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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【プロレス】オレと猪木と試遊機のゲームとの思い出

   ↑  2022/10/02 (日)  カテゴリー: Switch
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本来は『Telling Lies』の流れで『Immortality』についてなんか書くつもりだったんだけど、もたもたしている間にアントニオ猪木逝去のニュースが飛び込んできた。
アントンは人生に大きな影響を与えてくれた人物であるのは間違いないのだが、実はオレがリアルタイムで体験してきたプロレスラーとしてのアントニオ猪木は、その力が衰えてきた現役終盤からのことだった。
前田日明らUWF勢も長州力率いるジャパンプロレス勢も離脱してしまい、WWFとも手切れになって外国人レスラーの質もいっきにトーンダウンした新日本プロレスにとってかなり崖っぷちの時期である。
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タイガーマスクや国際軍団に維新軍、ハルク・ホーガンで一大プロレスブームを築き上げ、この世の春を謳歌していた頃からわずか数年後にこの事態。
多くの人が諸行無常を感じたであろうが、それでもプロレスを囲む堀から飛び越えたその先では、アントニオ猪木の神通力はまだまだ健在であった。
任天堂が鳴り物入りで放ったファミリーコンピュータディスクシステム。
その任天堂販売タイトルの一角となったプロレスゲームの顔も、やはりアントニオ猪木(もどき)なのであった。
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まだスポーツゲームに選手や団体のオフィシャルなんて概念が薄かった時代だ。
この延髄斬りをフィニッシュホールドとするどっからどう見ても猪木なキャラクターにも"ファイター・ハヤブサ"なんて仮初めの名が与えられていたが、もちろんこっちは猪木のつもりである。
同じ頃、新日本プロレスに"スーパー・マリオマン"なんてとんでもない名前のレスラーが登場してみんなをハラハラさせていたが、なんのことはないお互い様だったのだ。
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現在はニンテンドーオンラインでプレイすることのできる、この『プロレス』というシンプルなタイトルが冠せられたこのディスクシステムソフト、とにかく革命的に面白かった。
それまでの力任せな連打ばかりを要求されていた数多のプロレスゲームとの大きな違いは「自分で試合をデザインして組み立てられる」。
プロレス好きにとっては譲れないコンセプトを、『プロレス』はサラッと実現していたのだ。
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そのコンセプトやタイミングで技の成否を図るシステムなどに『ファイヤープロレスリング』シリーズとの共通性を感じられるが、それもそのはず。本作を手掛けたのは後にヒューマンでファイプロの生みの親となる増田雅人氏。
つまるところこの『プロレス』はファイプロのプロトタイプとでも言うべき作品なのだ。
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ファミコンの限界からかダウン技や寝技はフィーチャーされず、基本技も全キャラ共通の極めて限定的な数であったが、だからこそオレはその制限の中で、いかに毎試合毎試合メリハリをつけながら実際のプロレスのような展開を再現するかに燃えた。
ファミコンが家にない可哀想なガキだったので、チャリでなんとかたどり着ける家電量販店ゲーム売り場の試遊機で、店員のお姉さんの冷たい眼を撥ねつけながらひたすら遊びこんだ。
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猪木もどき以外の登場レスラーは、キン・コン・カーンなんてお笑い芸人みたいな名前のやつとか、半魚人の全身タイツでザ・アマゾンを名乗るやつとか(唯一フレアーみたいな見てくれのがいるが、得意技はなぜかシュミット式バックブリーカー)胡散臭い架空キャラのオンパレードだが、当時の新日だって前述のマリオマンやら、マッド・マックス1号2号だの、バスを引っ張るだけのカナダの木こり(なんとかグスダブ)だの、モンスター・ファクトリーから来たただデカいだけのやつだのと、メジャー団体とは思えない胡散臭い連中が堂々とゴールデンタイムのテレビ中継に登場していたから、これまたお互い様である。
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そんな怪しい面々を相手にファイター・ハヤブサことオレのヴァーチャル猪木は、適度に見せ場を作って最後は延髄斬り一閃。
ケリー・ブラウンやロジャー・スミスやジェリー・モローといったB級レスラーを相手にしていたテレビ画面の猪木のように。
後の「政治家」でも、セミリタイア化してたまに試合するレジェンドでも、ダァーとビンタで営業する人でも、格闘家を引き連れて古巣に迷惑かける人でもない、ちょっぴり薄ら寒い崖っぷちの新日本プロレスで奮闘する現役プロレスラーだった猪木がオレの一番好きなアントニオ猪木だ。
そしてその頃の猪木の姿は、オレの中で試遊機にがっついて熱中していたこのゲームとなんとなくセットになったりしてるのだ。

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2022/10/02 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【オールスター・プロレスリング】力道山降臨

   ↑  2020/07/30 (木)  カテゴリー: PS2
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"「この商売いいね」と関取が言ったから
          7月30日はプロレス記念日"

今日7月30日はアメリカから帰国した元関脇力道山が日本プロレスの母体となる日本プロレス協会を設立した日。
日本におけるプロレスリングのビジネスが産声を上げたこの日は、今ではプロレス記念日と呼ばれている。
思えば人並み外れた野心を持ち主である力道山が関わらなければ、日本にここまでプロレスというジャンルが根付くことはなかっただろう。
少なくともその場しのぎの収入が目当てだった元柔道家たちでは、日本のプロレス人気は打ち上げ花火にすらならずに終わっていたかもしれない。
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類まれなるカリスマとビジネスセンスで、たちまちのうちにプロレスをこの国のナショナルパスタイムにまで高めながら、ヤクザに刺されて呆気なくこの世を去ってしまった稀代のオリジネイター。
そのレガシーは弟子であるジャイアント馬場とアントニオ猪木に受け継がれ現在に至っているわけだが、しかしいくら計り知れない功績があるとはいえ、今から60年ほど前に亡くなった人物。
比較的古株のプオタとなっているオレの世代からしても、もう歴史上のアイコンみたいなものだ。
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ゲームのジャンルにおいても、レスラーが実名で公式登場するようになって以降は、すでに馬場や猪木さえレジェンド枠に入れられるようになっていた。
そんな中、"プロレスの祖"力道山のオフィシャル登場に敢然とチャレンジしてきたのは、それまでプロレスゲームとあまり縁のなかったスクウェア(現スクウェア・エニックス)。
時はプレイステーション2が発売されて間もない頃。業界のトップメーカーであったスクウェアが話題の新ハードで放つ初のビッグタイトル(その少し前に『DRIVING EMOTION TYPE-S』というレースゲーム出ていたが、みんな即座になかったことにしていた)は大きな注目を集めたのであった。
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当時のスクウェアのゲームといえば、まず話題の先に立つのが美麗なグラフィック。
ましてやとてつもないポテンシャルを秘めた新ハードPS2がその舞台だ。今までのプロレスゲームのレベルを超えた見栄えの良さが当然期待された。
それに違わず目の前に展開したのは、旧世代機3Dプロレスゲームのポリポリしたレスラーたちとは一線を画した、まるで実写と見紛うかのような(当時の感覚で)モデリング。
だがしかし、当時のスクウェアのゲームといえば、口さがないゲーオタたちが声を揃えて言っていたのは「良いのはビジュアルだけ」。
この『オールスター・プロレスリング』のレスラーたちも、いざアクティブに動く段階になると、旧世代機のポリポリレスラーたち以下の不自然な挙動に終始するのだった。
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それ以前にまずタイトルに偽りありだったのは登場レスラーたち。
藤波、橋本、長州、永田、武藤、ライガー、蝶野、天山、小島、カシンなど新日オンリーのその顔ぶれは、オールスターどころか単なるスクウェア版『闘魂列伝』である。
それでもスクウェアが時と団体を超えたオールスターであると強引に主張する根拠は力道山と既に引退していたジャンボ鶴田(本作発売の一ヶ月前に逝去)の参戦。
だがドラゴン社長の迷走期新日のメンバーにこの二人だけが混じる光景は、単なる風変わりなゲスト以外の何ものでもない。
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「今宵紐解かれる伝説、力道山降臨!」
田中ケロリングアナの煽りと共に姿を表す力道山は、スクウェアお得意の召喚魔法に倣ったのか、なんと光に包まれて天上からの登場。
しかしモデリングの元になるデータがあまりにも乏しかったからか、腰に拳を当てた有名なあのポーズのままずっと硬直状態。
その姿は生きた力道山どころか、まるで梅宮辰夫漬物本舗店頭の辰ちゃん人形と見紛うかのよう。
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動かない状態でそれだから動けばさらに違和感が増す。
ただでさえもっさりとしてプロレスゲームとしては動きが極端に不自然な本作。
ましてや力道山の場合、技モーションの動画資料なんかが極端に限られてくるから。その動きの再現性にも最初から眉に唾つけてかかる必要がある。
最初のうちはそれなりだった力道山の見た目も、試合で動かしているうちにいつの間にやら力道山どころか嵐(高木功)と瓜二つになってきたりして。
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猪木とのガチ遺恨マッチ、ドン・フライとの異次元対決、マサ斎藤相手の巌流島決戦と、力道山絡みの注目試合はセッティングできるけど、やはりプロレスゲームとしてのあまりのしょっぱさの前には全部帳消しになってしまう。
その後シリーズ化を果たし、2以降はNOAH勢も参戦を果たすなどしてオールスターとしての体裁はそれなりに付いてはいったが、見栄えはいいけど動かしたらボロが出る根本的な問題は最後まで解決されず。
"日本プロレスの祖"のオフィシャル登場ゲームが、これっきりとなってしまったのは、なんとも残念で勿体ないことである。

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2020/07/30 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

コミック【吹けよ!カミカゼ】

   ↑  2020/03/02 (月)  カテゴリー: 書籍・コミック
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力道山衝撃の死のショックが未だ冷めやらない1966年、その跡を継いだ新エースのジャイアント馬場は苦悩していた。
「豊登さんは引退。猪木さんはアメリカ遠征。ぶっちゃけ僕一人でワールドリーグ戦に来襲する強豪外人レスラーたちの相手をするのは、とても辛い。もしリーグ戦の優勝を海外に攫われることになれば、日本プロレスは存亡の危機!」
その裏では日本プロレスから追放をくらった豊登が、海外遠征中の猪木を籠絡して新団体、東京プロレスを旗揚げするという、プロレス界を揺るがす大事件があったりしたのだが、これは少年誌連載だから当然そんな生臭い裏事情は語られません。
馬場さんも実際のとこは「面倒臭い奴らが自滅してくれてラッキー」程度に思っていたなんて、穿った見方ができてしまいそうですが、そんなことはありません。馬場さんは心の底から彼らの力を欲していたのです!
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そんな苦悩の馬場さんがふと思い出したのが、力道山がいまわの際に残した謎の言葉。
「日本プロレス界が、もしわしの亡き後大ピンチを迎えたら……、ぶんえい、はかた、こうあん、たかしま、しょうわ、ひだ……がくっ」
もしもこのとき「遠藤幸吉には絶対ハンコ握らすな!」なんて言葉を残しておけば、その後の日本プロレスの本当の意味でのピンチは避けられたかもしれないですが、まぁそれはともかく今は暗号のような謎の言葉。
「もしやそれは年号と地名の組み合わせではないですか?文永、博多、弘安、鷹島、昭和、飛騨。文永と弘安には、日本に神風が吹いて外敵を打ち払いましたな」
そんなサジェスチョンを受けた馬場さん、「そうか、 昭和の神風は飛騨に! 力道山先生はこんなときに備えて、飛騨の山奥に秘密兵器を用意してくださっていたのだな!」
馬場さん、察し良すぎ。そして力道山、回りくどすぎ。
こうして飛騨の山中で極秘特訓を続けていた力道山最後の弟子、カミカゼ大助が表舞台に登場する運びとなったのです。
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梶原一騎のデビュー作は、プロレスマンガの嚆矢的存在である"チャンピオン太"。
"チャンピオン太"は、力道山存命中の作品でしたが、この"吹けよ!カミカゼ"は、「力道山の弟子である少年レスラー」という同コンセプトを、力道山死後のプロレス界を舞台に展開させたポスト"チャンピオン太"とも言える作品。
作画を担当するのは、後にやはりポスト"巨人の星"である"おれとカネやん"でも梶原とタッグを組んだ古城武司。
