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コミック【荒川道場】と【猛虎はん】

   ↑  2011/07/02 (土)  カテゴリー: 書籍・コミック
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川崎球場の閑散ぶりというのは、過去に様々なマンガでネタや揶揄の対象となっていたが、ロッテファンたちは、主に野球4コマ誌などで、漫画家がネタに尽きたときに安易に繰り出すこれらのロッテ、川崎ネタに、常に苦々しい思いを抱いてきた。
特にやくみつるあたりにこれをネタにされた時は、思わず「やくみつるを絞首台に送ろう」会を設立し、全国的に署名運動を展開しようかと思ったくらいだ(現在でも賛同者を募集中です)。
しかし、そんな川崎球場ネタのマンガであっても、そこにちょっぴり歪んだ愛があるのを感じ、ロッテファンであるこちらも、無条件に受け入れてしまうようなものだってあったりする。
それがほりのぶゆきの一連の野球マンガものだ。ほりのぶゆきは、恐らく日本で一番ロッテと川崎球場をネタにしたギャグマンガ家なのではないだろうか。
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1996年に竹書房から刊行された「荒川道場」は、異例なほどのパ・リーグネタのオンパレードである。
そしてその冒頭を飾るのはロッテネタ"プロ野球マスク"。
そこに一コマだけ描かれた、ロッテの誇る極道兄弟(水上と愛甲)の姿に、私は何とも言いようのないロッテ愛、パ・リーグ愛を感じるのだ。よくぞ描いてくれた、これぞ水上と愛甲だ!と。
著者は筋金入りの阪神ファンであるが、その阪神に負けないくらい、80~90年代のパ・リーグが好きだったのではないだろうか。
水上、愛甲、松永、カズ山本、ダイエー根本監督、柴田保光、若田部、ドン・マネー。セ・リーグの選手よりも遥かにこってりと濃く描かれたこれらパシフィック精鋭たちの姿に、著者のどことなくネガティブな嗜好が入り交じった、うらぶれたもの、世間でマイナー扱いされているものに対する、歪んだ愛情がひしひしと伝わってくるではないか。
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そして著者が阪神タイガースへの、のめり込み具合も、このパ・リーグに向ける愛情と同じベクトルのものを感じる。
だからこそ、著者は最近のちょっぴり強くて人気も抜群な阪神に対する戸惑いを隠せない。
「猛虎はん」は、「荒川道場」の一部に新作を加えて再編した著者の最新野球マンガ集。そこからは勝率を5割超えるのが当たり前となり、ちょろっちょろっと優勝してしまう今の強い阪神を目の当たりにした、著者の何とも居心地の悪そうな気分が見え隠れしている。
星野政権下、岡田政権下で二度の優勝を勝ち取った阪神タイガース。しかし、そんな状況下にも拘わらず著者がネタにするのは、大町定夫であり、チャリンコ通勤する田村勤であり、天下茶屋のバースと呼ばれた山下和輝であり、阪神の話題を避けて山ごもりする熱狂的タイガースファンなのであった。
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その山ごもりタイガースファンが久々に山を下りてみれば、そこにはロッテ対阪神の日本シリーズというあり得ない事態が!
「セの弱者阪神と、パの弱者ロッテの日本シリーズこそ、世間への復讐!」
登場人物の口を借りたこのセリフこそ、あのあり得ない日本シリーズを前にした著者の魂の本音に他ならないのであろう。
かつて著者は、阪神ファンが街頭インタビューでセの優勝を阪神と予想してしまい、世間の迫害を受け、通りすがりのロッテファンにたしなめられるという短編を描いた(「荒川道場」を経て「猛虎はん」に収録)。
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「多くを望んではいかん。今はじっと耐えることだ」
そう諭す通りがかりのロッテファンに、唇を噛んで「それでも阪神が優勝するんだ……」と漏らす阪神ファン。
この短編を読めば、あの日本シリーズが著者にとって様々な思いを含んだ重たいものであったことが伺えるだろう。
しかし、我々ロッテファンにとっては、阪神はうらぶれたものでも、マイナーなものでもなく、どんなときでも話題になるセの超人気球団でしかないので、著者が抱いたような感慨とは一切無縁なのであった。
ごめんねえ~、4タテであっさり終わらせちゃって。

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