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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【Adventures of Bertram Fiddle 1: A Dreadly Business】バートラム・フィドルの冒険 エピソード1:霊刻なる事件

   ↑  2020/10/23 (金)  カテゴリー: XBOX ONE
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ヴィクトリア朝、それは大英帝国の爛熟期。そして人々が冒険とロマン、さらには犯罪や殺人をも娯楽として消費するようになった時代。
世を騒がせ民衆の恐怖と好奇を刺激した実在事件の代表格が切り裂きジャックならば、フィクション世界でその旗頭となったのは、言わずと知れたコナン・ドイルが創造した名探偵シャーロック・ホームズだ。
しかしその時代に活躍していた名探偵はホームズだけじゃない。
偉大なる冒険家にして時々探偵ごとを頼まれる、バートラム・フィドル卿もやはりヴィクトリア朝のロンドンに名高い名探偵である。いささか妙な探偵ではあるが。
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しかしまぁ本作にもちゃっかり出てくるホームズだって、ヤク中で性格が悪い変わり者。そして本来は常識人であるはずのワトソンも本作においてはオカルト好きの陰キャだから、あんまりアテになりそうもない。
折しもロンドンを騒がすのは正体不明の連続殺人鬼ジェフ。
バートラム卿、ある日街角で怪しい小男とぶつかった際、お互いのカバンが入れ違ってしまった。
男がもともと持っていたカバンの中身は目鼻口が抉り取られた生首。ってことは、さっきの男は殺人鬼ジェフ!
これはマズい! 男が間違って持って行ったカバンには女房の愛犬が。一刻も早く取り戻さなきゃ家に帰れない!
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そして上流階級の溜まり場から貧民街のスラムまで、ヴィクトリア朝ロンドンの光と影を股にかけての殺人鬼探し。
もっとも富める者だろうが貧しき者だろうが、このゲームの登場人物は揃って変人ばっか。
そしてもちろんバートラム卿と一つ目の怪力従者ギャビンも、その例外ではないのであった。
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ポイント&クリック式のアドベンチャーというのも、もう息の長いゲーム様式になって、最近ではタッチスクリーンとの親和性の高さから再び隆盛を迎えている。
そのジャンルを確立させたエポックタイトル『The Secret of Monkey Island』は、スットボケたセリフと楽屋オチのギャグがてんこ盛りの、まるで往年のホープ&クロスビーの喜劇映画を彷彿とさせる一級のコメディ作品であった。
ポイント&クリックADVの王道はコメディ。そういった点では英国流のユーモア満載なこの『Adventures of Bertram Fiddle』も抜かりはないのであった。
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進行はオーソドックス極まりないポイント&クリック。
風が吹けば桶屋が儲かる的な解法を要求されることも多いこの様式だが、本作の場合はそれほど難易度が高いほうではない。
奇っ怪な事件とそれにまつわる奇妙な人々とのおかしなやり取りがテンポよく堪能できるアドベンチャーゲームの好短編。
このおかしくも歪んだヴィクトリア朝ロンドンの世界は、個性的なビジュアルと相まって遊ぶ者をカジュアルに愉しませてくれることだろう。

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2020/10/23 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Sherlock Holmes: Consulting Detective Collection】シャーロック・ホームズの探偵講座

