ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

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【Ingress】ぶらりポータルの旅 東村山八坂神社編

   ↑  2017/09/08 (金)  カテゴリー: Android
先日東村山の八坂神社に寄った時にちょっと目についたミッション。
厳密な意味での連作ではないけれど、神社関連のそれを一通りこなすと、鳥居を左右の狛犬がサンドイッチするちょっとしたメダルアートになる。
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その時は時間も遅かったので見送ったが、昨夜はライオンズの絶対エース菊池雄星の前に、もはやプロ野球選手を自称するファンキー集団と化したロッテ打線が完全沈黙して試合がサクサク進み、20時過ぎには早々とゲームセットとなったので、運良く(?)ミッションをこなせる余裕ができた。
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「八坂神社ってガキの頃よく名前聞いた覚えあるなー」と妙に引っかかっていたんだけど、思い出した。
オレの子供時代になんとかブックスや少年誌のオカルト特集で、心霊写真が撮れたとさんざん話題になった所だ。
ここと三ツ木の幽霊交差点の話は、当時ブレイクした志村けんの「東村山音頭」と頭の中でリミックスされて、妙に心に残っていたのだ。
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本棚から引っ張り出した「多摩の怪談ぞくぞくガイド」(けやき出版)によると、八坂神社の心霊写真騒動は1974年に地元の中学生がここで撮った写真に不気味な人影が写り込んでおり、それが学校内を経てどういうわけだか毎日新聞の社会面に取り上げられる騒ぎとなり、一気に広まった話題らしい。まあ地元の人たちにとっては迷惑極まりない話だろう。
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雨がまだしとしと降る夜の八坂神社。国道に面した明るいロケーションに加え、社殿なども新しい造りなので、言われるような心霊スポット的な雰囲気は微塵もない。広々として程よくゴージャスないい神社だ。
オレも前夜のうちは「いっちょ心霊写真の一つでも撮ったろかい!」と盛り上がっていたのだが、千葉ロッテマリーンズのあまりに無力な敗戦を目の当たりにした直後では、とてもそんなムードにはなれない。
世の中にはお化けよりも恐ろしいことがある。贔屓チームの選手たちが何も考えずにただバットを振り回すなんてのは、その最たるものだ。
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件のタネ本には「藁人形の名所」なんて物騒な一文もあって、本殿の脇にある林がその出処なんだろうが、ぶっちゃけこんなとこでカンカンやってたらあっという間に通報されるだろう。
なにせIngressは丑の刻参りと大変相性のいいゲームだ。
林の奥の方で「(適当なAG名)死ねえ!」と叫びながら藁人形に釘を打ち込み、「見ーたーなー!!」と血走った眼でスキャナをこちらにかざされる現場に遭遇するんじゃないかとビクビクしていたが、今はむしろこっちがロッテフロント陣の藁人形を、「少しは仕事しろバカヤロウ!!!」と木に縫いつけたい心境だ。
しかしいつまでもネガティブな気分でいてもしょうがない。
過去にはぶっちぎりの最下位から翌年に優勝を飾った例はいくらでもある。
霊験あらたかなこの八坂神社の神様に来シーズンのロッテの躍進を祈願して、お賽銭もばっちりはずもうではないか。
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「来年はドラフトで広陵の中村くんの当たりくじ引いて、涌井が残留して、平沢大河が覚醒して不動のレギュラーになり、バース級の外国人が3千万円くらいの年俸でやってきて、リーグ優勝して日本一になりますよーに!(パンパン!)」
オレとしては奮発の500円玉を賽銭箱に放り込み、そして改めて本尊を確認してオレは背筋も凍るような事実に気づくのであった。
八坂神社の本尊、それは牛頭天王。
「つ、つまりここバファローズびいき!!!!!!?」
仕込みの客「キャーッ!!!」

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【Ingress】ぶらりポータルの旅 メットライフドーム編

   ↑  2017/09/06 (水)  カテゴリー: Android
いったん荻山まで出てから西部多摩湖線に乗り換え、その終点からさらにレオライナーという遊園地アトラクションに毛が生えたような電車に揺られることしばし。
クルマで多摩湖を突っ切って行けばあっという間のところを、わざわざ遠回りして辿り着くのはメットライフドーム。
分かりやすく言うと西武ドーム。埼玉西武ライオンズの本拠地にして、西多摩住まいのオレにとってはマリンスタジアム以上に馴染みのある球場。ロッテ生観戦の7割は、だいたいここが舞台だ。
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しかし今日の目的はロッテの試合ではない。それ以上にレアな催し。もしかしたら今日を逃せば二度とお目にかかれないかもしれないイベントだ。
その名もジミー・パラデス・マジカルショー!

* * * * * * * *
ハーイエブリバディ! 年俸1億4千万の男、誰が呼んだか「どこでも守れるスイッチヒッターの長距離打者」、そんな地雷ワード満載の触れ込みも今や懐かしくなった千葉ロッテマリーンズのジミー・パラデスだ。気軽にジミーちゃんって呼んでくれ。
本日のショー最初の脇役はライオンズの源田ってやつだ。
こいつがバットを寝かせてボールをちょこんと転がしたのがすべての始まりなんだな。
なんかバントっつうらしいんだけど、ワケの分かんねえことするよなwwwww。まったく草生えるぜ。
バットって思い切り振り回してなんぼのもんだろ? まあボールに当たるかどうかは知ったこっちゃねえけどな。

そしたらキャッチャーの田村が転がったボールを慌てて拾ってさ、一塁に投げやがるんだよ。
なにせ源田が変なことすっからさ、オレもすっかりワケわかんなくなってさ、おい、田村が送球したよ、一塁誰だよ?ってボーっとしてたんだよ。
しばらくして気づいたな。そういや一塁オレだったよってwwwwwwwww。ちょーウケるぜwwwwwwww。
田村の送球はオレの遥か横を通過してってさ、誰もいない一塁ベースの上を越えて行きやがんのwwwwww。
アレにはどっかんどっかんウケてたな。主にライオンズベンチとホーム側の客席が。イェイ!

まあそれが致命的な失点のきっかけになっちまったんだけど、それをバットで取り返したらやっぱオレらしくないだろ?
ホームランってのは10点差で負けてる時に意味なく打つもんじゃん? だからご期待通りの凡打さ。だけどいちおうボールにバットが当たったぜ。そこは褒めてくれよな。
そんなやらかしでさすがにまた二軍送りになるかと覚悟したけど、どういうワケだか登録抹消免れてんの。ウケるよな。ホント人がいねえんだな、このチームwwww
というわけで首の皮一枚で生き残ったジミー・パラデス・マジカルショー。また明日もやらかすぜ!
* * * * * * * *

快勝の余韻に浸るライオンズファンに囲まれた帰りの西武線車中。
なにせ西武ドームは他になんもない山の中にある。その帰りに憂さを晴らすような気の利いた歓楽街があるわけでもない。
だったら多摩湖線の途中にある緑々しいエリアを焼きまくって憂さ晴らししてやる!
降りたのは八坂駅。沿線のENLエージェントにはなんの恨みもしがらみもないが、考えてみればこの人たちが日常的に西武線を利用するその運賃が、メヒアやシュリッターといったマトモな外国人選手を雇うカネに流れているかもしれないのだ。
こっちはいくら必死にガムやチョコ買いまくったって、内部留保に回されるだけなのに!
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「ライオンズのチームカラー、青なんだか緑なんだかはっきりしやがれ!」
八坂駅から目につく緑ポータルを八つ当たりで焼きまくり、ついでに八坂神社に寄って、
「来年こそは野球のルールが分かる外国人をフロントが連れてきますよーに!(パンパン!)」
と、アテにならない願掛け(もし来年ロッテに3割30本を打つ外国人選手が来たら、それは八坂神社のおかげです)をしていたら、さすがに目についたのかENLの某スターAGの方から「こんなところに珍しいですね」とCOMMメッセージが舞い込んできた。
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せっかくだからジミー・パラデス入団の経緯からじっくりと事情を説明しようと思ったが、IngressCOMMをなんJスレみたいにしてしまうのは、さすがに憚れたので「広域作戦の真っ最中です!」と取り繕っておく。
えーと、西武ドームを基点に関東一円にNOVAを飛ばす予定だった昨夜の作戦ですが、基点担当のパラデスが基点をほったらかして意味不明なとこに行ってたんで中止なりました。そういうことにしておいてください。

