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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【Crisis in the Kremlin】ソ連邦を存続させろ!

   ↑  2018/01/24 (水)  カテゴリー: PCゲーム
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  "赤の広場を見下ろす執務室の中、革張りのなんの装飾もない椅子に腰を下ろし、私は深く息を吐いた。
志半ばで病に倒れた同志チェルネンコの後を継ぎ、ソビエト連邦共産党書記長として、これから国家の行く末を担う舵取りの仕事が待っている。
しかし変動する国際情勢の中で、現在のソ連邦の足元は決して盤石ではない。
党も一度は改革派のミハイル・ゴルバチョフにその舵取りを任せたが、妥協に妥協を重ねるあの男の政策が、やがて同胞国家の崩壊やソ連邦の解体に至ったのは歴史の事実だ。
しかし私はその轍を踏まない。尊敬する同志ブレジネフの政治的手法に倣い、断固たる国家運営で社会主義体制の維持と繁栄を実現させるのだ。"
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『Crisis in the Kremlin』は、末期のソビエト社会主義共和国連邦を運営するポリティクスストラテジーゲーム。
これのオリジナルは1991年、まさにソ連邦が終焉を迎えんとしている年にリリースされた。
現在Steamで発売されている本作は、そのリメイク作。ビジュアルやインターフェースなど、かなり仕様は変更されているが、そのテーマとテキストベースのゲーム進行はそのままだ。
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 "1985年に書記長職に就いた私だが、その最初のうちの仕事は過去の党の政策に改めて決裁をくだすものであった。
右派修正主義者どもがプラハで起こした騒動、連帯とか名乗るポーランドのゴロツキども。
同胞国家を脅かす事態には片っ端から「戦車で踏み潰せ!」と指示。このために私は軍とKGBに手厚い予算を盛ってやっているのだ。
なお、エリツィンのクソ野郎への嫌がらせに、ウオッカの値上げはそのまま据え置きにする。"
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 "イラン革命の際に、あの胡散臭い魔道士のような革命指導者をこっそり支援したら、アメリカとの外交関係がこれ以上はないくらい悪化したが、それをいっきに和らげたのはサマンサ・スミスとかいうおっちょこちょいのアメリカ人少女だった。
平和を訴えかける直接の手紙に、「クレムリンはオールナイトニッポンじゃねえんだぞ! 気安く書記長宛にお葉書出すんじゃねえ!」と、一瞬ブチ切れそうになったが、ここは実際にそれを受け取った同志アンドロポフに倣い、「ソ連は怖くないよお。いっぺん遊びにおいでよお」と返事を出しておく。
きっとレーガンも内心苦々しかったに違いないが、こんなことでも実際両国間の緊張が緩和するんだから、世界情勢とは分からないもんだ。
なお、エリツィンのクソ野郎への嫌がらせに、ウオッカの値上げはまだまだ据え置きにする。"
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当時としてはそれなりに頑張っていたオリジナルに対して、このリメイク版はソ連製生活用品を開き直ったかのようにビジュアルは質素。
テキストのまま送られてくる報告書に対する決裁と、電卓による予算配分の二つだけで、地味に淡々と進行してゆく。
党の政策を決定づける報告書は地味極まりないし、予算をいちいち電卓で入力するのも、これまた地味に面倒くさかったりするが、まあここらへんは社会主義国家の融通の効かなさを表したもんだと思っておくべきなのだろう。
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 "グレゴリー・ロマノフを重用し、ゴルバチョフを党の中枢から遠ざけ、改革派の影響力を一掃して足元を固めた。
「スターウォーズ」の見過ぎでいかれたカウボーイどもがSDI計画をぶち上げたときは、非難声明だけでは足りずに「こっちも断固として対抗する」と宣言。
具体的になにをするってわけではないんだけどな。国家の威信を保つのはなんたって虚勢だ。それって基本だろ?
なお、エリツィンのクソ野郎への嫌がらせに、ウオッカの値上げはしつこく据え置きにする。"
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UIやオプションのけれんのなさや融通の効かなさも、これまたわざとなんだか開き直ってるんだか。
カセットテープを模したBGMの操作も微妙に手間がかかるんだけど、ソビエト歌満載のラジオ局は、このゲームの密かなチャームポイント。
執務のお供はこのチャンネル一つでほぼ決まりだろう。
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 "1990年代に入るとあらゆることの雲行きが怪しくなってきた。
軍とKGBと重工業偏重の予算編成が祟ったのか、食糧不足はじわじわと進行し人民の不満を高めている。
80年代にはまだまだ有効だった強権的な措置も、いまや逆の効果しか及ぼしかねなくなってきた。
執務室の窓から見えるデモ隊に対しても、もはやまったく手を打つことができない。
さらに自分の政治的立場が災いしたか、それ以外の妥協的政策がまったく取れなくなってきているのが厳しい。いや、この期に及んでそんなどっちつかずのことやったって焼け石に水なことは分かりきってるのだが。
なお、エリツィンのクソ野郎への嫌がらせに、ウオッカの値上げはやっぱり据え置きにする。"
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 "1994年、いよいよどうにもならなくなってきた。
衛星国で起こった反動の嵐は、あっという間に同胞国家をまとめて津波のように飲み込んでいった。
西側では「民主化のドミノ現象」と呼んだそうだが、こっちの立場になってみればドミノなんて生易しいスピードじゃない。
気づいたらあっという間にもうどうしようもなくなっている。
幸いなのはチャウシェスクやホーネッカーと違って、私にはまだ穏やかな退任という道が残されていることだ。
ゴルバチョフよりも長くソ連邦を存続させられたのも、今となっては私の密かな誇りだ。
「ウオッカは未来永劫値上げ!」
報告書に最後の決裁の判を押し、私はいそいそと執務室を後にするのだった。"

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2018/01/24 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


Steamは本当に面白そうなゲーム多くて安くて良いですよね。恥ずかしながら自分はSteam利用したこと無いんですよ。少し前にThis is the PoliceってのがちょっとやってみたくてSteamで落とそうかなって思ったらOneの海外版が発売してくれたんですけど、英語が苦手なので無理でした。

SAMURAI FUSION |  2018/01/25 (木) 21:19 No.1386


This is the Police、いまちょうどSteam版プレイしてますけど、ちょっとテンポが悪いのが難ですが、なかなか面白いですよ。
Steme版は日本語化されてましたけど、Xbox One版はどうなってるんだろ。

与一 |  2018/01/25 (木) 22:59 No.1387

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