fc2ブログ
 

ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

このページの記事目次 (tag: ホラー の検索結果)

total 18 pages  次のページ →  

【クアリー ~悪夢のサマーキャンプ】The Quarry

   ↑  2024/04/02 (火)  カテゴリー: XBOX
240402001.jpg
ちょっと前に学生サークルの旅館での乱暴狼藉が炎上しましたが、「けしからん!」などと糾弾する気になれないのは自分の学生時代の行状を思い返して、むしろ彼らに代わって「すいませんでしたあ!」と謝りたくなる気分に駆られるからです。
いつの世でも若者というのは分別のないもの。ただし彼らは成熟の余地が充分あるだけ、いい年こいてSNSやヤフコメに固執している大人よりもマシだったりします。
240402003.png
貴重な夏休みを子どもたち相手のキャンプリーダーのボランティアに捧げる。
それだけでも同世代の若者より遥かに立派に思えますが、そんな彼らでも自分たちだけの世界になれば羽目も外すし大人たちの忠告も無視する。それはもう自然の摂理です。
だけど夏の夜に浮かれる若者たちを不条理でホラーな出来ごとが襲うのもこれまた世の常。
240402005.png
サマーキャンプにサイコパスや幽霊や恐ろしげな化け物は付き物。
ちょっと安っぽいホラー映画の定番シチュエーションですが、この『クアリー ~悪夢のサマーキャンプ』のコンセプトはまさにそのB級ホラーのインタラクティブ版。
240402004.png
実際の役者の演技をCGに取り込んでいるのですが、そのキャスティングがシボーン・ウィリアムズやデヴィッド・アークエット、ブレンダ・ソングにテッド・ライミなんてところがいかにも狙ってるでしょ?
日本で劇場公開スルーされてレンタル店の新作棚の隅にひっそり登場しそうな映画の気配がぷんぷんだもの。
240402002.png
サマーキャンプの延長戦(これに至った理由がまたちっとも同情できなかったりする)に乱痴気騒ぎを目論む若者たちに降りかかる恐怖の一夜。
チャプターごとに操作する若者が切り替わり、要所要所の行動選択でそれぞれ最終的な運命が分岐するのだけれど、プレイヤーのメンタリティは基本的に若者ではなくスクリーン越しに眺めている観客の立場。
「なんとしてもこの危機を乗り越えよう」なんて切羽詰まった意識には程遠いし、なんなら「こいつら死んじゃっても別に構わなくね?」なんて無責任なアプローチに走りがちかもしれません。
240402007.png
本作のセールスポイントがインタラクティブなB級ホラー映画ならば、ウィークポイントもまさに同じ部分。
ムービーパートは言うに及ばず恐る恐る歩むキャラクターの移動速度など、映画を鑑賞するテンポで進行するゲームは、どう考えたって再プレイを前提とした分岐や収集物のコンプと相性が悪いに決まっています。
240402008.png
おそらくほとんどの人が最初のプレイ時だけで自分で構成できるB級ホラームービーの内容を完結させてしまうのではないでしょうか。
私の『クアリー』も、この子だけは生き残らせたいと思っていたキャラクターが無残な死を迎えたまま後味が悪いエンディングを迎えてそのままです。
240402006.png
一本の映画を観るその数倍の時間を必要とするのも本作のコンセプトに対して賛否が分かれるところでしょうが、しかし最初の通しプレイがなかなか没入できて楽しかったのもまた事実です。
おそらくこのゲームに掛かったコストも映画を一本撮る比ではなかったでしょうが、それを考えるとこれ以上ないくらい贅沢に作られたB級映画と言えるのかもしれませんね。

この記事に含まれるtag : アドベンチャーゲーム ホラー 

(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-3195.html

2024/04/02 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【モスメン 1966】Mothmen 1966

   ↑  2024/01/13 (土)  カテゴリー: Switch
240113007.png
フラットウッズの怪物にホプキンスビルの宇宙人、ブラジルのSEXYエロ宇宙人に日本では介良の小型UFO捕獲事件など。
20世紀、特に1950年から70年代にかけてのエイリアンやUMAの目撃事例はファンキーで微笑ましいものが多い。
その中にあって、爛々と光る赤い目に巨大な翼の人形生物というベタな外見をしていながらも、どうにも座りの悪さを感じてしまうのが、ウエストバージニアの地方都市である一定の期間に目撃されたモスマンだ。
240113001.jpg
数ある宇宙人遭遇譚の中でモスマンケースにだけ異質さを覚えてしまうのは、都市伝説性の強さや多くの犠牲者を出した現実の橋崩落事故とリンクされている経緯もあるが、やはりこの事件を追った「モスマンの黙示」という奇書と、それを原作とした映画「プロフェシー」の印象によるところが大きい。
リチャード・ギア主演の「プロフェシー」は、観終わった後に「……え? どういうこと?」と困惑してしまう奇怪な映画なのだが、これに限らずモスマンを題材とした映画は投げっぱなしで説明を放棄したような怪作が多いイメージがある。
240113002.jpg
なんかもうモスマンに関するお話は整合性を無視してOKみたいな認識が、各界のクリエイターの間で共有されているんじゃないかと疑いたくもなるが、SwitchやSteamなどで配信されているこの『Mothmen 1966』をプレイすると、その疑念も一層強くなってくるのであった。
240113003.jpg
「ピクセル・パルプ」を標榜する超自然ネタADV三部作の一つだが、そのビジュアル表現はありがちなレトロ志向ピクセルとは明らかに違う。
確かに絵作りやサウンドは80年代風ではあるものの、それが80年代ゲーム表現とはそぐわない緻密な描写や映画的なカット割りなどと混然になると、途端に時代を越えたオーパーツのごとき不気味な異型の印象を与えてくれる。
240113004.jpg
この三部作は作品ごとにそれぞれRGB各色を強調した色使いが特徴なのだが、特にグリーン系を過剰に押し出した『Mothmen 1966』のカラー表現はより一層不気味だ。
1966年の夜、4人の男女が、モスマンを始め、しし座流星群、南北戦争の亡霊、メン・イン・ブラックといったタームを壊れたミキサーで雑然とシェイクしたようなお話に振り回される1時間強の短編アドベンチャー。
240113005.jpg
そこにソリティアや唐突なゲームオーバー、必要性のまったくない簡易SLGパートにザ・ドアーズといった諸要素が、これまたなんの脈略もなく放り込まれプレイヤーをさらに困惑させる。
そしてモスマン系創作物の例に漏れず混沌としたストーリーは理路整然とした説明や解釈がないままぶん投げられるのであった。
240113006.jpg
なんとも居心地の悪い、もやっとした感想がチャプターを進めるごとにどんどん段重ねになって一切フォローされないまま終わる、あまりにも釈然としない、そしてその釈然としなさにほのかな魅力を人によって感じたり感じなかったりする怪作。
映画「プロフェシー」と同じく、その曖昧模糊な話や映像表現に引き込まれつつも、結局は「……え? どういうこと?」という強烈な違和感ばかりが強く残るゲームなのであった。

この記事に含まれるtag : アドベンチャーゲーム ホラー 

(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-3178.html

2024/01/13 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Bramble: The Mountain King】ブランブル: ザ・マウンテンキング

