はすでにゲームショップに一括して払い込んである。これがスマホアプリならば、現実よろしくちまちまと一泊分ずつカネを取るとこだろうが、ありがたきは買い取りパッケージゲームのおおらかさよ。
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初期のPSPは、まだスマートフォンが一般にはほとんど普及していなかった事情も相まって、後にスマホアプリに集約される様々なノンゲーム的アプローチが試みられてきた。
占いに外国語会話サポートにプラネタリウム。PSPで登場したノンゲームは、いずれもプレイステーションカルチャーの色を強く感じさせるのが特徴であったが、バンダイナムコから発売された『ポータブル・アイランド 手のひらのリゾート』も、その例に漏れない。
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明確なミッションやスコア、ストーリーなど一切ない。
ビーチと密林、内陸の火山で構成された島を気の向くまま巡り、釣りをしたり動物と戯れたりただまったりする代理人キャラを、PSPの液晶越しに眺めてムリヤリ癒された気分になるソフトだ。
島を徘徊することに飽きたら、PSPを立てかけて時計モードでインテリアにしたり、ラジオモードでメモリースティック経由の音楽を鳴らしたり、疑似ウクレレモードで弦代わりのアナログスティックを爪弾いたりと、ゲームと言うよりは南国リゾートをテーマにしたアプリケーション集と捉えたほうが確かだろう。
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ただ肝心のゲームインタフェースが、この"南国の島の気ままなリゾートライフ"というコンセプトの足を、自ら引っ張ってしまっている。
自由気ままに散策するのがウリな筈の島内マップは、シームレスに続くオープンワールドではなく、マップ切り替え式のエリアごとで区切られた構成。
そしてプレイヤーキャラの操作システムが、あの心底いらいらするバイオハザード風のリモコン操作。
水辺線の彼方や山の稜線、或いは足下の植物なんかに、気ままに目をやりながら、ふらふらと思うがままにこの美しい島を散策する。
そんなつもりが現実は、あの不自由きわまりないリモコン操作システムで、プレイヤーの意志に反してふらふらしながら、マップの端まで行ったら次のエリアのローディング。
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それぞれのボタンにダイレクトに動作が設定されておらず、プレイヤーがアクションを起こす場合は、ボタンを押してコマンド一覧から任意のアクションを選択するシステムも、自由気ままなリゾートライフを謳うソフトにしては、ちょっと気が利いていない。
結局いっけん自由に見えて実はちっとものびのびとしていない、メインディッシュの疑似リゾートモードからは自然と疎遠になって、扇風機の脇で時計と共に、ビーチの情景をただ映し出すばかり。
コンセプトとUIの齟齬が何かと祟ってしまった、ちょっとばかり不憫なソフトなのであった。

 

この記事に含まれるtag : オープンワールド 

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2017/07/14 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【デッドヘッドフレッド~首なし探偵の悪夢~】

