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【Uncanny Valley】不安感との二人三脚

   ↑  2017/10/13 (金)  カテゴリー: XBOX ONE
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悪夢を見た後の孤独ほど心を蝕むものはない。
床につくたびにまとわりつく得体の知れない夢。しかしここには、それを相談する精神科医も、笑い飛ばしてくる心を許した友人もいない。
都会から遥か離れ冠雪の山に見下された田舎にある、すべての従業員がレイオフされて無人となった企業の研究所。
プレイヤーキャラであるトムは、夜間警備員の職を得てこの地にやってきた。
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彼の他にいるのは、昼間の警備を担当するデブでだらしのない同僚と、社員寮を管理する女性の二人だけ。
この気が狂うほどに静寂な環境の中で、トムは夜の定時に目覚め懐中電灯を片手に施設を巡回し、時間がくれば寮に戻ってベッドに入り、そしてまた悪夢に包まれる。
空気の乾いた冬景色に包まれたこの施設は、いるだけで不安を掻き立てられる。
従業員たちはなぜ残らず解雇されたのか? そしてどこに行ったのか? 地下にある立入禁止区画には何があるのか? この打ち棄てられたような建物を、なぜまだ管理する必要があるのか?
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好奇心や不安に駆られて、研究所の設備をチェックしてその理由や手がかりを探すのも、あるいは給料のために警備員の職責を淡々と全うするのも、もしくはこの地から去ることを画策するのも、すべてプレイヤーの自由だ。
それらの果てに手にすることができるのは、著しく断片的な情報と、やはり断片的なエンディング。
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トムの行動に対する因果がおよそ明瞭ではないだけに、プレイヤーには自分の下す選択に、「これでいいんだろうか?」「これでどうなるんだろうか?」と言った、もやもやとした不安が常につきまとうことになる。
達成率、あるいは実績を気にして100%に近い結果を求めるタイプのプレイヤーなどは、不安を通り越して気が変になってくるかもしれない。
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繰り返しプレイ、そしてマルチエンディングを積み重ねて、ようやくゲームを包む謎がおぼろげながら顕になってゆく。
それでも多くの疑問は、背景は、真相は不明瞭なままだ。オレのトムはまだここで為すべきことが足りないのか。あるいはこの不安の蜘蛛の巣から抜け出せる術はないのか。
澄んだ空気の地にたたずむ整然とした建物。だがここで過ごす時間は、常に霧の中をさまようようなもやもやとした不安感と二人三脚だ。
五里霧中にぽつんと放り出されるような感覚。それがこの整理整頓をあえて放棄したアンチリニアなゲームがもっとも輝いている一面だ。

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