   ↑  2023/12/01 (金)  カテゴリー: XBOX
231201001.jpg
むかしむかしのお話。北欧のとある国にとても仲の良い姉弟がおりました。
ある夜のこと、いつも弟を庇う活発な姉が寝床を抜け出して夜の森へ冒険に出かけてしまいます。
姉の姿がないことに気づいてその後を追う弟はプラチナブロンドの髪をしたとてもかわいいかわいい少年。
夜の森はとても幻想的で美しい世界。姉弟を最初に出迎えてくれたのは人懐っこいノームたちです。
231201002.png
しかし暗い森は次第にそのあやかしの本性を見せ始めます。
よしゃあいいのにとっとことっとこ先を急いだ姉ちゃんは、人食いトロルに連れ去られてしまいました。
さあ大変。食われちゃう前に姉ちゃんを助け出さなければ。
だけど世界の美しさと酷薄さは背中合わせ。さっきまで仲良くしていたノームがぽこぽこ殺される。
弱肉強食の非情な実態を露わにした森の魑魅魍魎たちは、かわいい弟にも容赦なく牙を剥くのでした。姉ちゃんを救うどころの騒ぎじゃない!
231201003.png
『Bramble: The Mountain King』はスカンジナビアの様々な伝承をベースにしたアクションアドベンチャー。
プレイヤーが手助けするのは非力で年端も行かない少年。その道中は自然と妖怪どもの目を逃れるステルスアクションが基本となる。
このゲームプレイの根幹部分は非常に手堅く基本に忠実に造られていて、北欧の森という肌寒いシチュエーションも相まって、プレイヤーは常に息苦しいまでの緊張感を得ることができるだろう。
231201005.png
少年にとっては過酷極まりないけど、でもこの森はあまりにも美しすぎる。
プレイ中、ここまでスクショボタンを頻繁に押したくなる衝動に駆られたゲームもそう他にはない。
そしてさっきも言ったように美しさは残酷と紙一重。ハッと息を呑むような光景のすぐ次には、あまりにも無常でブルータルな景色が続いている。
231201004.png
かつて業の深い映画マニアたちはダリオ・アルジェント監督作品の眩い美術と酷い目に遭わされる美少女の組み合わせに胸をときめかせていたが、物語が進むに連れ泥まみれ血まみれゲロまみれの散々な姿になっていく少年には、おそらくショタコン属性の人なんかは同じようなときめきを覚えるのではないだろうか。
231201006.png
しかし無垢な少年をこれでもかと酷い目に遭わせてはいるが、あやかしの世界にだってそれはそれで秩序と道理が存在する。
その秩序に反しているのは明らかに森に無邪気に入り込んだ姉弟の方だ。
そして物語のベースとなっているあまりにも哀しくて救いのない寓話の数々。北欧伝承に詳しければなおのことお話が身につまされるのかもしれないが、そうでなくともこの心を凍りつかせるほどまでに美しく無慈悲なビジュアルは、プレイヤーの心に深く刻まれるほどのインパクトを与えてくれるだろう。

この記事に含まれるtag : ホラー 

(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-3166.html

2023/12/01 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Dead Space】デッドスペース・リメイク

   ↑  2023/11/20 (月)  カテゴリー: XBOX
231120007.jpg
宇宙に浮かぶ巨大採掘船USG石村。
ある者はそこをノストロモ号や物体Xの南極基地のような逃げ場のない地獄の空間だと言い、ある者はそこを現場猫のようにフリーキーな工具の使い方をやり放題な天国みたいな場所だと言う。
とにもかくに石村という馴染みやすい響きは、SFホラーゲームの大傑作『Dead Space』の舞台だ。
日本国内で未発売に終わったソフトで、ここまでポピュラリティを得たゲームも他にはないだろう。
231120001.png
その楽しくも息苦しい石村への15年ぶりの帰還。
中にはグロテスクなクリーチャー、ネクロモーフが蠢いているのは分かっているが、それも胸のときめきのうちだ。
冒頭でネクロモーフどもが登場したときなどは連中に為す術なく逃げ惑う行動を強いられながらも、内心では「いやあみんな久しぶり! 元気してた!?」
231120002.png
改めて問うまでもなくネクロモーフ元気元気! 相変わらず四肢を切り落とさなければ死にゃあしない。
その手足を切断するのに便利な工具、プラズマカッター!
これを手にしたときの「そうそう、これこれ!」感。15年ぶりにもかかわらず手にしっかり馴染んでいる。
こいつをゲットしてからがいよいよ『Dead Space』の真のスタートだ。すっぱんすっぱんすぱぱぱぱーん!(散乱する手足)
231120005.png
プラズマカッターを始めとする工具を自在に使いこなすオレの名はアイザック・アシモフ。
優秀な兵士でも特殊工作員でもない一介の機械エンジニアだ。誰が呼んだか世界で一番華のないゲーム主人公。
オリジナル版当時、国産ゲームのビューティーカメラで盛りまくったようなキャラクターデザインに慣れた人々にとってはインパクト大であったろう実用第一で不細工なスーツも、工具と共に石村を歩んでいくうちにカッコよく見えてくるのもお約束だ。
このリメイク版の恩恵は多々あるが、アイザックさんのスーツのディティールが細部まで緻密になったのは、その大きな一つだろう。
231120003.png
サバイバルホラーではゾンビやクリーチャー相手の戦闘の他にコンピュータや機械類を制御させられるパートが付き物だが、アイザックさんは元々それが本職だから、その手の作業めいたことにもお使い感がない。そもそもこの仕事をやるために石村に来たんだし。
しかしなんと言っても楽しいのは、その商売道具をうねうねと迫るネクロモーフどもに向けるときだ。
ああ、工具ってなんて頼もしい。いささかイレギュラーな使い方ではあるかもしれないが……。
231120006.png
そしてこれはリメイク版による再訪だからではない、オリジナル版のときから強く感じていたのだけど、アイザックがもう察しているにもかかわらず「相手」のことを信じて一貫した行動を取るシナリオの素晴らしさ。
アイザック自身の心象と「マーカー」による影響。この二つを絡ませてアイザックを操作するプレイヤーに、内心もやっとする何かを与えながらもエンディングまで導く巧みなストーリーラインは『Dead Space』の隠れた魅力だ。
リメイク版ではアイザックが肉声で喋るようになり、この部分に多少の瑕疵を与えてしまったような気もするが、これは評価が分かれる部分であろう。
231120004.png
四肢切断ばかりが強調されるきらいはあるが、『Dead Space』はこのシナリオも含めて、あらゆる部分が常道を外さず手堅くハイクオリティに造られた実はかなり優等生なゲーム。
石村、そこはただの工業採掘船。内部にも主人公にも華やかな部分は何一つない。
でも一皮むけばその中は緻密に磨き上げられた完成度の高い小世界。
そして『Dead Space Remake』は磨き上げた宝石のようなオリジナルを、美しさを損なうことなくさらに豪華に仕立て直したこれまた優等生のようなリメイク版だ。