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【Ingress】ぶらりポータルの旅 ZOZOマリンスタジアム編

   ↑  2017/08/31 (木)  カテゴリー: Android
同じ駅の構内とはとても呼べない距離を歩かされる東京駅の京葉線ホーム。
そこから快速に揺られて30分。やっと辿り着くのは駅前で旧タイプのマーくんとリーンちゃんがお出迎えする海浜幕張駅。
東京の西の外れに住むオレにとっては、ちょっとした小旅行の距離だ。
海浜幕張はイベントの街だ。サマーソニック、ニコニコ超会議、レッドブル・エアレース、ももクロ。駅前からスタートする『Ingress』のミッションも、イベント絡みのものがやたらと多い。
これらのイベントミッション、巡るポータルもほぼ丸かぶってるのが笑えるポイントだが、オレが今日目指すのはその手のミッションの多くでゴールポイントに設定されている地だ。
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ZOZOマリンスタジアム(ポータル名は旧名のQVCマリンフィールドになっているが、野球やサッカーのスタジアムはネーミングライツの関係でコロコロ名前を変えるので、申請する時はなるべく正式名を避けたほうがいいぞ)。
贔屓のプロ野球団がこの千葉の海沿いに引っ越して以来、オレの幕張詣ではずっと続いている。
だが今年はオレの足取りはちょっとばかり重い。
千葉ロッテマリーンズは基本的に弱い球団だが、しかし今シーズンの弱さはちょっとばかり度を越している。
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ロッテファンになってもう30ウン年、川崎のまったく客が入らなかった頃を皮切りに、プロ野球記録の18連敗だとか、開幕11連敗だとか、もう色んな弱さを経験しているが、それでもここまでヒドいのはさすがに初めてだ。
非力にも程がある打線に足を引っ張られて投手陣も崩壊。無抵抗、為す術なし、手も足も出ない、そんな形容が似合う試合ばかりを毎日飽きもせず続けている。これに比べればアノマリーの時のレジスタンスなんか、まだマシな方である。
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重い足を引きずりまず向かうのは、球場の隣にあるマリーンズミュージアム。併設されたマリーンズストアは、レプリカユニフォームから文具まで、マリーンズのありとあらゆるグッズを扱う店だ。
そこでオレの目に止まったのは、この中では明らかに浮いているアイドルオタ御用達風のデザインが施されたうちわ。
今やなんでもアイドルになる時代。マリーンズもエイベックスと手を組んで、"ビール売り子アイドル"カンパイガールズというユニットを売り出していたのだ。
本拠地主催試合で3万5千杯のビールを売り上げなければ解散なんて、もはやアイドルでも何でもないミッションを課せられていたこのユニット。
今日は試合後にそのカンパイガールズのミニライブがある。そしてこのうちわを買えば、ライブ後に行われる握手会の参加券がもれなく付いてくる。
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「やる前に負けることを考えるバカがいるかよ!」
そう言ったのは今や娘婿とすらも泥沼の関係に陥った"ガチ裏切り王"アントニオ猪木だが、ここに一人いるわぁ!!(掟破りの闘魂逆ビンタ)、I・G・F!!(返す刀で往復ビンタ)。
3回に2回は負けてる今シーズンのロッテだ。どうせ今日も負けだろう。
だったらその時は、はるばる幕張まで来たのはカンパイガールズのライブ&握手会のためということにして、野球の試合はそのオマケと考えればいい。
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最近のアイドルユニットのお約束で、各メンバーにはそれぞれイメージカラーが設定されている。
RESエージェントであるオレがチョイスするのは当然青の娘だ。
「野球の女神降臨 あおいの全力投球受け止めます」
日常生活では絶対にお目にかかることのないフォントが綴られたうちわを抱え、オレはまず志ん橋のバンダナ寿司弁当を確保するために、内野席のゲートへと向かうのであった。
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「早く終わんねえかな、この前座」
入場から1時間後、マリーンズ打線が楽天のルーキー藤平に手もなくひねられるのを眺めながら、心はもう試合終了後のカンパイガールズミニライブ&握手会に飛んでいた。
マリンスタジアムはホームランが出にくい球場だ。打線の非力っぷりをそうフォローしてみても、楽天のペゲーロが逆風を衝いてボールを軽々スタンドに運ぶさまを見ると、何も言えなくなる。
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恒例の"ちっとも追いつかない程度の反撃"を経てゲームセット。
いつもならゲートが空くまでゆっくりスタンドで余韻に浸るところだが、今日はそうも言ってられない。
最後の打者が凡打を打ち上げるのを見届けて席を立ち、球場脇の特設ステージに直行だ。
いよいよ本日のメインディッシュ、"ビール売り子アイドル"カンパイガールズの登場である。
ステージ最前列に陣取った常連らしき人々と、それを後ろから控えめに取り巻く"せっかくだから観てこう"勢、約50人ほどに囲まれたステージ。
先頭を切ったリーダーの「残念ながら今日は負けてしまいましたが」挨拶に、思わずお笑いウルトラクイズの春一番をデジャブする中、ミニライブは始まり、そして既に22時近い時刻を配慮してか、あっという間に終わった。
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続いては握手会だ。オレも左手にド派手なうちわ(それにしてもコレ、どうやって持って帰ろう?)、右手に参加券を握りしめ列に並ぶ。
ステージ上に並んでにこやかに握手をするメンバーの先頭に立つのは、あの青の娘だ。
「来てくれて……、ありがとう」
向こうから手を差し出す青の娘の目からは、大粒の涙がこぼれ出しているではないか。
「次も…、次も来てくださいね」
鼻をすすりながら感極まった声でそう語りかける青の娘に、オレは心の中で、
「行く行く! 絶対行く! オレんちからここまで2時間半かかるけど、必ず行く!」
と応えていた。
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見ず知らずのおっさんに感極まって涙を流してくれるなんて! こうなったらこっちも遅すぎたドルオタへの道に目覚めざるを得ないだろう。
ああ、しかしカンパイガールズは、はなっから無理目なビール売上ノルマを課せられて、存亡の危機に立たされているのであった。
買う買う! ビール買う! オレ飲めないけど次来たときはビール10杯くらい買う!
マリーンズの選手たちも、もう野球なんてやらなくていいから、カンパイガールズからビール買え!
特にペーニャとパラデスは2人で500杯くらい飲めそうだろ。バット振らなくていいからビール飲め!
球団も、残りのペナントレース辞退して構わないから、空いた日程を全部カンパイガールズのライブで埋めろ。観客1人あたりビールノルマ10杯!
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青の娘の潤んだ瞳を目に焼き付けながら、カンパイガールズとのちょっと遅かった出会いを悔やみつつ、オレは帰路についた。
東京駅で乗り換えた中央線の中で開いたツイッターには、青の娘の「コンタクトが不調で目が痛かった」ツイートが踊っていて思い切りオチをつけてくれてたが、でもそんなの関係ねえ!
ビバ・カンパイガールズ! オレは2017カンパイガールズの存続をロッテ球団とエイベックスに強く訴える所存です!


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【Ingress】ぶらりポータルの旅 曽根丘陵公園編

   ↑  2017/08/21 (月)  カテゴリー: Android
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車窓から見える明かりがどんどん乏しくなってゆくタクシー車中で、オレたちの口数も次第に少なくなっていった。
MD甲府のアフター、The Insect Night。夜の甲府山中に繰り出して虫の生態を観察しようというイベントだ。
「ちょっと遠いところですが」
主催者は申し訳なさそうに言ったが、しかしオレはその時点では「いくら遠いと言ってもMDのアフターイベントだし、とんでもないとこじゃないだろ」と高をくくっていた。
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だがオレは虫のためなら38度線も突破しかねないマニアを甘く見ていた。
不安に耐えかねて開いたGoogleマップの現在地は、甲府の中心街からはるか離れた地を指している。このまま山を二つほど越えたら、もう富士五湖ではないか。
やがてタクシーが辿り着いたのは、明かりのない丘陵地をがんがん登って行った先にある広大な公園。しかし今は夜の8時。公園の全容を目視で確かめる術はない。
こんなところを夜タクシーで訪れるおっさん二人組は明らかに不審なのだろう。
「なんかあるんですか?」そう訝しげに尋ねる運転手に、オレは「……虫です」と答えるのが精一杯だった。
まぁどう答えたところで、どうせあの運転手はこちらのことを"ホテルにあぶれた中年カップル"とでも認識したのだろう。
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人っ子一人いない公園を奥の方に歩いて行くと、ほのかな灯りの中にボーっと浮かび上がったのは、捕虫網を持った怪しい集団。
不審者と呼ばれるエージェントの中でも、もっとも不審な人たち。虫部の皆さんと、それに誘蛾灯のようにつられて集まった人々である。
この不審な集まりの救いとなっているのが、網と虫かごを手に屈託のない笑顔を浮かべている数名のお子様たちだ。
思えばオレも彼らくらいの年頃には、虫にまみれた日々を送っていた。
カブトムシを獲るために台所からくすねてきた蜂蜜を雑木に塗ったり、地蜘蛛を捕まえてデスマッチをやらせたり、スズメバチの巣にどれだけ近づけるかチキンレースに興じていたものだ。
いつしか虫とも野山とも無縁になり、虫と言えばザ・スターリンのアルバムジャケットが真っ先に思い浮かぶ汚れた大人になってしまったが、いい機会だ。今日はあの頃の無垢な心に戻って虫と触れ合おうではないか!
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では20分ほど移動してセミの羽化ポイントに向かいます」
しかしこの虫に取り憑かれた集団が。虫にまみれたこの丘陵地をスムーズに動けるわけがない。
ほんの数歩踏み出しては、「あーっ、バッタだー!」
間髪入れずそしてバッタの周りに群がり、まるでオートショーのカメコみたいな勢いで写真を撮りまくる一同。
ようやく動き出しては「あーっ、コガネムシだー!」再び歩きだしては「あーっ、セミの抜け殻だー!」。
しまいには「あーっ、ヒキガエルだー!」と、虫でもなんでもないものにまで群がる始末で、なかなか先に進めない。
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夏の盛りということで、やはり一番目立つ虫はセミ。
元気に鳴いてるやつ、抜け殻、地面に落っこちて息も絶え絶えになってるやつと、そのバリエーションも様々。
木と街灯が隣接している場所なんてのは、まさにセミのホットスポットで、ちのっちさんが捕虫網を差し出せば、もうぶわさーっと無数のセミが一斉に大乱舞。
「ハムナプトラだ……」と思わず呟く者もいれば、「ぎゃー!」と絶叫しながら愛娘を盾にして身を隠す母親もいるなど阿鼻叫喚の騒ぎの中、B-29を竹槍で落とすかのような勢いで捕虫網をぶんぶん振り回す主催者。
一通り振り回した後の網の中には、もうセミの大群が「ぶおおお」と唸りをあげながら蠢いていて、またもや響き渡る「ぎゃー!」の叫び声。
「ではリリースしまーす」「ぎゃー!!!!」
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そんなこんなの騒ぎの末にようやく辿り着いた羽化ポイント。
とは言えセミが羽化する瞬間なんて、本来なら「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」の中でしか観られないような光景である。
「ホントに観られたらラッキー」程度の気分でいたが、それは虫マスターに対してあまりにも失礼なテンションであった。
足を踏み入れたその一帯には、まさにいま羽化せんとするセミの姿があっちにもこっちにも!
冴えない色の殻から身を出したセミはまだ色も鮮やかで、みんなが照らすライトにショーアップされてさらに神秘的な風情で静かにゆっくりと身を動かしていた。
これを観ることができただけでも、タクシーを飛ばしてきた甲斐があったというものである。

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2017/08/21 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Ingress】ぶらりポータルの旅 山梨県立文学館編

   ↑  2017/08/20 (日)  カテゴリー: Android
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甲府駅北口よっちゃばれ広場、午前10時。ただでさえ低血圧なオレは、寝不足で併せ一本の青白い顔で、ふらふらとここに辿り着いた。
既に集まっていたコミュニティメンバーが「顔色めちゃくちゃ悪いですよ」と心配の声をかけてくれたが、それに続くのは「どうせビデオオンデマンドとかを朝まで観てたんでしょ」の一言だった。相変わらずヒドい色眼鏡もあったものである。

ホテルの柔らかいシモンズ社製ベッドの抱擁を振り切ってここまで来たのは使命があるからだ。注文のバイオカード束の運び屋という大切な任務が。
広場はチェックアウトの手続きに並ぶ気の早いエージェントたちで沸き返っていたが、わざわざ甚平に着替えてきたのが目印になったのか、取引のお相手たちともあっさりとコンタクトができ、受け渡しは無事に終了(このうちのひと束は、いったん東京に舞い戻った後、再び甲信を越えて北陸入りする流浪のルートをとることになる)。
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山手御門の隣にある小洒落た一角にて、みんなでモーニングアイスを貪り食った後は、それぞれ思い思いの本日スケジュールをこなすために一旦散開。
この甲府MDのミッション構成、12個中5つは駅周辺の中心街を回るだけで済むが、それ以外は駅から離れた観光地となっている。
ミッションメダルを一列揃えるには、自然とどれか一つの遠い名所スポットに向かわなければならない練られた構成だ。

クルマやバイクなどの足があれば12個コンプも可能だろうが、路線バス移動となるAGは自然とどのスポットに向かうかの選択を迫られることになる。
善光寺、昇仙峡、科学館、遊亀公園動物園など、ミッションポイントは甲府の東西南北に絶妙に散っていて、みんなどれを捨ててどれを取るかに相当アタマを悩ませただろうが、オレは最初から心に決めた場所がある。
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甲府の中心街からバスで10数分のところにある芸術の森公園。
彫刻が点在する園内には県営美術館と県営文学館が併設されている。美術館はよくあるが、地方自治体でこれだけの規模の文学館はそうはない。さすが数多の文人を生み出した山梨の地である。
園内の彫刻を巡るミッションをさくっと済ませてメダルを一列揃えたあとは、再びよっちゃばれ広場に集合する時間まで、ゆっくり文学館に腰を据えるのだ。

折しも文学館では作家のデビュー展という企画が開催中。さらにはコミック「文豪ストレイドッグス」とのタイアップ企画も行われていたようで、入り口でそのキャラクター缶バッジをいただいた。
特別展入口横のブースは樋口一葉。その最初の展示物は…………、5千円札!
「そう来るか!」と思わず力が抜けたが、まあ三ノ輪にある一葉記念館の方にも、きっと5千円札は飾られてるのだろう。今度行ってみよう。

細かい展示内容については割愛するが、太宰治の作為のないピュアな個人文献なんかを見てると、この人は今の時代に生まれてたら、その文学衝動をTwitterとか2ちゃんねるなんかで、きっとすべてムダ遣いしていたんだろうと強く感じた。こういうタイプの人、SNSとかでよく燃えてるよ。
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時間ギリギリまで文学館を巡った後、エージェントが再びわらわらと集結しているよっちゃばれ広場に戻り、関係者の挨拶、そして記念撮影。
ミッションデーの公式のプログラムは、とりあえずここで終了。だが甲府MDはまだまだ終わらない。
飲み会や歓楽街の誘惑を振り切って向かうのは、今回のMDのメインディッシュとも言える、虫の姿を追い求めるミニツアーだ。
次回、夜の丘陵公園に蠢く虫と怪しい大人たち!

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