このページの記事目次 (tag: フライトシム の検索結果)
- 【Microsoft Flight Simulator】マイクロソフトフライトシミュレーター [2021/07/30]
- 【トップガン ファイヤ-・アット・ウィル!】オマエはミラマーに来るな [2019/07/25]
- 【トップガン エース オブ ザ スカイ】なりたいのはトムクル [2019/07/22]
- 【フライングタイガーズ 中国の空を駆ける影】 [2018/03/10]
- 【SkyDrift】カラフルな空中レース [2015/05/18]
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その昔テレ東系で「空から日本を見てみよう」という番組が放映されていた。
紀行番組の一種と言っていいのだろうか。とにかくその名の通り空撮映像を中心に日本のあちこちを訪れる、地理好きの魂を絶妙にくすぐるようなコンセプトのバラエティだ。
鳴り物入りでついにXbox版がリリースされた最新版『Microsoft Flight Simulator』は、オレにとってはまさにこの「空から日本を見てみよう」のインタラクティブ版みたいな手応えであった。

もう40年近い歴史を誇るこの飛行機操縦シミュレーターシリーズ。
『Microsoft Flight Simulator 95』は結構やり込んだし、以降のシリーズ作にもそれなりに触れてはいたのだが、それらは飛行機を手足のように操ったり旅客機を運用したりと、純然なフライトシミュレーターとしての遊び方が主軸だった。しかしこの最新版『Microsoft Flight Simulator』で最初に妙味を感じたのは、それらとはちょっと違う。
飛行機操縦の基礎を学ぶチュートリアルは、一番最初の「コクピット内の機器の名前を覚えましょう」あたりで早々と頓挫してしまった。

代わりにいきなり雲の上に飛び出して広い広い日本の風景を空からひたすら満喫している。
コクピットのお供はGoogleMapを開いたタブレット。そのプレイ感覚は『テクテクライフ』や『Ingress』などの地理系ゲームに極めて近いものだ。
慣れ親しんだ自宅周りや東京都内はもちろんのこと、過去に訪れた様々な地方を空から改めて再訪して思いを巡らすのもいい。
まだ訪れたことのない地方を飛んでみるのも、これまた楽しいものだ。

そしてコクピットからひときわ目を引く建物を見つけては、「おや、あれはいったいなんじゃ?」(「空から日本を見てみよう」の狂言回し役、くもじいの声に変換してください)と、ポーズアイコンで時間を止めてGoogleストリートビューで地上からその様子を確かめたりする。
その繰り返しで日本のあちこちを巡る旅は、もう時間なんかあっという間に過ぎ去ってしまう。

そうした地理的紀行的な妙味を掻き立ててくれる肝は、やはりなんと言っても凄まじいまでに細密さを増したマップにあるだろう。
前作『Microsoft Flight Simulator X』から15年以上のスパン。ビジュアルの圧倒的な向上は充分に予想されるものではあったが、しかし衛星データのストリーミングの補助を受けたそれを実際に目にすると息を呑まされる。
そして過去作からは考えられないくらいの軽快さも特筆されるべきべきだろう。
日本のあちこちを呑気に訪れる気軽さは、やはりこの軽い動作の恩恵があってこそだ。

もちろんマップの美しさ、地理的な妙味は、この怪物ソフトのあくまでも一部分だ。
本格的なフライトシム愛好家の欲求にも充分応えるものがあるだろうし、その楽しみ方は十人十色、手に取る人の数だけあるだろう。
シミュレーターというと、最近では濫造気味がいささか目立つジャンルになっているが、これこそがまさに本来のシミュレーターと呼んで然るべきレベルのものだ。

価値のあるブランドを正統に受け継ぎつつも、PCのフライトシムというあくまでマニアックなジャンルに留まっていた存在から何倍にも大きくキャパシティを広げた文句なしのビッグタイトル。
その遊び方の可能性はほぼ無限大だ。
地理ゲーム紀行ゲームとして楽しむだけでも、日本はとにかく広い。そして世界はもっともっと広い。
この地球が大空で繋がっている限り、その楽しさは尽きることがないだろう。
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2021/07/30 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
余人はいざ知らずオレにとってトップガンのゲームを遊ぶ理由はただ一つ、トム・クルーズの立場になりたいがためである。
トム・クルーズの振る舞いが許されるのならば、たとえ苦手な飛行機操縦であっても仕方がない義務として受け入れる覚悟は持っている。
しかし世にあるトップガンゲームは、どれもこれもエスコンもどきのそれ以上でも以下でもなく、トム・クルーズの影も形もありはしない。
まぁこれはトム・クルーズのおのれの肖像権に対するシビアさに原因があるらしく、トムのトの字も出せないとなると、数多のトップガンゲームが、いずれもただ飛行機を飛ばして訓練やドッグファイトに勤しむだけの内容になってしまうのは、致し方のないことかもしれない。
そんな"トップガンなのにトップガンじゃない"トップガンゲームの中で、トップガンの再現性という点で一番健闘している作品。それがこの日本でもメディアクエストから国内版が発売された、プレイステーションの『トップガン ファイヤー・アット・ウィル!』。

オープニングの実写ムービーで流れるのは、空を舞うF-14の編隊。国籍不明のミグ28編隊との挑発合戦を経て空母に帰投しようとするも、ミグとのニアミスに気が動転した僚機のクーガーが着艦できない。
危険を犯してクーガーを誘導する主人公機。無事帰投したものの命令を無視した主人公を待っていたのは、司令官からの呼び出しだった。
司令官室で待ち構えていたのは、スキンヘッドの気の短そうなおっさん。原作映画「トップガン」でも司令官を演じていたジェームズ・トールカンご本人ではないか!
え、あんたか!? うそ、これ、展開といいマジでトップガンじゃん!

「おい、聞いているのか? マーヴェリック!」
え、うそ!? オレ、いまマーヴェリックって呼ばれた!? トム・クルーズじゃん! 顔はまったく映らないけど、オレ、ついにトムクルの立場じゃん!
「貴様にはこれからミラマー基地のエリート訓練校に行ってもらう」
ケリー・マクギリスがいるとこじゃん! 行く行く行きます! 行ってさっそくナンパしてきます。
「オレも一緒に行く」
…………あんた別に来る必要ねえじゃん!? ミラマーと関係ねえだろ、あんた来たら話が微妙にズレちまうじゃん!?

ジェームズ・トールカンことスティンガー司令官の謎のミラマー赴任の理由は、おそらく原作映画から唯一出向してきた役者だから、使い回せるだけ使いまわそうというところ。
ミラマーまで来てあんたのツラ見たくねえんだよ。そして案の定ケリー・マクギリスいねえし!
せめて代わりになるヒロインくらい用意しとけよの願いも虚しく、紅一点となるのはプレイヤーにねちねち嫌味を垂れるのが役目のライバルのみ。
ちなみにこのゲームでは相棒グースの存在はオミットされ、レーダー要員となるのは最初からマーリン。もちろんティム・ロビンスが演じているわけはなく、まったくの別人。

そう、この『トップガン ファイヤ-・アット・ウィル!』は、プレステ・サターン期に溢れていたシューティングパートを無名俳優を使った実写ムービーでブリッジするシューティングゲーム(『ショックウェーヴ』『クレイジーイワン』etc,etc,)にトップガンのガワを被せたもの。
飛行パートもいにしえのスペースコンバットゲームに近い手触りで、3D空間で飛行機を動かしている雰囲気には乏しく、どちらかというと360度回転する照準を動かしているような感覚。

トップガンのテーマ"Danger Zone"が流れるのも、このゲームの大きなセールスポイントの一つだが、残念ながらケニー・ロギンスのオリジナルではなく別人によるカヴァー。
なんとかトップガンにしようと頑張っていることは分からなくもないが、シューティングゲームという着地点は、やはりこちらのトップガン観から大きく逸脱してしまっている。
いや、義務としてシューティングパートをさせられるのは構わない。だけどせめてその合間にはケリー・マクギリス、あるいはその代わりになるものとイチャイチャくらいさせろと、ムービーパートのたびに出てくるジェームズ・トールカンのハゲ頭を見ながら思うのであった。
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2019/07/25 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
あのミラマー基地での輝かしい日々から30数年の時を経て、マーヴェリックことピート・ミッチェルが帰ってくる。
'86年の大ヒット映画「トップガン」のその後を描く続編、「トップガン: マーヴェリック」の第一弾トレーラーがついに公開され、その迫真の戦闘機映像が人々の注目を集めた。
しかし吹き上がるミリヲタや飛行機ヲタをよそに、オレはその予告編に対してもやっとした感想を抱いている。
肝心のヒロインはどこよ!? 誰よ!? 「トップガン」ってジェット戦闘機がカッコよければいい映画だったっけ? 違うでしょ!

「トップガン」は、あの軽佻浮薄を絵に描いたような80年代だからこそ存在を許されたようなチャラくて浅はかなイケメンが、これまた80年代的なイイ女と、観てるこっちが胸焼け起こしそうなイチャイチャを繰り広げるジャンクフードみたいな映画だったじゃん!? F-14なんか付け合せのポテトフライみたいなもんでさ。
え、オマエの認識がおかしい!? 間違ってる!? そんなことねえだろ!
だいたいオレの印象に残っている「トップガン」の名シーンって、ほとんどその類いばっかだよ。
ライチャス・ブラザーズ歌いながらナンパしたりさ、"火の玉ロック"をバックにバイクでニケツしたり、お腹の上でベーコン焼いたりとか。
え、「ホットショット」とごっちゃになってるって? ごっちゃになったってさして問題ないだろ!

だいたい80年代トム・クルーズ映画って、みんなそんな具合だったじゃん。
戦闘機だの他のパイロットなんてのは、ジャンクフード恋愛の鞘当てみたいな存在で、事実トムクルの次の映画でF-14がNASCARのストックカーにまるまる置き換わったって、まったくノープロブレムだったでしょ!?
とにかく「トップガン」と言ったら、F-14よりもケリー・マクギリス(ベルリンの"愛は吐息のように"付き)の方が重要なの!
それをどいつもこいつもF-14、F-14と!

ゲームの分野でも「トップガン」は今に至るまで何度も何度も関連作品が登場しているけど、どれもこれも人を無理やりジェット戦闘機のコクピットに縛り付けてるもんばっか。
PS2とゲームキューブで国内版も登場した、この『トップガン エース オブ ザ スカイ』も例外ではなく、ブリーフィングもそこそこにいきなり任務ミッションに飛ばされてやんの。
やめてよ! 何度も何度も言ってるけど、オレは三次元の空間把握能力にだいぶ問題があって、飛行機ものはホント苦手なの!
機体がちょっと傾いただけで、もう右も左も上も下もワケ分かんなくなるの。『GTA』シリーズとかでも飛行機操縦ミッションが出てくるとマジで絶望したもん!

オレは大空とかエースパイロットへの憧れなんて特にねえんだよ。トム・クルーズになりたいだけなんだよ!
それを「トップガン」のゲームときたら、判で押したように飛行機に乗せやがって。
せっかくあの映画の版権とってるんでしょ? だったらケリー・マクギリスのバストアップショットが出てきて、
1、シミュレータに使う機体はどれですか?
2、ミグの旋回能力について教えてください
3、それより君のことが知りたいな
なんて3択を選んで好感値が上下するようなゲームに本来はなっているべきでしょ!?
そりゃパイロットだから飛行機に乗らなきゃなんないのは分かってるけどさ、そこは『ときメモ』の平日シーンみたいにちびキャラがアニメーションしてステータスパラメータが勝手に上下していく感じでさ、オレは一向に構わないですよ、オレは!

「トップガン: マーヴェリック」もいずれ版権ゲームが出たりとかするんだろうけど、もうエアーコンバットみたいなものは『エースコンバット』とかあるんだから、そっちに任せてさ、今度こそトムクル主人公のギャルゲーみたいなやつを……。
ってか、「トップガン: マーヴェリック」でもトムクルはちゃんとイチャイチャするんでしょうね? 頼みましたよ、ホント!
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2019/07/22 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
アメリカ陸軍の戦闘機カーチスP-40。
軍用機を少し知る者ならば、まずノーズにサメの歯をペイントした機体を思い浮かべるだろう。
このひと目見たら忘れられないデザインは、通称フライングタイガースの所属。
日本軍による重慶爆撃を受けて、自軍の航空兵力の不備に色をなした蒋介石と国民党軍を支援するために、彼の軍事顧問であった元アメリカ軍人クレア・L・シェンノートが組織した義勇軍(表向きは)だ。
アメリカ本国で徴募され、民間会社の社員という形で中国に渡り、現地で中華民国空軍として編成されたフライングタイガースは、太平洋戦争の初期から半ばにかけて、中国ビルマ戦線で日本軍と死闘を繰り広げた。

第二次世界大戦は、いまやゲームでは欠かせなくなっているモチーフの一つ。
日本でも欧州戦線を扱った作品は数多く発売されているが、その一方で旧日本軍が事実上の敵役として扱われる太平洋戦線ものはリリースが見送られることがほとんどだ。
なにせ「このジャーーーップ!」なんてセリフが頻繁に登場してくるのだから無理もない話だが、そんな風潮の中で堂々と国内デビューを果たしたのが、この『フライングタイガーズ 中国の空を駆ける影』。
しかもこれ、連中の立場上、あくまで中華民国空軍が主人公となる極めて異色のゲームだったりする。

そんなニッチなテーマの作品だが、ゲーム内容自体はシンプル。
「このジャーーーップ!」の空戦ゲームだと、近年ではやはりコンソール版は国内発売がスルーされた『Dogfight 1942』なんてのがあったが、あれと酷似したカジュアルな非シミュレータ系航空アクションゲーム。
飛行機の操縦は簡略化され、どの機体でもぐりぐりと動く。まあカジュアルといっても敵機を照準に捉えるのは、それなりに一苦労だが、時間の流れを遅くするタイムシフトモードが、その手助けを多少なりともしてくれるだろう。

日中航空戦という限られた戦域の中で登場機種やミッションの幅を広げるためか、キャンペーンモードではプレイヤーの立場もフライングタイガースのみならず、英国空軍やインド軍とコロコロ変わる。
だからキャンペーンには一本線の通った明確なストーリーは無し。史実に沿ってインドやビルマ、タイなどで空戦や爆撃、地上掃射など、様々なミッションをつまみ食いしてゆく流れだ。
太平洋戦争の初期が舞台なため、登場する機種が他の空戦ゲームでは影の薄い渋めな面々なのが、このゲームの数少ないチャームポイント。
P-47やP-51も登場はするが、あくまで主役はブリュースターF2AバッファローやP-40ウォーホーク。
メインの敵も日本の陸軍機。中でも最大のライバルはもちろんあのオスカー、一式戦隼だ。

もっとも非シム系カジュアル志向のゲームなので、それらの登場機種にさほどの大きな差異はなし。
バッファローやウォーホークだって、ぐるんぐるん旋回して日本軍機とタイマンはれるし、日本軍機だって一撃離脱戦法が通じるほどやわじゃない。
値段相応、と言ってはそれまでかもしれないが、ちょっと変わったテーマ以外はそれほど目立つところのない平凡な空戦アクションゲーム。
マルチプレイヤーモードもあることはあるが、この規模のゲームの常で相手を見つけるのも一苦労だろう。
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2018/03/10 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
それぞれのゼッケンカラーの飛行機雲をたなびかせた色とりどりのレシプロ機たちが、サンゴ礁の上の青空を一斉に駈け出してゆく。
大盛況のうちに日本初開催を終えたレッドブルエアレースもかくやと思わせる美しいビジュアルで、プレイする者のハートを一発で射止める"空のマリオカート"にして"空のリッジレーサー"『Skydrift』。
飛行機を扱ったゲームは数あれど、その大半はフライトシムかエアーコンバットゲーム。
レッドブルエアレースのような空中競技系ゲームは案外貴重な存在だったりするが、この『SkyDrift』は、そんな貴重なエクストリームエアレースゲームなのだ。

『SkyDrift』の挙動や操作体系は、フライトシムとは完全に対極を行く、ゲームとしてデフォルメされたもの。
左右のトリガーがスロットルとブレーキに割り当てられ、機体の制御は基本的に左のスティックのみで行う。
スロットルとブレーキが、ほとんどカーレースゲームのアクセルとブレーキの役割なので、この『SkyDrift』は、まるでクルマを運転するような感覚で飛行機を飛ばすことができるのだ。カーレースゲームと違うのは、上昇と下降の概念が入っていることくらいだろう。

だからと言って『SkyDrift』は決してカジュアルなゲームではない。
奇岩で入り組んだ岩礁地帯や、溶岩が複雑な地形を造る火山地帯、そしてギザギザの谷間が行く手を阻む峡谷など、レースの舞台となるのは、どれもこれも一筋縄ではいかない地形ばかり。
谷間やトンネルをすれすれで潜り抜けたりと、レースを通してほぼ曲芸のような飛行を強いられる。
そこを切り抜けるために重要になってくるのが、空中ドリフトのテクニック。
左スティックのみだと緩やかな旋回しかできないが、これに右スティックを同じ方向に同時入力すると、ナイフエッジの体勢から鋭い急旋回が発動する。
かなり独特のシステムなため、制御のコツを掴むまでにちょっと戸惑うかもしれないが、一度このテクニックをマスターしてしまえば、まるでヘアピンのような地形も速度を殺さず切る抜けることができるのだ。

Aボタンで発動するのはブースト。これのゲージは地面や地形すれすれを飛行したり、ライバル機をノックダウンすることによって溜まるので、危険ギリギリの飛行は自然と必須になってくる。
そして宙に浮かぶアイコンを拾うことで使用可能となる特殊能力は、ホーミングミサイルにマシンガン、空中機雷といった攻撃系と、シールドやリペアなどの防御系。
ただこの攻撃アイテムが非常にありきたりな物ばかりなのは、ちょと残念。
カラフルな曲芸飛行機には不似合いな殺伐とした武器ではなく、もっとゲームのイメージにあった個性的な、例えば『フェイタルイナーシャ』みたいに、相手と地形を磁石を引っ付けちゃうようなトリッキーなアイテムだったら、なおのこと良かったのに。

入り江に峡谷、ツンドラ地帯など、レシプロ機と青空と飛行機雲の取り合わせが絶妙に似合う各コースのロケーションも素晴らしいのだが、その一方でコース数の極端な少なさは、やはり物足りなく感じる。
逆回りコースなどを設けて、何とかコースのバリエーションを水増ししようとしているんだけど、なまじシングルモードが長めなために、同じコースを何度も何度もやらされているイメージが余計に強くなってしまっている。
シングルモードと言えど、CPUが操作するライバル機はかなり手強い。ハードモードを勝ち抜くには、ナイフエッジや効率的にブーストゲージを溜める曲芸飛行、そしてホーミングミサイルを躱すなど、様々なテクニックを磨き込むことが要求されるだろう。

しかし一度テクニックを指先に覚えこんでしまえばこっちのもの。
空飛ぶ機体をレッドブルエアレースパイロットのようなコントロール技術で制御し、峡谷のトンネルや氷河のクレバス、敵の置き土産の空中機雷を、わずか数メートルすれすれの間隔で切り抜けながら、拾った攻撃アイテムをがんがん使いまくってライバルの邪魔をする。
テクニカルな要素とざっくばらんな要素、繊細さとワイルドさがものの見事に同居して、それを魅力的なプロペラ曲芸飛行機と青空の美しいロケーションが、さらに際立たせる。
日本のストアで配信されなかったのが実に惜しい、硬軟兼ね備えたXBLAの隠れ傑作なのだ。
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