*関連記事
【Dead Space】工具は最強兵器

この記事に含まれるtag : ホラー TPS 

(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-3163.html

2023/11/20 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Stories Untold】語られなかった物語

   ↑  2023/11/02 (木)  カテゴリー: XBOX
231102005.jpg
ゲーム愛好家として歳を重ねていくと、これから遊ぼうとするゲームを「これはこういう内容のゲームであろう」と、ついついその枠組を定めて臨んでしまいがちだ。
実際のところ、その見立てがまったく間違っていない、揺るぎないジャンル傾向の作品が多かったりするのだけれど、だからこそこちらの思い込みを良い意味で裏切ってくれるゲームは、そのインパクトが抜群だったりする。
231102004.png
『Stories Untold』は、古株のコンピュータゲーマーならば、誰もがいにしえのテキスト入力アドベンチャーにモダンな視覚効果を加えてお色直ししたゲームだと思うことだろう。
そして「トワイライトゾーン」や「アウターリミッツ」といった1話完結式のSFテレビドラマ(本作の場合はその80年代リバイバル)をモチーフにした設定も同様だ。
231102001.png
忌避していた実家を久方ぶりに訪れて、自分の部屋のホビーパソコンでいにしえのテキストADVをプレイする第一話などは、こちらの見立てをまったく裏切らない。
しかしその途中から予定調和的な思い込みは、まさにじわじわという感じで崩れてゆく。
何かが変だ、何かがおかしい。居心地の悪い不安感が徐々に増してゆく中、第一話はなし崩し的に終了し、連続SFテレビドラマの例に倣って、またタイトルバックから第二話が始まる。
231102002.png
第二話の医療機器、第三話のラジオとブラウン管モニターに接続されたパソコン。古めかしいガジェットに何かを入力する作業によって物語は一見淡々と進行する。
しかしその影でプレイヤーは明快なアドベンチャーゲームにも分かりやすいSFホラードラマにもまったく収まっていない、得体のしれない何かが入力の裏で蠢くのを感じる、真綿で首を締めつけられるような不安に包み込まれているだろう。
231102003.png
そして古いガジェットやSFホラードラマの様式、プレイヤーが続けてきた入力作業の意味はやがて露わになってゆく。
レトロで分かりやすいゲームの様式を借りた。と言うよりは巧みに利用した、ジャンプスケアな演出とも超常現象とも一切無縁でいて、その上で極上な「ホラー」ストーリー。
精緻に練り込まれたその構成は、古株を自認するゲーマーの薄っぺらい見立てすらも掌の上で弄ぶのであった。

この記事に含まれるtag : アドベンチャーゲーム ホラー 

(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-3158.html

2023/11/02 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
申し訳ありません。 お探しの記事は現在、この ユーザーtag (Keyword) を設定していない可能性があります。 右の検索BOXで 再度用語を短めに入力していただくと記事が見つかる場合があります。