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【Driver: San Francisco】H.B.ハリッキー主義

   ↑  2018/03/06 (火)  カテゴリー: XBOX 360
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かつてアメリカ映画界に、H.B.ハリッキーという素晴らしい男がいた。
「バニシング IN 60」と「ジャンクマン」の二作を監督から主演、脚本、カースタントにプロデューサーまでをも兼任して作り上げ、新作映画の撮影中に倒れてきたセットの下敷きになるアクシデントで、わずか48才でこの世を去ってしまった人物だ。
ハリッキーは映画以上にクルマを愛した男だった。彼にとって映画とは、愛するクルマがかっ飛んだりひっくり返ったり宙に舞ったりする美しい姿を、みんなに見せびらかすための手段に他ならなかった。
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テーマはカースタント、主役はマッスルカー、ビバ70年代。『Driver』シリーズの基本コンセプトは、70年代のカースタントムービーをゲームの上で再現。つまるところ真正のハリッキーワールドだ。
初代プレイステーションの『ドライバー 潜入カーチェイス大作戦』以来、『ドライバー パラレルラインズ』に『Dirver 76』と、この路線を追求していたが、本作『Driver San Francisco』では、とうとうさらなる次元へと突き抜けてしまった。
そのベーシックは『バーンアウトパラダイス』以来すっかりメジャーになったオープンワールドタイプのクルマゲーム。
サンフランシスコの街中を自由に走り回って、メインストーリーを気まぐれに消化しながら、そこらに転がっているレースイベントやスタントイベントをこなしたりこなさなかったりする。
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それだけなら他の類型ゲームと大した違いはないが、『Driver San Francisco』はそこにさらなる作った連中の正気を疑うようなアイディアをぶち込んできた。
職務中に半死半生となったシリーズ恒例の主人公、刑事タナーに備わった死に損ないならではの特殊能力、それはドライバー憑依。
ゲームがアクティブの間、ターナーの魂はいつでもどこでもワンボタンでサンフランシスコの街を見下ろす鳥の視点となる。
眼下にはそれぞれの理由で街を走る無数のクルマ。高級スポーツカーから配送中のトラックまで車種は様々だ。
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その中から手頃な一台を見つけたらドライバー憑依の出番だ。
ターナーの魂はハンドルを握る見ず知らずな運転手の身体をあっという間に支配し、クルマを自由自在自分のモノにしてしまう。
パトカーで巡回している同僚、ストリートレースを繰り返す日本人兄弟、高飛車な雇い主と寡黙な運転手、横柄な教習所教官に気弱な生徒。街を走るクルマの中にはそれぞれの都合やシチュエーションがある。
そこに強引に割り込んで、タナーの卓越した運転テクニックで手助けをしたりメチャクチャにしたり。
やりたい放題やったあとは、はいサヨナラ後始末は任せたとばかりに、とっとと他所のクルマに憑依乗り換え。
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もう街を走るスポーツカーや高級車を羨む必要はない。ワンタッチ憑依でもうランボルギーニだろうがパガーニだろうが、煮るも焼くも思いのままだから。
この街を走るクルマはすべてオレのモノ。特に高そうなクルマに憑依したときは、いつも以上に無茶な走りをしたくなるのは人情だ。
ワイルドに走り回って少々ぼこぼこになったところで知ったこっちゃねえ。保険くらいちゃんと入ってるんだろ?
高級車から大衆車、ボロ車から公用車と、次から次へとクルマを乗り換えてゆく感覚は、ネットサーフィンならぬクルマサーフィン。
『Forza』や『GT』に出てくるようなクルマはともかく、こんな機会でもなければ、AMCペーサーやオールズモービル・カトラス、ケンワース製タンクローリーのハンドルを握ったり、その内装をしげしげと眺めるチャンスなんて、そうそうありはしない。
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各地に転がるミッションは、絶妙なまでの難易度曲線で、まろやかにその歯ごたえを増してゆく。
その内容もレースにタイムアタック、ハリッキー世界の再現を目論んだスタントチャレンジに、馬鹿馬鹿しくも最高な憑依型クルマタワーディフェンスと、これ以上はないくらいバラエティに富んだ内容。
「バニシング IN 60」の主役マスタング・マッハ1に、ダッジ・チャージャーやチャレンジャー、ポンティアック・ファイアーバードなどの煌めくアメリカンマッスルカーが、人混みをかき分けクルマを弾き飛ばし街を爆走する姿には、「トランザム7000」に「バニシング・ポイント」、「白熱(バート・レイノルズ版)」に「バニシング IN TURBO」など、実際の街中で生のクルマたちがかっ飛んだりひっくり返ったり燃え上がったりしていた、70年代のカースタント映画名作群が否応なしにオーバーラップしてくるであろう。このゲームの最大の目的は、脳裏に焼き付いているこれらの映画を、モニターの上で再現することなのだ。
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そのためにわざわざグラフィックには褪色したフィルム風に黄色を強調。
そしてそれを彩る楽曲群は、アレサ・フランクリンにファンカデリック、ストゥージスらリアル70年代勢に、ザ・ヘヴィーやダートボムズなどの生まれてくる時代を間違えた若年寄たち。
プライマル・スクリームのように、音楽的には70年代とさほどリンクしていない連中にしたって、使われている楽曲はずばり「バニシング・ポイント」にオマージュを捧げた"Kowalski"だ。
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あまりにも大胆でご都合主義で馬鹿馬鹿しくてハチャメチャなドライバー憑依システムを臆面もなく導入したことにより、シリーズに一貫していた70年代カースタント映画をリスペクトする、そのコンセプトの完成形に限りなく近づいたと同時に、オープンワールドという舞台を近年もっとも有効に活用しているゲームとして確たる成功を得た『ドライバー サン・フランシスコ』。
クルマのハンドルを握ることにより課せられる制約を、可能な限り極限まで取っ払ったフリーダムなクルマワールド。
クルマを愛しすぎるあまり、そのクルマが派手にぶっ壊れるところにまでに、あらん限りの情念をぶち込んだ男、H・B・ハリッキー。
彼のスピリットにありったけの敬意をこめて、サンフランシスコの街中を何ものにも縛られず、自由奔放に爆走しようじゃないか。
どうせプレイヤーの立場は刑事だ。反則キップを切る無粋な奴なんていやしないんだから。

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