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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【Dead Space】デッドスペース・リメイク

   ↑  2023/11/20 (月)  カテゴリー: XBOX Series X|S
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宇宙に浮かぶ巨大採掘船USG石村。
ある者はそこをノストロモ号や物体Xの南極基地のような逃げ場のない地獄の空間だと言い、ある者はそこを現場猫のようにフリーキーな工具の使い方をやり放題な天国みたいな場所だと言う。
とにもかくに石村という馴染みやすい響きは、SFホラーゲームの大傑作『Dead Space』の舞台だ。
日本国内で未発売に終わったソフトで、ここまでポピュラリティを得たゲームも他にはないだろう。
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その楽しくも息苦しい石村への15年ぶりの帰還。
中にはグロテスクなクリーチャー、ネクロモーフが蠢いているのは分かっているが、それも胸のときめきのうちだ。
冒頭でネクロモーフどもが登場したときなどは連中に為す術なく逃げ惑う行動を強いられながらも、内心では「いやあみんな久しぶり! 元気してた!?」
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改めて問うまでもなくネクロモーフ元気元気! 相変わらず四肢を切り落とさなければ死にゃあしない。
その手足を切断するのに便利な工具、プラズマカッター!
これを手にしたときの「そうそう、これこれ!」感。15年ぶりにもかかわらず手にしっかり馴染んでいる。
こいつをゲットしてからがいよいよ『Dead Space』の真のスタートだ。すっぱんすっぱんすぱぱぱぱーん!(散乱する手足)
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プラズマカッターを始めとする工具を自在に使いこなすオレの名はアイザック・アシモフ。
優秀な兵士でも特殊工作員でもない一介の機械エンジニアだ。誰が呼んだか世界で一番華のないゲーム主人公。
オリジナル版当時、国産ゲームのビューティーカメラで盛りまくったようなキャラクターデザインに慣れた人々にとってはインパクト大であったろう実用第一で不細工なスーツも、工具と共に石村を歩んでいくうちにカッコよく見えてくるのもお約束だ。
このリメイク版の恩恵は多々あるが、アイザックさんのスーツのディティールが細部まで緻密になったのは、その大きな一つだろう。
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サバイバルホラーではゾンビやクリーチャー相手の戦闘の他にコンピュータや機械類を制御させられるパートが付き物だが、アイザックさんは元々それが本職だから、その手の作業めいたことにもお使い感がない。そもそもこの仕事をやるために石村に来たんだし。
しかしなんと言っても楽しいのは、その商売道具をうねうねと迫るネクロモーフどもに向けるときだ。
ああ、工具ってなんて頼もしい。いささかイレギュラーな使い方ではあるかもしれないが……。
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そしてこれはリメイク版による再訪だからではない、オリジナル版のときから強く感じていたのだけど、アイザックがもう察しているにもかかわらず「相手」のことを信じて一貫した行動を取るシナリオの素晴らしさ。
アイザック自身の心象と「マーカー」による影響。この二つを絡ませてアイザックを操作するプレイヤーに、内心もやっとする何かを与えながらもエンディングまで導く巧みなストーリーラインは『Dead Space』の隠れた魅力だ。
リメイク版ではアイザックが肉声で喋るようになり、この部分に多少の瑕疵を与えてしまったような気もするが、これは評価が分かれる部分であろう。
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四肢切断ばかりが強調されるきらいはあるが、『Dead Space』はこのシナリオも含めて、あらゆる部分が常道を外さず手堅くハイクオリティに造られた実はかなり優等生なゲーム。
石村、そこはただの工業採掘船。内部にも主人公にも華やかな部分は何一つない。
でも一皮むけばその中は緻密に磨き上げられた完成度の高い小世界。
そして『Dead Space Remake』は磨き上げた宝石のようなオリジナルを、美しさを損なうことなくさらに豪華に仕立て直したこれまた優等生のようなリメイク版だ。

*関連記事
【Dead Space】工具は最強兵器

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2023/11/20 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Plants vs. Zombies: Battle for Neighborville】Plants vs. Zombies ネイバービルの戦い

   ↑  2022/04/23 (土)  カテゴリー: XBOX ONE
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ご無沙汰しております。
随分と更新の間隔が開いちゃいましたが、これは別に身体を壊したとか生活が破綻したとかゲームをやるモチベが消え失せたとかではなく、ただ単に『Plants vs. Zombies ネイバービルの戦い』ばかりを猿のように遊び込んで他のゲームをまったくやってないからネタが無いだけです。
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とりま近況報告ということで。史上最高。

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2022/04/23 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Outriders】アウトライダーズ

   ↑  2022/03/30 (水)  カテゴリー: XBOX Series X|S
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「地球は滅んだ。我々が滅ぼした」
もはや潔いばかりのイントロダクションテロップの後に訪れるは人類の新たな希望の地、かつての地球と似た環境という触れ込みの植民候補惑星エクノ。
まず先遣部隊として降下したのは地表の探索と安全確保を任務とする戦闘部隊アウトライダース。プレイヤーキャラもその中の一人だ。
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しかし入植に適した環境であったはずのこの星は異常気象により変容し、森に踏み入ったアウトライダースも有害な胞子に汚染され壊滅状態。
やはり身体に変調を来し冷凍ポッドに押し込められる主人公をよそに、功を焦ったプロジェクトリーダーは軌道上の移民船に降下を指示。
希望に満ちた50万人の宇宙移民たちは、何も知らないまま生存にはまったく適さない大地へ次々と降り立つのであった。
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そして主人公が冷凍睡眠から目覚めた数十年後。惑星エクノは50万人の移民たちが数少ない物資を巡って血で血を洗う"初手から終末世界"状態に変わり果て、希望を失った人々は延々と続く争いに倦み疲れ果てていた。
その中にあって主人公はプレイヤーキャラである以外にも特別な存在だ。
一つは異常気象に晒されてるうちにアルタード(変異者)と呼ばれる特殊能力を身に付けたこと。
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そしてもう一つは人々が絶望に絶望を重ねてきた数十年の月日をまるで知らない、良い意味でピュアなこと。
アウトライダーズ。それは人類の未来を切り拓く先遣隊。異常気象のその向こう、移民団の未踏の地を目指して、アウトライダーズの新たな任務が始まった。
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『Outriders』はポーランドの制作会社People Can Flyの手によるサードパーソンRPGシューティング。
俗にルートシューターと呼ばれる、経験値によるスキルやステータスの成長の他に、ミッションの報酬や敵がドロップするアイテムを絶え間なく入れ替えてキャラクターを強化させるタイプのゲームだ。
ハクスラRPGとシューターの折衷には『Borderlands』のような成功作があるが、本作』のテイストもそれに極めて近い、"ちょっと生真面目なボーダーランズ"的な趣である。
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ゲームの基本コンセプトに革新的な部分は皆無だが、People Can Flyの前作である『Bulletstorm』も、やはり守旧的なFPSのプラットフォームにスキルショットやコンボの要素をブレンドして、銃撃戦におけるプレイヤーの自由な立ち回りを極めた実績がある。
そしてこの『Outriders』も同様に、4つの基本クラスとそれぞれの特殊スキル、そして装備に付加する多彩なモジュールをやり繰りしながら、様々な戦闘スタイルを模索するのがとても楽しいゲームに仕上がっている。
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ゲーム難度をいつでも任意に変更できたり、各ミッションの再プレイに制限がない、さらにはストーリーミッションクリア後に出現するチャレンジミッションなど、装備アイテムの収集やキャラクターのビルドを追求するための取っ掛かりには事欠かない。
先住民と入植、未開の地のさらに奥の奥を目指す旅など、どことなくコンラッドの「闇の奥」からの影響も感じさせるメインストーリーも印象的。
リリース当初はマルチプレイ用サーバーの不備が問題となっていたようだが、度重なるアップデートでその辺も解消されている。

*関連記事
【Bulletstorm: Full Clip Edition】バレットストーム

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2022/03/30 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【CONTROL】複雑な糸玉

   ↑  2021/07/01 (木)  カテゴリー: XBOX ONE
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『Control』は糸玉のようなゲームだ。
それも一本ではない。何本もの糸が複雑に絡み合ったような玉。
Remedyの前作『Quantum Break』でも重要な役を演じていたコートニー・ホープの身体を借りたプレイヤーは、なんの前提もなしにいきなりこのぐちゃぐちゃに入り組んだ玉の前に放り出されることになる。
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このゲームで何気ない日常の風景が垣間見えるのは冒頭のほんの一瞬だ。
ビルの前を通り過ぎる人々。ごくありふれた街の景色。そんな情景も束の間に、連邦捜査局、通称オールデストハウスと呼ばれる殺風景な官製ビルに足を踏み入れた瞬間、コートニー・ホープ演じる主人公ジェシー・フェイデンは、この何もかもが捻じくれまくった密閉空間の永遠の囚われ人となる。
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入庁早々ジェシーを取り巻くのは、奇妙な人物、奇妙な固有名詞、そして奇妙な事象の数々。
ジェシーはともかくとして、ことのバックグラウンドを何一つ理解していないプレイヤーにとっては、まるでFラン大学生がハーバードの講義にいきなり放り込まれたような状態である。
それに『Control』には、『Alan Wake』の遅筆の作家が休養先で怪異に巻き込まれるや、『Quantum Break』の旧友を訪ねたらそこにはタイムマシンと底知れない陰謀が待っていたなんて、ある程度わかりやすい導入もない。
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唯一プレイヤーに明快さをもって付き従ってくれるのは、シンプルなサードパーソンシューティングをベースとしたキャラクターのアクションだ。
ただこのシューティング要素。銃のタイプや特殊能力によるアクセントが加えられているとはいえ、敵の出現パターンやバランスなどが単調でシステム的にもコクが欠けていて、やはりTPSの体裁をとっていたRemedyの過去作と比べても淡白な印象がある。
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困った点といえばマップ構成もそれで、管理局の建物内だけに限定されたシチュエーションは意図的なものではあろうけど、最初から最後までブルータルなデザインのステージが連続するのは、やはり変化に乏しくて食傷気味になってしまう。
上下や繋がりが複雑に入り組んだ建物の構造も、ただでさえ難解な設定に取っ付きの悪さをさらに加えてしまっているだろう。
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そんなちっともフレンドリーじゃない、そしてそれをあえて志向したこのゲームに於いて妙味となるのは、ゲーム内に散らばる大量のファイルやマルチメディア、そしてジェシーと関わる人々を通じで、もつれにもつれた巨大な糸玉を少しずつほぐして回る部分だ。
最初は曖昧模糊としてまるで要領を得なかったストーリーが、徐々に形を帯びてゆく。
それはSCP財団からの影響も明白だが、それ以上にはっきりと浮かび上がるのは、やはりRemedyの旧作だ。
後半に進むにつれて『Alan Wake』の影がどんどんと強まり、そして同作に登場していたヘヴィメタルバンドOld Gods Of Asgardのナンバーが鳴り響くシーンに至ると、『Control』は事実上の『Alan Wake 2』であることを高らかに宣言する。
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そして『Alan Wake』同様に、糸玉は玉虫色の糸をある程度あらわにしながらも完全にほつれることはなく、様々な事象の意味や解釈はプレイヤーの手元に放り投げられたまま不鮮明に終わる。これまたお馴染みのRemedyの流儀だ。
「私たちがこのすべてを理解する日は永遠に訪れない」
劇中のジェシーのセリフだが、それを理解しながらもオレは解いても解いても底を見せない糸玉をほぐし続けるのだ。
『Control 2』あるいは『Alan Wake 3』が出たとしても、おそらくずっと同様に。

*関連記事
【Alan Wake】静と動のコントラスト
【Quantum Break】クォンタムブレイク

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2021/07/01 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Quantum Break】クォンタムブレイク

   ↑  2021/01/06 (水)  カテゴリー: XBOX ONE
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続編ビジネスというのは、いまやゲーム業界ではなくてはならないものとなっている。
シリーズタイトルが強固なブランド化する傾向のが強いとあっては、ヒット作やちょっと話題になった作品は続編を出さない選択が基本的にありえないのだろう。
だから『Alan Wake』の分かりやすい続編をあえて出さなかったマイクロソフトの選択は、周りにはとても奇妙な判断と映ったに違いない。
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このモダンホラーをモチーフにしたアクションアドベンチャーは、ユーザーや批評家界隈から高い評価を受けて、Xbox 360を代表するオリジナルタイトルの一つとなった
当然続編が期待され、開発元のRemedyもその方向で動いていたにも関わらず、スピンオフ作品を例外として、遅筆なうえに書いた原稿をすぐ失くす傍迷惑な作家の次なる物語は、結局のところ実現に至らなかった。
代わりに登場したのが、本作『Quantum Break』だ。
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しかし登場人物や舞台設定が引き継がれた明快な続編ではないにせよ、『Quantum Break』が『Alan Wake』の歴然たる後継作であることは間違いない。
本作は『Alan Wake 2』のために用意された基本プロットをベースに作られたなんて話も聞いたことがあるが、最終的に遅筆の小説家はショーン・アシュモア演じるドアを体当たりで壊すことに長けた男に入れ替わった。
そして『Alan Wake』から大きく変わった点となるのが、ゲームパートと長尺の実写ドラマパートが交互に入る独特の構成だ。
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一つのエピソードが30分程度のドラマパートは、ゲームのパートが終了すると同時にストリーミングによって再生される。
それはゲームのストーリーを補完する内容……、と言っては正しくない。
このただでさえ錯綜する複雑な物語は、ゲームパートとドラマパートが一体になることで、初めて全容の一端を現す。
世界から時間が終わる時が来る。
この確定事項に向かって登場人物たちが様々な思惑で蠢く中、主人公ジャック・ジョイスとその代理人たるプレイヤーに当初与えられた情報は極めて限定的だ。
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あらゆる主要人物が謎めいていて、その行動と目的が不明瞭な中、東南アジアから帰国したばかりのジャック・ジョイスは、なんの予備知識もないままいきなりこの混沌の渦に放り込まれる。
シチュエーションをさらにややこしくするのは錯綜する時間軸だ。
ジャックを呼び寄せた友人ポールは、開始早々タイムマシンの中に姿を消してしまう。
時間を行き来し、多くの出来事を見聞きしてきたポールに対して、ジャックはとことん限られたヴィジョンと情報のみで彼と対峙しなければならない。
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そしてゲームプレイとその間に手に入る情報コンテンツ、さらにドラマパートを経て、ジャックとプレイヤーに事実や状況や時間軸の連なりが少しずつ開けてゆく過程は、極上のストーリーテリングの力も相まってとてつもなくスリリングだ。
"タイムリープもののゲームは良ゲー"なんてのは、これまた雑な言説だが、それが通るとするのならば、『Quantum Break』はその正しさを証明するような一作と言えるだろう。
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『Quantum Break』に欠点があるとすれば、それはやはり『Alan Wake』準拠のものとなる。
悪夢をさまよう作家の道中でところどころに挿入された、闇の者を打ち払うサードパーソンシューティングのパートは、『Alan Wake』の物語にゲーム的なフックをもたらす存在だったが、しかしあれにどうも収まりの悪いギクシャクさを感じた人は多かったはずだ。少なくともあれはベターではあっても決してベストな要素ではなかった。
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『Quantum Break』は『Alan Wake』のそのシューティングパートを、凡庸なところや収まりの悪さまで含めてほぼそのままに受け継いでしまっている。
時を止めたりジャンプしたりと、時間を操作するギミックが味付けとして加えられてはいるが、それらは決して目新しいものではない(シューティング+時間操作では2007年作の『TimeShift』の方が遥かに面白かった)。
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しかしそれは『Quantum Break』の濃厚で目が離せない圧倒的なストーリーテリングの前では些細な傷でしかない。
そして良くできたタイムリープものの常として、本作も時間軸をある程度把握できてからの2周目プレイが、1周目とまた違った視点を持って楽しめる。
そして崩壊する時間と思惑に翻弄される魅力的な登場人物たち。
中でもジャック・ジョイスとプレイヤーの強力な導き手となる"時間の煉獄に囚われた信念の人"ベス・ワイルダー(演じるはRemedyの次作『Control』でもヒロインを務めることになるコートニー・ホープ)は強烈な印象を残す存在だ。
ストーリーを進めて彼女の豹変ぶりを目の当たりにしたとき、ジャック・ジョイスならずとも「未来を変える」という不可能と分かりきっている決意を改めて胸に刻みたくなるだろう。

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2021/01/06 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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