FC2ブログ
 

ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

このページの記事目次 (tag: シネマゲーム の検索結果)

total 20 pages  次のページ →  

【Indiana Jones and the Emperor's Tomb】インディ・ジョーンズ/始皇帝の秘宝

   ↑  2021/05/07 (金)  カテゴリー: XBOX
210507008.jpg
ルーカスアーツの版権系ゲームといえば、そりゃやっぱりスター・ウォーズ関連なのだが、実は初期のルーカスアーツを支えた映画原作系ゲームはSWではなくてインディ・ジョーンズだったりする。
1989年に登場した『Indiana Jones and the Last Crusade: The Graphic Adventure』は、ポイント&クリック式ADVの基礎を固めたような一作だし、近年ではWiiでリメイクされたその続編『Indiana Jones and the Fate of Atlantis』も評価の高い作品だ。
210507001.jpg
しかし独自の宇宙史や世界観が設定されて、正史を埋めるストーリーやら外伝やらでいくらでも幅広い展開が可能なスター・ウォーズに対して、インディ・ジョーンズの場合は何よりまず主人公がインディ縛り。さらには時代や対立する敵も限定されてしまい、マンネリは避けられないハンディを抱えている。
SWゲームがスペースコンバットや反重力レース、さらにはFPSに格闘ゲームと自在にジャンルの幅を広げるその一方で、インディのゲームはそんな事情からか次第に影が薄くなってしまうのだった。
210507004.jpg
最近のハードでの展開も、思い当たるのは『Lego Indiana Jones: The Original Adventures』くらい。
それだってXbox360時代のゲームだし、そもそもレゴだから純粋なインディ・ジョーンズのゲームと呼ぶにはイマイチ憚られるところもある。
Xbox系でさらに遡ると行き当たるのは、この『Indiana Jones and the Emperor's Tomb』。初代Xboxでリリースされた作品だ。
210507005.jpg
初期のインディゲーム(なんか紛らわしいな、この呼び方)は非アクションのADVのスタイルを採っていたが、本作が出た時期には、もう遺跡探索系のアクションアドベンチャーというジャンルが確立されていた。
そう、二丁拳銃にホットパンツ。そしてインディ・ジョーンズと同じく考古学者を建前とする女傑ララ・クロフトと一連のトゥームレイダー諸作である。
秘宝の眠る古代遺跡。邪な理由からそれを狙う悪の組織。仕掛けだらけの迷宮。一難去ってまた一難のアスレチックアクション。
210507002.jpg
トゥームレイダーが映画のインディ・ジョーンズシリーズから大きな影響を受けていることは明白だし、インディ・ジョーンズ的なあれやこれやをどうやってゲームに落とし込むからトゥームレイダーのコンセプトは始まっていると言っても過言ではない。
という事はインディ・ジョーンズのゲームがアクションアドベンチャーのスタイルを採ろうととすれば、それは必然的にトゥームレイダーそっくりそのまんまになっちゃう事態は避けられないわけで、本作も「ララをインディに置き換えただけですよ」でほぼ説明できるくらい、トゥームレイダー感溢れまくるプレイフィールになっている。
210507003.jpg
まぁ「映画とゲームの違いはあれど、遺跡荒らしのヒロイックアクションは基本的にうちがオリジン」を主張されたら納得する他はないのだが、分が悪いのは二丁拳銃でさくさく歩を進めるララに対して、ダラダラとした素手ゴロの肉弾戦が中心となる本作のインディは、テンポが悪くて爽快なスピード感という点でだいぶ劣っているところだ。
インディならではの武器といえばあのムチだが、このゲームではそれが一アイテム的な存在に留まっていて(ムチよりも素手でぶん殴ったほうが威力がある)、インディを代表するガジェットの印象は薄い。
210507006.jpg
それでもやはりお馴染みのスコアと共にあのキャラが躍動するのはそれなりに盛り上がってしまうもので、ナチスや青幇などの対立組織に、セイロンに始まりプラハ、イスタンブール、香港を経て中国本土と目まぐるしく変わるロケーションなど、ツボはきっちりと押さえてありシネマゲームとしての完成度は平均点以上だ。
Xbox OneとXbox Series X|Sに互換対応しているが、残念ながらXboxの国内ストアでは未発売。
本作に限らずインディ・ジョーンズのゲーム化作品は日本での展開がつくづく恵まれていなかったりする(数少ない国内発売作であるスーパーファミコン版はプレミア化して価格が高騰中)。