   ↑  2016/02/13 (土)  カテゴリー: PSP
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「カネがないのは首がないのといっしょ」なんて言葉があるが、少なくともカネがないよりは首がない方が、まだマシかもしれない。フレッドはそれでもどうにかこうにかやっているからだ。
フレッド・ニューマンは悪徳の街ホープフォールズで私立探偵家業を営む男。本人の弁によればボギーばりのシブメンだったらしい。
らしいとあやふやになっているのは、今の当人には首がないからだ。
なにかヤバい案件に首を突っ込んだフレッドは、街を牛耳る黒幕の逆鱗に触れて、その首を文字通り獲られてしまったのだ。
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目を覚ましたのは、あるマッドサイエンティストの下。
一応の命の恩人ではあるが、フレッドの態度が恩人に対するそれでないのは、彼が元々短気で毒舌な性格だったってのもあるが、一番の理由はとりあえずの頭の代わりと、研究所に転がっていたビーカーをアバウトに付けられてしまったからであろう。
事件に関わる情報も、記憶と一緒に首ごと持ちされてしまった。
政財界を牛耳ると思しき闇の勢力はあまりにも強大だ。それに徒手空拳with首なし記憶なしで挑まなければならないフレッド。
しかし彼には新たに手に入れたアドバンテージがある。首がないってことは、他の首を自在に付け替えられるってことだ。
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石像の首、ガイコツの首、ゾンビの首にカカシの首、道中でゲットしたり敵から直接奪ったり、手に入れることのできる首は様々だ。
そしてそれぞれの首には固有の特殊能力やスペシャルアタックがある。
状況に応じて首をすっぽんすっぽん臨機応変にすげ替え、事件の手がかりを求めて街を闊歩するフレッド。
こんなビーカー頭がうろうろしていたら、それこそ騒ぎになってしまいそうだが、幸いにも町の住人はフレッドに負けず劣らずフリークみたいな連中ばっかり。
それに無難なマネキンの頭を装着しておけば、薄暗い街だ。それほど不審がられることもない。
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真相に近づくフレッドを食い止めようと、闇の大物は次々とチンピラフリークどもを送り込んでくる。こいつらとの戦いはちょっとばかり厄介だ。
それほど打たれ強いわけではないフレッドにとって、カウンター技はなくてはならない命綱だが、画面の小さいPSPゆえの宿命か、タイミングで出るカウンター発動のボタンガイドが、小さすぎてとっさに判別できない。
カウンターの機会を逃したら、一対一でも手こずるハードなゲームバランス。ボコボコにされてチェックポイントに送り返されるのは目に見えている。
普段は目新しいアイディアである首すげ替えシステムも、こと戦闘パートになると煩雑さに輪をかけるだけの存在になってしまうのが悩ましい。
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40年代を舞台にしたハードボイルドに、ティム・バートン風味のダークファンタジーテイストを混ぜあわせて、仕上げとばかりにライトなグロ要素をふりかけた、オンリーオンPSPの珍品。
パブリッシャーがD3ということもあって、CEROのD指定に妥協しながらも国内版も発売。
しばらくしてから『THE ホントに頭を使うアクション ~デッドヘッドフレッド~』とタイトルを改めて、Simpleシリーズに組み入れられて廉価再販されるお馴染みのパターンを辿ることとなった。

この記事に含まれるtag : ミステリ  

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2016/02/13 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【スウィート・パラダイス 紗綾♥留奈♥ジェシカとトロピカルデート】

   ↑  2016/02/07 (日)  カテゴリー: PSP
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美しい自然に囲まれた祝祭の島、バリ。
しかし今のオレの姿と挙動は、そんなリゾートアイランドにもっとも相応しくないだろう。
傍らに居るのは年端もいかないあどけない少女。オレにピッタリと寄り添って歩きはするが、その強張った笑顔を見れば、二人の間がそんなに親密なモノではないことに、誰もが気づくであろう。
南の島でローティーン少女と二人旅。健全な思考を持つ者であれば、そこから犯罪の匂い以外を嗅ぎ取ることはできやしない。
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『GTA』などのクライムアクションが、まるでケロッグの無害なオマケに見えてくるくらい、生々しい重犯罪臭を漂わせるこのソフトは、なんと全年齢対象。世のレーティングの基準を疑いたくなるような指定だ。
ジュニアアイドルという言葉は、邪な欲望や搾取をオブラートに包む魔法の言葉だが、そんなジュニアアイドルたを侍らせてのリゾートアイランド。
例えバーチャルと言えど、人としてもっとも外道に堕ちたような気分になるのは、まだオレにそれなりの良心があるからなのだろうか。
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この『スゥイート・パラダイス』の基本的な体裁は、グラビアアイドルのイメージビデオなんかにたまにある、コマンド選択という名のチャプターセレクトが付いた、擬似デートものの簡易アドベンチャーゲームだ。
しかしそのお相手が、男をたんまりくわえ込んできて、酸いも甘いも噛み分けたグラドルのお姉ちゃんではなく、ローティーンの子供ともなれば話は違ってくる。
例え誕生日一日分の違いであっても、合法的なエッチと淫行の間には高く超えられない壁がそびえ立っている。片やプレイボーイ、方や犯罪者だ。
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ましてや10代そこそこのれっきとした子供。
これで相手がローティーンとは思えないくらい世間ずれ、男ずれをした態度をとってくれるのならば、まだこちらの罪悪感も多少は和らぐのだが、これに出てくる少女たちがこちら(カメラ)に向ける視線には、明らかに警戒と不安と動揺がモツ鍋状態になった、こちらを100%信用していない感情がこもっているのであった。
PSPは国内ゲーム市場のちょっと特殊な嗜好をぐぐっと凝縮した業の深いハード。中でもUMDプレイヤーズゲームは野球拳に脱衣麻雀、18禁エロゲーの移植が蠢く底なし沼だ。
その中にあってもこの『スウィート・パラダイス』の、背徳なんて上品な言葉では収まりの付かない暗く深い淀みは、あまりにも際立っているだろう。


