ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

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【バーチャルボーイ】俺だけの小宇宙

   ↑  2010/03/28 (日)  カテゴリー: その他ハード
「任天堂の新型ゲーム機、ニンテンドー3DOの開発が明らかに!」
そんなニュースを目にして、「任天堂もようやく3DO構想に参画する腹を固めたのか!」と勢い踊った俺ですが、勿論、ニンテンドー3DSの空目であったことは言うまでもありません。
トリップ・ホーキンスと笑顔で握手を交わす山内元社長。3DOのロゴマークの傍らでにっこり微笑むマリオ。高城剛と宮本茂の夢のコラボが実現(その後、高城は仕事を宮本に丸投げしてバリ島に逃走)。
様々な妄想が許されたのも、ほんの一瞬の間だけでした。ありがとうございました。
まぁ任天堂の3D立体映像マシンと言えば、いい年こいたゲームファンの皆様が即座に連想したのは、バーチャルボーイのことでありましょう。
俺もこのニュースを機に、本棚の上の飾りオブジェと化していたバーチャルボーイを、久方ぶりに手に取ってみることにしました。
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長い間、本棚の上に放置していたため、もうバーチャルボーイは、満遍なく埃まみれという状態でした。
「横井さん、ごめんなさい」
そう心の中で詫びながら、まずはサッサや綿棒を駆使して本体の掃除。
顔を押し当てるアイシェードの部分は、特に念入りに消毒液をまぶした布でぬぐいます。一番劣化しやすいと言われるこのアイシェード部分ですが、分厚く積もった埃に逆に保護されていたのか、綺麗に掃除してみると買った当初とまるで変わらない姿がそこに。
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ソフトの殆どは、どこにしまったのかも忘れてしまった(或いは売り払ってしまったかどうかすら記憶にない)状態なのですが、横着な俺のことです。どうせ本体に何かしらのソフトが挿しっ放しになってるでしょう。
そうソフトを確認しようかとして第一の関門にぶち当たりました。これってソフトをどこに挿してたんだっけ?
本体のあちこちを調べ、最後は逆さまにひっくり返して、ようやく本体下部にソフトの挿入口を発見。挿さっていたソフトは、T&E ヴァーチャルゴルフでした。
どうせ同じT&Eの作品ならレッドアラーム辺りが挿してあって欲しかったのですが、この際贅沢は言っていられません。
ここは挿しっ放しであったソフトが、とびだせ!ぱにボンのような、やっつけ仕事のソフトでなかったことを、幸運に思うべきなのかもしれませんし。
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そして電源を入れようとして第二の関門。……電源スイッチってどこだったっけ?
本体を上下左右あちこちひっくり返して調べても、それらしきものは発見できず。途方に暮れてコントローラーに目をやると、その中心部にスライド式のスイッチがあることに気付きました。コントローラーに付いていたんだっけ!
しかし、このスイッチをオンにしても、バーチャルボーイはウンともスンとも言わず。コントローラーに装着するバッテリーパックの電池(単三6本)を入れ替えてみても、事態は一向に変化なし。
さすがに放置しっ放しで壊れてしまったのか。そう諦めながら、何の気なしにコントローラーのスタートボタンを押すと、うぃーーんと小さな音を立ててバーチャルボーイが振動し始めた。
そしてアイシェードを覗き込んだ俺の視界越しに、俺にしか見えない小宇宙が産まれた!
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もっとも、最初に表示されるのは、あの不安を与える警告文。そしてオートポーズのオンオフ設定(これをオフにしとかないと、健康のため、一定時間で強制ポーズがかかってしまう)という、味も素っ気もない文章の連続なのですが、それを経て目の前に映し出されるのは、赤と黒のあやかしの空間。
サウンドは非常にチープなのですが、耳元で鳴り響くという独特の距離感のおかげか、どことなく奇妙で非現実的な響きで聞こえてきます。
やっぱりこのおもちゃ、めちゃくちゃかっこいい!
そう、初めてこのバーチャルボーイを遊んだときに、真っ先に思い出したのが、アタリのバトルゾーンというアーケードゲームに出逢ったときの興奮でした。
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バトルゾーンの筐体は、スコープからモニターを覗き込む形式になっていて、周囲からゲーム画面を伺うことができません。
そしてそれを覗き込んだ者の目の前にだけ拡がる、黒と緑のベクタースキャンで描画された世界。
「俺の目の前に未来がある!」
そう興奮してスコープから目を離し、後ろを振り向くと、そこにあるのは見慣れたいつもの現実の風景。
後ろを行き交う人々は、この筐体の中にある未来のことなどまるで気付かずに、ぼんやりといつもの日常を営んでいる。
そんな白日夢のようなギャップが、バトルゾーンというアーケードゲームの、最大の魅力でしょう。
そしてバーチャルボーイの最大の魅力は立体映像云々ではなく、このバトルゾーンで感じた白日夢のようなひとときと全く同じものを感じさせてくれる部分にあると、俺は思うのです。
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裸眼で立体映像が楽しめるらしいニンテンドー3DSは、恐らくバーチャルボーイとは、似て非なるようなハードになることでしょう。
いや、バーチャルボーイの、閉じられた世界、たった一人の秘め事という基本コンセプトそのものが、任天堂の歴史の中ではあまりにも異端過ぎたのです(その後に、目の前の人と繋がることがコンセプトのポケモンが登場したのは、実に対照的だ)。
こんなコンセプトのゲーム機は、少なくとも任天堂からは、二度と現れることはないでしょう。
覗き込んだものだけが触れることができる小宇宙。そんな余りにもパーソナルすぎる秘密の空間。
バーチャルボーイは、そんな現実とは隔絶した独特の体験を与えてくれる、恐らく唯一無二のものになるであろうハード。この没入感は、覗き込んだ者だけにしか理解できないものなのです。
ああ、レッドアラームのソフトを何とか探さなくっちゃ。久しぶりにあの「すっげーー」を体験してみたい。

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-522.html

2010/03/28 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |