ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

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【Ingress】ぶらりポータルの旅 曽根丘陵公園編

   ↑  2017/08/21 (月)  カテゴリー: Android
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車窓から見える明かりがどんどん乏しくなってゆくタクシー車中で、オレたちの口数も次第に少なくなっていった。
MD甲府のアフター、The Insect Night。夜の甲府山中に繰り出して虫の生態を観察しようというイベントだ。
「ちょっと遠いところですが」
主催者は申し訳なさそうに言ったが、しかしオレはその時点では「いくら遠いと言ってもMDのアフターイベントだし、とんでもないとこじゃないだろ」と高をくくっていた。
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だがオレは虫のためなら38度線も突破しかねないマニアを甘く見ていた。
不安に耐えかねて開いたGoogleマップの現在地は、甲府の中心街からはるか離れた地を指している。このまま山を二つほど越えたら、もう富士五湖ではないか。
やがてタクシーが辿り着いたのは、明かりのない丘陵地をがんがん登って行った先にある広大な公園。しかし今は夜の8時。公園の全容を目視で確かめる術はない。
こんなところを夜タクシーで訪れるおっさん二人組は明らかに不審なのだろう。
「なんかあるんですか?」そう訝しげに尋ねる運転手に、オレは「……虫です」と答えるのが精一杯だった。
まぁどう答えたところで、どうせあの運転手はこちらのことを"ホテルにあぶれた中年カップル"とでも認識したのだろう。
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人っ子一人いない公園を奥の方に歩いて行くと、ほのかな灯りの中にボーっと浮かび上がったのは、捕虫網を持った怪しい集団。
不審者と呼ばれるエージェントの中でも、もっとも不審な人たち。虫部の皆さんと、それに誘蛾灯のようにつられて集まった人々である。
この不審な集まりの救いとなっているのが、網と虫かごを手に屈託のない笑顔を浮かべている数名のお子様たちだ。
思えばオレも彼らくらいの年頃には、虫にまみれた日々を送っていた。
カブトムシを獲るために台所からくすねてきた蜂蜜を雑木に塗ったり、地蜘蛛を捕まえてデスマッチをやらせたり、スズメバチの巣にどれだけ近づけるかチキンレースに興じていたものだ。
いつしか虫とも野山とも無縁になり、虫と言えばザ・スターリンのアルバムジャケットが真っ先に思い浮かぶ汚れた大人になってしまったが、いい機会だ。今日はあの頃の無垢な心に戻って虫と触れ合おうではないか!
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では20分ほど移動してセミの羽化ポイントに向かいます」
しかしこの虫に取り憑かれた集団が。虫にまみれたこの丘陵地をスムーズに動けるわけがない。
ほんの数歩踏み出しては、「あーっ、バッタだー!」
間髪入れずそしてバッタの周りに群がり、まるでオートショーのカメコみたいな勢いで写真を撮りまくる一同。
ようやく動き出しては「あーっ、コガネムシだー!」再び歩きだしては「あーっ、セミの抜け殻だー!」。
しまいには「あーっ、ヒキガエルだー!」と、虫でもなんでもないものにまで群がる始末で、なかなか先に進めない。
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夏の盛りということで、やはり一番目立つ虫はセミ。
元気に鳴いてるやつ、抜け殻、地面に落っこちて息も絶え絶えになってるやつと、そのバリエーションも様々。
木と街灯が隣接している場所なんてのは、まさにセミのホットスポットで、ちのっちさんが捕虫網を差し出せば、もうぶわさーっと無数のセミが一斉に大乱舞。
「ハムナプトラだ……」と思わず呟く者もいれば、「ぎゃー!」と絶叫しながら愛娘を盾にして身を隠す母親もいるなど阿鼻叫喚の騒ぎの中、B-29を竹槍で落とすかのような勢いで捕虫網をぶんぶん振り回す主催者。
一通り振り回した後の網の中には、もうセミの大群が「ぶおおお」と唸りをあげながら蠢いていて、またもや響き渡る「ぎゃー!」の叫び声。
「ではリリースしまーす」「ぎゃー!!!!」
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そんなこんなの騒ぎの末にようやく辿り着いた羽化ポイント。
とは言えセミが羽化する瞬間なんて、本来なら「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」の中でしか観られないような光景である。
「ホントに観られたらラッキー」程度の気分でいたが、それは虫マスターに対してあまりにも失礼なテンションであった。
足を踏み入れたその一帯には、まさにいま羽化せんとするセミの姿があっちにもこっちにも!
冴えない色の殻から身を出したセミはまだ色も鮮やかで、みんなが照らすライトにショーアップされてさらに神秘的な風情で静かにゆっくりと身を動かしていた。
これを観ることができただけでも、タクシーを飛ばしてきた甲斐があったというものである。

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2017/08/21 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


セミくんいよいよこんやです

セミの羽化というと、工藤ノリコさんの絵本が思い浮かびます。

奈良の亀母 |  2017/08/22 (火) 00:05 No.1340


「セミくんいよいよこんやです」まだ読んだことありませんでした。
実際の羽化の瞬間を見るとがぜん興味が沸いてきました。書店で探してみますね。

与一 |  2017/08/23 (水) 22:21 No.1341

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