この記事に含まれるtag : タレントゲー 

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2016/02/07 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【ファインダーラブ 工藤里紗 ファーストショットは君と。】

   ↑  2015/08/16 (日)  カテゴリー: PSP
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セクシー女優を起用した実写野球拳から、そのものズバリのUMDアダルトビデオまで、PSPは21世紀の密かなエロハードだった。
かってレーザーアクティブや3DOで局地的にブレイクした、実写ムービーに向かってタイミングよくボタンを押し静止画を切り出す不思議なジャンル、擬似カメラマンゲームが復活するのに、考えてみればこれほど適したハードはない。
しかしまあUMDソフトという方便を使わず正規のPSP専用ソフトとして出す限りには、いにしえの擬似カメラマンゲームのようにセクシー女優with生乳を起用するわけにも行かず、シャッターを切る対象は自然とグラビアアイドルに落ち着くのであった。
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かくして、ほしのあき、工藤里紗、原史奈の3人をそれぞれヒロインに、カプコンというあまりタレントゲームのイメージが薄いメーカーから登場した21世紀の擬似カメラマンゲーム、『ファインダーラブ』シリーズ全3作。
ヒロインはそれぞれ違えど、共通しているのは南の島でのグラビア撮影というシチュエーションと、プレイヤーのカメラマンアシスタントとしての立場だ。
撮影スタッフ一行の中では、おそらくカースト最下層のポジション。
牛馬のごとく扱われ、肝心のグラビアアイドルからは、その存在すら認知されていないのが現実のところであろう。
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夜の海岸で落ち込んでいる女の子を見つけ、何気なく励ましたら実はその子は今回の主役、工藤里紗。
これがきっかけで工藤里紗から「私のカメラマンさん」呼ばわりされるまで気に入られたプレイヤーは、以後師匠を差し置いてシャワーを浴びる工藤里紗を撮影したり(ただし水着着用。おい!)、夜の海岸で工藤里紗と二人っきりの撮影会にまで及んだりとウハウハ状態。
現実ではスタッフやグラドルから人間扱いされずにこき使われるカースト最下層の、おのれの精神バランスを保つための妄想のような痛々しさが漂ってくるメインストーリーは、南国でグラドルと親密な気分どころか、プレイしていて逆にブルーになってくること請け合いだ。
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アドベンチャーゲーム色を強めたり、ジャンケンや迷路ゲーム、ジェスチャークイズなどのミニゲームを挟んだりと、従来の擬似カメラマンゲームから一歩進んだインタラクティブ性を付加したり、写真集とイメージビデオを同時リリースしたり(タレントゲームでは鉄板の営業戦略)、限定版にはレプリカ水着をおまけに付けるなどのサービスで、PSPにおいて擬似カメラマンものの復権、及びグラドルゲームの定着を目論んだ『ファインダーラブ』シリーズであったが、その意気込みも空回りしてセールスの方はさんざん。
今ではPSP珍ゲーの一角として名を留めるのみになってしまったが、もちろん工藤里紗に罪はない。
半円形のマンガみたいな大きい目が特徴的なこの子。ゲーム内容がどれも五十歩百歩なシリーズ3作の中では、被写体の魅力という一点で個人的にイチ推しだ。



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2015/08/16 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |