ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

このページの記事目次 (カテゴリー: XBOX 360

← 前のページ  total 136 pages  次のページ →  

【ダブルドラゴン】80年代バイオレンスゲームの金字塔

   ↑  2017/03/01 (水)  カテゴリー: XBOX 360
170301001.jpg
テクノスジャパンが1987年にリリースしたアーケードゲーム『ダブルドラゴン』は、『ビジランテ』や『ファイナルファイト』といった亜流を生み出し、たちまちのうちにベルトスクロールアクションのブームを作り上げた。
基本的には『熱血硬派くにおくん』の発展型であるこのゲームが、まさか一世を風靡するジャンルの礎になろうとは、当のテクノスジャパンですら思いもしなかったことだろう。
『ダブルドラゴン』は、ベルトスクロールアクションの基本フォーマットの他に、"犯罪がはびこる荒廃した街で、1人から数人の男女が、時折武器などを拾ったりしながらも、基本的には素手でチンピラどもを打ち払い、ボスの下にまで赴く"という、同ジャンルのメイン潮流となるプロットをも確立させた。
『ビジランテ』に『ファイナルファイト』に『ベアナックル』に『ラッシングビート』と、同ジャンルの後発ゲームのほとんどが、このプロットをそのまんま頂いちゃっており、この辺りに関してはテクノスジャパンも一言あってもよさそうなものだったのだけど、当のテクノスジャパンは、バブル後のゲーム界をくにお君一本で切り抜こうとした無理がたたって、90年代の前半には、既にそれどころではない状況に陥っていた。
170301007.jpg
しかし、テクノスジャパンはなくなっても、『ダブルドラゴン』が残したインパクトは、後々にずっと残り続けた。
特にベルトスクロールアクションというスタイル以上に画期的だったのは、冒頭からいきなり女性の土手っ腹にボディブローで幕を開け、バットフルスイングで殴打、ドラム缶叩き付け、首根っこを押さえつけて顔面に膝蹴り連打、チョーパン(インストカードにこの文字が記されたゲームなんて、後にも先にもこれだけだろう)、相棒が羽交い締めした相手に、容赦ないパンチ乱打、ベルトコンベアー巻き込み、相手が女性であろうと全く容赦せず(『ファイナルファイト』だって、この辺は「実はこの人ニューハーフです」などと逃げを打っていたのに)などの、荒んで殺伐としたバイオレンス性だった。
これらは、今の目から見れば非常に牧歌的なレベルかもしれないが、当時としてはあまりにもセンセーショナルだったのだ。
170301003.jpg
このテイストは日本以上に海外でバカ受けし、同ゲームは大ヒットを記録。しまいにはマーク・ダカスコス、スコット・ウルフ、アリッサ・ミラノという、いかにも80年代一発屋的な顔ぶれのキャストで映画化されるにまで至った。
そんな『ダブルドラゴン』の海外での根強い人気ぶりは、テクノスジャパンが倒産して20年以上経った今でも、XBOX LIVEアーケード版やiPhoneアプリ版など、手を替え品を替えリメイクが登場することからも、よく分かるだろう。
もっとも、"初のアーケード版完全移植"という快挙を成し遂げたXBLA版は、リリース元のEmpire Interactiveがぶっ飛んでしまい、やはり同社が出していた『Speedball 2』共々、配信停止となり今では入手不可能になってしまっている。
人はこれを"テクノスジャパンの呪い"と呼んだとか呼ばないとか。
170301005.jpg
テクノスジャパンと言えば、なんたってヤンキー受けするゲームを作ることに長けた会社だったが、この『ダブルドラゴン』も、当時のヤンキーと相性が良かったブルース・リーのネタを大量にぶち込んで、バイオレンス性以外の部分でも、しっかりとそっち方面にアピールしている。
主人公の名前は言うに及ばず、雑魚を含めた敵方の面々も、ローバー、ウィリアムス、ボロ、リンダと、もろにブルース・リー絡みの命名だ。
もっとも、ムチを片手にぱっつんぱっつんの衣装で出てくる、パーマのきついおばさんに、リンダ夫人からとった名前を付けてしまうのは、ちょっと酷いような気もするが。
170301002.jpg
酷いと言えば、このゲームはヒロインもちょっと酷い。
よく『ダイナマイト刑事』の"大統領の娘"が、助けたくないヒロインの筆頭に挙げられたりしているが、いいや、本作のマリアンの比ではないだろう。
"大統領の娘"は仮にも非力な少女だが、この人はぶっとい脚した拳法使いのはしくれである。助け甲斐のないこと、実におびただしい。
厚化粧だし、口紅とかなんか変だし、オープニングやエンディングでパンチラのサービスをしてくれるが、それがちっともありがたみがない。
2人プレイノ場合だと、ボスを倒した後、拳法兄弟の間で壮絶な仲間割れが始まるが、あれは別にヒロインの取り合いで争っているのではなく、どっちが責任もって引き取るかで揉めに揉めているだけだと思う。
170301006.jpg
ぼったくる気満々の難易度で、薄暗いゲーセンに怒り狂ったヤンキーの怒声と、テーブル筐体を叩く音をこだまさせたゲームだが、皆さんご周知の通り、肘打ちオンリーならほぼ無傷で突き進めるという、開発側も予期しない"抜け道"が発見されたため、ヤンキーの怒声もほどなく解消された。
このXBLA版は、そんな様々な経緯や由来を持つアーケード版を、ほぼ完璧な形で移植した貴重なバージョンであっただけに、配信が停止されているのはつくづく残念なことだ。
アーケード版そのままの『ダブルドラゴン』。これを遊ぶと、アルミの灰皿にタバコがくすぶり続ける、まだ殺伐としていた薄暗いゲームセンターの空気が蘇ってくる。
もうこのゲームにコインを吸い取られ続けることもない。コンティニューは無限だ。
それでも肘打ちの恩恵が及ばない、敵アジトのトラップステージになると、また昔のように思わず「ふざけんな、こらぁ!」と、ヤンキーたちと同じような怒声を上げてしまうのだけど。

 

この記事に含まれるtag : XBLA 

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2611.html

2017/03/01 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Ghostbusters The Video Game】ゴーストバスターズ3

   ↑  2017/02/24 (金)  カテゴリー: XBOX 360
170224009.jpg
メンバー全員を女性に刷新したリブート版のヒットも記憶に新しい「ゴーストバスターズ」。
それとは別に、過去に何度となく具体的な話が漏れ聞こえてきた、旧作のメンバーたちがそのまま登場する「ゴーストバスターズ3」の企画があった。
それは結局、中心人物であるハロルド・ライミスの死によって頓挫してしまったのだが、しかしその構想はメディアは違えどゲームにおいてしっかりと実現していた。
ライミス、ダン・エイクロイド、ビル・マーレイ、アーニー・ハドソン、アニー・ポッツ、ウィリアム・アザートン。映画オリジナルキャストの面々がCGで再現され、そしてライミスとエイクロイドが脚本も担当した2009年作『Ghostbusters The Video Game』。
エイクロイド本人も認めるように、実質的な「ゴーストバスターズ3」と言える重要作だ。
170224001.jpg
時はヴィーゴ大公との戦い(ゴーストバスターズ2)から2年が経過した1991年。
あれからすっかり商売を軌道に載せたゴーストバスターズ社の門をくぐる新入社員が1人。そう、プレイヤーであるあなただ。
清掃作業員のようなダサい制服、背負うのは重たそうなプロトンパック、上司は冴えないおっさんたち(うち1名は四六時中嫌味を言ってるようなやつ)。
心ウキウキするような要因はちっとも揃っていないような就職なのに天にも上るような気持ち。
ついに憧れのゴーストバスターズに正式加入(「……お前はまだ見習いだよ!」ヴェンクマン)。愛するニューヨークの公益を守るお仕事です!
170224008.jpg
シガニー・ウィーバーに代わって本作で厄ネタヒロインとなるのはアリッサ・ミラノ。そして立ちふさがる大敵は破壊神ゴーザ。
三たびゴーストで溢れかえったニューヨークに平穏をもたらすため、毎度おなじみ4人プラス新米1人が出動だ。我らゴーストバスターズ。お電話をいただければすぐに駆けつけます!
TPSの体裁をとってはいるが、ゴースト捕獲の作業は基本的に釣り。プロトンパックが釣り竿でプロトンビームが針と糸。そしてゴーストを吸い込むトラップボックスが魚籠ということになる。
170224005.jpg
ゴースト目がけてプロトンビームを放射。見事ゴーストを引っかけたら上下左右に振り回してこれを弱らせ、そのままトラップボックスまで誘導。抵抗するゴーストをボックスに吸い込んだらすかさず回収。
これを手際よくこなせば、メンバーも「上出来だ、小僧。」と褒めてくれるだろう。
まぁその横にはプロトンビームの大乱射でホテルを滅茶苦茶にされて、青ざめた顔で震える支配人の姿もあるかもしれないが……。
ゴーストを捕獲して振り回す作業は、PS2の『ゴーストバイブレーション』というゲームにそっくりなのだが、考えてみればそれは『ゴーストバイブレーション』が元々映画「ゴーストバスターズ」の影響下にあったってことだろう。
170224006.jpg
ウィンストンを含めた四人と並んでプロトンビームをぶっ放す。これが出来るだけでこのゲームの面白さは保証されたようなものだが、それに留まらず『Ghostbusters The Game』は細部に渡るまで贅沢に作り込まれたステキなゲームだ。
随所に盛り込まれた映画のファンへの、ボリューム満点なサービスの数々も、そのステキ要素のひとつ。
試しに自由行動が出来るときに、ゴーストバスターズオフィスの中を、隅から隅までじっくり見て回るといい。
このゲーム中のバスターズオフィスは、細部の細部までそれこそ執拗に再現されていて、見ているだけでもしばらくは飽きが来ないだろう。
170224002.jpg
ミッション中には、PKEメーターによる霊気探索で、思いもかけないボーナスオブジェが手に入ったりもする。
はねるトースターやマシュマロマンのミニレプリカなど、映画版ゆかりのグッズの数々は、発見するときちんとオフィスの中に陳列されていく。
中には「ゴーストバスターズ2」のボス、ヴィーゴの肖像画なんて大物も。そしてこのヴィーゴの肖像、例の尊大な態度で、なんとマックス・フォン・シドー自らの声でボキャブラリー豊かに喋ってくれるだろう。
170224007.jpg
いかにも'80年代的な呑気な展開だった映画版と違って、このゲーム版は(舞台は'90年代初頭だが)21世紀的なエクストリームな展開。
なにせ序盤の山場でいきなりマシュマロマンことステイパフがご登場。
映画では愛嬌たっぷりだったマシュマロマンも、いざゲームの中で向き合ってみるとド迫力の存在。
その撃退の矢面に立たされるのは新入りのオレ。ああ、危ないことのお鉢は全部新米に回ってくるワケね。
それがゲームってもんだろうねって? そうは言うけどな、じゃあヒロインのお相手がこっちじゃなくビル・マーレイに回っていくのはどういうワケよ!?
それもこれも含めて全部「ゴーストバスターズ」のお約束。
アイ・ラブ・ニューヨーク! たとえ関東平野の片田舎育ちでも、コントローラを握っている間は、心は生粋のニューヨーク生まれブルックリン育ちだぜ!

<Xbox One互換対応タイトル>

 

この記事に含まれるtag : シネマゲーム ONE互換 TPS 

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2609.html

2017/02/24 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Left 4 Dead】4人は黄金比

   ↑  2017/02/14 (火)  カテゴリー: XBOX 360
170214004.jpg
オレたち一行は思わず顔を見合わせた。
Xbox Liveを通じた遥か彼方、ヘッドセット越しの肉声のみが繋がりの、顔も見えず知らない相手たちだが、その時は確かに立ち止まって見合わし、互いの表情を伺う手応えがあった。
この先から聴こえてくるのは辛気臭い女性の泣き声。
そしてそれに合わせて鳴り響く、まるでイタリアンホラーのサウンドトラックのようなBGMが、こちらの神経をさらにささくれ立たせる。
170214002.jpg
ウィッチだ。
それもよりによって狭い通路のド真ん中にぺたりと座り込んでいる。
この己が身に起こったことを把握してしまった不幸な感染者は、側をそーっと通って行けばやり過ごせるが、いったんこちらの存在に気づいたら、「見~た~な~」とゲーム中最大の攻撃力で駄々っ子みたいに荒れ狂うもっとも厄介なエネミーだ。
このパーティで幸いだったのは、慣れた様子で粛々とこの事態に対処するスレたプレイヤーが混じっていなかったことだ。
他の人間を前に押し立てるようにビクビクと進み、感染者のトレインには大いに慌てふためき、ウィッチには堂々とビビる。
ゲームの巧拙は怪しいが、ゲームをエンジョイすることに関してはナチュラルに長けている、頼もしいようでいてちっとも頼もしくない楽しい面子だ。
170214005.jpg
「おい、どうするよ?」
立ち止まって逡巡する一行だが、もとよりこのメンバーに気の利いた知恵などあるわけがない。
もたもたしているうちに、ウィッチが「んあ?」とばかりに辺りを見回し、そしてこちらに目を留めた。
「うわああ、気づかれた! うわああ、うわああ、うわああ!」
平等にパニクったオレたち一行は、手にした銃を闇雲に乱射しながら慌てて後ろ向きに走り出し、そして揃って曲がり角でつかえてさらにパニクるのであった。
170214001.jpg
バッドガイ気取りのアホウに偏屈な退役軍人、ヤッピーにフーテン娘。
世の中が平穏無事だったら、その人生に接点などまったくなかったであろう4人も、ゾンビクライシスの前ではなし崩し的に呉越同舟となる。
そしてその中身も同様だ。
東京の片田舎に住むオレと東海岸はメリーランド州の住人。本来なら縁もゆかりもまったくない者同士が、ここでは互いに背中を守り、それぞれが相手を危機から救うチャンスを求めている。
目の前でスモーカーに飛びつかれている仲間が。今までチームのお荷物だったオレにも、やっと同士の役に立つ機会がやって来た!
アサルトライフルの乱れ撃ち。何発かは仲間に当たっちまったようだけど、なあに、鎮痛剤やるから心配するな!
170214007.jpg
ビートルズにピストルズ、玉川カルテットにチャンバラトリオ、4人はステキなキーワード、すったもんだな道中の黄金比。
敵でもなければ自分のキルを横取りする泥棒野郎でもない。災難を共にする仲間たち。
完全Co-op仕様のシューターが、まだ世間一般では馴染みの薄かった頃。その伝道師となったのは統一感のカケラもない、ワケがあっての仲良し4人組。
ゲーム内容は言うに及ばず、タイトなボリュームからそのタイトルまで、何から何までデキすぎの名作だ。

<Xbox One互換対応タイトル>

 

この記事に含まれるtag : FPS ゾンビ ONE互換 

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2606.html

2017/02/14 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【アイドルマスター ライブフォーユー!】追加集金箱

   ↑  2017/02/12 (日)  カテゴリー: XBOX 360
170212006.jpg
ゲームは何度も罪作りな束の間の夢を我々に見せてきた。
メガロポリスの市長、鉄道王、南国の大統領、中国大陸の英雄、与えられてきた地位は実に様々だが、その中でもっとも罪作りだったのはアイドルを育成できる立場だ。
特にプロデューサーさんなどと持て囃されるポジションほど分不相応なことはない。
我々の中に密かに眠っていた秋元康やつんくに対する羨望の感情。
それを体よくくすぐられ持ち上げられた一連のお祭りは、初期Xbox360の意外な快進撃を支えることとなった。
170212002.jpg
しかしそのコアは、相も変わらずの体のいいエクスプロイテーションであった事実もまた否めない。
さらに360で定着したマーケットプレースのシステムは、今までは関連グッズに留まっていた搾取の幅を、テレビの前でコントローラを片手に怠惰を貪っている身にまで拡げるのであった。
無料で配信されるカタログは集金マシンへの誘い。追加の衣装にリミックス曲。「買え、買え、どうせお前ら、こういうことにカネを使うのが好きで好きでたまらないんだろ?」。
そんな本音を「プロデューサーさん」の甘言一つでオブラートし、無辜なる人々はまんまとそれに乗せられ、現実を変えられるかもしれないシャレた服を買うべき貴重なカネを、まんまとマイクロソフトポイントに注ぎ込むのだった。
170212003.jpg
そしてこの手のゲームではお馴染みの急造ファンディスク的展開では、我々はついに「プロデューサーさん」のハシゴすら外されることとなった。
いくら"代表"の肩書がついているとはいえ、一介のファンに格下げ。
とりあえず付加されているゲーム性は、大雑把なリズムアクション。
これとて巷の音ゲーのようなクールっぽいもではない。オタ声も高らかにひゅーひゅー言ってる合いの手だ。
「今までプロデューサープロデューサーと煽ててきたが、お前ら実際はアナルスティックみたいな棒振り回しながらふーふー叫んでるのがお似合いなんだよ」
そんな本音が見え隠れする……、と考えるのは穿ちすぎだろうか。
170212005.jpg
本体作『アイドルマスター』同様、この『アイドルマスター ライブフォーユー!』も、その中核はゲーム部分ではなくマーケットプレースにアクセスするカタログ。
「プロデューサーの身ならともかく、なんで一介のファンがこいつらの衣装の面倒を見なくちゃなんねんだよ!」
そう我に返れる人は、まだ後戻りできる可能性がある。
ただでさえ割高なダウンロードコンテンツが、また刷新されてあなたの財布をお待ちかね。
『アイドルマスター ライブフォーユー!』、それはファン感謝祭の名を騙ったドス黒い追加集金箱。
そしてこの焼畑農業的ビジネスは、360界隈をたっぷり焼き払った後に、新たな収穫を求めてPS方面へと旅立っていったのであった。

 

この記事に含まれるtag : ギャルゲー 

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2605.html

2017/02/12 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Mad Tracks】郊外ロードサイド風享楽

   ↑  2017/02/05 (日)  カテゴリー: XBOX 360
170205005.jpg
時は今からちょうど10年前。
後に隆盛を極めるXbox Liveアーケードも、まだこの頃はタマが揃いきっておらず、オンラインマルチを賑わすタイトルもアナログゲーム出自の『UNO』や『カタン』程度のささやかさだった。
そこに舞い降りたのはちょっぴりもっさいデザインのトイカー。
動力はバネエンジン。バネで動くと言われてもいまいち理解しづらいが、しかしその仕組みをゲーム自身に問うても、2007年基準翻訳エンジンのフリーダムな直訳によって、さらに要領を得なくなるだろう。
170205002.jpg
バネで動くトイカーと混乱をきたす直訳。『Mad Tracks』のファーストインプレッションは、とりあえずこの二つを押さえておけばOKだ。
だけど「周」や「ゴゴゴー」に代表されるマッドトラックス語を面白がるだけで終わってしまってはもったいない。
次に訪れるべきはバラエティ豊かなゲームが並ぶメニュー画面。
トイカーが主役のマリオカート風レースゲームは、XBLAだけでも同趣向のソフトが山ほど出た雨後の筍ジャンルだが、『Mad Tracks』はそれらに似ているようで実はその趣はかなり違う。
メニューにズラッと並んだ種目の数、実に15個。
同一種目のステージ違いも一部あるが、それでも多彩さはなかなかのものだ。
170205001.jpg
その競技中、オーソドックスなレースやタイムアタックが占めるのは、ほんの3分の1程度。
残りはと言うと、トイカーを使ってのテーブルサッカーやホッケーに、助走をつけてのボウリングやダーツ、お椀状のフィールドで転がるボールを避けたり、刻一刻と上昇する水位から逃れるサバイバルゲームや食卓上での早い者勝ちアイテム争奪戦などなど。
各々のプレイ時間も5分程度の長丁場から、わずか一瞬で終わってしまうものなど様々だ。
170205004.jpg
坂を駆け下りてピンをなぎ倒すボウリングの後は、2チームに分かれてのテーブルサッカー。それが終われば今度はジャンプ一閃ダーツの的に飛び込んで、お次はトイカーでボールをプッシュするビリヤード。その合間にはもちろんオーソドックスなマリオカート風レースも。
まるで週末の夜のラウンドワン三昧のような、郊外ロードサイドスタイルの享楽パッケージ。
気心の知れたフレンドたちと時間をつぶすには、実に気の利いた肩肘の張らないバラエティゲーム集。
それがありがちなマリオカートクローンの皮をかぶった『Mad Tracks』の真の姿だ。
170205006.jpg
そしてぼっちで訪れれば疎外感に満たされて帰ってくるだけのラウンドワンと違って、『Mad Tracks』にはXbox Liveがあった。
大雑把かつおおらかであるが故に、時として(いや、大半は)ぐずぐず、或いはぐだぐだのまま終了するバラエティマッチ。
その結果に参加した多国籍の野良メンバーみんなで思わず苦笑いを共有してしまう、そんないい具合に気の抜けた一瞬が『Mad Tracks』オンラインマルチ最大の魅力だった。
170205003.jpg
時は今からちょうど10年前。
後に選り取りみどりの状況になるXbox Liveオンラインマルチも、まだ遊ぶゲームの選択肢が限られていた。
そこに舞い降りたのはちょっぴりもっさいデザインのトイカー。
銃弾飛び交う戦場や、深謀遠慮のカタンで殺伐とするLiveを束の間癒やした愛すべき小品。
そのアティチュードは、おそらく開発者たちは知りもしないであろう、ラウンドワン風ロードサイドスタイルだ。

<Xbox One互換対応タイトル>

この記事に含まれるtag : XBLA レーシング D3パブリッシャー ONE互換 

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2602.html

2017/02/05 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |