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【FUEL】荒野のシュガーボイス

   ↑  2010/10/17 (日)  カテゴリー: XBOX 360
「おはようございます。歌うヘッドライト・コクピットのあなたへ、岡村美鈴です。あなたとあなたの愛車のご機嫌はいかがですか?」
長く孤独な夜通しのロングドライブ。そんなときは音楽だけでは物足らず、つい人の語りが恋しくなってくる。
そんな人恋しい深夜トラッカー御用達のラジオ番組だったのが、もう10年ほど前に惜しまれつつ終了してしまった、「いすゞ歌うヘッドライト・コックピットのあなたへ」だ。
映画トラック野郎シリーズの中でも、確か桃次郎がトラックを転がしながらこの番組に耳を傾けるシーンがあったはずだ。
その裏ではTBSラジオが「日野ミッドナイトグラフィティ 走れ!歌謡曲」という、やはりトラッカーがメインリスナーの番組を放送していた。
いすゞ対日野。トラックメーカー同士の代理戦争が、深夜ラジオを舞台に繰り広げられていたわけだが、後に肝心のいすゞ自動車がのっぴきならない状態になり、その余波で歌うヘッドライトは消滅してしまった(走れ!歌謡曲は未だ健在)。
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希にすれ違う対向車のヘッドライト以外には、ひとけが全く無い深夜の道路。ヘッドライトは延々と代わり映えのしないアスファルトを照らし続ける。
あくびを噛み殺しながらの、そんなひとりぼっちの深夜行の中で、岡村美鈴や岡雅子たちの語りに人の温もりを感じた覚えのある人も、多いことだろう。
DJというと、今ではレコードバッグを抱えたすかした連中を指すようだが、しかし我が国に於いてのDJとは、そんなモリッシーに「あんな奴ら吊しちまえ!」と罵られる連中ではなく(Hang The DJ! Hang The DJ! Hang The DJ!)、あくまでも彼女たち(或いは鶴光)のような深夜の語り部たちのことである。
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トラッカーたちの深夜行にも劣らない、この荒れ果てた『FUEL』の荒野の孤独なロングドライブ。
カスタムサントラから流れる好みの音楽は、そんなひとりぼっちの行程のかけがえのない相棒だったりするが、しかしさすがに延々と音楽をかけっぱなしにするだけでは、やがて飽きが来る。
数時間にも渡って、代わり映えのしない荒野でひたすら車を走らせているうちに、プレイリストがKraftwerkの"Autobahn"をシャッフルで勝手にチョイスしたとしよう。
慣れきってしまって、もはや子守歌のように聞こえてくるエンジン音に被せるように、耳元で延々とあのダルな調子で「♪ふぁうふぁうふぁう あうだあうとばーん」と繰り返されてみたまえ。
コントローラーを握りしめたままついすーっと眠りに陥って、気がついたときには車ごと崖から飛び出していたなんて事態になりかねない。
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だから時には音楽を止めて、人の語りに耳を傾けることも必要なのだ。
その為にこの世にはお喋りCDというものがある。これを360のハードディスクに取り込めば、即座に”疑似深夜ラジオ”の環境が構築できるではないか。
しかし、いくらお喋りCDと言ったって、ヘンリー・ロリンズのスポークンCDなんかをチョイスしてはならない。どうせ何を言ってるのかイマイチ聞き取れず、そのエキセントリックな喋くりも結局はただの記号と化し、やがてそれは眠りを誘い、気付いたときには崖から飛び出してうわーぁぁぁっ!というコンボになることは、目に見えているからだ。
それにそんなシチュエーションで俺が望んでいるのは、そんなむくつけきおっさんの声ではない。もっと人を暖かく包み込んでくれるような、とびきりのシュガーボイスなのだ。
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「高橋美紀のお元気ですか? みなさーん、こんにちはー、高橋美紀でーす」
深夜の国道に似合うのが『歌うヘッドライト』ならば、『FUEL』の荒涼とした大地にほのかな温もりをもたらすのは、高橋美紀のお喋りCD 「おしゃべり宅配便 お元気ですか?」シリーズだ。
美紀さんの砂糖菓子のように甘ったるい声に身を委ねていると、この何もない荒れ果てた大地が、鳥がさえずり花が一面に咲く大地に一瞬だけでも錯覚してしまう。
高橋美紀。いわゆるアイドル声優の草分け的な存在になるのだろうか。
その出演作を遡れば、「聖戦士ダンバイン」とか「ハイスクール!奇面組」なんてタイトルが出てくるから、かなり古株の人である。
すれっからしのゲームマニアにとっては、やはりスーチーユキの中の人となるのだろう。
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確か井上喜久子より数才年上の筈だ。井上喜久子を17才換算すれば、もう親子くらいに年が離れていることになるのだろう。なんかやな親子だな。
しかし、その声はと言えば、相変わらず年齢不詳のシュガーボイスを維持しているのだからさすがだ。やはり声優さんというのは、こうでなければ。
禿げ山と枯れ草に覆われた荒れ果てた大地に、とことん不似合いなシュガーボイスは流れ続ける。
岡村美鈴の声に送られた国道の先のドライブインには、同じトラック野郎の仲間たちが居るが、高橋美紀の声に送られた荒野の先のキャンプには、人の影などありはしない。
そんな無人の大地には、一見不似合いに思えるような、この人工的な甘ったるい声が、実はぴったりとはまったりするのだ。時にはまるで手の込んだブラックジョークのように。
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2010/10/17 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

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