ジョー・カロロ、ロニー・メインら実在レスラーたち。そして氷の怪人ゼロマン、天才児ワンダーキッドといった、架空のライバルレスラーたちとカミカゼがしのぎを削って行く展開は、"チャンピオン太"から、後の"タイガーマスク"へと受け継がれる、プロレスマンガの王道的展開ですが、ギアの調子がちょっと変わってくるのは、キッド編とアメリカ遠征編の間に挟まれた、プロレス天狗党のエピソード。
日本に埋もれた武術家たちを集め、日本プロレス協会壊滅を目論む、この天狗面の集団たちが出てきてからは、何故か雰囲気が"伊賀の影丸"や"カムイ伝"を思わせる忍法マンガ風なものに変わってしまいます。
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これに限らず、"吹けよ!カミカゼ"は、どうも"チャンピオン太"などと比べると、あらゆる部分が薄味で淡泊。
この全体から感じられる梶原先生の気乗りのなさ、やる気の薄さは、後のポスト"巨人の星"である"おれとカネやん"にも共通するものがあります。
まぁこの梶原先生の本作にかける情熱の薄さには、一つの理由が推測できます。
この"吹けよ!カミカゼ"と同時期に梶原先生が抱えていた連載の名は"巨人の星"。
少年漫画がある種の転換期を迎え、自身も"巨人の星"という革新的な作品で、新たな高みに登ろうとしている頃の梶原先生にとって、この前時代的な少年漫画の要素を色濃く継承した"吹けよ!カミカゼ"は、その情熱を注ぎ込むに足る器ではなかったのかもしれません。
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そのうちに、実在のプロレス界でもアントニオ猪木が日本プロレスに復帰してしまい、馬場さんが案じていた日本陣営の戦力不足も解消。
その存在意義を失ったカミカゼは、アメリカ遠征という、スポーツマンガの店じまい王道パターンに出され、連載はそのままなし崩し的に終わりを迎えてしまうのでした。
この直後に同じ雑誌で梶原先生が始めた連載が"タイガーマスク"。プロレスマンガとして"チャンピオン太"からさらなる高みを極めたこの名作の輝きを前に、旧態依然とした"吹けよ!カミカゼ"は歴史に埋もれてしまいます。
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そんな不遇な作品ですが、「見た目は単なる拳打ちだが、喰らった相手は3時間後か、3日後か、3ヶ月後か、3年後に死を迎える」という、プロレス技としては根本的な欠陥がある必殺技「3の次は死」を使いこなし、馬場・吉村道明組との対戦が決定すると、「勝ったも同然。前祝いじゃぁ!」と、練習もせずどんちゃん騒ぎを繰り広げるプロレス天狗党のファンキーっぷりは、なかなか面白かったりします。
初出は1966年の作品ですが、2007年にマンガショップより復刻版が登場。現在ではAmazon Kindleなどで電子版も配信されています。

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2020/03/02 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【WWF ロイヤルランブル】1月の恒例行事

   ↑  2020/01/06 (月)  カテゴリー: ドリームキャスト
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新日本プロレスの恒例行事である新春の東京ドーム興行。今年は近年にない盛況を迎え、イッテンヨン、イッテンゴってのは、もはやプロレス季語のような存在になってます。
しかしなんと言ったって季節感のあるプロレスといえば、かつて新日のオポジションであった全日本プロレス。
春のチャンピオン・カーニバル、冬の最強タッグ。そのシーズンの恒例となる興行を最初に定着させたのは、馬場さん率いる全日でした。
そしてイッテンヨンに先立つ新春の恒例行事といえばバトルロイヤル。参加レスラーですらお屠蘇気分の抜けていない緩い緩いイベントです。
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全日のバトルロイヤルは、昔一般的だった参加選手全員が最初からリングに登場して、ゴングと同時にあちこちでもそもそと揉み合うというスタイルのものです。
このゴングが鳴ってから、みんなが仕方なさそうに「しょうがねえ、じゃあ始めるか」と、適当な相手を探してうろうろしだす、なんともだらけた間が子供心に大好きでした。
"やる気のない中堅"の代名詞だったロッキー羽田などは、いかにもこの「しょうがねえなあ」という気分を全身から振りまいていて、「とりあえず熊さんあたりとくっついとくか」と大熊元司の元に歩み寄り、熊さんと適当に肩に手を回しあいながら(断じてロックアップなどと言う攻撃的動作ではない)呑気にリングをうろうろしていたものです。
きっと我々の分からないところで「熊さん、参ったよ、昨日飲み過ぎちゃって」「お前も? 実はオレも」なんて会話をしていたのでしょう。
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この正月恒例バトルロイヤルの本家は、どうやらロサンゼルスらしく、'70年頃から豪華メンバーで行われていた同地区のイベントを馬場さんが日本に輸入してきたのが、全日版新春バトルロイヤルの始まりみたいです。
この全員が一斉にリングに上がりフォールカウント決着で行われる(誰かが倒れると、みんなが一斉にのしかかったりする)タイプのバトルロイヤルは、何と言ってもそのだらけきってルーズな展開が妙味なのですが、一方でメリハリや盛り上がりに欠けるという弱点もあります。
それを補うためにWWF(現WWE)が考案したアイデアが、やはり1月の恒例行事として定着しているロイヤルランブル。
一定時間ごとにレスラーが一人ずつ登場し、順次リング上の闘いに加わっていくスタイル。
これならば個別の入場になるので、レスラー各人の個性を際立たせることができるし試合展開もメリハリが利いたものになります。
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そんなロイヤルランブルの名を冠したドリームキャストのゲームが本作。制作はエキプロシリーズのユークス。
通常対戦とロイヤルランブル、二つのモードが収録されており、通常対戦は一対一のシングルマッチのみ。
ただしリング下に自分の相棒を指名して待機させられ、パートナーアイコンを消費することで相棒を呼び寄せての合体攻撃を実行できます。
乱入をオンにすれば、試合中突如として数人のレスラーがリング内に雪崩れ込み、リング上の人間に無差別攻撃を仕掛けて嵐のように去っていきます。
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しかしやはり本作のメインディッシュはロイヤルランブルモード。
このゲームはどうやらアーケード版もあるらしく、アーケードゲーム特有のばたばたしたテンポが、ロイヤルランブルという試合形式に実にマッチしている意外な効果をもたらしています。
もう凄まじいテンポで、レスラーが入場してきてはあっという間に落ちていく。
自分のレスラーがリングから転落すれば、即座にスタートボタンでコンティニュー(アーケードなら新しいコインを放り込んでいるところでしょう)して、新しいレスラーで入場。
登場レスラーが隠しキャラ(ビンスとシェーンの親子)を含めて21人と少なめなので、さっき退場になったばかりの奴が何食わぬ顔をして再入場してきたりしますが、気にしない気にしない。
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入場口の正面に待ち構えていて、新手のレスラーがリングインする瞬間にぶん殴りかかり、即座にたたき落としてしまうという、えげつない必勝法もあります。
これを使うと、アンダーテイカーやストーンコールドといった超大物までもがクリス・ノウィンスキーやサンティーノ・マレラ状態。
登場レスラーを含めてゲーム全体のボリュームの薄さにやや難はありますが、バトルロイヤル本来のバタバタした魅力はしっかりと再現された2000年のドリームキャストタイトルです。

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2020/01/06 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【闘魂 猪木道 ~ぱずる DE ダァーッ!~】今年の干支ゲー

   ↑  2019/01/04 (金)  カテゴリー: PS2
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あけましておめでとうございます。
新年の初めには干支にちなんだゲームを取り上げるのをなんとなく続けてきて、もうそろそろ干支が一周しそうな頃合いになってきました。
干支ゲーといっても案外とネタに困ることは多くなかったのですが、それでもたまにはゲームにはあんまり縁のないような動物が主役を張る年だってあったりするわけで、今年の干支である亥はまさにその代表格。
イノシシのゲームってパッと思いつきます? つかないでしょ!?
いいや、もう、どうせこのブログ最近サボりがちだし、干支ゲーも去年で打ち止めにしちゃおうかなあと弱気なことを考えながら、それでもすがるようにゲーム棚からイノシシの文字を探していると……、あるじゃねえか、バカヤロー! ダァーーーーーッ!
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困ったときのアントニオ猪木頼み。これであと3回くらい亥年迎えても大丈夫だぞ、コノヤロー!!
現在猪木のいの字もないリングで何度目かのブームを迎えている新日本プロレスですが、やはり昔からのプロレス者としては新日本と猪木は切っても切れない関係。
そして新日本プロレスにとっても一時期の猪木さんは、関係を切りたくても切れない面倒くさい関係。
さっき困ったときの猪木頼みと言いましたが、このゲームが出た当時の新日本にとっては、猪木さんがいる事自体が困りものという大変な時期でした。
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社長がこんにゃくなのをいいことに度重なる強権発動。魔界倶楽部、MMAの選手を呼んでのしょっぱい試合、ジョーニー・ローラー、新グレート・ムタ、猪木問答、混乱の向こうで右往左往させられる永田中西天山。
……なんか古株のスレたプロレスファンが今の新日に物足りなく感じてる部分のほとんどが詰まってるような気もしますが、とにもかくにもゼロ年代初頭の新日本プロレスは、アントニオ猪木という象徴に祭りあげたいんだけど本人が絶対にそれを納得しない存在に振り回されていたのでした。
そんな時代の猪木=新日ゲームも当然のごとく混迷を極めておりまして、あの悪名高い猪木事務所とパートナー関係を結んでいたのは、海外資本に買収されて社名をパシフィック・センチュリー・サイバーワークス・ジャパンに改めていたジャレコ。
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普通のプロレスゲームにしておけばいいものを、普通を嫌う猪木さんの影が大きかったからでしょうか、このタッグチームが出した猪木版権ゲームは、そのどれもがプロレスファンとゲームファン双方の斜め上を行くものばかり。
猪木に輸血され闘魂遺伝子を受け継いだ小学生が、学業の合間に新日本プロレスの興行にマスクマンとして参戦するゲームボーイアドバンス作品『闘魂ヒート』なんてのがその代表格。
こちらは実際にヒートを名乗るマスクマンが、タイガーマスクや獣神ライガーの頃からは想像もつかない、やる気のかけらもメディアミックスで、新日のリングに登場する一幕もありました。
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そしてこの『闘魂 猪木道 ~ぱずる DE ダァーッ!~』。
タイトルだけですべてを理解できてしまいそうですが、そのとおり、ありがちな落ち物パズルにアントニオ猪木を抱き合わせたゲームです。
だがさすがにそれだけではインパクトに欠けると思ったのでしょうか。ゲームに登場する新日レスラーのキャラクターデザインに起用されたのは、「元祖!浦安鉄筋家族」の浜岡賢次。
おかげで猪木を筆頭に中西、永田、ライガー、安田、蝶野、天山、健介と、出てくる選手すべてが、自分をレスラーと思い込んでいる危ないおっさんたちにしか見えません。健介に至っては単なる半グレのあんちゃんです。
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しかし反則球だのタッグマッチモードだののギミックで無理やりプロレスにこじつけたパズルは、あくまでPS2で商売するための体裁のようなもの。
このソフトのメインは、あくまでゲームの進行に応じてゲットできる猪木語録や秘蔵映像など。
聞いてるそのときは思わず高揚してしまうが、冷静に考えるとアバウト極まりない猪木語録は、もちろん本人の肉声。
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それ以上に必見なのは、参議院に出馬したときの得票数などの小ネタに混じってに、中には猪木本人にとってはツッコまれたくないような情報もさり気なくぶっこんだ、ローディング画面に表示される猪木トリビアではないでしょうか。
初回限定盤には浜岡賢次イラストの猪木ペーパークラフトが付属。
ということでどうにかこうにかお茶を濁した今年の干支ゲー。本年もマイペースで更新するのでよろしくお願いいたします。
1・4ドーム? そんなの知るか、バカヤロー!!

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2019/01/04 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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