<国内ストア未発売 / 日本語未対応 / Xbox Series & Xbox One互換対応>

この記事に含まれるtag : シネマゲーム 

(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-3012.html

2021/05/07 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【バーンヤード~主役はオレ、牛】今年の干支ゲー

   ↑  2021/01/01 (金)  カテゴリー: Wii
210101007.jpg
あけましておめでとうございます。
鄙びた町の場末のスナックみたいなこのブログも、いよいよ15年目に突入してしまいました。
これを始めた頃は個人ブログが全盛で、それ以前の主流だった個人テキストサイトがシャッター商店街になっていた時代だったんですけど、今やもうその個人ブログがシャッターどころか商店街を取り壊して再開発されているような状態。
そんな中で長くお付き合いいただいている皆様には感謝の言葉もありません。
210101002.jpg
干支にちなんだゲームの話題も2周目に入りましたが、前回13年前にチョイスしたのが3DOの『ザ・ホード』
丑ゲーとしてのみならず名作な一本ですが、今回取り上げるのはそこまで名作じゃないけれど丑ゲーとしての主張は『ザ・ホード』をはるかに凌ぐゲームです。
Wiiで2007年にリリースされた、その名も『バーンヤード~主役はオレ、牛』。
210101004.jpg
このゲームについて触れる前に、スティーブ・オーデカークという映画人についてちょっと説明しなければなりません。
監督、脚本、時には役者とマルチにこなす、分かりやすく言うとジェームズ・ガンみたいなタイプなんですが、もっと分かりやすく言うと、そのジェームズ・ガンに致死量のバカになる薬を打っちゃったような人物です。
代表作は親指一本でスターウォーズやタイタニックをトレースした『親指シリーズ』や香港製カンフー映画の一部を自分や牛に差し替えてバカ喜劇に改変してしまった『クン・パオ! 燃えよ鉄拳』など。
210101003.jpg
そのオーデカークがニコロデオンを騙してと組んで放った長編アニメが『バーンヤード/モーモー牧場は大騒ぎ!?』。
片田舎の牧場を舞台に、言葉も喋れれば二足歩行もできる(ただし人間にはその事実を隠している)家畜たちが素っ頓狂な騒ぎを巻き起こすコメディです。
しかしピクサーやディズニー作品のように一般受けする見込みなんかまるでないもんだから、日本では当然のように劇場公開は無し。
そんな日本市場には相手にされなかった映画のゲーム化作品が、なぜか日本でもしっかり発売されたという誰得な展開に。
案の定、ただでさえ人気作以外は値崩れの激しいWii市場にあって、早々と投げ売りされまくっていました。
210101005.jpg
プレイヤーが動かすのは、そのバーンヤード牧場に新たにやって来たオリジナルキャラクターの牛。
バーンヤードとその周辺の一帯をアバウトに巡って、オーティスやピッグ、ベンら牧場の面々の依頼に応えたり、ミニゲームや収集品にトライするなど、この時期のキャラクターものゲームによくあった小型版GTAみたいな内容です。
Wiiリモコン&ヌンチャクに依存した操作スタイルはプレイアビリティがあんまり良くはないんですが(Kinectなんかと比較しても、Wiiリモコン入力って実はそれほど直截的ではない)、やはりリモコン操作が肝のミニゲームのうちのいくつかには、案外の拾い物がちらほら。
中でも牧場周辺を巡る時に頼りになる自転車は、周囲の牧歌的な風景も相まって結構楽しかったりします。
210101006.jpg
車をかっぱらっての深夜の大暴走など原作アニメ準拠のイベントも盛りだくさんなんですが、肝心の原作が日本ではちっとも知られていないため、これをうっかり手に入れてしまった人たちのほとんどにとっては何が何やらかもしれません。
それを悟ってかこの日本版ゲームも、アニメ原作のゲームであることの説明をハナっから放棄。
結果的になんだか得体の知れない動物のキャラゲーという存在になってしまいましたとさ。

この記事に含まれるtag : シネマゲーム 干支ゲー 

(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2969.html

2021/01/01 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【World War Z】ゾンビの人海戦術

   ↑  2020/07/21 (火)  カテゴリー: XBOX ONE
200721008.jpg
ゾンビを凶暴化する感染症として描いた映画は割と昔からあったけど、それをパニック映画の体裁にまで持っていたのはダニー・ボイルの「28日後…」あたりだろうか。
以降全力疾走で襲いかかってくる尋常じゃない数の感染者たちは、ゾンビ映画の基本フォーマットとなっていった。ゲームと同様、映画のゾンビも物量で押す時代である。
そういった一連の"感染者物量"もので記憶に新しいのがマーク・フォースター監督作の「ワールド・ウォーZ」。
ぶっちゃけ主演のブラピにひたすら腹が立ってくるだけで、それほどパッとした映画ではないんだけど、それでも序盤フィラデルフィアの市街を暴れまわる感染者たちの疾走感など見どころはそれなりにある。
200721004.jpg
中でもインパクトがあったのは、瞬く間に人間タワーを作り上げて巨大な壁を感染者たちが乗り越えてしまうシーン。
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」もかくやの光景がハードコアパンクのスピードで展開される様子には、スクリーンの前で思わず声を上げて笑ってしまった。あれでブラピさえ出てこなければ、それほど悪くない映画だったのかもしれない。
その「ワールド・ウォーZ」のライセンスを、なぜか映画公開から数年も遅れて取得したのはSaber Interactive。
個人的には『TimeShift』や『Inversion』などB級臭の強いシューターが印象にあるメーカーだ。「世界侵略: ロサンゼルス決戦」のゲーム化を手掛けたのもここだったっけな。
200721003.jpg
全力疾走大量ゾンビに蹂躙される世界を再現するために臆面もなく導入したのは『Left 4 Dead』のフォーマット。
ゾンビの群れを4人のパーティーが協力しながら捌きステージの突破を図る、マルチプレイに特化したあのシステムだ。
『Left 4 Dead』の4人のキャラは最後まで固定だったが、こちらは世界全体が感染症に飲み込まれるよりグローバルな設定に基づき、ニューヨーク、エルサレム、モスクワ、東京とステージチャプターが分かれ、それぞれに4人組が設定されている。
200721005.jpg
押し寄せるゾンビたちの量も原作に倣って同系統のゲームよりもマシマシだ。
それを際立たせるためにか、ある地点に留まってゾンビの波状攻撃を一定時間耐え凌ぐディフェンスモードが多めに設定されている。
高所など比較的優位な位置から始まるこのディフェンスモードだが、ゾンビたちの圧倒的な数の前にすぐそんな優位性など消し飛んでしまうであろう。
遥か向こうの方から尋常なじゃない数のゾンビが続々と姿を表し、一斉にこちらに向かって走り寄ってくるホードの始まり。
そしてそれを前にして「これもうダメかもしんない……」と、イベントの開幕ダッシュを迎えるバイト警備員のような軽い絶望を覚えるのは、このゲームの一番のハイライトだ。
200721007.jpg
壁や段差などゾンビにとっての高低差ハンデを埋めるのは、映画でもお馴染みの人間タワー。
下のゾンビに他が次々とよじ登り、たちまちのうちにピラミッド状のタワーを形成してしまう。
学校の組体操は昨今なにかと批判の的だが、こちらは誰も咎める者がいないから、もうやりたい放題だ。
これを前にしたらとにかく下段の連中に火力を集中して、タワーを下の方から崩してゆくのがセオリーだ。
200721002.jpg
ただゾンビたちの過剰な疾走感と、もはやコントの域に達しているゾンビピラミッドを別にすれば、あとはもう『Left 4 Dead』そのまんま。
ホードに重きを置いた比重とゾンビ物量過多により、本家のごとき絶妙なゲームバランスを欠いている雑然としたクローンの印象が強い。
しかし物量とピラミッドしかセールスポイントがないというのは、ある意味原作映画を忠実にトレースしていると言えなくもないわけで、そういった点ではシネマゲームとして正しかったりするのかもしれない。

この記事に含まれるtag : FPS ゾンビ シネマゲーム 

(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2928.html

2020/07/21 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Forza Horizon 4】クリスティーン

   ↑  2020/06/01 (月)  カテゴリー: XBOX ONE
200601009.jpg
小説や映画などの創作物によって車に特定のイメージが植え付けられる例がままある。
オレの場合、ダッジ・チャレンジャーR/Tを見ると、もうバリケードに突っ込む未来しか想像できなくなるし、トヨタ2000GTはブロークンな日本語をしゃべる男が悪質なブロックを駆使してトップを堅持する車だ。
その最たる例がスプリンター・トレノ。もうあれを見てなんとかとうふ店をイメージしない人のほうが稀であろう。
200601004.jpg
それでも良いイメージならまだいい。よりによって禍々しい印象を残されてしまったらどうなるか。
大胆なテールフィンが特徴的なプリムス(プリマス)・フューリーは、アメリカ自動車産業のもっともハッピーな時代を体現したようなモデル。
そのままであれば、自動車産業ゴールデンエイジを象徴する一台として同時代を生きた人々の記憶にぼんやりと残り、一部のマニアたちだけに長く愛でられる車で終わっていただろう。
そう、スティーブン・キングという名の男がそれを主人公に小説を書き上げて、ジョン・カーペンターが映画化するまでは。
200601005.jpg
キングがなんと言おうが、オレはキング原作小説の映画化作品は「地獄のデビル・トラック」以外どれもほぼほぼ大好きだ。
中でも「クリスティーン」はキング原作映画としても、ジョン・カーペンターのフィルモグラフィーにおいても飛び切りの存在だ。
そりゃあキング自身やそのファンが、この映画版に対してもどかしさを抱くこともよく分かる。
だけどあの長大かつ執拗な小説を2時間弱の尺に収めるのはハナっから無理があるわけで、映画は原作の長きに渡っての怨念が封じ込まれた邪悪な車を、性悪でサイコパスな人格を持った車に置き換えて、気弱な青年と優等生の友人、そしてハイスクールきっての高嶺の花との四角関係を描く青春ストーリーへと生まれ変わらせた。

ジョージ・サラグッド&ザ・デストロイヤーズの"Bad to the Bone"と共に生産ラインに上がってきた58年型プリムス・フューリー、通称クリスティーンは生まれながらにして我がままで執念深くタチの悪い女だ。
ほんの気まぐれで工場員の手を潰し、車内に葉巻の灰を落とした男をさっそく死に至らしめた。
その性悪は紆余曲折を経て、年上のヤバい女としてハイスクールのいじめられっ子アーニーの前に現れる。
200601002.jpg
クリスティーンが喜怒哀楽を表現する手段はカーラジオ。もっともそのラジオの時間は彼女にとっての黄金の時間、50年代で止まっている。
流れる曲は映画の時代設定である70年代末ですら、すでにオールディーズと呼ばれていた古いロックンロールばかりだ。
車の中での恋人との時間の背後で鳴り響いていたカーラジオの思い出は尊い。「クリスティーン」はそんなカーラジオの映画でもある。
200601003.jpg
『Forza Horizon』シリーズにはゲーム内ラジオ局がいくつかあり、それぞれの専任DJが曲と共にゲームに絡めたトークも交えてくれるのだが、さすがに収録曲の少なさがネックになり、オレはもっぱらSpotifyをバックグラウンドで流してカーラジオ代わりにしている。
ジョン・カーペンターは自ら映画のスコアを書くことでも知られ、Spotifyにはカーペンターの手による「クリスティーン」のサウンドトラックもあるのだが、ここで流したいのはやはりクリスティーンのカーラジオから流れていた劇中歌の方だ。
200601010.jpg
『Forza Horizon 4』でプリムス・フューリーを乗り回すときに常にセットになるのは、これら劇中歌を収めたプレイリスト。
ドライブインシアターでクリスティーンがヒロインの殺害を目論んだときにラジオから勝手に流れたロバート&ジョニーの"We Belong Together"「♪あなた(あの人)は永遠に私だけのもの」
クリスティーンを傷つけた不良の一人に復讐する際に、戯れのように鳴っていたサーストン・ハリスの"Little Bitty Pretty One"。
アーニーの死にレクエイムのように響かせていたジョニー・エースの"Pledging My Love"「♪すべてを捧げて永遠にあなたを愛す」
クリスティーンの激情の発露だったリトル・リチャードの"Keep a Knockin'"にラリー・ウィリアムスの"Bony Moronie"。

まるでクリスティーンの断末魔のように聴こえたダニー&ザ・ジュニアーズの"Rock And Roll Here To Stay"。
そしてなにより彼女のテーマ曲であるかのようだったバディ・ホリー&ザ・クリケッツの"Not Fade Away"「♪あたしの愛はキャデラックよりも大きいわ」
カーラジオから流れていた曲ではないけれど、もちろんジョージ・サラグッドの"Bad the the Bone"も。
これらの曲をぶち込んだSpotifyプレイリストと共にプリムス・フューリー(マイナンバーはもちろんCQB241)を走らせていると、気弱なアーニーを劇変させたクリスティーンの無音の囁きが聞こえてこないかと妙な期待をしてしまう。
少なくともこの組み合わせで走っている間は、ポルシェもフェラーリも無粋な脇役。世界はオレとクリスティーンの二人だけのものだ。
200601007.jpg
不良たちにめちゃくちゃに壊されたクリスティーンが、めきめきと金属を軋ませながら自己修復するシーンは、あの映画のハイライトの一つ。
『Forza Horizon』でフォトモードに入ると、現状の車についた傷を修復させるかどうかの選択が出てくるが、オレはあれを見るたびにいつも「クリスティーン」の例のシーンを思い出す。
どうやら自己修復は『Horizon』に出てくるあらゆる車に備わった超常的な能力。
だが数多の車の中でも、ボロボロの車体が一瞬でぴかぴかの新車同様になる姿が似合うのは、なんと言ったってプリムス・フューリーをおいて他にはないのだ。

この記事に含まれるtag : Forza レーシング シネマゲーム 

(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2912.html

2020/06/01 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Blair Witch】インタラクティブブラックヒルズの森

   ↑  2020/04/26 (日)  カテゴリー: XBOX ONE
200426010.jpg
アメリカのメリーランド州にはブラックヒルズといういわくつきの深い森があって、そこでは何人もの人間が死んだり行方不明になったりしている。
オレの中では半分フィクションで半分ノンフィクションのお話だ。
それを言い出せば巷の心霊スポットにまつわる話なんて基本的にみんなフィクションだ。
だけどオレはそれを作り物と受け流してそこに赴けるほどドライじゃない。出ると噂がある古城址に深夜一人で行けと言われたら、最初のうちはやんわりと、最後は激昂しながら断固拒否するだろう(こういうことを平気で要求してきたのが『Ingress』という因業なゲームだ)。
200426006.jpg
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」だってもちろんフィクションのお話だ。
しかし実際にメリーランドに行って「ここがあの映画をロケした森だよ」なんて紹介されたとしても、そこに入るかと言われたら躊躇するだろう。
だってコフィンロックとか実際にあるわけだし。100人くらいで鼓笛隊とか交えてワイワイしながらなら、なんとか入れそうではあるけれど。
200426005.jpg
そのブラックヒルズの森をいまオレは前にしている。そしてシチュエーションはオレにこの森の中に入れと要求している。
いやいやいやいやヤバいですよ、ここ昔から色々とあったとこじゃないですか。
はるか昔にアイリーンって女の子が失踪する騒ぎがあって、それからコフィンロックで自警団が数名惨殺された事件があって、あれって死体が消えちゃったんでしょ?
それからラスティン・パーが子どもたちを殺した事件。それ以外にも失踪者には事欠かないじゃないっすか。オレ知ってんすよ! 消息絶った学生たちが残したフィルム観たことあるし!
200426003.jpg
そうせざるを得ない理由は、主人公の立場が保安官で行方不明になった子どもを探す名分があるから。そんな粗忽なガキ放っとこうよ!
幸いなことに主人公はなんかトラウマ持ちらしく、上司はそれを案じてお前は無理しないで帰れと気を遣ってくれている。
ありがとうございます! お言葉に甘えてお先に失礼します!
……と帰っちゃってはゲームがさっぱり進まないので、渋々森の中に足を踏み入れる。なんだこの無理やり連れてこられた心霊スポット肝試し的なメンタリティは!
200426002.jpg
ただでさえ目印に乏しく同じ景色が続く森の中だ。すぐに右も左も分からなくなった。1994年に失踪した学生たちよりも一足先に道に迷った。
そんな頼りない主人公を軌道修正してくれるのは、相棒となる可愛い警察犬だ。
マーカーを出してプレイヤーの行く先を指し示してくれるのは、入り組んだマップのゲームによくあるシステムだが、この『Blair Witch』はくんくん地面嗅いでプレイヤーを先導する愛犬という、ちょっとファジーかつなかなか気の利いた手段でそれに代わってくれる。
少年の帽子を皮切りに、遺留品を次々と見つけ出して主人公を導く相棒。だけど考えてみりゃ、どんどん深みに連れて行かてるだけのような気もする。オレがホントに案内して欲しいのは森の奥じゃなくて出口なんだけどな!
200426004.jpg
渋々進むプレイヤーの前にやがて姿を現すのは、学生たちが残したフィルムにも頻繁に出てきた謎の石積み、そして樹から吊り下がる枝で造られた不気味な人形、スティックマン。
懐中電灯の貧弱な灯りが暗闇の中からこいつを照らし出したとき、思わず「うあああ……」という声が実際に出てしまった。
オレ監視されてるよ。この森に入ったときから、ずっと得体のしれない何かに監視されてるよ。ああ、もう帰りたい。帰り道わからねえけどな!
200426007.jpg
そうこうしているうちに辿り着くのがコフィンロック。あの、目的もって目指して行ったんじゃなくて、こういう暗闇の中をフラフラしているうちに忽然と目の前に姿を現すパターンやめてください。心臓に悪いです。
知ってます。19世紀末にここで内蔵抜かれた複数の惨殺死体が手足繋がれた状態で発見されたんですよね。ぶっちゃけ夜に来るとこじゃないと思います。
そして終盤、プレイヤーがついに訪れるハメになるのは、あのラスティン・パーの廃屋だ。
これが悪友たちと訪れる肝試しであったら、ビビりながらも「お前先入ってこいよ~」などと盛り上がるとこだが、いまのオレには盛り上がりようがねえ。
いやいやいやいや、ここ入るんすか? いやいやいやいや、ムリだって! いやいやいやいや、イエッタイガー!
200426008.jpg
嫌々踏み込む廃屋の中。初めて入るんだけどやたらと見覚えのある景色。あそこであれがこうして、ここであれがこうなって……。そしてオレもついに壁に向かって立つハメに……。
噂の心霊スポット、ブラックヒルズの森のインタラクティブ肝試し。
途中クリーチャーらしきものが登場して懐中電灯の光でこれを撃退する『Alan Wake』めいたアクションパートが挿入されるのはいささか野暮な蛇足だけど、まあゲームというメディアに舞台を移した以上、多少なりともエクストリームになるのは仕方のないことかもしれない。
200426009.jpg
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」のシネマゲームは過去にアイリーン事件、コフィンロック事件、ラスティン・パー事件をそれぞれ題材にした三部作がリリースされているが、『Blair Witch』はそれ以来約20年ぶりのゲーム化作品。
主人公がヘザーたちみたいな肝試し気分のあんぽんたんでないのが、いささか残念ではあるけれど、錯綜する展開や終盤のもはやゲームであることすらも放棄したインタラクティブ悪夢絵巻など、巷では賛否両論となっているポイントは、個人的には大きく推しておきたい。
カメラに向かって「ごめんなさい……」を連呼したヘザーの気持ち、いまのオレには非常によく分かる。
こんなとこ来るんじゃなかった。帰りたい。でも帰り道がわからない。何よりブレアの魔女の呪いはオレをとことん解放する気がなさそうだから。

この記事に含まれるtag : ホラー シネマゲーム 

(記事編集) https://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2898.html

2020/04/26 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
申し訳ありません。 お探しの記事は現在、この ユーザーtag (Keyword) を設定していない可能性があります。 右の検索BOXで 再度用語を短めに入力していただくと記事が見つかる場合があります。