   ↑  2020/10/20 (火)  カテゴリー: PCゲーム
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Frogware以前のシャーロック・ホームズゲーム。その代表的なクラッシクとして名前が挙がるのは、1991年にFM TOWNSで発売された『Sherlock Holmes: Consulting Detective(シャーロック・ホームズの探偵講座)」だろう。
間を置かずPCエンジンにも移植されたので日本でも馴染みのある人も多いかもしれない。
フルモーションビデオ、いわゆる実写ゲームとしても草分けとなる作品で、思えばこれをよく当時PCエンジンに移植できたと思うしかない。
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元々推理パズルのような立ち位置のゲームブック版(邦題は「シャーロック・ホームズ 10の怪事件」)をベースにしているだけあって、ビデオゲームのADVによくあるプレイヤーの水先案内人を務める導線的なものがほとんどないのが特徴だ。
事件の概要を解説する実写ムービーのあとにプレイヤーが投げ出されるのは、素っ気ない新聞の縮刷版と住所録のみ。
膨大なバックナンバーの中から、なんのガイドもないまま事件に関係のある記事を探し出し、関係者をピックアップして住所録から該当する人物を訪問する。
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訪ねた先が真に事件の関係者であったら再び実写ムービーと共に証言が得られるが、まったく無関係な人物だとスコアが減算される。
証言を積み重ねて真相に対する確証が得られたら、法廷に場を移して裁判官の厳しい質問に答える番だ。
それをクリアすれば無事事件を解決に導いた名探偵の称号を得られるだろう。
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そんな硬派極まりない推理ADVだが、やはりアーリー90年代のゲーム。
圧縮された実写ムービーはギトギトに粗く、さらに無理やりな移植であるPCエンジン版はそれに輪をかけたレベルだった。
まあ実写ムービーに関してはそれは当時の水準であったし、それが大量に収録されている様にはむしろ度肝を抜かれたのだが、往生したのは決して遊びやすいとは言えないインターフェースに関してだ。
やはり圧縮された音声もくぐもって聞き取りづらく、音割れも頻繁にあった。
だからこのゲームに関する一番の印象となると、個人的どうしても小窓のギトギトムービーとプアな音声が先に立ってしまう。
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その『シャーロック・ホームズの探偵講座』の復刻Windows版が『Sherlock Holmes: Consulting Detective Collection』。
あのギトギト小窓ムービーがフルスクリーンの美麗な映像に。聞き取るのも一苦労だった音声もクリアに。そして一新されたインターフェースも快適に。
復刻移植ではなく、むしろ素材を使って一から作り直したというべき、前向きなクラシックタイトルリターンズだ。
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このWindows版はオリジナルの「The Case of the Mummy's Curse」「The Case of the Mystified Murderess」「The Case of the Tin Soldier」の各話単体版と、その三つをバンドルした『Collection』がそれぞれストアに並ぶ販売形態。
ホームズを演じているのはピーター・ファーレイという無名俳優。イマイチ鋭さに欠けてはいるけれど、立派に映像版ホームズの系譜の一人である。

*関連記事
【シャーロック・ホームズの探偵講座】PCエンジン版

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2020/10/20 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Sherlock Holmes: The Devil's Daughter】シャーロック・ホームズ 悪魔の娘

   ↑  2020/10/17 (土)  カテゴリー: XBOX ONE
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推理小説に登場する名探偵のキャラクターイメージは、それが映像化された際に演じている俳優によって大きく左右されてしまうことがある。
代表的な例は横溝正史の金田一耕助シリーズだ。金田一=石坂浩二のイメージが強すぎて、もう小説を読むたびに金田一の描写が石坂浩二に置き換えられてしまう始末だった(最近はそれをなんとか払拭して、もっぱらオレのイメージするもっとも金田一に近い像=カラテカ矢部に変換している)。
アガサ・クリスティが創造した名探偵エルキュール・ポアロの場合、TVドラマシリーズのデヴィッド・スーシェがあまりにも決定版すぎて、別の役者がポワロを演じているのを観ると、もう偽物としか思えなくなってくるほどだ。
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世界でもっとも著名な創作探偵シャーロック・ホームズはどうだろうか。
長きに渡ってホームズのイメージを支配していたのは、グラナダTV版「シャーロック・ホームズの冒険」シリーズのジェレミー・ブレットだ。
いかにも明晰そうな佇まいにエキセントリックさを程よくブレンドしたホームズ像の影響力は強大で、他の媒体に出てくるホームズのキャラクターは、多かれ少なかれジェレミー・ブレット版の影響を受けていたほどだ。
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その強烈なイメージを久方ぶりに刷新したのが、ガイ・リッチー監督による2009年の映画「シャーロック・ホームズ」とその続編の「シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム」。
ロバート・ダウニーjrが演じたアクティブでヒップなホームズは、「大胆な解釈ありなんだ」の開き直りを後続に与え、以降「SHERLOCK」のベネディクト・カンバーバッチや「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」のジョニー・リー・ミラー、「俺たちホームズ&ワトソン」のウィル・フェレルなど多彩なホームズ像を生み出すこととなった(まあウィル・フェレルはいつものウィル・フェレルをやってるだけだが)。
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ウクライナのメーカーFrogwaresの看板となっているビデオゲーム版シャーロック・ホームズ。
2002年発の『Sherlock Holmes:The Mystery of the Mummy』以来もう20年近い歴史を持つこのシリーズのホームズ像も、長いことジェレミー・ブレット版の影響が強かった。
その強固なホームズキャラクターに大きな変化が表れたのが、今のところシリーズ最新作となるこの『Sherlock Holmes: The Devil's Daughter(シャーロック・ホームズ 悪魔の娘)』。
以前のシリーズ作から若干若返り無精髭を生やしたちょっとワイルドな風貌。ホームズの記号ですらあった鹿撃ち帽やインバネスコートとも決別したそのルックスからは、もう否応なしにロバート・ダウニーJrからの影響を感じさせるのであった。
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そして生活感なんかこれっぽっちもなかったシリーズ過去作のホームズに対して、こっちのホームズは子煩悩で人間臭さが大幅にアップ。
子煩悩!? そう、本作のホームズにはケイトリンという養女がいて、彼女の存在が水面下で進行するメインストーリーに大きく関わってくるのであった。
もっともこの自らネタバレしているようなサブタイトルから、どんな存在であるかはミステリ好きであるならば否応なしに分かってきちゃうだろうが。
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そんなドラマチックなメインストーリーをよそに、ホームズが関わる4つの事件は前作『Sherlock Holmes: Crimes & Punishments(シャーロック・ホームズ 罪と罰)のスタイルを継承。
一部のQTEイベントやトゥームレイダーもどきの遺跡探索など冗長に感じるパートもちらほらあるけれど、実験器具、虫眼鏡、シャーロックヴィジョン、愛犬トビー、トビーと対して扱いの変わらないベーカー・ストリート・イレギュラーズのウィギンス少年、犬やウィギンス以下の扱いのワトソンなど多彩なギミックを駆使して証拠を集め、それらをデダクションボードで再構築して真相を洗い出す一連の流れは、ゲームに誘導されている意識をそれほど感じさせないまま、プレイヤー自らが事件を推理してゆく手応えを与えてくれる。
この辺はさすがミステリADVの老舗、保守本流といったところか。
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様々な媒体のホームズものに比べて物足りないのは、ホームズにとって重要な相方であるワトソンの存在が薄いことだが、こればっかりはプレイヤーがホームズを能動的に操作する=ワトソンが語り部としての役割を奪われてしまう、というシリーズに共通している構造上の問題だから仕方がない。
本作と前後してパブリッシャーを担当していたFocus Home Interactiveとの間でトラブルが発生したものの、それを無事クリアしたFrogwaresが現在開発中のホームズADV最新作は、なんと若き頃のホームズを主人公にしたゲームとなるらしい。
そして現在公開されているその若き頃のホームズのビジュアルは、案の定というかベネディクト・カンバーバッチ風なのであった。

*関連記事
【Sherlock Holmes: Crimes & Punishments】シャーロック・ホームズ 罪と罰

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2020/10/17 | Comment (4) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【謎のマスカレード】ジュニア版琥珀色の遺言

   ↑  2020/05/25 (月)  カテゴリー: PCエンジン
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オレの最初のミステリ小説体験が児童図書館の江戸川乱歩ジュブナイルシリーズならば、海外ミステリとの初めての出逢いは、やはりそこの抄訳ジュニア版だった。
行きつけの図書館に置いてあったのは、あかね書房から刊行されていた"推理探偵傑作シリーズ"という名のジュニア版選集。
ドイルやクリスティ、エラリイ・クイーン、モーリス・ルブランなどの定番以外にも、クレイトン・ロースンやメアリ・ロバーツ・ラインハート、レスリー・チャータリスといったマニア好みの作家たちの作品も、シリーズに名を連ねていた。
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この"推理探偵傑作シリーズ"には、挿絵マンガもかなりふんだんに挿入されていて、これを担当していたのが「やる気まんまん」の横山まさみち氏。子供相手にチャータリスと横山まさみちのコンビというのも、今になって考えてみれば相当に濃い組み合わせだ。
しかしこの手のジュニア版訳というのは、子供に分かり易いように、原作を相当はしょったり改変していたりするものであって、後々になってハヤカワミステリや創元推理文庫の真っ当な翻訳本を読んでみると、「こんな話だったの!?」と、あまりの違いにびっくりするのが常だったりする。
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そんな子供心に釈然としない思いを残したジュニア版は、実はゲームの世界にも存在する。
『藤堂龍之介探偵日記』シリーズは、PC98やFM7などで展開した大人向けの推理アドベンチャーゲームだったが、そのシリーズ第1作である『琥珀色の遺言 ~西洋骨牌連続殺人事件~』が、まだ家庭用ゲーム機は子供が遊ぶモノという通年がまかり通っていた時代にPCエンジンへ移植されたときは、その内容はジュニア版として大幅に改変されたものになっていたのであった。
まずは主人公の名前が藤堂龍之介から円陣龍之介に変更。円陣ってなんだ!? と首をひねったが、これはどうやらPCエンジンにあやかった名前らしい。もしセガ・マークⅢに移植されてたら、マーク藤堂とかになっていたのだろうか。
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事件の概要も、名家の当主が地味に不審死を遂げたオリジナルから一変。仮面舞踏会の最中に当主が殺されるという賑々しい導入に。
事件解決のために屋敷に呼ばれた藤堂ならぬ円陣龍之介だったが、オリジナル版のプレイ経験者がまず最初に戸惑うであろうは、「なかま」という謎のコマンド。
訝しく思いながら聞き込みを始めると、屋敷の使用人たちが、やけに馴れ馴れしく話しかけてくるではないか。
よく見ると彼らの名前も、オリジナルのそれから、クリスティやコロンボなんて妙な名前に差し替えてある。
どうやら彼らは円陣龍之介の部下たち。事件の手がかりを探すために、使用人を装って屋敷の中に潜入しているPCエンジン版ならではの設定なのであった。オリジナルの膨大な容疑者リストから自発的に5人の名前を消すおせっかい、本当にありがとうございます。
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しかし親切心はそこまで。後は聞き込みと探索コマンドの総当たりを余儀なくされるオリジナルの捜査過程を忠実に継承。
元々『琥珀色の遺言』は、膨大な登場人物とコマンドの山盛りによって、話を入り組ませ引き延ばしているようなゲーム。
それをフォローするのが、時代情緒溢れるセピア調のビジュアルと、雰囲気のある登場人物の言葉遣いだったりするのだが、グラフィックやテキストに制限のあるPCエンジンでは、そのフォローも利かない。
雰囲気美人から雰囲気がなくなったら、それはもう美人ですらなくなってくるわけで、このジュニア版『琥珀色の遺言』である『謎のマスカレード』も、子供向け抄訳ミステリ同様に「大筋は一緒なんだけど、なんかこれ違う……」という釈然としない気持ちだけが残るのであった。

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2020/05/25 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【SIMULACRA】スマホを拾っただけなのに

   ↑  2019/12/16 (月)  カテゴリー: XBOX ONE
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スマホを拾った。
本来なら警察や店舗のカスタマーサービスなんかに届けて、落とし主見つかるといいですねではさようならで解決するところだが、持ち主と思しき女性が尋常ではないシチュエーションに置かれている動画が収録されているとなると話は違ってくる。
いや、それこそ警察行けよとツッコミが入るところだが、しかしスマートフォンは現代社会においてこれ以上はないくらい個人情報の宝庫だ。
女性の行方を探すという大義名分のもとに、ねじくれた好奇心を満たす降って湧いたようなチャンスである。
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スマートフォンの持ち主の名はアナ。
ホーム画面にはセルフポートレイトと共に、メールやブラウザ、フォトギャラリーといった定番のアイコンが並んでいる。
写真やチャットログを覗いてみれば、とりとめのない会話に幸せそうな日常。
しかし彼女は突如謎の失踪を遂げた。その手がかりはスマホに残された一見平穏そうな情報の中に必ず隠されている。
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パスワードのかかったメールボックス。そのヒントは彼女の飼い猫。
ギャラリーを漁ればおそらく猫の写真が。そしてそこにはパスワードに関するヒントの断片が残されているかもしれない。
そしてTwitterのような短文投稿サイト。これにもログインパスワードが必要だ。
試しに"パスワード忘れました"メールを運営に送ってみたら、返ってきたのはお馴染みの本人確認の質問設定だ。"あなたのフェイバリットムービーはなんでしたっけ?"
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さあ困った。こればかりはアナに近しい人物にでも尋ねないと分かりゃしない。
しかしこれは彼女のスマホ。アナの周辺の人物は向こうからアクセスしてくる。親友、ボーイフレンドだと名乗る男、そして出会い系アプリで親しくなったと称する人物。
だけどオレはアナじゃない。この連中それぞれとアナが実際にどんな距離感で付き合っていたのか、果たして信頼していい人間なのか、それどころか氏素性すらも知りはしない(それはあちらにとってもそうだろうが)。
ボーイフレンド。LINEにあたるチャットアプリのアドレスを交換しているところから、親しい関係にあったことは間違いないだろう。
しかしログを遡ってみると、二人は喧嘩してここ最近はアナの方がはっきりと彼を避けている。
ではこの出会い系アプリで親しい会話を交わしている陽気な男の方は? ……そもそも出会い系アプリにいるような調子のいい男だぞ!?
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顔も合わせたことのない彼らと、他人のスマホを経由してなだめたりすかしたりのやり取りを重ね、情報を共有したり一部だけ隠したり。
生活の華やかな一瞬だけを切り取ったギャラリー、本音をぶちまけたチャット、ブラウザの履歴、スマホの中身は虚々実々の闇鍋だ。
その混沌とした情報の山を、なりすましやパスワード推測、フェイク垢と様々なテクニックを駆使して整理し、事の真相に迫っていく。
やがて行き当たるのは、アナの身辺情報を推測することに長けた謎の人物。ストーカーじゃねえか!
だがここでプレイヤーは、自分もまったく同じ穴のムジナである事実に気づいて、なんとも居心地の悪い気持ちが芽生えるのであった。
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スマホの画面のみで完結し、操作もほぼスマホに準拠。
開発元のKAIGAN GAMESは、やはり同コンセプトの『Sara is Missing』を2016年にリリースしているが、『SIMULACRA』はそれをブラッシュアップさせた作品。
スマートフォン越しの人々と共に失踪女性の手がかりを探すストーカー行為は、やがて非現実的な何かに少しずつ侵食される。
その兆しも発動も現れるのはすべてスマホの画面上。スマートフォンと共にやがてプレイヤーもその"何か"に飲み込まれてゆく。
現状では日本語非対応。チャットログやWebサイト、メールなどかなりの量にのぼるテキストに加え、単語を入れ替えての文章作成や英語での入力パートなどハードルはかなり高いかもしれないが、それを乗り越える価値が充分すぎるくらいあるタイトな傑作だ。

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2019/12/16 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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